9月


1週目

1日(金)---------------------------------------------------------------------------------------

9月だなぁ。朝起きた時、素晴らしい天気であるのを認識す。風邪もほぼ治った。「けふは秋刀魚を喰はむ」と思ふ。

まづスタヂオに独り入り、ソロの練習を1時間。帰りの足でスーパーに寄り、初モノの秋刀魚を2匹買う。焼いたのを大根おろしで喰ふのも良いが、できれば骨も頭も無駄にしないで喰ひたい。ので、長葱と一緒に酢出汁で煮込む。かうすれば全身余すとこなく食へる。玄米を炊き、惣菜のコロッケと秋刀魚で、力強く質素な晩飯。

力強い秋の到来である。

2日(土)-----------------------------------------------------------------------------------------

日頃はほとんどニュゥスしかTVを見ぬワシだが、土曜日の昼間くらいは、女房となんとなくバラエティを見る。で、土曜日の昼間は何故かグルメ&旅番組が多い。これが、見てゐたら全部喰ひたくなってしまふやうなモノのオンパレードで。

2週間ぶりのアクターズのレッスン。後にこれまた半月ぶりぐらいに久々のしーなとシュウのリハ。旅に出て色々と演ってゐると、自分が磨かれるせいか、そのスタイルでの理想の演奏、といふやつを意識してしまふ。例えばデュオなら、相方は、また相方としてはなにをすべきか、みたいな事。難しい。

なんとなくさういふ気分なので、しばらく酒を断つことにしてゐる。けふも椎名さんと恒例の飯ミーティングをしたが、ワシは茶だけ。全然、問題なし。

3日(日)------------------------------------------------------------------------------------------

イレギュラーでアクターズスクール追い込みの補講。ヤバいヤツに限って欠席。主要メンバーをきっちりシメるには役に立ったが。

舞台監督のSさんに会ふ。今週から関西〜中京へのツアーだといふやうなハナシをすると、「京都はシビアだぜ」みたいな事を云はれる。ん、他からもそのやうな意見は聞いてゐる。大阪、名古屋は何度か足を運んでるし、現地に友人や協力者がゐてくれるが、今回の京都は音楽的な訪問自体が初めて。知り合いもほとんど居ない。それプラス元々シビアな審美眼の土地柄。確かにシビアだらうねぇ。

しかし、まぁ、さういふ事をやらねばパフォーマーとして成長は出来ぬ。居心地のイイひとつ処に留まって廃れて行くよりは、ずたぼろになっても見知らぬ新しい所を歩いてみたい、いや、歩かねばならぬのだ。

4日(月)--------------------------------------------------------------------------------------

韓流では初めてのクリーチャー・パニック映画!として一部で話題になってゐる(のか?)、『グエムル〜漢江の怪物』を見に行く。評価がまっぷたつに分かれてゐたから予想はしてゐたが、ははは、まぁこんなもんやろ。見終わったあと、何の映画か分からん、ていふ・・・・。韓国人のセンスって、やっぱり今一つ理解できん。オモロいっちゃオモロいんだがね。

主人公(と思ふ)の妹役を演じるペ・ドゥナがGOOD!。韓国の女優ってみんな綺麗すぎてちょいと腹にもたれる気がするのだが、このヒトはなんか良いですね。

ペ・ドゥナ

夜、二人組の女性デュオを売り出す為に頑張ってゐる、といふ素人プロモーターのドキュメントを見る。レセプションや外回りなど、その内容たるやまぁ御苦労さん、といふ代物だが、見てゐた女房が「このヒトらって完全に『商品』ぢゃね」と云ふ。まぁね、メヂャーってのぁさういふ事だぁね。

売れないより売れる方がイイに決まってはゐるが、ファンより先に、まづレコード会社の偉そうなヒゲ面おやぢにウケなきゃ売れない、ってんなら、売れなくていいよ、とも思ってしまふよなぁ。

5日(火)------------------------------------------------------------------------------------------

車がおかしい。エンジンはかかるのだが、停まると止まるのだ。信号待ちや渋滞のたんびに止まりやがる。アイドリングストップ運動、っちゃさうなんだが。スタヂオに入ってソロの練習してるとLINE6のスウィッチの具合がよろしくない。ベースまでなんか変になって来て、和音を弾くと歪んでしまったりす。なんや?これは。なんでまとめておかしくなる?。

困ったな、今から修理出してる暇ないしや。

6日(水)--------------------------------------------------------------------------------------------

さるやんごとなき血族に子息が生まれたとかで、朝からニュウスはそればっかり。オモロないのでNHK教育を流してゐたら、その内容が非常にシュールなので驚く。台詞のない芝居や、動きだけのアニメ、唄のないミュージカルなど、仲々侮れぬ演目ばかり。表向きは子供向けの番組だが、子供に見せるだけぢゃ勿体無いぜよ。

中でも驚いたのが全く台詞なしに、ペットボトルとピアニカだけでアンサンブルをやってのける3人の中年ミュージシャン。まぁかういふ番組をやれる、って事だけで相当の手練なのだらうが、童謡の中でホーミーまでやってみせたのには心底驚いた。脱帽!。世の中には色んな仕事をしてゐる音楽家が居るのだね。

旅に出る前はなんかいつもちょいとばかしナーヴァスになる。「行かんでもいいのでは?」とか考えてしまふ。ぢつはツアーなぞ好きではないのかも知れんなぁ。


ツアー略記(くわしくはこちらで)

7日(木)---------------------------------------------------------------------------------------

けふは京都。NANOといふ新しいライヴハウス。トリの出演。ウケたが自分自身としては、ほめられた出来ではない。てゆーか、久々にこんなにいっぱい失敗した。駅前の安宿に泊。昼頃、電話で、明日のライヴが中止になってしまった旨を聞く。

8日(金)----------------------------------------------------------------------------------------

昼過ぎの東海本線で名古屋へ。ライヴは中止になったが、前乗りして企画者の小島龍治さん、元オルカ団のマミと宴会。ツアーはいつも結構メいっぱいのスケヂュールなので、かういふのんびりしたのも悪くない。

9日(土)-----------------------------------------------------------------------------------------

けふの会場はSTAY。機材や受付などはこちらが手配せねばならぬが、沢山の人が協力を買って出てくれた。基本的にソロの演目だが、マミのキーボードや龍治さんのヴォイスとパーカッションともコラボレートして、アットホームながらたいへんに質の高いライヴが出来た。お客さんも満員。毎回、素晴らしいライヴが出来る名古屋。もぅこっちに引っ越して来ようかな。

10日(日)-----------------------------------------------------------------------------------------

近鉄特急で大阪へ。けふはPeace barといふハコ。対バンは、もう3回めの共演となる泉尚也さんのFaith。最終日にて力も抜け、1時間ベストな演奏。後続のFaithもノリノリ。恒例(になったな)のセッションでは壮絶なツインベースバトルとなった。お客さんも満員。千秋楽、無事終了。長堀橋のカプセルホテルに泊。

11日(月)-----------------------------------------------------------------------------------------

ついでなので(?)在来線で広島を目指す。大阪を昼に出発し、相生と三原で乗り換え、5:30に広島に着。長いし、疲れたけど、単純に『ホンマに道が繋がってゐる』といふ実感。ちょっと感動。家に帰り、収支決算。在来線&バスの旅で大幅な経費削減に成功。次もこれで行くぜ。

12日(火)------------------------------------------------------------------------------------------

旅の途中でも思ったがすっかり秋めいて来てゐる。いいねぇ、好きな季節だ。けふはツアー後の雑務処理。時間があれば映画でも見に行くべ、と思ってゐたが、そんな時間は取れなんだ。Faithの千夏さんが早くも自分のサイトにライヴレポートを載せてくれてゐる。ワシも頑張らねば、とツアーレポートを書き上げる。

ところで昨日、帰って来るのを待ち構えてゐたかのやうにある電話があり、それによってワシは社会的にはかなり微妙な立場に立たされる事になった。下手をすると、路頭に迷うかどうかの瀬戸際。冷静に考えればこの先続く未来に、はっきりした影を落とす事になるのだが、不思議と「なるやうになれ」といった気持ちなのは、やはり旅がワシを鍛えたのだらうか。女房に話すと『まぁウチは納豆と米と豆腐がありゃエエよ』とワシと全く同じ事を云ふてくれたので、成りゆきに任せる。

まぁワシらの仕事、づっと同じやうな調子が続くと思ってゐる方が甘いのだ。よ。だからと云ってガツガツしたくねぇんだよなぁ・・・。

13日(水)-------------------------------------------------------------------------------------------

ツアー前からおかしかった車を修理に出す。代車に普通車が来た。さすがに良く走りよる。アクセルを踏み込んだら月まですっ飛んで行きさうだ。ワシは自分の車を持ってからといふもの、「軽自動車」以外に乗った事が無いので。まぁ軽と普通車ぢゃあ排気量が倍ちがう訳ですから。ね。

久しぶりにSoe'sの練習。みっちーをクビにして以来、づっと瞳ちゃんと二人か、マサミとは本番だけ、で演ってゐたので、なんか初めて3人揃って練習する、ってなかんぢ。間を置いただけあって、合わせの1回めからちゃんと形になる。構成と進行をちゃんと決めれば、まぁこのままお披露目ぐらいは出来さうだ。一応、来年初頭をメドにライヴを企画しやう、といふ話に決める。実力者が揃うと進展が速い。勿論、現在のままではただの発表会になってしまふけどね。まだまだ練らんといかん。

これも久しぶりのレッスン。ここで一番古株の生徒が、10月で退会を表明。受験ださうだ。今はミニスカ可愛い女子高生だが、この娘は中1から来てるんだもんな。

14日(木)----------------------------------------------------------------------------------------------

心地よい気候になってきたせいで良く眠れる。お陰で朝が目が覚めぬ。またヲーキングとかしたいんだがね。

「純正律は世界を救う」といふ書を読む。平均律に警告を発し、世の中の垂れ流し音楽に痛烈な批判を投げかける、まぁある意味痛快な書でオモロかった。が、この作者は「とにかく純正律であれば気持ち良い」みたいなかんぢで書いてゐて、それはちっと違うンぢゃないかぁ?とも思ふ。ぢゃあ微妙にピッチのズレたカリンバやバラフォンの演奏の気持ち良さはなんだといふのだ?。ワシはフレットレスを弾いてゐるので、平均律の不粋さはよく知ってゐるし、特にピアノの柔軟性の無さには辟易してゐる。ギターのピッチに合わせる為に、C#を自分が思ふより低めに取らねばならぬ矛盾にはイライラする。

だがまぁしかしさういふ事は、音楽の一部であって全てではないよな。ギタリストから言わせりゃ『お前のC#は高い!』って事だらうし。

この作者が演った『完全純正律音楽』のCDがあるさうなので注文してみた。お手並み拝見。

15日(金)----------------------------------------------------------------------------------------------

専門学校が試験週間やのでワシは休み。車が直った、と連絡あり。修理工場へ行く。ついでに車用のカーテンレールなぞ買って来て、いよいよ本格的にキャンピングカー化計画をはじめてみる。まぁぼちぼち、ね。いづれはコンロ、食器なども常備して、車に寝泊まりしながら全国ツアーを廻りたいものだ。

「つくばにはライヴしに来んですか?」といふ話が少し浮上した。呼んでもらえれば行きたいが、つくばって何処や?。調べて見ると茨城県。千葉の少し上あたりである。ホー。ワシはまだ東京より上に行った事が無い。行きたいなぁ。ワシは房総半島あたりにはたいへん興味があって(まぁつくばとは関係ないけど)、例えば九十九里浜とか、映画「うなぎ」の舞台となった佐原市とか、是非訪ねてみたいとは思ってゐる。んん・・・つくば。呼んで下さい、よ。

このやうに、ツアーから帰って来て、しばらく地元でのライヴなど無ければ、ぢつに怠惰で無為な生活を送ってしまふワシ。


3週目

16日(土)----------------------------------------------------------------------------------------------

アクターズスクール発表会のリハ。ワシはツアー中にて不参加だったが、ぢつは先週から追い込みの缶詰めに入ってゐたのであった。とは云へ、生徒の毎日も仲々忙しいモノらしく、欠席者が多い。ワシのクラスなぞ最初は3人しか来れなんだ。

リハの後はしーなとシュウのリハ。来週末のお寺で行われるライヴのリハ。ツアー明けてからちゃんとベースを弾くのは初めてなのだが、考えるより先に耳と指が反応す。今ちょうど感覚が研ぎすまされてゐるかんぢ。少なくともワシは、このまんま持って行きたいので、綿密な打ち合わせはやめ。逆に椎名さん、音に全然「気」が入ってない。そろそろ、台本通りに演奏する、といふ呪縛から抜け出てほしいものだ。

17日(日)-----------------------------------------------------------------------------------------------

台風接近の中、アクターズスクール発表会本番。かういふコンサートホールは台風などの災害に一番強いんぢゃないか?と云ふ事で、その中に一日缶詰めで、外がどうなってるか全然分からん。生徒の出来は、此所数回の中では一番まとまっておった。

打ち上げは焼肉。最近になって、ようやくこの席でもフツーに飲み食ひを楽しめるやうになった。けふは、某大手芸能プロダクションの営業社員がとなりにゐる席で、堂々とその会社の専属歌手をボロクソに云ってしまった。かういふ処もワシが出世できぬ理由なのだらう。ね。なんかこのヒト、新人バンド発掘、とかいふ事をやってるみたい。「昔はボクもバンドマンでした」。へ〜〜、まぁ頑張りんさいや。

大風の中、帰りの足を失った人間を何人か送って帰る。街路樹が引き裂かれて倒れてゐる中を、ちっさい軽バンを走らせる。寿命が縮んだ。

18日(月)-------------------------------------------------------------------------------------------------

週末から行われてゐた野外イベント「風の祭り」が、ワシの出演を待たずして中止になった。ので、けふは休みとなる。それならば丁度けふ行きたいコンサートがあったので、それに行く。

安芸区民文化会館で行われるは、斎藤徹さんといふベーシストとジャン・サポータスといふコンテンポラリーダンサーのデュオ。斎藤さんは年に1回のペェスで広島に来てゐる、どちらかと云へば現代音楽系のコントラバシスト。以前見た時はベースだけ3人、といふ布陣だった。ベースとダンスのデュオ、といふのはワシも以前演ってゐたもので、それがこのレベルの人達ならどうなるのか?といふ興味が強い。申し訳ないが、風の祭り中止でラッキー、みたいなかんぢ。

さて、会場は200人ぐらいは入るかな?。小ホールである。そのステージ(演壇)にコントラバスがゴン、と置いてあるだけ。勿論PAなし。照明も基本だけ。そこにあるのは、踊りと、ベースから出せる色んな音だけ。時として針を落とした音も聴こえるくらいの静寂の中で、ベースとダンスが絡む。このダンスが非常にコミカルで静的。ダンスと云ふよりはパントマイムに近いかんぢ。ワシと演ってゐた関本麻須美ちゃんの流れるやうなダンスとは(まぁ男女の違いで当然なのだが)全然違う。ただステージの隅っこに立ってぢっとしてるだけ、みたいなのもあった。

一方、斎藤さんは、指で弾き、弓で弾き、擦り、叩き、横たえ、回し、ホンマにベースの隅から隅までを使って、ありとあらゆる音を出す。コントラバス、といふ無骨で不器用な楽器の可能性を見せつけられる。ワシはジャズでのコントラバスには、ものすごい制約と限界を感じてゐて、だからある時期から一切、弾かぬやうになった。が、う〜〜〜〜〜〜む、かういふのを見ると、ちょっと決心が揺らぐねぇ。

たいへん素晴らしいコンサートだった。主催者が知人だったので、斎藤さんに挨拶させて頂いたのだが、極めて温和で気さくな方であった。娘さん(これが美人!)と二人で、車で全国廻ってゐるらしい。『残りの人生をベースに捧げる』と仰った事にシビれた。これが「音楽をやる」と云ふ事なのだ。参った!!。

19日(火)---------------------------------------------------------------------------------------------------

久しぶりの専門学校。後期の授業がはじまるねぇ。Xー邪犯ぢゃないが『気合い入れてけヨーェ!!』。

Xー邪犯で思ひ出したが、大槻ケンヂの「リンダリンダ・ラバーソウル」といふ私小説を読んだ。「あの」90年代バンドブームの真只中に、シーンの中で行われてゐた事は、ワシらが何となく想像してゐたよりも何十倍も、「えげつない」ものだったやうだ。まさにマスコミとプロダクションが作り上げた、『ポップ音楽のバブル』そのもの。大槻氏がなんとか自分の立ち位置を確保する為に、四苦八苦してゐた様子が、コミカルに切なく描かれてゐる。なんだ、この人、結構いい文章書くんぢゃないの。

当時ワシらもブームの中にゐて、しかし不思議と「あの」お祭り騒ぎには縁がない場所に居た気がする。実力には自信があったが、なんとなく自分達が何処からも「浮いた」存在である事は意識してゐた。ワシらは本能的に、「あれ」のうさん臭さ=危険性を感じてゐたんぢゃないか?と思ふ。結局の処「あれ」は、『バンドも商売になる』といふ価値基準を、後の世に遺しただけ、のやうな気がする。聴いた話では、あの時代、楽器インストラクターも相当儲けたらしいよ。

中にひとり、大槻氏の古い友人ミュージシャンが登場する。大槻氏が「仙人系」と称する彼は、持ちかけたプロモーションの話にも興味を示さず、ただ自分がオモロイ、と思ふ音楽を、「あの」当時から、今も、ひとり演りつづけてゐる、といふ(これが『生録』だったりする)。大槻氏は『なにが青春の正解であったか、そんな事は誰にも分からないと彼は教えてくれるのだ』と書いてゐる。

20日(水)------------------------------------------------------------------------------------------------------

古い音楽仲間に偶然出会った。彼女は歌手で、フとした事からワシを使ってくれるやうになったのだが、これが普通のシロモノではなかった。ライヴよりもレコーディングの方が多かったが、尺八とベースで演る「アランフェス」とか、詩の語りとベースで即興とか、訳の分からんモノばかりだった。映画館で、スクリーンの方を向いて演奏する、なんてこともあったな。今から10年以上前の話である。

当時は、なんとまぁ訳の分からん仕事を回す人や、と思ってゐたが、後になって見るとそれぞれ仲々にオモロイ企画だった。その後彼女はソロになり、なんかあっちこっち旅して、最近また広島にゐる、といふ。考えてみたら、その時彼女んところで一緒に演ってたメンバーは、今もそれぞれかなり個性的な活動をしてゐるのばかりだ(その中にはなんとあの「空城のシヴァ」もゐる)。誰ひとり疲れたり、隠居したり、路線変更したのが居らぬ。それだけ各々の「個」が際立ってゐたメンバーだったのだらう。

その中ぢゃ、その後ロックバンドを作ったり、ド即興を演ったり、挙げ句にベースの弾き語りなんぞまでしてゐるワシが、一見一番節操がないかな。

21日(木)---------------------------------------------------------------------------------------------------------

例の「純正律研究なんちゃら」のCDが届く。う〜〜〜〜む、どうなのかな?。確かに美しいんだけど、音楽としてこれがどう聴けるか、って事を考えた場合、ちょいとツラいかねぇ。特に、数人の演奏家で「純正律即興」なるものを演ってゐるテイクは(これ結構楽しみにしてたんだけど)、ヴォイスの人が下手すぎてかなり痛たたた。これなら、ワシがゲンタさん壷井君と演ってる「メッセラ」の冒頭の即興部分の方がづっと良いやうな気がするのだが、ね。

結局ね、思ふ訳ですよ。どんなに大層な御託や理論や方法論並べてもね、「下手」ぢゃ駄目なのだね。まづは誰からもクレームが出ぬ位には上手い事。「良い」も「悪い」もその先からの話しやね。音楽家なんてのぁ、ぢつはシムプルなもんだ。

う〜〜〜〜む、此所数日、音楽と人生のあり方、を感じさせる出来事が多いな。にしては怒ってる事が多いやうな気がするのはなんでや?。

22日(金)---------------------------------------------------------------------------------------------------------

あんまり日々ぷんすかしてゐても仕方ない。しかしここん処全然夜遊びをしてないな。まぁあんまりしたいっていふ気にもならんのだが、音楽家たるもの、も少しナイトライフなぞエンジョーイしても良いのでは?と考察す。だがぢつは最近、肉を使わぬ野菜中心のシムプルな料理に凝ってゐて、早く家に帰って、色々献立を考えるのが楽しかったりす。葱としめぢとオクラのスパゲティなぞ、自分で云ふのもナンだが絶品であった。けふのメニュウは、しめ鯖を豆腐ともやしとしめぢと炒める、といふもの。ミャンマーとかあの辺で、魚の熟れ鮨を炒めモノにす、といふ文献を見てやってみた。まぁまぁ美味かった。

読書の秋である。「アメリカ実験音楽は民族音楽だった」といふ書を購入。た・・・高い。


4週目

23日(土)----------------------------------------------------------------------------------------------

しーなとシュウ、浄行寺み堂ライヴ。先週、下見に来て『駅前。となりに幼稚園。遠くからでも一目で分かるデカい寺。』といふキィワードで探し出しておいた会場が、ぢつは全く違う寺であった、と云ふ事が、来てみて発覚。大いに焦る。本当はさらにふた駅向こうの寺である、といふ。聴けばこの地区は、大抵駅のすぐ近くに大きな寺があり、またその寺は大抵幼稚園を付属させてゐる、とのこと。いや〜、当てずっぽもほどほどにしておかんとイカンですね。

けふは椎名さんがソロで20分、でワシがソロで20分、でデュオで20分、てなかんぢらしい。立派なお堂のまん中で演る。良い波動を戴けさう。PAスタッフはいつもの『チーム椎名』。即興で演ってみるか、と思ふ。まぁライヴのかんぢを見ながら、ね。

お昼過ぎに本番スタート。椎名さんはいつものソロのかんぢでスタンダードを中心にしたラインナップ。お客さんは過半数がお年寄りで、その割に、なのか、そのせいで、なのか、あんまりスタンダードに反応してない。戸惑ってゐるのだらうか?。聴く事に堅くなってるかんぢがす。さうかうしてると交代の時間。椎名さんに紹介されてステージに上がり、まづは合掌してお辞儀。「こんなアタマですが仏門の人間ではありません」と云ふと笑いが起きる。場の雰囲気がフっと和んだ。やっぱりね。聴く側も緊張してゐたのだ。

本番は、大幅に即興部分を増やした「月の路」でスタート。E-Bowを使ったりして、いつもより更にのへーっとしたかんぢで演る。反応良し。したらもう、後はなんも考えずに、思い浮かぶのを演っていく。結局「月の路」「丘にのぼる時」「こきりこ節」といふ変わったラインナップになった。「夜の駱駝」と「らのえてぃあ」を演らんのは久しぶり。それでも充分な手ごたえを感じる。喋りもウケたし、曲もウケる。やっぱりみ堂から良いバイブレーションをもらったかね?。

飛び入り(?)で住職の娘さんが所属する合唱団の参加が1曲。それに引き続きしーなとシュウ。デュオとしては久しぶりのライヴだった訳だが、仲々エェんではないですかね?。このユニットに合う曲をもっと沢山書かなきゃ、ね。いや、それにしてもみ堂と、その背後の森と山、境内を吹き抜ける風の心地よさ。お客さんも空間も、たいへん楽しく、良いライヴであった。また演りたいな。

ワシはケツカッチン。帰りの足で、アクターズスクールのレッスンに行く。本日、唄のテストをせないかんのを忘れてゐた。ので、ぴゃぴゃっと書いて、コピーして、ワシのオリジナルを唄わせる。

24日(日)-------------------------------------------------------------------------------------------------

昨日は久しぶりに酒を呑んだ。おかげでちょいと気持ち悪い日曜日。チャンポンしたせいもあるだらうが、やっぱり昔に比べると全然飲めなくなってるねぇ。いいけどよ、別に。今は呑むより、話ししてるだけの方が楽しい。

25日(月)--------------------------------------------------------------------------------------------------

会議に出る為にTSSに行く。廊下とかでニュゥスや地元番組で見かけるアナウンサーなどを見かけると、つい、会った事もないのに挨拶してしまひさうになる。以前もなんかのコンサートで、司会を担当した女性が タマに見る情報番組のレギュラーだったので、つい「あ、お久しぶりです」とか挨拶してしまって、キョトンとされた経験がある。

地上デヂタル放送、とやらになるらしひ。今のTVぢゃ写らぬのか?。のやうな事を聴く。まぁ今でもニュゥス以外の番組はほとんど見ぬし、それにいくらデヂタル放送になっても、放送する内容が変わらんのなら、ねぇ。別に見んでもえぇか。あ、CMだけやってる局があったら、見てやっても良いな。

26日(火)----------------------------------------------------------------------------------------------------

ヒマだ。

少し前に、ワシが社会的に非常に微妙な位置に立たされてゐる、といふ事を書いたが、それを知ったある人が『何故、なんのアクションも起こさぬのだ!』と云った。まぁその通りなのだが、仕方ないぢゃんか。さういふ性格なのだし。抗議したり、保身に走ったり、それはそれで面倒くさいし、だいいち、ワシ自身がそんなに深刻に思っちゃいねぃしね。

そしたらその人『そんなだからお前はイマイチなんだ』と云ふ。へぇへぇ、どうせあチキはイマイチでござんすよ。

27日(水)-----------------------------------------------------------------------------------------------------

イマイチなワシであるが、Soe'sの練習に行く。瞳ちゃんが果敢にアドリヴに挑戦しはじめ、良い。さうなるとマサミが容赦ないツッコミを入れはじめる。良いかんぢだ。リーダーとしてしっかり運営していかねば。曲ももっと書かんといかんなぁ。創作へのモチベーションが高まらぬ。しーなとシュウのも、自分のソロ曲も頓挫してるしなぁ。さういふ時期なのかね?。

ワシとマサミって、一部の人間(音楽関係者)からはたいへん怖がられてゐるらしい。まぁそれが「妥協せん」とか「厳しい」といふ面で怖がられてゐるなら、まぁ納得できぬ事もない(でもあんまり嬉しくはない)が、こないだは、周り廻って『梶山はすぐキレる』とか云ふ噂がある事を知った。なんや?それ。ここ十数年、現場でキレたことなんかないで。

29日(木)-------------------------------------------------------------------------------------------------------

イマイチの人生を豊かにすべく、仕事の後、久しぶりに夜の街へくり出す事にす。たぁ云へ、虫並みにテリトリィの狭いワシが行く処は限られてゐる。

てな訳で、並木通りはKOBAへ独り行く。美味しいパスタを食しながらビールをジョッキに3杯。ちょうど他の客がハケて、しばらくワシ独りだったので、BOMくん(店長)、K君(料理長)と色々と身の上話しをす。楽しかった。やはりタマにはアーバンナイトを楽しまなイカンね。イマイチな人生が、かなり豊かになった、ぞ。

終電の中は9割が飲み帰りのサラリーマンで、そのうちの8割は寝てゐる。吊り革にぶら下がって鼾をかいてゐる器用なおっさんもゐた。

30日(金)-------------------------------------------------------------------------------------------------------

イマイチのワシであるが、今週は毎朝トレーニングをしてゐる、ぞ。最近は静的な運動(ヨガ)と、動的な運動(突き蹴り)を一日おきにするやうにしてゐる。いや、別に理由はないんですがね・・・。

専門学校の後、巨大書店を散策す。たいへんオモロさうな書を数点見かけたが、手元に読み切ってないのが2冊もあるし、月末で懐も寂しいので、今回は我慢。昔、コンビニのCMで、ダンナが仕事に出かけた後の家で、主婦が、貯まってゐる未読の本を読む、といふのをやってゐたな。で、「そんな一日には、牢損のオヤツをお供に」とかいふコピーだったやうな。あぁいふ一日を持つのも良いかもしれんな。

31日(土)----------------------------------------------------------------------------------------------

いつもは仕事の後にしーなとシュウのリハをやるが、けふはイレギュラーで仕事前にやる。内容はいつもの通り。今月の幾つかのライヴは、パーカスにツンちゃんを招いての仕事となる。それの準備、のやうな練習。

アクターズスクールの前期最後のレッスンはカラオケ大会にした。生徒達に好きな曲を唄わせる。最近のヒット曲(らしい)が幾つも流れる。なんとまぁ曲が長いことよ。5分以上の曲がザラにありやがる。何でこんなに長いのか?。歌詞が多すぎるのだ。なるほどな、ウザい訳だ。曲自体は全部同じ。同じ歌のアレンジ違いなんぢゃないか?と思ふくらい全部同じ。くだらん。

土曜日の夜、久々に家に居てK-1見る。恥知らず武蔵、判定負け。これでトーナメントは敗退。せいせいする。でもなんか特別枠、とかでいつの間にかグランプリ出て来てさう。もうK-1も後が無いな、といふ気はする。バンナとホンマンの試合は、お互いの意地がぶつかりあってまぁまぁオモロかった。


翌月