大寒(1月20日をピークにその前後の15日)
---------------------------------------------------------------------------------------
今、ウチではオルカ団新作「美味と珍味」量産体勢に入っております。
なにせ手作り内職仕事。家にゐる間中づーっと機械を回してるんですが、どんなに頑張っても1日10枚が限度ですね。ウチのオーディオ機器はしばらくはCDーRダビング専用。生徒から依頼されてゐるコピーも、自分が聞きたいCDも聴けません。まぁしょうがないですね。
ワシ自身の今年初ライヴが2本続けてありました。
例の、年明け初のライヴがそれだといい事がないといふ春秋楽団と、ドラムスが入ってロック色の強くなった新生スクーターズです。
春秋は、以前はハウスバンドとして月イチで色んなハコに出てたんですが、それを辞めてからは年に3回くらいしかライヴをやらなくなりました。ワシにはそれがだうもいけなかったやうに思えて仕方ないんですがねぇ。最近あまりよくないです。
ワシはね、音楽といふのは「行動」だと思う訳ですよ。「実践(実戦)」と云った方が分かりやすいですかね。つまりね、なんぼ根詰めて練習を積み重ねても本番をやらなきゃ駄目なんですよ。「毎日やってたルーティンを3日に一度に減らして内容の充実を図る」なんてウソウソ。そんなの無理ですよ。毎回ワクワクしながら年に4回のステージに立つバンドより、気分的にはフレッシュでなくても毎日本番をやってるバンドの方がいい演奏をするのが当たり前。そんなもんなんです。
どんな形であれ、本番のステージに立ち続けないとミュージシャンはどんどん腐って行くんですよ。口上も理論も実戦でこそ練られ、鍛えられてゆくもんなんですね。
向こうのミュージシャンが上手いってのはそこなんです。大抵はローティーンの頃から学校にも行かずにステージに立ってますからね。それもほとんど毎晩。まぁ向こうにはさういう環境が揃ってるってコトなんだけど。結構ちっちゃな町にだってちゃんと生バンドが入って演奏してる店が在るらしいからね。
ワシの好きなジャック・ブルースも「若い頃は練習する時間なんてなかったな。何しろ毎日ステージで演奏してたからね」なんてインタヴュ−で応えてますね。
スクーターズは残念ながら最後のライヴとなりました。
ワシはこのバンド、といふよりヴォーカルのTeiさんが作る曲が大好きで、参加する事に凄い誇りを持ってるんですね。なんと云うか、癒されるんですよ、曲に。演ってる方が。結構ないもんですよ、さういうのって。演ってて楽しいとか、元気が出るってのはありますけどね。それはTeiさんの唄が持ってる力(理力=フォース)なんですね。かといって「みんながんばろう〜」みたいな唄はひとつもないですよ。さういう価値観の共有みたいなのを求める唄って最悪ですよね。
またいつかTeiさんがバンドを始める時は、是非また誘ってほしい。さう思います。
さて、いよいよ今週からツアーが始まります。
だもんで来週の更新はなしですね。
無事に帰ってこれたら、またお会いしませう。
1月26日
昔、そうさナ、10年位前のネスカフェのCMで、おそらくパリだらうと思うけど、古くてオサレな町の若い夫婦の一日ダイヂェストみたいなのがあったのを憶えてるヒトゐますか?。
はじめは朝。朝シャンをした後なのか妻はバスローブ姿。バルコニィからはまぶしい朝の光。ダンナは妻の為にコーヒーを作る。勿論ネスカフェ。2人で行く買物はモンマルトル市場。スーパーの袋を抱えて石畳の町を歩く2人。袋からはフランスパンが2本突き出てゐる。古都の一日は駆け足で過ぎ、やがて夕暮れが訪れ、セーヌにかかった橋に灯りが灯りはじめる。夫婦は友人を呼んでホームパーテ−。それも勿論若い夫婦。気の合う者同士の寛ぎのひととき。メシの前なのか後なのか、妻達はリビングで語り合い、夫達は夕闇迫るパリを見下ろすバルコニーへ。その傍らには勿論ネスカフェ。そしてナレーション。
いつまでも、終わってほしくない一日がある
さういうCM。
なんで10年も前のCMの、そんな細かい処まで憶えてるかってぇと、大好きでしてね、このCMが。ネスレのCMがある時間帯を調べて録画までしてんの。最近古いビデオ見てたら出てきてね。いやぁ〜〜懐かしかったわ。
最近、似たやうなシチュエーションがありましてね。
ワシら夫婦が、車で10分くらい離れた処に住んでる友人夫婦に夕食に招待されてね。その友達はまぁワシより8つくらい年上なんだけど、結婚してまだ1年目でね。夕闇迫る町が見下ろせる南向きの7階建てマンションは全面フローリングで、ちょっとオリエントなインテリアがオサレで、可愛らしい奥さんがワシらの為にピザを焼いてくれて、そこには無愛想だけどイイ味出してる猫がゐてね。で、ピザのお礼に今度はワシが台所借りてパスタをこさえてね。そこの夫婦は酒呑まないから、その代わりにえらい美味しいエスプレッソを煎れてくれてね。みんなハラ一杯で、幸せで、満ち足りてて、すごくいい晩でしたよ。
で、思い出したのがあのフレーズ。
いつまでも、終わってほしくない一日がある
久しぶりにそんな事を思った日でしたね。
お酒なんかいらないですね。ああいう親密な雰囲気に酒が入ると、かえってつまんないでせうね。
最近ホントね、酒って良くない、と思いはじめましたよ。だって誰もなんにも憶えてないんだもん。酒の席で仕事の話なんかしちゃ駄目ですね。そりゃ毎日呑んでますよ、ワシだって。でも、外で呑むのはもうやめようかな、とか思ったりしてますね。ヒトがどうのこうのぢゃなくて、やっぱり自分も酒呑むとつまんないコト云ったりやったりしてる訳だしね。
もう、無責任に酔っぱらったりしていい年代は終わったんぢゃないかと思いますね。
まぁだからってヒトに「呑むな」なんて云いませんよ。楽しく呑みゃいいですよ。楽しくね。
1月19日