9月


1日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

夏の終わりが演奏の区切り、と云ふのはダンドリぽくて悪くないね。さぁけふから9月。今月もいっぱいライヴあるし遠征もある。先へ進まなきゃ、ね。

とまぁ気力は充実してるんだが、いざレッスンに向かおうと思った矢先に、いきなり凄まじいゲリラ豪雨。しばらく動けもせず、仕方なく車で出直し。駐車場代とガソリン代が嵩む。ツアーが終わったばっかりだといふのに、けふ車の為だけに¥5000も使っちまったぃ。おまけにそんなにまでして行ったのに、生徒が来やがらぬ。嗚呼。

気を取り直すべく、夜メシにピーマンの肉詰めを作った。

2日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

壱ヶ月ぶりの専門学校。陰で色々と厭味云われたりしてるんだらうな、と思ひつつ、元気の良い生徒達を見ると、まぁいいか、といふ気になる。少なくとも生徒達はワシの活動を応援してくれてゐる、と思ってゐる。

台風が近付きつつあるな。明日、久しぶりに昔の生徒のライヴを見に行こうと思ってゐるのだが、はたしてそんな事が可能なのだらうか?。

3日(土)-----------------------------------------------------------------------------------

現在は岡山に住んでゐる昔の生徒が、久しぶりに広島でライヴをするので見に行く。台風接近やらなんやらで、果たして行けるものかどーかも怪しかったので、特になにも報せず、サプライズのやうな形で会場の楽座に顔を出す。逢うのは壱拾なん年ぶりかな?。ほんまにサプライズだったやうで(笑)。

大入り満員で、ベースのまん前の席に座るほかなく、本人たいそう演り難かっただらうな、と思ひつつ。初めて聴くバンドだったが、メンバー全員アマチュアながらかなりのテクニシャン揃い。なかなかのライヴを見せてくれた。ただ、みんなあまりに普段着で、なんかせっかく此所までの音が出せるんなら・・・と逆にもったいない気はした。目ェ瞑って聴いてたらすげぇカッコいいのに。

行ってみて初めて知ったのだが、対バンはパイグのゐるバンドだった。かうして見ると、やはりパイグは上手いベース弾きだな。

4日(日)-----------------------------------------------------------------------------------

最近の朋友「なにわのてつ」こと藤縄てつやが連れて来たラグチャイム・ジャズ・トリオ、としーシュのライヴ。ラグタイムやブルーズにおけるてっちゃんの腕前は疑う余地ナシだが、彼のその部分に特化したメンバーでのトリオだから、まぁこれすなはちホンモノ、てかんぢのメンバーである。

なんでウチが対バンなのか?といふ疑問はあるが、ウチとしても新たな客層への挑戦てかんぢで楽しく演らせて頂く。少しでも「ジャズっぽい」曲でレパートリィを構成。割とウケてゐたやうである。ただ、タキシードでビシと決めたトリオに対して、ワシの短パンは流石に斬新過ぎたか・・・・。

トリオとウチの「合体」コーナーもあり、「Dance」を演ってもらった。こないだのツアーから、色んなミュージシャンに色々なアプローチで彩ってもらってゐるこの曲だが、けふはクラリネットとラグタイムピアノ+ドブロで。これがなかなか、てゆーかかなり良い。いやー色々化ける曲なのだねぇ。

ツアー後初の地元ライヴだったが、旅で得たエナジィを上手く使えてゐる、といふ気はす。しーシュ、いいユニットになってきたね。

5日(月)-----------------------------------------------------------------------------------

1986年に発表された日野 皓正の「トレードウィンド」を再発CDでゲット。大学2年のときカセット(!)で持ってゐたアルバムだ。ひのてるフュージョンどっぷり時代、の典型的作品で、今聴くと割とダサかったりするんだけど、このアルバムの表題作トレードウィンドがすごく良い。

鍵盤のフィリップ・セスによる壮大なアレンジで、マーク・イーガンのフレットレスがぐにゃぐにゃ云っててオモロい。さういやこのメンバーのライヴ、生で見たんだな。たしかライヴでは長いベースソロがフィーチャーされてゐた。あれで『よぅしいつかフレットレス弾くぞ』と思ったのだった。20歳んときだな。懐かしい。

6日(火)-----------------------------------------------------------------------------------

不気味デュオ「MI&SHU」のリハ。今月19日、詩人三角みづきユニットを迎える対バンの。

MIやんと音を出すのは壱年ぶりくらいか。けふは新レパートリィの掘り下げと、旧レパートリィの思ひ出し。そこそこイケさうなかんぢである。インストラクター業は忙しくしてゐるやうだが、シンガーとしては目立った活動をしてないMIやん。勿体ないな、と思ひつつもまぁ彼女の場合一緒に演る人間が引っ張ってやんないと動き難い、みたいな処もあるんだらうな。

ディレイを忘れてったので、スタヂヲにあるギターアンプに附随するディレイやリバーヴを使った。これがなんとも面白くて、この機能が付いた単体のえへくたって無いのかな?とか思ってしまふ。なんだろ?これ。ディレイにゃ違いないんだらうが・・・。音が劣化しながら「きゅおんきゅおん・・・」と波のやうに拡がって増幅して行くやつ。

7日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

トリオ・だ・しーシュのリハ。今月15日、ベースパフォーマー坂元punch健吾氏を迎える対バンの。

今回のトリオは6弦ベースの木元paigoo沢也を加えたツインベースのしーシュ。パイグ、良く予習してゐて、最初から見事にアンサンブルが決まる。リハを進めるうちに、しーなさんは鍵盤を弾かんでも良いんぢゃないか?といふ意見に達する。

6弦、といふことで、つぃつぃ「普通の」コードアプローチに進みがちなパイグに、アフリカやアラブの音楽の「単旋律の絡み合いによるコード感」を説明し、そのやうに。さすがに飲み込みが速く、やはり上手いヤツだ、と思はしむるパイグ。

8日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

「兄弟分」BARAKA来広。付き合いが始まって約10年、づっとホストとして対バンを務めて来たが、今回初めて純粋な「観客」として見に行く。

仕事をしてから行ったので、初っ端に出たパイグのバンドは観賞出来ず。二つめのバンドから見る。フュージョン系の軽快な音楽だが、なんなのか音が悪い。3人ゐるギターが全く分離しておらず、誰がソロを取ってるのか分からん。ヲルガンの音ばかりがデカく、唄うたびにハウってる。

それはBARAKAになってから更に悪化し、尖りまくった音が耳を直撃して頭が痛い。その割にドラムは引っ込んでしまってるし、伸さんのベースなど、何弾いてても歪みまくってゐる。あとで伸さんが『途中でやめて帰ろうかと思った』と云ふぐらい酷かった。

それでも演奏力の圧巻さは疑いようも無く、そこは流石にBARAKA。これでツアー初日、といふのだからこの後のライヴは完璧だらう。良い旅を。

打ち上げは例によって派手に。海の幸溢れる居酒屋から、ベース弾きの大先輩セガワさんのバァまで流れ、あれこれ語りながら3時まで呑む。明日が休みなので、久しぶりに腰を据えてチャンポンした、といふかんぢ。酔ったのと眠いのでもぅ訳分からんやうになってゐたが、自販機で水を買い、飲みながらなんとかウチへ帰り着く。4時。はぁ〜。

9日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

10時まで寝てゐた。ひどい二日酔いはないが、さすがにダルい。仕事は休み。まぁやった方が良い仕事の下準備とか、あるにはあったが結局なんにもせぬ壱日だった。

買い物に行って秋刀魚を買って来た。昨今は年中喰えるが、まぁ秋は秋刀魚だらう。久しぶりにグリルで魚を焼く。美味いねぇ。

ウチは夫婦揃って「魚喰ひ」で、秋刀魚など、ホンマに漫画のやうに、残るは頭と尻尾と骨だけ、ってくらいキレーに喰ふ。かういふ人の事を『猫跨ぎ(猫も跨いで通るくらいキレーに喰ふ、といふ意味)』と云ふらしい。しかし、かつて一緒にバンドやってた某ドラマーはもっとつはもので、秋刀魚だらうが鯵だらうが頭からかぶりついてバリバリと噛み砕き、当然骨も尻尾も喰ひ、喰った形跡すら残さぬほどの喰ひっぷりだった。アレは真似できん。


3週目

10日(土)-----------------------------------------------------------------------------------

ボビーさんの送別会に出席。まぁ堅苦しいもんでは無く、Bobby'sのメンバーとコアなファンの方々でメシ喰って酒呑もう、みたいな。たいへん珍しくマサミも出席。酒宴にとんと縁を持たぬ男(下戸なので)だが、やはり義理人情の部分は落とさぬ所は、さすが我が友。

会場は普通の呑み屋さんだが、何故か『楽器持って来い』とのお達し。まぁアレなので久しぶりにZo-3を持ってった。そして、貸し切りでもない通常営業のお店で、無理矢理セッションまで始めちまう、と云ふ(苦笑)。まぁマスターが喜んでるんだからイイか。楽しくセッション。餞、といふ訳では無いが、ソロでも壱曲、マサミとデュオで壱曲演る。

ボビーさん、愛犬ペスを連れてしばらく車で旅をした後、故郷の松山に帰り、またうどん屋を始めるだらう、との事。66歳にして新しい未来に自ら踏み出さうとする素晴らしき爺様、ボビー脇田。長い間ありがとうざいました。頼むから『星守る犬』みたいな事にならぬやうに(笑)。ちゃんと旅から帰って来て下さい。松山にも遊びに行きますけぇ!。

11日(日)-----------------------------------------------------------------------------------

暑い休日。仕事で、リー・リトナーの「Captain fingers」といふ曲を演らねばならん事になってゐて。

曲中のベースパタンはグルーヴィ&ファンキーでかっこいい。ところがこの曲、知ってる人は知ってるだらうが、途中にむちゃくちゃなユニゾン・パートがある。当然ながら弾ける気がせぬ。なんとか憶えはしたが、ちゃんと弾けるやうになるには、あと数百年は要るだらう。若い頃なら頑張りもしただらうが、もはやかういふ事に頑張ろう、と思ふ心はあんまりない。

ので、ユニゾンのアクセントになってる部分を飛び石のやうに打つことにす。案外これの方が難しかったりして。

12日(月)-----------------------------------------------------------------------------------

朝起きた時、なんか頸に違和感があるな、と思ってゐたらやはり。ほどなくして頚椎ヘルニアの症状が出てしまった。ヂョギングの途中で引き返す体たらく。やれやれ、またかよ。けふは背中左側に痛みと痺れ。最近、症状が出やすくなって来たなぁ。ちゃんと治療した方が良いんだらうけどねぇ〜。整体か、鍼か・・・・。

整体や整形外科の医師に、「筋肉が柔らかい」と誉められる割に、外気温が寒くなると「攣り」やすい傾向があり、日記でもよく書くけど、冬は「こむら返り」がしょっちゅう起きる。なんだかねェ・・・損な体質だ。

何やっても痛いので、ベース練習する気にもなれズ。

13日(火)-----------------------------------------------------------------------------------

ゆんべは、女房曰く「救急車呼ぼうかと思った」くらいかなりキツかったが、寝方が良かったのか、だいぶ収束。この頚椎ヘルニアによる「発作」、初めて発症したのは22歳頃。それからは数年に壱回のペェスで「発作」が起ってゐたが、此所数年、明らかにその間隔が狭くなってゐる。このまま歳を重ねて行くのはマズいな。痛みが引くのを待って、ちゃんとした医者にかかってみやう、と思ふ。

夜はしーなさんの誕生日シークレットライヴ@PICO。

「ミス・サプライズ」の異名を取る姫石ミミの周到な計画に則り、しーなさん、何も知らずに会場に来て(アイマスク着用)、いきなりライヴ、といふ運び。既に弐本その調子でライヴを演って来て、ワシはそのシメを仕切る。

づいぶん早いうちにミミから計画を持ちかけられ、けふまでしーなさんにバレずに黙ってゐるのが、仲々しんどかった。何度か、バレてんぢゃないの?とか思ひもしたが、まぁしーなさんの驚きようを見れば『大成功』といふことだらうな。へへへおめでとぅね、しーなさん。

他の会場では、割と演出ぽく進行したさうだが、ここはワシの仕切り。既に22時を回ってゐたが、『吐くまで唄ってもらひませう』と云ふ事で、しーなVoの曲を立続けにもう「ライヴ」の様相で。ゲストにも立続けに参加してもらひ、みんなで祝福。

今後も良き人生を。良き旅を。

14日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

頸、7割がた収束。

けふは沖縄からソロ・ベーシストの坂元Punch健吾氏をお迎えす。明日しーシュのホストでライヴするのだが、前入りしてきた健吾さんと落ち合い、軽く広島案内。健吾さん、開口一番『暑いスねぇ。沖縄より暑い!』(笑)。初対面だが、全国に共通の知人がいっぱいゐて、話も弾む。

一旦別れ、ワシは仕事に。その後、明日の為のベース・だ・しーシュのリハ。健吾さんにも遊びに来てもらひ、軽くセッション。フレットレス×2と6弦ベース&唄!。明日はオモロいライヴになりさうですよ。

健吾さんは、山や森など自然の中でベースを奏で録音する「Meets nature 」といふ活動をしてゐて、明日は宮島にでも行ってそれを演って来るつもりだと云ふ。しかしこの「沖縄より暑い」といふ中で、それは大丈夫だらうか?。

15日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

その坂元健吾氏を迎えてのライヴ。久々のヲルガン座だ。ツインベース企画なので、自分のアンプを持って行く。

けふはピアノを弾かぬしーなさんを、ワシとパイグが挟む形で座り、舎弟二人を従える姐御、のやうなかんぢで演る。パイグにはワシの浴衣を貸したのだが、それがまた仁侠ぽい(笑)。しーなさんは曲によってピアニカを吹いたりもしたが、基本的に伴奏は弐本のベースのみ。これはこれで充分なアンサンブル。しーシュの新しいスタイルとして、また演ってもオモロイな、と思ったりもした。

健吾さんのソロは、自然や環境、場の空気に影響を受けた、たいへんアンビエントな音楽。フレットレスベースを使った演奏だが、ピッチシフタが全面的に使われ、全く新しい楽器の演奏のやうにも思へる。素晴らしいソロだった。お客さんがほぼ全員、目を閉じて静かに聴き入ってゐた姿が印象的だった。

けふの白眉は、ベース3人+唄による「Cocoon」。パイグの6弦ベースを中心に、二つのフレットレスが自在に空間を漂ひ、しーなさんの唄に絡む。アルバムで演ったベース多重録音によるアンサンブルが、初めてライヴで演れた!としーなさんホクホク。お客さんのひとりが録画してゐたやうなので、いづれナニカに動画がアップされるのではなからうか?。

打ち上げは鉄板焼「修竜」。健吾さんには、ライヴ前に名物「つけ麺」を喰って頂き、終演後は牡蠣料理&お好み焼き、でけふ壱日で広島ヅクシ(笑)。好きな音楽家の話から旅の話まで、盛り上がる酒宴は2時まで続いたのであった。

健吾さん、お疲れでした。この先も良い旅を。

16日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

不気味デュオMI&Shuの最終リハ。MIやんのおかしげな動きに呼応して、なんかワシの動きまで変になって来る(笑)。このデュオも参度めの本番にして、ようやく安定して来た感あり。悪く無いかんぢ。このまま本番が出来れば完璧、だが・・・。

ペドロ・アズナルとデヴィッド・レボンのデュオによるライヴアルバムが届いた。演奏も凄いが、素晴らしい唄の世界!。南米の唄もの系ライヴで良く見受けられる光景だが、観客が大合唱でコーラスするのだ。こは素晴らしい。いつかワシもそのやうなライヴが出来るやうになりたいな、とづっと思ひ続けてゐる。

さて明日からプチ遠征なのだが、どーも台風が近付いてゐるらしひ。ワシが山陰に往くと天候が荒れる、と云ふ伝説がまた更新されてしまふのかっ?。


4週目

17日(土)-----------------------------------------------------------------------------------

はたして、雨(苦笑)。台風の近付く中、長門市は油谷へ向かって出発。

高速と下路を上手く併用して渋滞を避け、ほぼ予定通りに油谷に着。ワシが油谷に関わりだした当初から、何かと世話になって来た地元の兄貴「ヒナ兄」がこの地にオープンした他目的カフェ「パタ屋」。フロアから油谷湾全景が見渡せる絶景のライヴ会場。しかし大荒れの天気。ワシが油谷に来ると雨、といふ伝説が更新されてしまった。はぁ〜・・・。

しかしそれでも、ライヴ開始時刻には椅子が足りなくなるほどのお客さんが詰め掛けてくれる。皆、生の音楽を聴く、と云ふ事を楽しみにしてくれてゐる。凄い町だ。

心してライヴスタート。まづはScooters。久しぶりだがそれを感じさせぬ5人の心地良いグルーヴ&ハーモニィ。演ってる方がこんだけ気持ち良いユニットって、そぅ無いのではなからうか?。観客もおおウケ。こらぁしーシュもキバらねば・・・、といふ事で、弐番手が我らしーシュ。

油谷に縁りの深いワシがメインを張るかんぢの構成で、だーっと7曲。さらなる大ウケでアンコールまで来る。嬉しいなぁ。素晴らしいライヴだった。

トリは「伝説のバンド復活」のふれこみで登場した曼陀羅堂。かつてテーさんはじめ、淙々たるメンバーが名を連ねたレゲエ・バンドだ。今回はベーシスト不参加により、ワシがヘルプで参加。結果的にワシはけふの出演バンド全部でベースを弾く事になった。まぁそれは望むところ。

こんなにダヴィなベースを弾き続ける機会なぞ滅多に無いので、結構嬉しい。この際だから、とストラップを低く構え、親指でモ"ゥモ"ゥと弾く。気分はいっぱしのラスタ・ベースマンだ。オモロかった。

終わってみると天候の悪さもなんのその。50人越えの大入り満員で大満足。アンコールに次ぐアンコールで、テーさん抜け殻のやうになってゐる(笑)。ワシも流石にくたびれた。終演後のカレーが美味い。しーシュの評判も上々で嬉しい。CDもけふ壱日だけでかなり出た。

宿はパーカスのナヲエんちにお客さんも交えて雑魚寝。流石に弾き続けてガチガチになってゐる左手に、ナヲエが最近凝ってゐるといふ、お灸のやうなかんぢの治癒法を施してくれた。呑んで喋ってゐるうちにいつの間にかダウンしたやうで、10畳の居間に、おぢさんおばさんコドモも含めてごろごろ寝てゐる、といふ(笑)。

18日(日)-----------------------------------------------------------------------------------

ナヲエの息子Kタローは小学生にして既にサーファーである。起き抜けにワシらと遊んでゐたが、「波が出てゐる」といふ情報を受けて飛び出して行った。妹のSも既に波乗りを始めてゐる、といふ。自然と共にあり、大人と共にゐる。都会の、友達と遊んでゐてもDSを手放さぬやうな餓鬼どもとは、根本的に違う。格好いいねぇ〜。

さて、ワシらはおいしぃ朝飯を頂き、昼まで娘とギターの弾きっこなどして遊び、宇部へ向けて出発。

宇部。しーなさんの出身地である。此所数回の遠征で、同郷の友人との交流が復活し、実現した「椎名まさ子・凱旋ライヴ」だ。地元では一度も唄った事が無い、と云ふしーなさん。感慨はひとしを、であらう。けふのワシはそれのお手伝いをする、といふ気分で。執事フライデーほどではないにせよ・・・。

予定時間通りに宇部新川に着。整然とした街と見受けられるが、人が居ない(笑)。日曜日、て事もあるだらうが、それにしても異常なくらい人ッ気がない。がら〜んとした通りにちょこちょこと、場違いな不良系コドモらがゐる。会場はその宇部新川駅から徒歩3分のBig Hip。しーなさんの同級生の兄上が経営しておられる。キレイでお洒落。音も素晴らしい。良いハコだ。

さてライヴ。

色んなシチュエーションに慣れてゐる、とは云へ、流石にしーなさんも微妙に気負ってゐたかな?。それでも生まれ故郷に初めて響く歌声は、広くお客さんの心に届き、結果的にたいへん素晴らしい凱旋ライヴとなった様子。ワシもどうやら『あのベース弾きは要らんね』と云はれずには済んだやうだ。同級生の方々に沢山の花束を贈られて、良かったねしーなさん。

ワシは大学時代の友人が来てくれてゐて(ワシは山口県徳山(現:周南)の大学を卒業)、これも23年ぶりの再会。おぉぉぉ!とか云ひながら片付けもそこそこに、そこら辺の居酒屋に繰り出した。昨今の学生からは信じ難い貧乏な大学生だったワシらだけに、しばらくぶりでも絆は堅い、ってかんぢ。23年の間になにがあったか、などを語り合い、旧交を暖めあった。

それから片付けて、しーなさんは実家へ。ワシは駅前のクラシックなホテルに泊。昼間あんだけ閑散としてゐた町に、なんか酔って騒いでる若者がいっぱい居る。

19日(月/祝)-----------------------------------------------------------------------------------

オプションの和朝食を頂く。質素だが充分なやさしいおかづと食べ放題のご飯。チェックアウトん時も『なにか御不便はありませんでしたか?』と訊いてくれる。ちょっと変わったつくりだが、なかなか良いホテルだった。

しーなさんが迎えに来てくれ、あとは広島を目指すのみ。しかし、帰る、と云ふよりは、広島でのそれぞれの「現場」に「入る」、まぁ旅の延長、だな。けふはバラ売りしーシュ。「職人」に戻ってのツアー最終日、てかんぢだな。一旦帰宅はせずに現場に直行。

ワシは東京から、詩人三角みづきユニットを迎えるライヴ。ベーシスト仲間瀬戸尚幸さんからの縁で実現した。みづきサンのちょいと「不思議系」の唄を、技巧派のバックが絶妙に支える、てかんぢの音楽。これに対抗するは「不気味系」しかあるまい、とワシはMI&SHUで。

旅の疲れがここで出てしまったのか、ワシはちょいと集中力に欠ける演奏をしてしまった。が、MIやんの熱演でなんとかカヴァー出来、どーにか「前フリ」の大役を果たす事が出来た。MIやんの娘から「ベースがうるさい」といふお叱りを受けてしまったが・・・(笑)。

瀬戸さんはワシと同じく、数少ない「フレットレス専門」のベーシストだ。美しい。大阪の泉尚也さんにしてもさうだが、なんでこんな綺麗な音が出せるのだらう?。ワシのヴァネッサが同じフレットレスとは思へぬくらい。いや、楽器に罪はない。こはひとえにワシのガサツさゆえに、ヴァネッサは「じゃじゃ馬」の音、なのだらう。アー。

終演後はお好み焼きなぞに御案内する気でゐたが、みづきサン御一行、けふのうちに名古屋へ出発、ださうで、会場でお別れする。別会場でのライヴ打ち上げしてゐたしーなさんの一行に混ざらせてもらひ、まぁしーシュのプチ遠征の打ち上げも兼ねる。

車で旅すると、やはり鉄道の旅とは全然疲れ方が違うなぁ。どっちが良いか、と訊かれれば、どちらにもそれぞれメリットデメリットあれど、ワシにはやはり「鉄っちゃん旅」が向いてゐるやうだ。帰宅して風呂に入り、布団に倒れて5秒後には寝てゐたらしひ。

20日(火)-----------------------------------------------------------------------------------

通常営業。台風が近付きつつあるやうだ。なんかえらいゆっくりなヤツ。

仕事のあと、「うつせみ商会」第弐段の初リハに。今度の台本はコメディである。しかも所謂「爆笑系」コメディではなく、「乾いた笑い」を呼ぶかも・・・といふ。こらまた曲作りが難しさうな。けふの処は台本の読み合わせに沿って、随時即興で音楽を入れてゆくだけ、のリハ。最近、作曲スランプなのだが、大丈夫なんかいな?ワシ。

21日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

うつせみ商会の曲を書く。しーなさんと協議した結果、今回は「ジャズっぽく」演る方向に決定。それらしい曲を作らねば・・・。が、不思議なもんで昨日の読み合わせのかんぢを思ひ出しながら考えると、ひょひょっとメロディが繋がって来る。まづはテーマになる曲の大筋が出来上がった。

余波をかってしーシュの新曲も・・・と思ったが、そこから先は頭に霞がかかる。どーやらワシの「脳内作曲物質」は壱日壱曲、けふの分はもうオシマイ、のやうだ。

季節がすっかり秋めいて、夜が寒い。ので、今年初のおでんにした。

22日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

けふは「のなか悟空(Dr)&近藤直司(sax)」の広島ライヴ@アビエルトに、迎撃ベース弾きとして参加。

のなかさんと云へば、ヒマラヤやアマゾン、ベトナム中国アフリカブラヂルなど、世界各国の秘境へドラムを持ち込み叩きまくってきた『伝説の異人』である。若い頃にその破天荒な演奏旅を書き記した著書を読みあさり、「すげぇ人がゐるもんだな」といふ思ひを持ってゐた。TVでも特集が組まれてゐた事もある。その人と一緒に演ることにならうとは!?。

お会いしてみると、メディアや著書で受けた印象そのまんまの人(笑)。豪快であけすけで陽性。ドラムもまぁその性質をモロに反影してゐる。天意無双、といったかんぢか。リハから既に全力疾走の感あれど、サックスの近藤さんに云はせると、『本番はこんなに上品に叩かない』との事で、ヒェ〜〜!。

広島からはもうひとりサックスのマツザッキンJ、と舞踏の大槻オサムが参加。まづは簡単なモティーフを使った即興を壱発。リハの時は『う〜む』てかんぢだったが、本番前に本人と色々お話して、なんとなく納得して挑んだ本番は、見事なリズムの融合。近藤さんをして『10年ぐらい一緒に演ってるやうな』リズムセクションとなった。本番では〜の言葉通りに、もう暴れまくるドラムを、しかしこちらも負けじと振り回し、煽り、引っ張る。ドラムとベースの全面対決。30分ぐらい演って壱曲めが終了した処、凄い拍手と歓声が。

弐曲めは何となくワシが主導権を取りつつ、アンビエントに始める。弐本のサックスもドローンぽく反応。のなかさんは小物パーカスを持ってフロントに出て来て、唄う(笑)。後半のステージでも、ワシのループにリズムを任せて、のなかさんは小物を叩きまわる、といふ場面が沢山あった。ループ使いとしては嬉しいね。リズムセクションの二人が終始顔を見合わせながら、次々に展開して行く、といふかんぢの。

終わってみれば、たいへん手応えのある、素晴らしい即興ライヴだった。

「即興演奏」といふ「ジャンル」は、10年以上前に真剣に取り組んだりもしたが、ワシ的には、既に「通過した」表現手段、と考えてゐる。その世界を離れて久しく、今はそこで培ったモノを、ポップスのフィールドにどう取り入れるか、を考えてゐる、に過ぎない。

だが、けふのやうに、「手段としての即興」といふ場面で、このやうな百戦錬磨の先輩方に賞賛してもらへると、素直に嬉しいし、あぁ俺はもしかしたら良いベース弾きに近付けてゐるのかな、とは思ふ。近藤さんに至っては、『京都や大阪ぐらいなら来れる?』とまで。えぇ勿論!また演りませう。のなかさん、近藤さん、マツザッキン、オサムくん、ありがとうざいました。

終演後はそのまま店で打ち上げ。車なので酒飲めず。しかし、お客さんも交えて、楽しく語りあった。

23日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

けふはバラフォンよーこちゃんの企画ライヴ。にしーシュで参戦。東京からピアノ弾き語りのスギハラヨシコさんを迎えての。昨日あれだけ大暴れしたからか、結構な筋肉痛だ(笑)。まぁあれだけの猛者相手に脱力だのユルくだのやってる余裕はないからねぇ。

さてけふのライヴだが、ヨシコちゃんの技巧派ピアノ+ロリ声唄、は相変わらずイイかんぢだが、彼女が連れて来たドラマー当別当弘貴(とうべっとうひろたか)が凄かった。『歌心』とかよく云ふけど、これほど「唄うドラム」は初めて聴いたかもしれん。もう、明らかにメロディを奏でてゐるレベルのリズムだったな。もうひとりの唄、とも云へるニッチ。二人で「球(きゅう)」といふユニットを名乗ってゐるのだが、ヨシコちゃんの唄とピアノが、確実に別の次元にまで引き上げてられてゐる。凄いデュオだ。

トップを飾った「ゴンゴマンとバラ子さん」も仲々の進化をしてゐて、特にフロントのよーこチャンの存在感が弐割増ぐらいになってゐた。

ウチも負けてられへんね、と粛々と。ツアーが続いた後なので、リハは足りてないが演奏はこなれてゐる。しーなさんは生ピアノとシンセを半々で使い分け、ちょいと変わったラインナップで、良いかんぢにパフォーマンスできた。

最後は出演者全員でレゲエセッション。いや〜世の中には、まだまだ色んなのがおるねぇ。弘貴くんは鳥取在住なので、近いうちの再演と再会を約束して、期待を膨らませる。是非又一緒に演らう。

しかしまぁ、今週は通常営業が火、水だけだった。我ながら毎日凄いライヴスケヂュールだな。流石に疲れが溜まって来た45歳。あと壱日、ソロの演目がある。


5週目

24日(土)-----------------------------------------------------------------------------------

古い友人なてらの企画による「祝なてら誕生日ライヴ」にソロで出演。ホンマにお久しぶ〜り〜ね、のばっどらんず。対バンは「広島B級女子ロックバンド」仏陀、とロカビリー風ソロ弾き語りイチ、超絶ヘヴィメタの芸州院。とワシで、それぞれの関連性はなく、なてらが聴きたい4組を集めた、といふものらしひ。

それぞれに仲々クゥオリティが高く、気は抜けない。心して「勝負系」のラインナップで挑むソロ。音響のしっかりしたライヴハウスのメリットは、やはり打撃音がバァン!と出る事だ。それを踏まえて楽しく弾き語った。フと客席に旧友の顔が見えたので、そいつが好きだと云ふてくれてた「かがり火」を演った。ライヴで演るのは久しぶり。出来は上々。お客さんは大人しめだったけど。

仏陀の連中と逢うのも久しぶり。彼女らはワシの事を「センセイ」と呼び、それは少々戸惑ひもするのだが、まぁえぇか。なんつっても10年くらい前まではホンマによく一緒に遊んだ娘等なのだ。飲みに行ってクラブで朝まで踊り、吉野屋の朝食セットを喰って帰る、なんて事も壱度や弐度ではなかったなぁ。しかも平日に!(笑)。ワシ30代前半、彼女ら20代になったばかりの頃だった。『よぅあんな小娘と遊んでくれよったね』と云ふが、このコらこれで仲々物事を深く捉えるタイプで、話してても年齢差をあまり感じぬのだ。「小娘」と思った事はあんまりない。

主役のなてらは勿論、芸州院のメンバーの方々もたいへんジェントルで、もっとお話がしたかったのだが、けふは仏陀と語った日、であったな。

25日(日)-----------------------------------------------------------------------------------

チャリンコの空気入れ(広島ではこれを『空気注ぎ』と云ふ)を買わん、とホームセンターに往く。よくある、ハンドルをキコキコやるタイプの奴を買うつもりだった。すると、なにやらスプレー缶のやうな空気入れがある。ケータイ電話ぐらいのサイズの缶をバルブに装着して押し込めば、圧縮ガスの要領でタイヤに空気を入れる事が出来るらしひ。¥350くらい。これひと缶で10回〜15回はイケる、と書いてある。モノは試し、と購入。ツイデに、後付けの脱着可能式サイクルライト¥800も買う。

夜は専門学校の卒業生達と宴会。社会に出て(出てないヤツもゐるが)半年が過ぎ、そろそろ何か新しい展開が起こりはじめる事だらう。今月一杯でいまの仕事を辞める、といふのが二人。ワシも新卒の時はこの時期に辞表を出したなぁ。年末の激忙期(印刷業界だったので)を知らずして辞めるは逃げたやうで男がすたる、と思ひ『年内一杯は働かせて頂きます』とか云ってね。

辞めたからって変わるとは限らんが、ナニか変えたいなら、辞めれば良い。まだまだやり直しは効く。この年代の特権だ。旅せよ、若人。

26日(月)-----------------------------------------------------------------------------------

ブルース・コバーン、といふ古い歌手(現役)の事をフと思ひ出し、iTuneでライヴ盤を購入。本人のギターと唄にパーカス、それになんとチャップマン・スティック、といふ変則的なトリオ。フォーク系の音楽にスティック!ですか・・・。

しかし聴いてみると、なるほどな、と思ふ。両手を使ってベースとコード双方を同じに演奏出来、なをかつ時としてソロも取れる、といふ意味では、たいへん「伴奏向き」の楽器なのだな、と。

今までスティックを扱ふ音楽家と云へば、どちらかと云へばソロ演奏に主眼を置いた人しか知らず、さうなるとこの楽器のダイナミクスの乏しさは、どーにもワシには馴染めなかった。しかし、このやうに「万能的な伴奏楽器」として捉えた場合、これは特に小編成のユニットにとってはたいへんな戦力になるだらう。ブルース・コバーンのやうな人には、まさにうってつけの楽器にちがいない。興味が湧いてくるねぇ。

まぁしかし、ワシがフレットレスベースとループで演ってる事が、このスティックとどう違うか?を考えたところ、それほど変わりない事にも気付く。ぢゃあベースでいいや、テな事になってまたヴァネッサに戻る平穏な日々。

27日(火)-----------------------------------------------------------------------------------

山の端に不自然な煙が立ってゐるのが見ゆ。『山火事でなければ良いが』と思ってゐたら、やはり山火事だった。ヘリが低空で飛び、ぶら下げた水をぶちまける「あの」消火法。生で初めて見たな。それほどひどい火事にはならなんだやうで一安心。

夜、りこ&河野せいじの新居「studio風楼」に寄り、リコズトリオ10周年ライヴ&レコーディングの打ち合わせ。この大ホールを使った華々しいコンサートで、ワシは結構重要なパートを任される事になったやうだ。まぁ、りこはワシを「ヴォイスパフォーマー」として捉えてくれてゐる、数少ない音楽家のひとり。ここはひとつ期待に添えるやうに頑張りますかね。

本格的な録音スタヂヲ付きの一戸建て住宅。二人してよぅ稼いでゐる、にしても立派なモノを建てたもんである。大したもんだ。改めて新居祝いに訪ねて行こう。

方やワシはけふだけで生徒が二人退会。また仕事が減る。ありゃぁ〜〜〜、ホンマに路頭に迷うかもしれんな、このままでは・・・。

28日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

鈴木亜紀@広島再び。Jazz club Birdにて「アキマキ種まきツアー」にゲスト出演。

4月に来広ライヴをサポートしたばかりで、こんなに早いうちの再共演が実現するとは思ってもみなんだ亜紀ちゃん。今回はゴロスといふ洋風和太鼓(チンドン屋の大太鼓)を操る黒田牧子さん、を連れてのデュオツアーなのださう。あの唄とピアノに、その楽器がどう絡むのか、それも興味津々。

会場のバード前で亜紀ちゃん牧子さんにバッタリ。やぁやぁ、とか云ひながらセッティング→サウンドチェック→リハへ。ワシは8曲でベースを担当。2曲ほどソロコーナーももらへるやうだ。亜紀ちゃんの曲はだいたい憶えてゐる(ファンの強み)ので、なにが来てもほぼ大丈夫なのだが、『ブレリアお七』といふ曲で本格的なフラメンコのリズムが出て来て、これがなかなか難しい。ベースのラスケァードとパルマでなんとか対応す。

亜紀ちゃんはこのツアーに、奄美で入手した、といふちょいと変わった「琴」を持って来てゐて、それを弾き語りするんだが、なかなかチューニングが合わずに苦戦してゐた。民謡のやうな変わった唄だったが、あれもオリジナルかな?。牧子さんのゴロスは、派手ではないが唄に寄り添うセンス良さと、そのどっか物悲しい音色で、意外なほどピアノにマッチする。へ〜〜〜。数曲で共通の友人なにわのてっちゃん、もギターで飛び入り参加。楽しいセッションである。

ゴロスと生ピアノに電気ベース、ではなかなか音量バランスがシビアーで、唄の邪魔をせぬやうに、なをかつ存在感もあるやうに弾くのは簡単ではなかったが、そこそこのサポートが出来たのではないか?。亜紀ちゃん、けふ演った曲の譜面を、『持ってて』と云ふ。これはまた次の共演を約束してくれたもの、と思おう。

平日の遅い時間にも関わらず、声をかけた友人知人観に来てくれて感謝。しかしやはりこの音楽は、もっともっと多くの人に聴かれるべきだよなぁ、と思ふ。打ち上げは亜紀ちゃんの強い要望で、修竜の「うにほうれん」を中心に(笑)。亜紀ちゃんもマキさんもよく食べる。

また来てね〜亜紀ちゃん。

29日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

『私は忘れ物をしない』と云ってた割に、朝イチで「会場に靴を忘れた」と亜紀ちゃんから電話(笑)。しかもそれが何処に連絡をつけても何処からも発見されず、おかしぃな〜、といふかんぢ。お気に入りの靴だったらしく、なんとかしてあげたい処だが・・・。

けふは月イチ営業、椎名まさ子&執事フライデー@オリエンタルホテル。生徒の相次ぐ退会によりメンタルややオチ気味、に此所数日の疲れ+頚の痛み(ややぶり返し)が加わり、集中力が・・・。かういふ仕事って自分でアゲてかないと、ホンマにただの「消費音楽」になっちゃうがネ。アゲて行きませう。

こないだ思った『伴奏楽器として完璧なベース』を追求して行こう。苦手得意ひっくるめ古今東西の名曲を演ってゆくこの仕事など、その習練にはもってこいだ。さういふ気で・・・。

30日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

うつせみ商会第弐段のリハ。こないだ書き上げた弐曲を持って行く。こんなに「もろジャズ」風の曲を作ったのは初めて。梶山シュウ、のオリジナル、として作ったり演ったりするには、すこし照れ、と云ふか、ためらいのやうなモノがあれど、このやうに演劇やらの為の、といふニッチであれば、割とすんなり書けたりする。不思議なもんだな。

いづれも演者脚本家ともどもに好評。あと弐曲、作る必要があり。

伊藤君子、といふ人の『津軽弁でジャズ』といふのを幾つか聴く。これがなかなかオモロい。津軽弁、といふはもともと『エミシ言葉』と呼ばれるもので、津軽=東北地方は本来独立した「国家」であったのだ。大和朝廷に屈しない誇り高き民族エミシ。その言葉であるからにして、どことなく雅びである。かうしてジャズなぞにハメると、まるでフランス語のやうにオサレ。なるほどね、かういふ演り方もあったか。


10月