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1日(土)-------------------------------------------------------------------
瀬戸内海をクルーズする豪華客船「銀河」にて営業の仕事。
この「銀河」こそ、若き日のしーなさんの仕事の基盤であり、そのトラとしてワシ(当時25歳)が入り、ワシ『ふーんこの人が椎名まさ子さんか』しーな『この小汚いのが梶山シュウか』といふファースト・コンタクトの舞台となった場所なのである。ワシはあの一度きりだったが、しーなさんはその後も仕事を続け、よくその時のエピソードを聞かせてくれる。それが『しゃばだバ』といふ曲を生み出すヒントにもなったりした。
さういふ場所での25年ぶりの仕事!。ヒット曲などをリクエストに合わせて演奏。
走行する船内で譜面を追いながらの演奏は「酔う」といふ副産物があり、『あぁ、あの時もさうだったなぁ』と・・・。この日ドラムだったMくんなど、完全に船酔いマンになってゐた。仕事自体は割とすぐ終わり、しかし終わったからと云って帰れる訳ではなく(海の上なので)、みんな所在なげに控え室に篭ってゐる。ワシはデッキに出て夜の海を眺めたり、お登りのやうに自撮りしたりして過ごした。若き日のしーなまさ子の感慨を、少しは理解できたやうな気がした。
映画「2012」で、年老いた二人のジャズマンが、メガトン級の豪華客船(津波で沈む)の中で演奏するシーンがあり、たいへん好きな場面。あぁ云ふかんぢに舟ン中で、じぶんの唄を演るやうな仕事が、いつか来たら良いなぁ、と思ひますねぇ。オモロい仕事だった。
2日(日)-------------------------------------------------------------------
たいへん良く晴れた休日。
年賀状に使う写真を撮るのも兼ねて、久しぶりに女房とドライヴ。森林公園などに行く。日射しが強すぎて写真撮影的にはイマイチなかんぢだったが、色々歩き、食堂でそばを喰ひ、良いピクニクになった。森林公園に来る客は年齢層が高いので、うるさくないのが良い。
夜は、こないだラストコンサートを演った春秋楽団の打ち上げに参加。旧メンバーはワシだけだったが、スタッフ関係者ファン交えて、楽しく語り飲み喰った。リーダーの藤本さんがシメの挨拶で語ったやうに、まぁひとつの『夢が終わった』事には間違いない。39年続いた夢。改めて皆さん、ホンマにお疲れ様でした。
3日(月)-------------------------------------------------------------------
久しぶりね、のぱんぱかトリオのリハ。
カワちゃん、来年またどデカいライヴを企画してゐるやうで、その構想を色々練るのも楽しい。しーシュも職人魂を刺激され、また良いハタラキをしたいものだ。ひとまづぱんぱかトリオで来週壱本、廿日市で仕事す。
しーシュが勝手にライヴァル視してゐるメヂャーのバンドにZABADAKがゐる。現在も活動中のバンドだが、ワシらが意識してゐるのは80年代の彼ら。ワシが知る限りフロントの二人は、ギター&唄(♂)とアコーデュヲン&唄(♀)のデュオ、と思ってゐたのだが、彼らのデヴー直後の映像を見るに、なんと当初はベースと鍵盤のデュオ(しかもベースはフレットレス)だったと知る。これ、しーシュぢゃんか(違)。
4日(火)-----------------------------------------------------------------
専門学校→レッスン→FMの収録→しーシュ会議。
最近、専門学校では生徒が来ない日、が続いてゐる。まぁ2年次のこの時期にはよくある事なので、特に驚きはせぬのだが。生徒が来ない時は、基本的にづっと練習してゐるのだが、あまりベースばかり練習してもネー、といふ気はす。どーせ練習の時間が取れるなら、唄やギター、ピヤノやハモニカも練習したい。しかしまー、そんな準備して学校行くのも、そらオカシィやろ?みたいな話で、・・・まぁ良いんですけどね。
しーシュ会議。9月の中盤以降約1ヶ月半、旅がなかった我らだが、11月からまたちょくちょく遠征が始まる。これから年末にかけては、週末のたんびにどっか行って・・・みたいな動きが続く。初めての四国もあれば、お馴染みの長門もアリ。勿論その中でも、地元広島でのイベントもちょこちょこ。12月23日には恒例のディナーショウもやりますよ。
5日(水)-------------------------------------------------------------------
しーシュのリハ。
此所数回のリハは、新曲に馴染む為の「練習」が多かったが、けふはライヴを想定しての長丁場。2時間半ぶっ続けのリハだった。つかれた。声も嗄れ嗄れ。
ワシがアクターズスクールでヴォイストレーナーをやってゐた頃、アイドル志願だった少年から連絡あり。いまは東京でシンガーソングライターとして演ってるらしひ、と聞き、嬉しいワシ。まぁ別にアイドルを下に見る訳ではないけど、あの頃どー頑張っても禁忌喫頭や須沫符や絵具在留しか聴かなんだ少年が、バンドに混じってギター弾いたり、パーカス叩いたりしてるらしい、といふ話を聞くと、やはり『良かったなぁ』と思ふ。
いつかどっかで会えたら嬉しいな。頑張ってほしい。
6日(木)-----------------------------------------------------------------
WADAバンドのリハ。こないだのライヴ終了後に『次の新曲〜』と廻って来た曲が、エラい難しかって焦ったワシ。ギターも本気で練習しておかねば、いつかデカい恥をかいてしまひさうで。
このバンドのレパートリィは、おもに歌謡曲&ポップスの選りすぐりなのだが、昭和歌謡ではメンバーそれぞれ思ひ入れがあり、意外と熱のこもったアレンジ合戦となる。自分の少年期少女期に聴き馴染んだ曲の、「やはりここは外せんだらう」と云ふ処へのコダワリはそれぞれアツくて、楽しい。それがまたメインの唄ではなく、唄伴奏のすげぇ細かいオブリのフレーズの事だったりして・・・(笑)。
その後ジモにて、教室の経営につひて会議。「音楽教室」と云ふもの自体の将来性、なども見据えた話を、小壱時間。けふはその後の個人レッスンが入らなんだので、家に帰ってきんぴらごぼうを作った。
7日(金)週末遠征長州路編:山陽小野田 リカーショップwakayama------------------------------------------------------------------
専門学校を休みにして、早めに山陽小野田へ向けて出発。のつもりだったが、先方から入り時間の指定が17時、とあり、あらら。それなら昼過ぎにこちらを出ても余裕で間に合う。ちょいと前までは頑に一般道を長時間走ってゐたが、最近は年齢的な事もアレだし、無理せず高速道路を使うので・・・。それなら仕事入れても良いかな、とか一瞬思ったが、まぁ休みにしました。
ので、午前中はいつものやうに過ごし、昼過ぎに出発。まぁ順調に会場のリカーショップWakayamaに到着。リニュアルされたばかりの店内。前もオサレだったがもっとオサレに改装されてゐる。出演者控え室やPAブースまである。これはもぅ酒屋さん、ではなく立派なライヴハウスやね。お祝いの気持ちも込めて演らせて頂きませう。
オープニングアクトの二人--------さくぞう君とフジ★ロックの熱演を受けて、ワシらも・・・。
しーシュのライヴ自体がわりと久しぶりで、二人の呼吸が噛み合わぬ部分が少々あったけど、まづまづの演奏。ここん処ちょいとワシのアンプがモニターし辛くて、けふも音がデカい割にボヤけてゐる、といふかんぢで、ちょいと演り難かった。なかなか『よっしゃ!』といふかんぢに演れなんだのが悔しい。ん"〜〜〜〜、ワシの志向性も変わって来たし、ここらでサウンド変革でもするかねぇ・・・。
自分ら的にはやや不本意な出来ではあったけど、お客さんからは『相変わらず息がピッタリ』と云って頂き、そこは素直に受け止めたい。まぁ、今回は録音してなかったけど、不本意な出来、と思ってたライヴが、後で聴いてみるとえらく良かった、なんて事は往々にしてあるモノなのでね。
お客さん、オーナーのあっきーさんご夫妻、さくぞう君、フジ★ロック、に感謝。
8日(土)週末遠征長州路編:萩 藍場川の家-------------------------------------------------------------------
長州路二日目、萩へ!。
今回の萩紀行にはライヴの他に、毎年秋口に行なってゐる宣材の写真撮影を兼ねる目的もある。ので、独自に萩入りした専属カメラマンのチョッケンさんと合流し、早速萩の町なかで撮影開始。曇天なので撮影にはピッタリなのだが、寒風吹きすさぶ中、割と薄着でがんばったので、すっかり身体が冷える。思はずうどんなぞ啜る3人。
さて、会場の藍場川の家へ。ここはセルフPAにて、ステージ上に卓をセットし、あれこれ音をいぢる。やはりどーもベースのアンプが・・・。ちょいと本気で考へるかねぇ。昨日のwakayamaもこの藍場川の家も、前回は和装で演ったのだが、今回はフツーに。しーなさんは夏以来の短パン姿を披露して、男性ファンをクギヅケにしてゐた。
お客さんの入りギリまで頑張って音をいぢったのだが、実際の出音はどないだったんだらうか?。お客さんがうるさく感じてなきゃ良いが・・てかんぢ。ウチは特にデカい音で演る必要はなく、事実このくらいのキャパ(30〜40人)ならナマ声でもイケるのだ。ツイそこを忘れがちになっちゃうのがイカンなぁ、と思ひつつ・・・。
まぁえぇかんぢに演れたのではないかな?と。ダブルアンコールまで来て、しっとりからアゲアゲ、カヴァーからオリジナルまで、みっちし演りました。満場のお客様、ありがとう。
我々のコネクションで萩と云へば「陽だまりガーデン」だが、前回同様「陽だまり」オーナーの山縣さんと、藍場川オーナーの室田さんがタッグを組み、弐店舗共同企画、といふ事でライヴを運営して下さった。素晴らしい協調体制。日本中のライヴ会場がこんなかったら良いのにねぇ、と思ふ。ありがとうざいました。
打ち上げでは、例によって「歌合戦」が始まり(笑)、しーシュがお客さんのリクエストに応えて唄う、と云ふ。ライヴ後の打ち上げで唄うなや、と云ふ意見もあるのは知ってゐる。けど、唄うの好きなんやから仕方ないわな。喜んで頂けるのなら、いつでも。
9日(日)-------------------------------------------------------------------
ゆんべはしーシュ&チョッケンで雑魚寝し、けふは藍場川の家が誇る、素晴らしい旧日本庭園を借りて、本格的な撮影。
来年リリース予定のしーシュ4thアルバムのジャケットには、早くから『日本庭園と和装』といふアイディアがあった。そのイメージに合う場所をアレコレ思ひ描くうち、『おぉ!藍場川があるぢゃないか』となり、その旨オーナーの室田さんに相談したところ、快くOKして下さった。「店はフツーに営業してるけど、好きに使ってくれて構わぬ」と云って頂き、感謝多謝。
雨模様となった天候を逆手にとり、チョッケンさんの腕が冴える。事実、雨にけぶる日本庭園の美しさは予想を上回る景観で、単にジャケットの為だけの撮影、とするには勿体ない、是非写真集(しーなさんの)を出そう、などとテンション上げながら順調に進行。昼過ぎには狙い通りの絵が撮れ、無事終了。いやー良い撮影会だった。
室田さんにお礼を述べ、またの来訪を約束しつつ、広島へ出発。雨を追っかけるやうに、長州路〜安芸路を駆け抜け、陽が暮れた頃、我が家に着。年末までほぼ全ての週末には遠征が入る。しんどいけど、やはり旅はイイ。
10日(月)-------------------------------------------------------------------
譜面の作製、その他デスクワーク以外は休みとす。
しーなさんが唄う「陽気で」「アップテンポで」「明るい」曲が、1stアルバムの『らくだ』以外にない、といふ事に気付く。さういふのを作らなイカンなぁ、と。ウチは二人ともどっちかってーと「暗い声」なので、それを活かして曲を作ると、どーしても曲が暗くなる。加えて性格も暗いモンだから、レパートリィの大半がくらーぃ印象のものになってしまってゐる。
りぶさん、ほどには行かぬにせよ、も少し明るめの唄を作りたいものだ。まぁしかし「作ろう」と思ってもなかなか出来ぬもので・・・。
さう思ってゐたら、此所最近ハマってゐる「フォークダンス」といふカテゴライズをヒントに、ポっと新曲のアイディアが浮かぶ。あ、これ上手い事 完成させたらオモロいかも・・・。
11日(火)-----------------------------------------------------------------
レッスンに必要となり、懐かしき「ラジオスターの悲劇」をコピーする。原題は「Video killed the Radio star」=ビデヲがラヂヲスターを殺したのだ・・・・。ヌ〜、可愛らしいポップス、とも云へる曲調だが、歌詞はそれなりに重いな。これと同じやうな歌詞が、あと数年後に生まれる時、それは誰の悲劇を唄うのだらうか?。
iTune killed the musican 「音楽配信が音楽家を殺した」でなければ良いのだが・・・。
このバグルスってバンド(てゆーかユニット)、見事にこの曲しか売れなかったのださう。色んなアーティストがカヴァーしてる曲だから、てっきり他も大ヒット出してたのか、と思ってたけど・・・。プロデューサー、サウンドエンジニア、としてのトレヴァー・ホーンは成功者だが、バンドマンとしては駄目だったやうだね。近年、全盛期のメンバー(おじさんおばさんばっかり)でライヴを演ったVがあったけど、力が抜けてゐてたいへん良い。トレヴァー、何故かベース弾いて唄ってるし・・・。
てゆーか、イイ唄だなぁ・・・。
12日(水)-------------------------------------------------------------------
けふは仕事に要り用でとある曲をコピーす。・・・な・が・い・・・。歌詞が長過ぎる。ワシが作詞のセンセイなら、言葉を厳選して半分に削れ、と云ふだらうな。
古今東西、つまらんなぁ、と思ふバンドや歌手や楽曲に限って「長い」のだ。愚例や遺棄物我仮など最たる例だと思ふ。だが、ホンマに良いものは実際に長くても気にならんハズだ。「長いな」と思ふ時点でつまらんのに、さういふのに限って、パフォーマンスも長い。簡潔に演らんかぃ簡潔に。
女房が大相撲九州場所観戦に遠征の為、けふから3日ほど独り身。外食でもするか、と思ったが、結局家に帰って晩酌。安いチーズに焼酎のお湯割とFM。これがイイ。
13日(木)-----------------------------------------------------------------
けふは、いつもワシのライヴに足を運んで応援して下さってゐるHさん御夫妻の招待を受け、食事会に行って来た。
こんな事でもなければ、おそらく一生口にする事など無かったであらう、絶品の料理の数々に舌鼓を打ちまくる。蟹をメインにした食事で、ここまでハラいっぱいになったのは初めての経験だ。つくづく「甲殻類アレルギー」が治ってゐて良かった、と思ふ。
食事の後は河岸を変え、小粋なバァでさらに杯を重ねる。このやうな形でファンの方と食事やお酒を共にするのも初めての事で、ホンマに楽しく、おおぃに笑い語りながら飲み喰ひさせて頂いた。Hさん御夫妻、本当にありがとうざいました。この御好意にふさはしい歌い手にならねばならぬ。
14日(金)------------------------------------------------------------------
楽しい酒を呑み、しっかり眠り、専門学校の時間に合はせて「ピシィッ」と起きる。てゆーか、起きれた。けっこう痛飲したハズなのだが、ほとんど残ってない。『良い酒』といふはこんなに違うものかね・・・。
専門学校を午前中で終え、SHU'sのリハへ。日々の中でギターを弾く局面が増え、どーしたものか、と悩んでゐる。ちゃんとしたギターを持っておくべきか?。せめて、と思ひ、エレアコギターのハウリング防止用の、ギター穴にフタをするゴム製のグッズを買ったのだが、ハメてみるとサイズが合わない、と云ふ体たらく。ん"〜〜〜〜〜〜。
独り身最後の夜は、冷蔵庫の残り物で色々拵える。ササミをブロッコリィと共に炒めカレー粉で味付け、冷凍イカを豆板醤とおろしニンニクで炒めカイワレを添える。それらをアテに紹興酒をお燗で。かういふのを呑りながら、You tubeとかにアップされてゐる『ソロ・キャンプの動画』なぞを見るのが好きだ。ホンマに男ひとりが、山や川や海でテントを張り、そこで思ひ思ひに過ごしながら飯を喰ふ、といふだけの動画が、驚くほどたくさん投稿されてゐて、これらを見ながら自分も孤独な料理に勤しむ、といふのが、たいへん楽しい。
15日(土)サシミ組:紙屋町キッチン「千」-------------------------------------------------------------------
女房が九州から高菜漬けと共に帰還。少し土産話を聞き、入れ替わるやうにワシは仕事へ。
けふは姫石ミミ&石井聡至としーシュ・・・まんま市兵衛楽団だが・・・のメンバーで、紙屋町のトンカツ屋さんにて営業。このメンバーって喰ひもの屋ばかりでライヴしてるな、といふ気が・・・。
ミミのコネクションから頂いた仕事で、とあるパーティーの音楽担当。だが、メンバーは所謂「音楽好き」といふ人達でもないやうで、会場は各自のお喋りと写真の撮り合いで大騒ぎ。久々に『誰にも聴かれてない』感満載の仕事だった。ただ、会場の音が意外なほど良く、是非此所でライヴが演りたいね、といふ話になり、交渉成立。いづれ改めてここでこのメンバーのライヴを打つ事になった。
この面子、上記のやうに市兵衛楽団のメンバーと同じだが、その名は寿司屋市兵衛で演るからこその名前である。 違う場所で演るならナニカ他の・・といふ事で協議。その結果、サトシ、シーナ、シュウ、ミミ、の頭文字を取って「サシミ組」とした(笑)。 飯屋専門の営業楽団!。パスタ屋、とんかつ、丼、串揚げ、どんなところでもライヴ演りまっせぇ〜。 |
16日(日)ぱんぱかトリオ:廿日市スペース5.15-------------------------------------------------------------------
けふはカワちゃん+しーシュのぱんぱかトリオで、我が生まれ故郷廿日市へ。
こんな処(親戚んチのすぐ近くだった)に・・・てゆーか廿日市にこんな処があったのか、と思はしむる英国ちっくでオサレなお店。一見なに屋さんか分からん。なに屋、て云ふよりホンマに貸しスペースなんださう。日曜の昼はカレー付きでランチライヴなぞ演るのださう。で、けふはワシら。
対バンはワシらとも顔馴染みで、カワちゃんやりぶさんの面子とも仲良しの香川裕光くん。香川くん、聞けばワシと同じ町の出身で、小・中学校の先輩後輩の関係にあたる事が判明。今までこんなに喋った事はないのだが、カワちゃんしーなさんそっちのけで「廿日市トーク」に盛り上がるワシら、であった。
さて、ライヴはいつものやうにカワちゃんの持ち味をしっかり出し、それをキチっとサポートす、といふ良い布陣。久しぶりだったが良い仕事が出来た様子。 香川くんの唄もなかなか良い。甘い声なんだが強さもある、どことなく名古屋の今野邦彦を思はしむる。 けふの5.15はまた良い会場で、近々こんどはしーシュでも、といふ話しも。 けふはその後さらに、日頃香川くんがホームにしてゐる、といふもう壱軒のお店に行き、挨拶。ここもまたえぇかんぢのお店で、ハぁ〜廿日市も変わったねぇ、といふ思ひがしみぢみ・・。 |
彼らと、最後に出たお兄さんはなかなか良かったのだが、真ん中に出た女性二人のユニットはキツかった。これら、前にもタマタマ見た事があって、その時もキツいな、と思った。あれからだいぶ経ってるし、少しは・・・と思って聴いたが、やはりキツかった。単純にヘタ過ぎ。
そぃからナニカ興が乗り、もぅ壱軒ハシゴす。寒い日であったが、づっと「暖かい酒」を呑んでゐたので、大丈夫(なにが?)。
17日(月)-------------------------------------------------------------------
共演も多い友人ベーシスト奥田治義氏の最新作を聴く。
彼がこのワシの日誌を読んでくれてゐるのかも知れない、と云ふことを念頭に置きつつ、正直に感想を書かせて頂こう。たいへん困った作品である(笑)。てゆーのも、この手の作品・・・分類すれば「ミニマル・ミュージック」「現代音楽」といふ事になるのだらうが・・には、「この良さが分からぬと駄目」みたいな暗黙の風潮がある。深い思慮と高い精神性を感じはしても、その音楽にあえて「良さ」を見い出す為の能動的な視線、が要る音楽なのだ。
キューブリック「2001年宇宙の旅」を見た後に、これを「意味が分からん」と云ってしまったら負け、みたいなかんぢと同じやうな「困った」感。それを「芸術的」の一言で片付ける風潮は好きではない。芸術は単に美しかったり、分かりにくいものでない、と思ってゐる。芸術とは、ある一面でものすごく下品であり淫媚でありユーモラスなもので、大衆的なものであるべきだ。
もっとも奥田氏はすでにライヴの場からは撤退し、「観客を必要としない音楽」を模索する、といふコンセプトを押し進めた上での今作品の発表、なのであって、ワシや聴者が何を思おうがどぅでも良い事なのかもしれん。この、完全に聴き手を煙に巻いてしまふ作品を、美しいジャケットとものすごく丁寧な装釘でどーん、と発表し、ちゃんと値段を付けて販売した上で、「音楽に観客は必要ない」と断言できる荒ぶる清々しさには、ワシらこれで喰ってる音楽家は、返す言葉もない。
さういふ意味で、たいへん「困った」作品なのである。奥田治義、恐るべし・・・。
18日(火)-----------------------------------------------------------------
ちょこっとだけベースを教えた(レクチュアした)娘が、初ステージを演るリハの現場を見る。本人はなかなかよぅ練習したやうで、よろしい。弾きながら唄う姿も、思った通りカッコ良く、本番も頑張れよ〜、と思ふのみ。
だが、そのイベントの進行自体が『どーよ?』て思ふくらいのダメダメで、「これ、何を待ってる時間?」てのが30分くらい平気であったりした。しかも現場の誰もその深刻さを理解せず、己の世界の完結だけ目指してゐる、といふ・・。予定だとワシの滞在出来る時間で3〜4組のリハが見れるハズだったのだが、ちゃんと見れたのはその娘のバンドのみ。これでこの金曜日には本番、といふのだから笑うしかない。
しーらない、っと・・・。
19日(水)しーなとシュウ:ヴォジョレー・ヌーヴォ・カウントダウン----------------------------------------
しーシュで、オリエンタルホテル主催の「ヴォジョレー・ヌーヴォ解禁カウントダウンライヴ」といふのに出演。
いつもは椎名&フライデーとして月例営業を頂いてゐるワシらだが、今回は「しーシュ」として演ってほしい、との事で、そのやうに選曲。まぁだいたいいつも早入りなワシらだが、さらに早く会場入りし、セッティングやリハにしっかり時間を取る。しーシュで、との要望はあったが、そこはワシら。好き勝手に演るんではなく、ちゃんとTPOに合はせる「小物」感。
先攻を竹内ふみの&渡辺佑平による「フミノナベ」が担当。ワシらはだいぶ遅い時間帯からのスタートとなった。こはライヴ終了に合わせてヴォジョレーをお客さんに出す、と云ふ企画優先の為。終演を午前零時に向けて、と云ふ「逆算型」の仕事だ。ほぼ初めてのお客さんを相手に、40分ステージを2回。いつものしーシュを演る。まぁやはりオリジナルよりはカヴァーの方がウケる。そんなモンだ。
われらの「小物感」極まれり、と思ったのは、最終ステージの最後の曲が終わった時点で、23時59分50秒だった、といふ(笑)。そらぁ時間を計算して選曲もしたし、ちょろちょろ時計を見ながら進めはしたが、アドリヴの長さは気分次第だったし、早めに切り上げた、とかいふかんぢではなく、ちゃんと選曲した分はきっちり演り切った。そして出た結果が、カウントダウン10秒前!。どぅよ!この決して大物になれない感は!(笑)。
その後、当然ワシらもお客さん達に混じってヴォジョレーを呑む。初めてウチらを見た方々にも、しっかりアッピールは出来たやうで一安心。常連Hさん御夫妻も交え、かなり盛り上がって呑み語り、気付けば2時前。まぁ良い仕事だった。
20日(木)しーシュ/Far east lounge:PICO ラストライヴ--------------------------------------------------
ワシらが最初にツンちゃんから閉店の意向を聞いた、と云ふことで、はからずもラストライヴの主催者を買って出たしーシュ。
そもそもはツンちゃんのレギュラー参加してゐるユニット、てことでFar east loungeのワンマン、で行こう、と話を進めてゐたハズなのだが、最終的には何組かが出るイベントに。だが、懸念したのは此所数年のPICOの周年行事等で、ただ「演りたいだけ」の人が延々自己中のセッションを繰り広げる、と云ふ、あまり好ましくない状況を見て来たので、出演バンドは『ツンちゃんが参加してゐるユニット』に限定させて頂いた。
さういふ意味では、ウチらが仕切った前半の「ライヴ」は、流れもスムースで、お客さんもほっこり暖かく、食事や酒もいっぱい出て、良いイベントとなった。主催者の役割をしっかり果たし、いちをう「ライヴの部」は滞りなくオヒラき。こっから先は「打ち上げ」と云ふ事で、セッションでも何でも演ってくれぃ、といふ事でワシらは、「店員」に早変り。
会場全員巻き込み入り乱れるセッションの数々を楽しく見ながら、お客さんに酒を出すのもイイ。なんせけふ閉店なので、ある酒は全部飲め、と命が下り、そのかわり無くなった酒はもぅ補充ナシ。色々注文して来るお客さんの好みを聞きながら、ある酒を組み合わせオリジナルカクテルを作って出すのも楽しかった。「さっきのおぃしかったんでもぅ一杯ちょーだい」と云はれても「もぅない」とか云ひながら・・・(笑)。
8年半、の営業だったさうだ。ツンちゃん曰く『黒字が出た事はひと月もない』との事だが、本当に居心地の良い、素敵な店だった。年末恒例のディナーライヴが出来なくなるのは寂しいが、ツンちゃんも挨拶で云ってたやうに、『別にワシが死ぬ訳でも余所に行く訳でもないし』、ツンちゃんが音楽を辞める訳でもない。それに「店」と云ふ形式ではないが、音楽や料理の好きな仲間が気軽に集れる「スペース」は近々作るつもりだ、と云ふ。
まぁそれでもひとまづ、我らがPercussion house PICO、これにて、幕。ツンちゃん、8年間お疲れ様でした。
21日(金)------------------------------------------------------------------
長門は向津具、いなかライヴハウス「パタ屋」へ向けて前入り。
最近、ちょくちょくこの「前入り」をやってゐるのは、我らも旅に余裕が持てるやうになった・・・と云ふより、余裕を持ちたい、ので。ワシはさておき、多忙なしーなさんをゆっくりさせてやりたい気もある。正直、若くはないデュオなのだし、フトコロとスケヂュールの事情が合う場合には、なるべく前入りして、ゆっくり準備せん。
な訳で、夕方にはパタ屋に着。 しかし、ただ前入りしてのんびり・・・ではナンである。オーナーのヒナ兄が『好きに使ってエェよ』と云ってくれたので、明日ライヴを行なうスペースを貸してもらひ、リハを。作りかけの新曲を、しっかり煮詰めて形にする。いつもと違う環境でリハするのも悪くないねェ。のんびりしながらもリフレッシュす、といふかんぢ・・・。 遅い時間からはサポートのナオエ(per)にも来てもらひ、明日のラインナップをチェック。なんやかんやで、トータル4時間近く演ってたな。 夜は部屋呑み。今回は食料品などは勿論、カセットコンロまで持って来た。なんせパタ屋がクローズしてしまふと、近隣数Km以内に他に呑み喰ひ出来る場所がない、といふ地域なので(笑)。 |
22日(土)長門市油谷:パタ屋-------------------------------------------------------------------
快晴の油谷の朝。
この地域ならではの「本日の波」公共放送(6時)に起こされる。素晴らしく晴れ渡った向津具半島。散歩し、朝飯を喰ひ、またリハする。空き時間には近場の温泉に・・とか云ってたが、結局リハに没頭しすぎて時間切れ。だが、新曲が完全に完成。いや〜〜、「出先でリハ」えぇわ。
夜はライヴ。新曲こそ演んなかったけど、オリジナル、カヴァー取り混ぜ、前後半で18曲。たっぷり演らせて頂きました。お客さんもいっぱいで、我らのライヴにしてはたいへん珍しく、最後にはみな立ち上がって踊る、といふ派手な盛り上がりとなった。素晴らしいライヴ。皆さん、ありがとうざいます。
ただ、新聞のイベント欄を見て来られた御老人が数名居り、どーやら新聞には『民謡を演るバンド』と紹介されてゐたやうだった。ヒナ兄によると、そのやうな謳いをした憶えはなく、報道側が前々回の「民謡ライヴ」のチラシを見て勝手に書いてしまったもの、と思はれる。地方都市の新聞社がやってしまいがちな誤認ミスではある(ワシも以前『梶川修』と書かれた憶えあり)。
フライヤにはしーなさんが短パンで唄う写真が使われており、あのおじぃさん達は『こげなカッコで民謡唄うのか?』と思はれたか・・・。さういふ事ならば、民謡もラインナップに入れたのに・・。御老人達が、せめて「失望」されなんだ事を祈るしかない。たいへん申し訳ありませんでした。
けふの音響は地元ジャズユニット「馬耳東風」のベーシストやっちゃんが担当。名ベーシストでもあるやっちゃんだが、此所数回PAオペレーターとしての技術も格段に進歩し、彼がPAをやってくれると、もぅ演奏しやすくて仕方ない。けふもたいへん良い音場を作ってくれ、感謝。また、ナオエの名サポートは云はずもがなで、毎回思ふが、彼女が随時手伝ってくれるなら、しーシュはデュオでなくても良いなホンマに。
終演後はメンバー&スタッフに、けふ此所に泊まられるお客さんらも交えて、しっとりと打ち上げ。良き人達の良き縁に支えられた、良きライヴであった。ありがとう。
23日(日)-------------------------------------------------------------------
やや二日酔いの朝。けさも快晴。ひとりで海岸を散歩しながら、一昨日からの時間を思ふ。日照とともに目覚め、自然の中を散歩し、ゆっくり朝飯を喰ひ、好きな時に好きなだけリハをやり、作品を作り、ライヴをやり、夜は友と語り呑み、また朝は散歩して・・・・。このやうな場所でこのやうな暮らしが毎日できたら、ワシはそれだけで人生に満足し、静かに微笑んで自ら命を断つかもしれない。
まぁ、けふは帰らねば・・・。けふはフライングキッズでいつも我らのPAを担当してくれるタナベさんの還暦祝のライヴを、サプライズでやる、と云ふのが待ってゐる。だが、しーなさんが珍しく本気の二日酔いで、なかなか部屋から出て来ない。おーぃ帰るよ〜、と云ふ訳で叩き起こし、帰路へ。一旦帰宅ののち、フライングキッズへ。
タナベさんには「居酒屋椎修の特別版」て事で話を通しており、ワシらが壱曲演り終わった時点でサプライズ開始。しーなさんがエロく唄うHappy birthday to you〜♪に導かれケーキ登場。『けふはタナベさん祝還暦ライヴパーティーによぅこそ!』と宣言し、サプライズは成功した。『いや〜変だな、とは思ってたんだよ』と云ひながら、喜んでくれるタナベさん。いつもありがとうざいます。これからもお元気で、よろしくお願いします。
しかし、還暦、とは云へ、全然そんな風には見えない若々しいタナベさん。女性のかういふのは「美魔女」て云ふけど、男はどー云ふのだらうね?。
24日(月)-------------------------------------------------------------------
けふは孤独な営業「吟」@オリエンタルホテル。
連休の最終日にホテルなんぞ誰も居らぬだらう、と思ってゐたが、結構な人出。しかも割と「ちゃんと」聴いてくれるお客様で、なかなか手応えがあった。珍しいことにしーなさんが娘を連れて見に来てくれており、これが意外なほど緊張を呼ぶ。ぼたぼた汗が流れたのは、会場の暑さのせいだけではなかったハズだ(笑)。
けふは特にギターが下手くそだった。イカンなぁ。今のギターがどんどん手に合わなくなってゐる気がす。練習が足らんのだ、と云へばその通りなのだが・・・。
25日(火)-----------------------------------------------------------------
ちょいと読書から遠ざかってゐる。
毎日寝る前に本は手にするのだが、ここん処眠くなるのが早く、ほとんど進まない。不眠に悩むよりはエェのだが、昨日まで読んだハズの場所もストーリィも憶えてない、といふ事も多く、壱冊読み終えるのにエライ時間がかかってしまふ。最近は菊地秀行の古いのをよぅやく読み終えたのだが、内容があんまりオモロくない上に、先述のやうな状態で毎晩読んだので、読後感もナイ、といふ清々しさ。
26日(水)----------------------------------------------------------------
陰陽座、といふバンドがゐて、前から名前は見知ってゐた。「上手い」「結構イイ」といふ噂も聞いてゐた。これのカヴァーバンドを生徒が演ってたりもす。
先入観的に、聖飢魔IIや人間椅子のフォロワーぢゃないか、といふ意識があり、特に興味を惹かれる事もなかったのだが、タマタマPVを目にする機会があり、これがなかなか良い。このテのバンドで下手なのが人気があるハズはないので、かなりのテクニシャン集団なのだらう、とは思ってゐたが、男女のツインヴォーカルと、ツインギターを軸に、良く作り込まれてゐる。かういふ、テクに物を云はせた耽美派の音楽、てのぁ、タマに聴くとスッキリして良いのだ。
まぁこの系列のバンドが、多分にその要素を含んでゐる「アニソンぽい」、といふ宿命は拭えないのだが・・・。
ちなみに、名古屋にも同系統の「幻怪★スプラッシュ」といふなかなかオモロいバンドがおり、彼らの徹底ぶりも楽しい。これが何故か、Youtubeでしーシュの「シャミーラム」を検索すると、候補に上がって来る、といふ・・・(笑)。
27日(木)------------------------------------------------------------------
居酒屋椎修:霜月の巻。来月は「クリスマス特別版」として人数限定予約制で行なう為、今年最後の「居酒屋」。
けふは此所数回と同様、開店して壱時間ぐらいは完全な閑古鳥。「!」と思ってゐたら、どどどっと御来場。あっと云ふ間に満席となり、けふは料理もよく出る。3〜4人の外国人のお客さんもゐて、これは居酒屋初。しーなさんの知人らしひが、聞けばそのうち二人はミュージシャンださうで、こらぁキアイが入ります。
な訳でライヴ。けふのお題は「サーカス」。コーラスグループのサーカスを演ったり、即興朗読劇などを演ったりもした。その他は、けふは総じてちょいとアゲめの曲、を中心に構成してみた。自他共に認める地味なワシらが、ぢつはホンマはどれだけ「アゲめ」に行けるか、を、色々とお試し中。件の外人さん達もたいへん気に入ってくれ、CDを買ってくれた。
食べ物に関しては、全品売り切れ、といふ快挙。ホンマに手ぶらで帰れる清々しさ。ありがたい事です。さらに料理の腕も磨く!。
けふも良い居酒屋だったが、寒い時期の長時間肉体労働(料理人は肉体労働者)で、首と腰と膝が痛む。こっから先の人生、この宿痾(しゅくあ)と共に生きてくのか、と考へると、時折憂鬱になる。まぁ酷い発作が起きぬやうに、気を付けて過ごすしかないねぇ。なんか「アバター」みたいなブニュブニュなナニカの上に寝そべって、色んな雑務がこなせたら良いんだらうけどね。
28日(金)------------------------------------------------------------------
シワく朝イチから専門学校。
神出鬼没の超美味いサンドウィッチ屋、なぞどーですか?。安くて新鮮な素材とパンを使って、壱会場で20〜30コ限定くらいで売るの。昼休みに人が集まる公園とかで。で、売り切れたら立ち去る。チャリかなんかで。スープ付きで壱個¥400くらいなら、その日暮しなら出来るんぢゃないか?。まぁ「超美味い」サンドウィッチを、まづは開発せなアカンのだけど。
久々にウィスキィが呑みたくなったので、レッスンの帰りに酒屋によって「角」を買った。したら雨に振られ、久しぶりに「濡れて帰宅」となった。ホットウィスキィが沁みる。冬の到来だ。
29日(土)浜田市金城町:夢の音村オータム・コンサート-------------------------------------------------------------------
2012年の9月以来、「森の公民館」こと夢の音村にてライヴ。冬枯れた浜田広島高速道を「にっち」でひた走り、浜田市は金城町へ。
前回、ここでのライヴはしーなさんの音友である佐々木純子さんに企画して頂き、その御友人ネットワークにおける心づくしの歓待を受けた。今回も同様に。ただ今回はお昼のライヴ。この時期、この地域はあっと云ふ間に夜になるので、とのことで。ので、会場に着き、セッティングやリハを進めてるうちにすぐ本番、てかんぢ。この、まったりした待機時間のないイベント、これがぢつは良いのだ。
前回同様、純子さんのバンドが対バンを務めてくれたが、これもなかなか良い。純子さんはピヤノやエレクトーンだけでなく、打楽器やウクレレまで教える教室を持っておられ、お会いするごとに「新機軸」を打ち出して来る。今回もかなり楽しめる演奏で、先を盛り上げてくださった。感謝。
それを受けて弐番手のワシら。お客の年齢層がやや高めで、「盛り上がる」てかんぢにはならなんだけど、ほとんどの人がゆらゆらと身体を揺らして聴き入ってくれてゐた。カヴァーがウケたな。ラスト「ことほぎの唄」ではしーシュで初めて、お客さんを煽って唄わせる、みたいな事も演った。まぁタマには・・・。
良いライヴが出来たやうである。
終演後は、そのまま会場で打ち上げ。純子さんの故郷:秋田の名産「きりたんぽ鍋」をツツきながら、日本酒が進む。なんやかんや喋りながらけっこ〜〜〜呑んだ。ライヴの始まりが早い=終わる時間も早い=打ち上げも早くから・・・の、ハズなのに、打ち上げが終わったのは、何故か午前1時。いつもと同じ時間ぢゃんか!?。
30日(日)鹿足郡吉賀町:ピッツァ・ドメニカーナ-------------------------------------------------------------------
けっこ〜〜呑んだハズだが、目醒めは割とスッキリ。山間部の朝の空気が清々しい。夢の音村近くに、よくワシが行く「三又温泉郷」があり、そこでちょいとほっこり。その後、山間部を山陰へ抜け、吉賀町を目指す。多分この辺の道って、大学時代にツーリングで走り回ってた辺なんだよねぇ。
以前は「六日市」と区分されてゐたが、合併により「吉賀町」となった・・・らしひが、正直場所も名前も初めて聞く。正確に「何処らへん」なのかも知らず、iPadのナビを頼りに山陰道を往く。あいにく雨模様なのだが、これはこれでまた風情あってよろしい。どーやら、ワシの故郷である「廿日市」を、果てしなくまっすぐ北上した辺り、が吉賀町=六日市、になるやうだ。山あいの、周囲に何も無くて不安になるやうな処に、けふの会場「ピッツァ・ドメニカーナ」があった。
オーナーの岡田としおさんに、「やぁやぁよく来たねぇ」と招き入れられた店内は!。
もぅその一瞬で、此所を気に入って住み着きたくなるやうな空間。明々と暖炉の火が燃え、暖かい建物内と雨にけぶる山間部の対比が、この世のものとは思へぬ極上感。まぁえぇかんぢにボロボロのピヤノがあり、しーなさんけふはこれを弾く事にした。リハやセッティングの段階から、すでにリラックスして、ライヴと云ふよりは宴会をしに来た、てかんぢの・・・。
正直、周囲数Kmに何もない場所で、あっと云ふ間に夜になり、お客さんは何処から?と思ふが、開演時間にはそこそこにいっぱい。暖炉の熱と明かりに誘き寄せられたカメムシの飛び交う中(笑)、本番スタート。色んな人から「ドメニカーナのライヴは盛り上がる」と聞いてゐたが、お構いなしにユルく妖しく演る。それでもラスト「ことほぎの唄」では昨日に引き続き大合唱。それどころか、会場全員が立ち上がって輪になって踊る、と云ふ、しーシュ史上初めての事象も起こった。
ホンマに楽しいライヴだった。
けふの主催のひとりクラさんは、「アツくなって盛り上がるばかりが音楽ではないんだよ」としーシュの音楽を絶賛。けふはこれでも客足はニブかったさうで、次回も是非!と強く推して下さった。ありがとうざいます。そのクラさん、零時を廻った頃「ぢゃあね」と、明かりも何もない原始の闇の中を歩いて帰って行った。何処に帰るの!?(笑)。