3月

1日(火)---------------------------------------------------------------

お前の仕事はナンだ?、と問はれれば、弾き語りストであり、しーシュのオーガナイザー兼メイン・コンポーザーである、と云ふ事で、けふは作曲に勤しむ為、スタヂヲに入る。とは云へ、ゼロから作る、と云ふ訳でも無く、ストックしてある断片を「形にする」といふ、まぁホンマに職人仕事、の・・・。

ケータイのレコーダーには、既にこのまま発表できる?といふくらい形になったものも入ってゐる。が、ナンか「旬」のかんぢがせぬものに、あまり心が動かぬのだ。それを「寝かす」といふ。けふはさういふのよりもっと断片的なフレーズをチョイス。今回は「リズムを凝ったモノにしてみやう」といふ初期意識があり、それに準じピヤノと譜面を前に沈思黙考すること30分くらい。

なかなかオモロい創作ができたが、自分で弾けん(笑)。まづワシが歌えにゃハナシにならん。ので、しばし練習。譜面を書き上げ、さっそくしーシュのリハに持ち込む。

ワシらの間でタマにある、「それぞれ取ってゐるリズムが違う(『毬藻ありマス』とか)」といふタイプのものになった。今までのしーシュにあまり無いタイプの曲で、オモロいが、自分的にはなんかあと一歩押しが弱い気がす。まぁ「Dance」も作った当初はそんな印象だったし、お客さんがどー思ふかは、演ってみんことには、ね。

てことで、今年2曲目の新曲「日々是如何に」完成。

2日(水)----------------------------------------------------------------

今月は、ぢつは怒濤のライヴ月間であり、今月はなんと20本の現場に立つ事になる。昨年11月の「月に19本」を越えるのだ。しかも11日〜19日までの9日間は毎日ライヴ(しかも内容や演目はほとんどカブらない)といふ、おそらく初めての事態。さらにこれだけの日数で、しーシュで演るのは5本だけ、といふ・・。どーなることか、とワクワクす。楽しみである。

んで、フと思ひたち、ここん処メイン楽器の座から降りてゐるヴァネッサアトランシア・ステルス、を出して弾いてみる。ま〜弾きやすいのなんの・・。「カラス」も扱いやすく馴染んで来た、と思ってゐたが、さすがに20年以上メインで弾いて来ただけはある。思ひだせば、去年の6月、宇部市での「華麗衆ナイト」にソロで出た時以来、表舞台から遠ざからせてしまってゐた。

ので、今月はソロやサポートの出演も多いので、ここはひとつ「本妻」に戻り、ヴァネッサでこなして行かん、と思ひました。

3日(木)山口市 湯田温泉ポルシェ:富安秀行サポート-----------------------------------------------------------------

さて、「ぐっち」を駆って湯田へ。

こたび、富安さんとのデュオで請けるのは、本来明日の萩と広島、の弐ケ所だった。が、御存知のやうに富安さんが病に倒れ、ツアーの継続そのものが危ぶまれ、主催者から『もしもの時の代役に』といふオファーを請け、意気に感じて馳せ参じる事にしたもの。幸いにも富安さんは、昨日無事に退院され、けふが復帰後壱日目となる。しかし2週間入院してゐた身が、思った以上に自分の思ひ通りにならぬ事を、ワシはよく知ってゐる。

ので、けふは「介護人」として、サポートすべく。

会場の「ポルシェ」は、なんと創業50年の老舗ジャズ喫茶。山口県人だった学生時代から、その名を聴いてゐた名店だ。ジャズを演ってゐた学生時代には、敷居が高過ぎて話題にも出せなんだお店に、唄うたいになって出る事になるたぁ・・・。

けふは上記のやうに、復帰後最初のライヴとなる富安さんのステージを、「監視」する役目も帯びてゐる。まだペース配分が掴めぬ富安さんが「暴走」せぬやう、また楽に歌えるやう、まぁベーシストらしい仕事だ。ソロの枠ももらえ、初めての湯田の地での「独弾」。お客さんも、決して多くはなかったが、良い仕事が出来て、ライヴそのものも良い盛り上がりを見せて、終わってみれば大成功、といふかんぢだった。

やや力を抜いて唄うぶん、抑制の効いた富安さんの唄は、むしろいつもより説得力を増し、こらぁワシのサポートなぞ要らんかったかも・・、とすら思ふかんぢだった。まぁ、まだ分からん。循環器系の病気は根が深い。明日からも適格にサポートすべく、気を引き締めて参らう。

4日(金)萩市 藍場川の家:富安秀行&梶山シュウ-----------------------------------------------------------------

けふはしーシュでもお馴染みの、萩は藍場川の家。

ライヴ以外の時間の過ごし方は、ふたりそれぞれで、富安さんは早い時間に宿を発った模様。ワシはホテルのチェックアウトを1時間延長し、昨日ちょいと使いにくい気がしたヴァネッサをちょいメンテ。そいから萩へ向けて出発。途中山越えの中程の空き地にぐっちを停め、2時間くらい執筆に耽ったりも(今回珍しくパソコンを帯同)す。うん〜、良いね。この「独り」感。

けふのライヴは元々「富安秀行&梶山シュウ」、と弐枚看板で銘打ってあり、そのつもりで準備もして来た。だが、あとで思ふに、かういふ事ならワシはソロタイムを「独弾」でなく、「吟(ギター弾き語り)」で演るテもあったな、と・・・。ん〜〜〜〜、今後悩むところではありますな。

富安さんの機材をセッティングし、ライヴのテイを成すやうに会場を作り、準備をすすめる。予約だけで50人を越えてるさうな。良い音でやんなきゃね。

まぁこれも終わってみると、ベース弾き語りによるストイックな世界と、富安さんのオープンなかんぢの対比は、ライヴそのものを引き締め、良いかんぢだったやうだ。富安さん、昨日よりややヒートして唄ってゐて、ちょっとヒヤヒヤする場面もあったが、総じて良いライヴとなり、ホンマにぎちぎち満場のお客さんも、しっかり満足して頂けた様子。ワシのサポートも、昨日よりこなれて、メンテしたヴァネッサも上手く操れた。

ホンマの事を云ふとワシは、今後ソロといふモノをやる時、サポートを入れた体制で演れぬものか、と思ってゐる。つまりワシはいつものやうにベースを弾いて唄うが、そこに、ギターでもピヤノでも他のなんでも良いから、「唄をサポートしてくれるもぅひとり」を、その場その場で巻き込みながら出来ぬものか、と。正直、たった独りでシャカリキに演るソロのスタイルに、自分で厭きてゐる。『「一流」と呼ばれる人は、まづ何より自分の演る事に厭きない』といふ事ださうだが、ははぁなるほどワシは二流三流なので、簡単に自分に厭きる。

ので、けふ富安さんにギターを弾いてもらって唄った「Dance」は、まさにその求むる形で、とても良かった。願わくば、誰とでもさういふ事が演れる、といふのが希望っちゃ希望だよなぁ。

5日(土)広島市 トコナツ屋:富安秀行&梶山シュウ-----------------------------------------------------------------

ゆんべは萩市内のゲストハウスに宿を取り、弐段ベッドの上にワシ、下に富安さんといふ形で泊まった。出来たばっかりで、オーナーのかんぢも良く、気に入った。今後は萩に来たら此所だな。

別々に広島を目指すワシら。ワシは道を間違えて中国自動車道に乗ってしまひ、えらいこと遠回りをして帰るハメになった。車を買い替えた時、道路地図をホカしてしまっており、やはり壱冊は載せておかねば、と強く思った次第であります。

まぁ時間には会場へ。けふは地元広島だが、今までご縁の全くなかった「トコナツ屋」。マスター曰く「普通の居酒屋をやってたハズなのに、何故かいつの間にか音楽居酒屋になってゐた」と。御家族で経営されてゐて、皆の希望に答えてゐるうちにPAもやるやうになり、ますます愛好者が増え、といふお店らしい。たいへん気持ち良さげな空間で、何故今までワシは此所を知らなんだのか?といふ・・。

そんなお店なので、開演時間にはもぅ満員の音楽ファンが。年齢層は若干高め。大阪は関目の「我らの家」に似てないでもない雰囲気。皆、聴くのも演るのも大好き、と云ふ人達の前で、地元とは云へ初めての場所で、初めての「独弾」。ウケたやうだが、どーだったのかねェ?。

富安さんのライヴ中に、しーなさんが駆け付け、そのまま「唄声一座」に。後半はもぅずっと3人でハモってゐた、てかんぢ。今年の黄金週間もこの3人での旅が決まり、こらぁ富安さん、心不全なんぞに負けてもらっては困りますぜ、みたいな(笑)。げに、病巣が病巣だけに、ホンマに今後も気を付けて、どぅか良い旅を続けて下さい、と。

バタバタの週末だったが、まぁなんとかワシらしい「仕事」は完遂できた。同時に、まだ習練が足らんな、と思ふ面も多数。日々精進怠らず、感謝とともに進むべし、である。


2週目

6日(日)-----------------------------------------------------------------

晴れてゐたらぱんぱかトリオでの野外イベント出演、といふ事だったのだが、曇天模様で午後からは雨の予報。にてイベント中止の連絡あり。このイベント、前にオファーを頂いた時も雨天で中止になったんよねぇ。縁がないのだらうね。

午後は、本来ならばダブルヘッダーで駆け付けるところだった「ジモ・ミュージック・スクール・デモ・ライヴ」へ。この頃にはもぅ結構しっかりした雨が降っており、この中を楽器持ってバス乗るのもナンだかな、で、置きベースで演る事にして手ぶらで行く。

去年の3月に新規スタートを切り、このデモ演奏ライヴを続ける事4回目。内容の面白さは自他ともに認める処なのだが、如何せん来場者が少ない。各人毎回結構キアイ入れたデモ内容を披露してゐるのだがねぇ。それぞれ話術と技術を駆使した出し物は、結構なクゥオリティで、ただ見に来るだけでも充分楽しめる、と思ふのだが・・・。

けふはトップ出演のワシが「リズムの裏」につひて述べ、それを請けて、て訳ではないが、他の講師陣もリズムの話しでデモを進める。かういふのもオモロい。お客さんは少なかったが、終演後ベースの体験レッスン希望者がひとり。デモ効率、としては良いのかな?。

打ち上げでも、なんで皆これ見に来ないのかね?といふ話しに。まァ華のある宣伝を、誰も出来ないから、だらう。そこらの「マニュアル系」教室より遥かに興味深いスクールだと思ふンだけどねェ・・・。

7日(月)-----------------------------------------------------------------

みみ&シュウのリハ。

来週、このデュオで仕事するぶんの・・・。ここではギター弾く。本職のギタリストに比ぶれば、演奏技術が劣るのは当然。そこを何で補い、何を売りにするか、と云へば、やはり自分も唄うが故の『唄伴の上手さ』しかない。その点では、確かに自信はある。上手く伴奏して、ミミを盛り上げる。

なんとも温い壱日で、日中はサンダル履きでイケた。さうなれば、まぁ当然我が天敵「スギ花粉」も飛んで来る訳で、昨日、萩からの帰りの山道、まるで「資料映像」のやうにボワボワと花粉を吹き出してゐる杉の森を見た。あれが市内まで飛んで来るのだ。あ"〜〜〜〜、約壱ヶ月、我慢の季節。

最近の日中は、90年代に流行った洋楽の「意訳」に取り組んでゐる。

直訳ではなく大意を酌んだ上で、メロディに合わせた新たなストーリィを組み立てる、といふ作業。作家が執筆の合間に翻訳をする、みたいなかんぢか。やってて楽しいし、自分の英語力と、日本語のボキャブラリィ拡大に繋がる。以前、某J-popシンガーソングライター(らしき人物)が、トレイシー・チャップマンの「ファスト・カー」を訳詞で唄ってるのを聴いて爆笑した事があるのだが、直訳で唄おうとするとあぁなる。

翻訳、と云ふ作業が、創作と同じレベルの創造力を要する、のと同じ事で、やはりつまらぬ歌詞しか書けぬものは、つまらぬ訳詞しか作れんやうだ。

8日(火)---------------------------------------------------------------

広島FM「Garage songs」最後の収録。

ディレクターK氏より突然呼び出され、「ちょいと◎○について喋ってみ」と云はれ、録ったものがプリプロとなり、そっから番組がスタートしてハヤ3年。思へばあっと云ふ間の3年だった。ちっさい頃夢見てゐた『ラヂヲで喋る』といふ願望が実現した3年でもあった。コミュニティFMでなく、キィ局FMで番組を持ってゐる、といふ事は、しーシュの「売り」の一つにもなった。

本来、2年間といふ契約だったさうだが、意外にも人気番組となり、もぅ壱年の契約延長が成されたらしひ。ディレクター、制作スタッフ含め、たいへん居心地の良い現場で、楽しく仕事をさせて頂いた、と思ってゐる。3年間ありがとうざいました。

そして、ぢつに遠くの方からも番組を応援してくれてゐた、リスナーの皆さん。最近はなんぢゃらとか云ふモノで、例えば北海道からでも広島FMを聴く事ができるらしひ。遠くから応援してくれて、ありがとう。また、いつかどこかで、お耳にかかりませう。

9日(水)----------------------------------------------------------------

「よなかのとうふ」ライヴ前最終リハ。

いやー、パイグもえのチャンも上手い!。ワシが人様のバックをする時、これくらいの安定感を供給できてゐるだらうか?を思ふ。まぁ出来てゐる、と思ひたい。なにも白玉しか弾かぬベースが「唄ものに良いプレイ」とは思はず、ワシがメインを取る際にはパイグにもそれなりに暴れよ、と思ふ。いまだにまだ時折「音数が多い」などと云はれる事もあり、さうなのか?と思ふ事もある。

まぁよぅは、その唄い人が、何をもって「邪魔」とするか、に尽きる訳よ。

フと立ち寄った本屋で、唾棄すべき符苦屋間真差派留の唄が流れてゐて、これこそ生活の邪魔、と思ふ。いやしかしホンマに気色悪いなこいつの唄。

10日(木)-----------------------------------------------------------------

夢の中で、なにかこれからの人生と音楽にまつわる『ある重大な決意』をしたのだが、起きたらその内容を忘れてしまった。なにかこぅ、ホンマに目から鱗が264枚くらい落ち、すべての諸問題がクリアになるほどの決意だったのだが、忘れちゃっちゃア意味がない。おまけになんか知らん、起きたら頸をイワしてしまってるし・・・。

色々なところから頂き、まだ使い切ってない商品券を利用して、ちょいとハイソな酒を買い込む。

さて、この壱週間、割とユルくのんびり過ごしたが、明日から来週の土曜日まで9日間、ライヴが続く。連続9日といふのは、おそらく人生初の経験。どんなエクスペリエンスがあるのか、楽しみではある。

11日(金)怒濤の地元9連チャン:初日-----------------------------------------------------------------

9連チャンライヴ初日は、孤独な営業「吟」。

最近、WADAバンド以外でも、姫石ミミとの仕事でギタリストやったり、と、ギターを弾く頻度は増えてゐる。良きかな。やはり10時間練習するより、1時間の本番をこなす方が真の実力が身に着く。けふはオープニングにウェス・モンゴメリィ(に似せたナニカ)を弾いてみたりもした。高校生の時、コピーして八小節で挫けたんよな。

けふは、なんかものすごい「聴く」お客さんばかりで、壱曲ごとに大きな拍手と歓声が起こり、30分×3ステージまるでライヴのやうに演れた。休憩時間にはお客さんからドリンクのサーヴィスも。毎回こんなんなら、ホンマに嬉しいんだがなぁ。ギターも唄もたいへん調子良く最後まで駆け抜け、連チャンの初日、よきステージで飾る事が出来た。よぅし、明日もこの調子で参りませう。

昼間、「はじまりのうた」といふ映画を見た。名作「ONCE ダブリンの街角で」と同じ監督の作品で、同じやうに音楽モノ。才能はあるけど運に恵まれない女の子のシンガーソングライターが、落ちぶれたプロデューサーと出会い・・・といふ、まぁ割とありがちなストーリィで、あんまり期待してなかったんだが、これがどっこいたいへん面白かった。使われる音楽も素晴らしく、『良い映画だな』と素直に云へるかんぢの映画。

かういふモノを見て聴いて、インスパイアされるモノを、侮るべからず。ミュージシャンは社会や政治につひて述べるより、音楽にインスパイアされるべきだ。


3週目

12日(土)怒濤の地元9連チャン:二日目-----------------------------------------------------------------

連チャン二日目は「よなかのとうふ」ワンマン@フライングキッズ。

ハモもアンサンブルもえぇかんぢに熟れて来たいま、ワンマンをやる意味は大きい。まぁ選曲は昨年の50thマラソンライヴんときのラインナップとそれほど変わらんけど、そこにパイグやエノちゃんがメインで唄う曲も加え、より「バンドらしく」迫る。前後半合わせて16曲。開演が20時から、と遅かったが、『巻きの梶山』の名に賭けてタッタカ進み、公約通り(?)22時には終演。

いつもクールなパイグが、えらい楽しさうにハリ切ってベース弾いてたのが印象的だった。エノちゃんはいつもの安定感で、あとの二人をがっちり支える。しっかりと曲に聴き入ってもらへる、良きライヴが出来たやうに思ふ。「初ワンマン」といふ事にしては、集客に難あり、と云ふかんぢは否めなんだが、まぁ良からう。初っ端に大盛況でやがて減って行く、といふかんぢよりは、徐々に動員を伸ばす、て方がそれらしからう。まァその為には、コンスタントに活動続けて行かなきゃ、ね。

3ヶ月に壱回、くらいのペェスで興業うって行けたら、と思ふ。オリジナル群の中でも、このユニットでしか出来ない曲もあるので、地道に育てて行きたい。

13日(日)怒濤の地元9連チャン:三日目-----------------------------------------------------------------

5クール目を迎えた「居酒屋椎修」。昨日に引き続きフライングキッズ。

お互い色々と忙しく、ここん処しーなさんとほとんど会ってない。当然リハにも入れず、こは「有限会社:椎修」(!)としては由々しき事態。まァそれでも本番前壱回のリハとチェックで、音出せばバッリシ、みたいなのは最強デュオの誇り。けふはしーなさんの息子が友人連れて来るらしく、しーなさんにしてみるとややフクザツなかんぢ。

フタを開けてみると、その息子らをはじめ、ワシの専門学校の卒業生ら等、エライこと若年層の多い居酒屋となった。最近、識者から『しーシュってファンの年齢層が上がりましたね?』と云はれるほど、中高年を魅了して来たしーシュだが、これもまたよろしぃ。古いナンバーを「この曲知ってるかなぁ?」とかMCしながら進めるライヴも、なかなかオツだった。

料理の方は、さすが若者!。ピザや焼そばが飛ぶやうに売れ、いつもの主軸商品である「煮物」や「野菜」が出ない(笑)。お前らもぅちっと野菜食べなさい。

けふもまったりと楽しい、良い居酒屋だった。ぐしゃぐしゃに忙しい、といふ時期は過ぎたのかも知れんが、少人数ながら、かういふ落ち着いた雰囲気でまったり進むのなら、それはそれで悪くないマンスリーであるな、と。しーな息子からも『オモロかったよ』と合格点。ありがとうな。

14日(月)怒濤の地元9連チャン:四日目-----------------------------------------------------------------

けふは旧友「のっち」らが主催するAKIBIといふイベント@KOBA。に、独弾で参加。

ライヴハウスの「空き日」を有効に使って、本人らも楽しく演りながら飲みながら、といふライヴらしく、昔ワシらがやってゐた「ござしき投げ銭ライヴの会」に近いかんぢ。出演者もそうとう若い世代で、向こうはワシを知ってくれてゐるが、ワシからは初対面の人が多い。まぁかういふ場で所在なくもマイペェスで過ごせるのは、ワシの特技のひとつ。ワインをちびちび呑りながら、出番を待つ。

あ、今回この9連チャンに対し、ワシはあえて「節制」をしない事にした。いつもと同じやうに、酒も呑み、夜更かしもし、刺激物も喰ひ、日頃の生活パタンを変える事なく、この連チャンを乗り切ってみやう、と思ったのだ。禁欲の果てに辿り着く境地など、たかが知れてゐる、と云ったのは誰だっけ?。まぁそんなかんぢで・・・。

してソロは、最近の流れに乗り、まったくリキまず焦らずシラけもせず、といふ境地に行けた。ベース弾いたりギター弾いたり、といふ日々の細かいチェンヂも、なにかのエナジィに変え、ベストなソロが出来たやうに思ふ。けふは「顔見せ」みたいな事もあり、5曲中4曲ループを使ったが、まぁ良からう。ループを使わずとも演れる事はまだまだあるが、それはまたの機会に。主催ののっち達にも喜んでもらへて良かった。

ワシの前に出た「ジョンとポール」といふソロ(!)の青年が、すごく良かった。ソロなのにデュオの名を語る、てゆーのが示すやうに、何処かケムに巻いたやうな雰囲気と楽曲で、久しぶりに『一緒に演ってみたいな』と思はせてくれる若者だった。やはりタマにぁかういふイベントに出てみんとイカンね。

KOBAのマスターBOMくんは、長い付き合いでも初めてワシの完全ソロを見たらしく、彼流の最大の賛辞『がりヤバいっスね』を戴けた。

15日(火)怒濤の地元9連チャン:五日目---------------------------------------------------------------

けふは姫石ミミと組んで、オサレなバァでの昭和歌謡ショウ。ヴェール、と云ふホンマに普通の呑み屋さん。

機材を組むところからやるのだが、やってるうちにワシがモニターとして使ってる、モバイル・アンプ=いわゆる超小型PAアンプでイケるんぢゃないか?と。これで行けたら、今後しーシュが小さなキャパで演るときにも活用できるかもしれん。リハを進めても、ダメな気がせぬので、けふあすコレで演ってみる。

けふは入替え制の2ステージ。各壱時間づつくらいで構成するが、客層がワシよりひと回り上、くらいで70年代のフォークなどへの喰ひ付きがすごい。ミミと半分半分で唄ったのだが、途中などまるで「唄声喫茶」の様相を呈するまでに到り、これは楽しい。ワシはかういふ展開になると『もっと唄わせたる!』といふ気概が沸き、演奏にも熱が入る。オリエンタルホテルで演る時ともまた違う、ライヴっぽい流れで演り切る事が出来た。

ちなみにけふのワシは、ギタリスト兼唄うたい。ミミが唄う時はバックに回る訳だが、自分的には仲々の仕事が出来たのではないか、と。小型アンプも全然大丈夫で、改めてコイツぁ使える!と。しーシュでも勿論だが、例えばワシのソロで小さいハコなんかにチャリで行って演る場合にも活躍するな、と。

16日(水)怒濤の地元9連チャン:六日目----------------------------------------------------------------

けふもミミと組んでの@ヴェール。昨日と同じ仕事だ。つまりワシらは二日間で4ステージをこなす事になる。

昨日は「通常営業+ライヴ=投げ銭」といふスタイルだったが、けふは「ワイン会+ライヴ=チャーヂ」といふ事になってゐるらしく、客層もだいぶ違う。だが、やはりワシらが唄いはじめると自然に唱和が起こる(笑)。『選曲がニクいわぁ』と仰る御仁もゐた。けふは「唄わせたる!」といふ気持ちプラス「おヒネリ出させたる!」といふ心意気で挑んだ。

リクエストにも適宜応えながら、入替え制の2ステージ、ミッションコンプリート。好評頂いて嬉しい。次回も是非、と云ってもらへ、まぁミミにも喜んでもらへたやうで。二日間、けっこう性根入れて唄い込んだが、咽の調子は好調。相変わらず酒は呑んでゐるが、咽への影響はない。いや・・・あるんかも知れんが、少なくとも悪い影響ではない様子。まぁ、唄うたいとしても成長したもんだと思ふ。

けふの夜から女房が旅に出ており、終演後は独り身の夜。昼の間に買っておいた好物「かつをのたたき」で、夜更けの手酌酒。く〜〜〜!イイね。

17日(木)怒濤の地元9連チャン:七日目-----------------------------------------------------------------

けふは連チャン中唯一の「サイドメン」としての現場。椎名まさ子&執事フライデー@オリエンタルホテル。

その前に、今週唯一のレッスンにも行く。アタマが完全に「演者モード」になっており、レッスンのカンが掴めぬうちに終わる、といふ。その後教室で着替えて、会場へ。せっかく「サイドメン」なので、けふは「う"ぃを子」を使ふ。ソロん時は少々頼りないが、バックを刻む時の唄へのマッチングは、素晴らしい。ただまァ親指弾きしかしっくり来んので、演り易い楽器ではない。

3〜4曲でバックコーラスを取った意外は、ホンマにベーシストとして演り切った。まぁ、咽にとっては「休憩の壱日」てことで。

けふも独り身の夜。昨日の「かつをのたたき」の残りを切り、鶏の「こにく」といふ部分の肉、を軽く炒めて焼酎のツマミに。寝る前のシャワーを浴びてゐて、石鹸を取らうとしゃがんだ瞬間、蛇口に額を痛打。『ゴッ』とすごい音がして、一瞬目眩がするくらいの強打だった。50にもなって「たんこぶ」をこさえてしまふ。

18日(金)怒濤の地元9連チャン:八日目-----------------------------------------------------------------

餓鬼の頃もよく「たんこぶ」を作ってゐたが、あの頃はスグ治ってゐたやうに思ふ。しかるにこの歳になってから出来る「たんこぶ」は一晩寝たくらいでは消えぬやうだ。しかも赤くまでなってやがる。

てことで連チャン7日目は、ソリストに戻って「独弾」。黒瀬町はライヴのできるリペアハウス「串小屋」へ。・・・?串小屋ってクローズしたんぢゃなかったっけ?、と思はれる向きもあらう。ワシもさうなのだ。だが、まぁあるらしいので、行きます。

結局、道路拡張により近隣家屋の立ち退き、といふ事で応じたものの、そっから先なにも進まないのを待ちかねて、のけふのライヴなのださう。いかにも行政の仕事らしくてすばらしいね。けふのライヴはベース弾き語り夫婦デュオヤマナカーニャと、もと来夢来人(字が違ってたらスマン)土居田 治くんの弾き語り。とワシ。「独弾」で演るか「吟」で演るか決めかねてゐたが、この9連チャンの流れでゆくと、そろそろ此所らで「独弾」を、と思ひ、それで(笑)。

日々よぅ唄ってゐるので、けふも調子良く唄い弾けた。あんまりウケんかったやうな気もしたが、まぁ仕方ない。出来は悪くなかった(と思ふ)のだから、ウケんのはオモロないからだ。これはまぁどーしやうもないので・・・。変わりダネとして、往年の洋楽意訳シリーズから、スザンヌ・ヴェガの「ルカ」と、ボブ・マーレィの「リディンプション・ソング」を。

来週からの旅は、岡山、関目、京都、とソロが続く。しかも岡山と関目はワンマン。ネタは多めに用意しとかなアカン。

打ち上げは例によって店でそのまんま。ヤマナカーニャもオサムくんも旧縁があり、それぞれ20代だった頃の接点と相違点、共通の友人、すれ違ってゐたあの時代の事など語る。トンガってゐた奴が丸くなり、そのギラついてゐたパワーは何処に行くのか?、など。みなそれぞれの過去があり、それぞれに今がある。辞めたもの、続けてるもの、また始めるもの・・・。

その中で、ワシがこの歳まで走り続けてゐるのは、才能でも熱意でもなく、ただ、自分の事以上に唄を、音楽を愛してゐる、といふそれだけの事なのだ。たぶん。

19日(土)怒濤の地元9連チャン:千秋楽-----------------------------------------------------------------

串小屋の弐階=「オバケが出る」と聴いてゐて、まだ出た事のナイ弐階倉庫に泊。流石に黒瀬町(標高が高い)、夜中はかなり冷え込んだ。

さぁけふはいょいょ千秋楽。怒濤の地元9連チャン最終日である。オリエンタルホテル「吟」。今月弐回目の「吟」だ。先週のここでの「吟」から始まった連チャンが、やはりここの「吟」で終わる、と云ふ劇的な・・・。先週のここは、お客さん全員がまるでライヴのやうに聴き入ってくれ、とてもラウンヂ演奏とは思へない盛り上がりだった。けふも、その時ほどではないが、そこそこちゃんと聴いてくれるお客さんで、演り易かった。友人も複数来訪。

同じ月内に弐回、とは云へ、あまり同じレパートリィばかりでは・・と思ひ、色々趣向を凝らす。どぅも此所でのワシは日、本語のポップスを唄う方が喜ばれるやうなので。リクエストも来て、ちゃんと答える。

初日の「吟」(ギター)、二日目の「よなかのとうふ」(ギター)、三日目 居酒屋椎修(ベース)、四日目「独弾」(ベース)、五日六日め(ギター)、七日目(ベース)、八日目「独弾」、そして九日目が「吟」。まーぁよく演ったワシ、といふかんぢ。

しかし!。年間200本平均を目指す者にとって、たかが9連チャンくらいでなにを賢しらに!、といふ事だ。もっと来い。もっと行く。


4週目

20日(日)-----------------------------------------------------------------

連チャン終わり、休みの壱日。昼まで寝てメシ喰ってまた寝やう、と思ってゐたが、7時には目が醒め、その後も普通に過ごす。

良い天気だったが、一歩も外に出なかった、といふのだけかな?。

コーマック・マッカーシー「The Rord」再読。DVD「キングコング」「レスラー」再観。

21日(月/祝)-----------------------------------------------------------------

21回めの結婚記念日。結婚記念日には大抵さうするやうに、けふも動物園に行く。コドモだらけ。

帰宅してちょいと高いワインで乾杯。昨日漬け込んだしめ鯖を喰ふ。赤ワインとのマッチングはビミョ〜であった。

Simone Vignola、といふ若いループ使いの映像を発見す。テクニカルだが嫌味でないアンサンブルの作り方が良い。なにより、ちょっとチャラいのが良い。ループ使いにはオタクぽいのが多く、さういふ誤解を受けやすい。これくらいチャラくアッサリ演ってくれたら良い。最近見たルーパーの中では、もっとも親近感を感ずる男。

だが、唄(曲)に入るまでのループの構築に、ちょいと時間かかり過ぎなんぢゃないか?。そこはワシの方が上手いぞ(笑)。

22日(火)---------------------------------------------------------------

休みボケしてゐて、うっかりミスが連発。これぢゃあイザって時になんにも出来んよなぁ、と思ふ。しっかりせなアカンな、もぅ50歳なのだから・・・。

インストラクターとして長年在籍してゐた某巨大音楽振興会を、遂に退任する事にした。近々辞めたいとは思ってゐたが、「辞めよ」と云はれたので、良い機会だった。担当の者と話しをす。このコは20年くらい前はワシの生徒だった。もとの教え子に、仕事として退任の手続きをお願いす、といふ何かドラマティックな・・・・。

さて、人生どーしやうかね・・・。

23日(水)----------------------------------------------------------------

向原へレッスンに。帰りに田舎のスーパーに寄って買い物するんが好き。市内のスーパーではあまり見かけぬやうなモノが、フと置いてあったりする。楽しい。

ルーパー発掘Youtubeの旅。て訳ではないが、調べてゐると関連動画として、色々挙げられて来る。自宅で遊んでるだけ、みたいなのから、本格的なPVまで。個人的にはPVでまでループ使いをアッピールする必要はないやうにも思ふ。あれはあくまでも「ライヴの場」でのバーチャル、な訳で。

そしてその「バーチャル」を云へば、別に重厚なアンサンブルを再生してまで・・・、といふ気になり、アレコレ趣向を凝らさうか、と思ってゐたライヴも、結局シムプルな弾き語りに終止する。まァ、ワシの場合はそれで良いやうに思ふ。聴いて楽しくなるやうな音楽でもないし・・・。

24日(木)-----------------------------------------------------------------

旅の準備を少しづつ。今回は長旅なので、何を持ってって何を省くか、の選別がわりと大変。

ソロの演目(しかもワンマン)が3日あるので、機材をどこまで省略した形で演れるか、を此所数日づっとシミュレーションしてゐた。結果、ループ2台とワウ、の3ツだけで行く事にした。最初の頃のソロツアーに近い形か・・。そして衣服。相変わらずすべて4日分。この際、と下着と靴下を湯煮苦露で新調。したらちょうどコラボTシャーツの処に『ピーナッツ』のがあり、スヌーパーとしては外せぬ。ピーナッツの全キャラが描かれたシャーツを衝動買い。ステージ衣装にしやう。

夜は「月間椎名」のVol3に。前回は着物姿だったが、けふはGンズのミニスカでサーヴィス。やるねぇ。ウクレレの弾き語りに初挑戦だったやうで、まぁそこそこに頑張っておられた。ネタ多めだった前回に比ぶれば、やや地味な印象の第三回。いちをう壱回目からづっと見届けて来てゐるが、次回はどーかな?。ネタを振られて上手く対応できなんだのは、エンターティナー失格。休みボケか。

ライヴ後は、久しぶりにストレンジ音楽マニアのパフパフさんと呑んで帰った。


25日以降の春ツアーへ