4月


帰ってからの日々

9日(月)------------------------------------------------------------------------------------------------------------

引き続き休日だが、昨日休むだけ休んだので、けふは休みとは云へ、しゃっとす。久々にヲーキング。買い物もして晩飯も作る。旅の間に尼存から届いてゐた映画「セヴン」のDVDを見る。旅先の、色んな方々からお疲れ様メールなど届く。対応してゐるうちに夜も更ける。

10日(火)-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

社会復帰。風邪はだいぶ抜けたやうな気がするが、声は相変わらずハスキーな嗄れ声のまま。ん〜〜、このままなんやろか?。これはこれで悪くはないんだが、さうすると41歳にしてまた唄い方を変えねばならんくなるな。

この日曜日にしーなとシュウで出演が決まってゐた、五日市のさくら祭り。出演時間が当初聞いてゐたものと変わってしまひ、それによって椎名さんが出れなくなった。仕方ないので独りで出る事にす。ゴネてもよかったのだが、ゴネるだけのメリットもあんまり無いか、とも思ったので・・・。今このデュオがえぇかんぢなので、その勢いで演りたかったんだけどなぁ。

11日(水)------------------------------------------------------------------------------------------------------------

マンションのセールスの電話がかかって来た。『御購入なぞ興味はありますか』「ないです」などのお決まりの問答があった後に、『あ、既に持ち家にお住まいですか?』と訊かれた。面倒臭いので「さうです」と答える。持ち家ねぇ・・・・。

このツアーに、女房からもらったターコイズのネックレスを持って行くのを忘れた。ネイティヴアメリカンの伝承で、他人から譲り受けたターコイズには『旅人を守る力』が宿るらしひ。・・・・だから風邪ひいちまった訳だ。声はまだ嗄れ嗄れ。

12日(木)-------------------------------------------------------------------------------------------------------------

そろそろワシも、インストラクターとして独立を考えても良いのではないか、と云ふ事で、教室兼事務所として使える、安い物件を捜しはじめる事にす。どれくらい月謝を取って、どれくらい生徒が在籍すれば、どれくらいの家賃を払って、どれくらいの採算が立つか、などを考え、悩む。自宅でそれをやる手も、ないではないが、今の我が家は都心からはちょいと離れ過ぎてゐる。

夜、何故かワシにメールが送れない、となん件かの問いあはせ。原因が分からず、思ひ付く限りの対処を(女房が)する。サーバーの容量を増やしたり、メールボックスの整理などを(女房が)してみたが、どうも上手く行かぬやうだ。パソコンメールが、決して「万能の私書箱」といふ訳ではない、と云ふ事を思い知らされる。

13日(金)--------------------------------------------------------------------------------------------------------------

来週から専門学校が始まるので、けふが最後の平日の休日、といふことになる。アクターズ辞めちまったから、まぁ頑張って働くかねぇ・・・。

夕方から久しぶりにソロの練習しに行く。まだ咽が本調子に戻ってないが、あんまり休んでても唄い方を忘れてしまふので。1,5時間唄い込む。その後、旅音楽仲間のSHIBA&TAKEのライヴを見に行く。去年の9月だったかに対バンを演って以来の再会。二人とも元気さうだ。前触れもなく訪ねて行ったワシに驚きながらも、喜んでくれてゐた。

ライヴはけふがツアーの初日らしく、この後、5月中盤までほぼ毎日ぶっ続けの唄旅が続くさうだ。相変わらずの精力的な活動。てゆーか、キミら体力すごいね。ライヴの内容は、もう文句なし、としか云いやうがない。ぐんぐんドライヴする2本のギターは相変わらずの切れ味だし、SHIBAの唄も更に磨きがかかってゐる。2ステージ見ても全く飽きない。もっと聴きたい気がする。う〜ん、天晴れ!。こんなアクティヴなヤツらに、名前と存在を意識してもらえてゐる事が嬉しい。いつか是非、一緒に音を出してみたいもんだ。


3週目

14日(土)------------------------------------------------------------------------------------------------------------

アクターズスクールを辞めて初めての普通の週末。なんとまぁ気が軽いことよ!。子供を相手にタレントを養成する、といふあの仕事に、慣れた気はしてゐたが、ぢつはづっと気が重かったのだな。それが7年間!。

呑気な週末の返還を祝う訳ではないが、椎名さんと呑みに行く。ワインをがばがば呑む。呑みはじめた時間が早かった割に、呑み終わりの時間はいつもと同じ。てぇことはそれだけ酔っ払ってゐる、といふ話し。

15日(日)--------------------------------------------------------------------------------------------------------------

くむぅ・・・。二日酔いだ。しかし行かねば。けふは毎年恒例、五日市中央公園での「さくら祭り」に出演す。今年は出演時間が12:00から、と早い。会場に着くとワシの前の出演者がキャンセルった為、早めに準備してくれ、とのこと。ばたばたと準備して、結局予定通り12:00からライヴがスタート。

いつにもましてユルく、『昼飯でも喰ひながらのんびり聴いて下さい』と云って演る。月の路/海へ行こう/忘れないで/夜の駱駝/丘にのぼる時/らのえてぃあ。の6曲。「海へ行こう」は北九州のテーさんの曲。前から唄ってみたかったのだが、このたびめでたく。1曲目はちゃんと出なんだ声も、ライヴが進むに連れて出るやうになる。ようやく普通に近いところまで、回復した、のかな?。

途中、何度か会場から廻ってくる音が変な風に聴こえ、そのたびにスタッフが走り回るのが見えたりして、何が起こってゐるんだらう?と思ってゐたが、どうやら電源が頻繁に「落ちて」しまってゐたらしい。会場にはウーハーだけの音やツィーターだけの音が流れてゐたやうだ。あれあれ。みんな謝ってくれよるが、まぁこれは不可抗力。しょうがないよ。

日曜日の公園は気持ち良い。出番が済んだあともその辺の芝生に座って、屋台のたこ焼きを喰ひながら、地元のちびっ子よさこいなんぞを見てゐる。妙に可愛い娘が踊ってたりして、萌え〜。

16日(月)---------------------------------------------------------------------------------------------------------------

いよいよ専門学校の新学期スタート。今年は授業数も多いし、結構忙しいぞ。けふのところは新2年生(いままでの1年生)のみ。後輩に抜かれンなよ〜お前ら。

てな訳で月曜日は「半ドン」となる。ワシはこの半ドンといふやつがたいへん好きで、「君と半ドン」なんて唄も作った事がある。午後がヒマ、なんてすげぇ得した気になるのだ。しかし世の中には『半ドンするぐらいなら休みか、いっそのこと仕事した方がえぇ』とかいふ人が意外に多い。『午前中だけの為に行くって面倒臭いぢゃんか』と云ふ。はぁ〜、ワシは哀しい。もっと心を豊かに持とうぢゃないか、よ。

17日(火)----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

専門学校1年生の授業。今年は入学した生徒の絶対数が極端に少ないだけでなく、男子生徒が2人しか居らん、といふ驚きの事態。しかもその二人しか居らん男の生徒二人ともがワシの生徒ぢゃげな。他の新入生はみんな娘・・・・。なんかの陰謀だ。

昼過ぎ、アメリカにおいてまた学校での銃乱射による大量殺人。夜は夜で、長崎で市長が銃撃され、重体といふニュゥス。ん〜む、なんだかねぇ・・・。

18日(水)----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

長崎市長は死亡。アメリカでの事件は犯人の名前が公開された。かういふ極端な事件の時、ワシは唄旅師匠である豊田勇造さんの『殺そうと思うだけで良かったのに』を思ひ出す。こんな唄だ。

お前の町ならちょっとは知ってる 琵琶湖の東 大津の北
今が盛りのベッドタウン お前はそこの中学生
好きな娘も居たやろう 
殺そうと思うだけで良かったのに
〜中略〜
鎖に繋がれた番犬よりは 荒野さまよう狼がいい
そんな気持ちに正直すぎて 寝込みをグサっとやったという
お前の後ろに居る奴が怖い 
お前の後ろに居る奴が怖い

本当に背後を気にした人は・・・・まぁそれでもいいけど(笑)。

全ての事象には背景がある。「暴力で解決しやうといふ事は許してはならない」などと政治家が云うておった。これなぞ、政治家がいかに物事の表面しか見てないかを露見する、頓珍漢なコメントだ。「23歳で銃が買える社会はおかしい」とタレントが云ふ。それはその通りだ。しかしワシは、さういふコメントを公衆の面前で平然とするお前の後ろに居るやつが、本気で怖い。

19日(木)------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

バイオレンスな日々のせいか、銃で撃たれる夢を見てしまった。

シャーツ1枚だと寒い。しかし上着を着ると暑い。ワシは冬の間は、春駒のカシラに貰ったコートをづっと着てゐた。これは地獄の釜の蓋のやうに重いがたいへん着心地が良い。バイクに乗らなくなってエアテックが必要なくなったので、今年はホンマにコレばっかり着てゐた。しかしさすがにコートはもう暑い。この時期に丁度良い上着を、ワシは持ってない。悩んだ末、女房のクロゼットにあった薄手のコートを着て仕事に行く。ぴったり。

女房があんまりフェミニンなタイプの服を着ない、と云ふのもあって、ワシはよくかうやって女房のモノをふっと着て出かける事がある。たまに『これ女物ぢゃないの?』とか云はれる事もあるが、気にしない。むしろ大いに気に入って、その後もづっと着続ける、なんて事もある。女房に『えぇかげんに返してや』と云はれて、へぇ、とうなだれる。

20日(金)-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

もう、云うてもいいかな?。

ぢつはしばらく前からチェロを弾いてゐる。いや、弾いてゐる、といふほどは、まだ弾けぬ。ギョーギョーと耳障りな音が出るだけマシになった方か。始めはそれすら出なんだ。まぁ、50歳までに弾けるやうになりゃえぇか?てなかんぢで、弾いてゐる。勿論、ちゃんと習う気はない。まづ「ちゃんと」弾く気などない。今やってるベースと同じやうなニッチで弾ければ、それで良い。50歳頃、もう頭を剃らんでも良いぐらいになった頃、独りストリートでチェロを弾き語る、てのが夢かな?。

ヤフーのオークションで落札した黒いチェロなんだな、これが。間違いなくベニヤかなんかで作られてる。意外に音がデカいんで家で練習するのが、ちょっと・・・。


4週目

21日(土)------------------------------------------------------------------------------------------------------------

昼からSoe'sのリハ。ぢつは巡業中にマリンバの瞳ちゃんからSoe'sから抜けたい、といふ旨の電話があった。仕事や、まぁプライヴェートな色々で、悩んだ末に出した結論ださうで、まぁしょうがない。他のマリンバ奏者のツテが無くもないのだが、けふのところは3人でリハをす。まぁベース×2とサックス、てのもオモロい。片っぽは6弦だし・・・・。一応、Soe'sとしての初ライヴが10/7に決まった。

その後はしーなとシュウのリハ。けふはセロを持って行く。まだノイズを出してるやうな状態でしかない。特定の曲をセロで弾く、と決めて練習する方が、ワシのやうな人間の場合、上達が早いやうな気がするので、無理矢理弾く。まぁ椎名さんには好評。上達したら二人して変装してストリートかなんかで演るか?といふ話しをす。

22日(日)------------------------------------------------------------------------------------------------------------

雨。ひっさしぶりにジャズの営業。市内の名物カラオケバァ「ぶぎうぎ」にて、これまた久しぶりに野中つたえさんのバックで。他メンバーはパーカスに久保田雅文さん、ピアノに浅利紀子ちゃん。久保田さんとの共演も久しぶり。相変わらずキレの良いパーカスである。アサリちゃんはまだ26歳ぢゃげな。へ〜っ!若い。しかし腕は確か。つたえさん曰く『まぁこれからの広島の中核メンバーとなるぢゃろう』。うん、さうだらう。

そのつたえさん、も流石。臨機応変な即興スキャットはやっぱり唸ってしまう見事さ。に、ひきかえ相変わらずジャズが下手なワシ。もーなんでこんなにコードが変化するんや?。まぁ練習せいよ、てことですか。しかしまぁライヴは技術だけを売るものではない。そこは流石のワシ(!)、必殺「ヂョージ・ベンソン奏法」で大いにお客さんを沸かせる。楽しく演れました。

アサリちゃん、けふは初対面だったにも関わらず、『シュウさん、と聞けばソロの人、といふイメェジがある』と云ふ(噂は色々聞いてた、とか)。うーむ、ソロの人かぁ・・・。

23日(月)--------------------------------------------------------------------------------------------------------------

専門学校の授業を『半ドン』で終えた後、巨大デパァトを散策するのが趣味となりつつある。けふは蓋罵書店で「オーメン」のリメイク版のDVDを買った。1976年の最初のこれは、当時ホンマにションベンちびるぐらいに怖かった。TVで流れる宣伝のV見るのも怖いぐらい。11歳の頃のワシは、今からは想像もつかぬくらいのビビり坊主だったのである。

で、リメイク版だが、かなり忠実に、しかも現代の事情も上手く取り混ぜ、見ごたえのある傑作に仕上がってゐた。今見ると正統派のサスペンス・ホラーやな。ただ、これはカトリックの恐怖、を描いた作品だから・・・・。現代は、悪魔の復活より、人間の暴挙の方が怖い、よな。

24日(火)---------------------------------------------------------------------------------------------------------------

セロを弾き、声を出す、といふパフォーマンスで注目を浴びてゐるジョラーヌといふ女性アーティストのCDを買う。「唄」ではなく、感覚に任せてスキャットしてゐるらしひ。仲々オモロい。ジャズでもロックでもない。イーズィリスニングの類いとも違うし、ポップスでもない。確かにこれは「パフォーマンス」である。

しかし、「売り手」としては明らかに戸惑ってゐるのが分かる。配給会社など、これをどうやって紹介すれば良いのか分からず、焦ってゐるのが笑える。それは良いのだが、中には無理矢理ロックのフィールドで語ろうとしてゐるメディアもあって、不快。どうかこのまま孤高の存在であってほしい、と思ふ。

25日(水)-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

好きだったNHKの子供向け番組「あいのて」の総集編DVDをMIやんが貸してくれた。仲々に切なくてシュールな最終回である。その後、このメンバーで演ったライヴの模様が収録されてゐた。この人達が業界のどの辺のニッチにゐるのか分からんが、良い仕事をしてゐるな、と思ふ。昔のワシを知る人には想像もつかぬだらうが、今ワシにかういふ仕事が来たら、多分喜んで引き受けるだらうな。

それにしてもレギュラーのひとり仲村瑠璃亜。番組中でドラムを叩いたり、鋭いリズム感覚を見せたり、と仲々大した娘である。この番組では子供向けの顔をしてゐるが、自身のブログなどを見てみると、結構エロい顔でポーズをキメてたりす。うぅむ。

26日(木)-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

けふ電車に乗ったら、向いに座ってゐる少年(15歳ぐらいか?)がぢっとワシの顔を見てゐた。普通は大人のワシが大人らしくすべきなのだらうが、あまりに無礼なので、『大人の顔じろじろ見るんぢゃねぇよ!』と啖呵を切ってやった。そこで更に文句を云うてくるならまだしも、『いや自分は見てませんよ』と云わんばかりの態度を取りやがったので、益々腹が立つ。大人をナメてんぢゃねーぞガキども。

紀伊国屋で文庫本「ハンニバル・ライジング」上下巻、を買う。「フラガール」のDVDでも買うべ、と思ってDVD屋に行くと「ハンニバル」があったので、迷わず買う。ハンニバルづくし。無礼なやつは喰ってやる。

27日(金)------------------------------------------------------------------------------------------------------------

山口2箇所への遠征。専門学校の代講をパイグに頼み、愛車「にっち」で、まづは下関を目指す。例によって高速道路は使わず。途中2回ぐらい休憩を入れつつ5時間ちょっとで下関は長府に着。はぁ〜さすがに長い。遠いのは東京の方が遥かに遠いのだが・・・・。

けふの会場「たけ」はカラオケ酒場だ。下関出身のテーさんとナオエの協力によって実現したライヴ。会場には手作りのポスターなぞ貼ってあり、イラストはナオエの息子の手によるものとか。対バンは、そのナオエとテーさんのデュオ『Swing River』。二人の地元と云ふ事もあり、集客は期待できる、らしひ。

リハを終え、本番までの間、ちょっとその辺をブラつく。神社の参道沿いの、いいかんぢの商店街なのだが、夕方6:30で既にほとんどの店が閉まってゐる。いや、元から開いてないのかも・・・。やはりこの地域も寂びれてゐる。

さて、本番。テーブルを外に出し、椅子がズラッと並べられた店内は、お客さんで一杯。しかも年齢層高い!(笑)。こんなお年寄りばっかりの会場は、去年しーなとシュウで演った浄行寺の御堂ライヴ以来かもしれん。オモロさうだ。おもむろに、けふはインスト「おぢさんの話」からスタートする。後は・・・・・忘れちった。MCもほとんどしないで、思い付くままに演った。最近、なにを演ったか憶えてない事が多いんだぁね。あ、ファンサービス(?)に、ビートルズの「イエスタディ」を演った。

新曲が多かったんで、演奏の手応えとしては自分的にイマイチなんだが、まづまづウケた。終演後も色んな人が声をかけてくれる。最高なのは80歳超の御婦人と6歳の女の子がCDを買ってくれた事。それぞれ年齢高低のトップだ。女子高生にモテるより嬉しい。ありがとうねぇ。

Swing River にも参加して、ラスト辺りはノリノリで。いやぁ良いライヴだった。後で聞いたら40人以上入ったんだって。誤算はCDが売れ過ぎて、明日売るぶんがほとんど無くなってしまった事。まぁしょうがないさ。お客さんに出した料理の余ったやつを頂きながら、軽く打ち上げ。宿泊はテーさんの御実家。

28日(土)--------------------------------------------------------------------------------------------------------------

けふはお馴染み長門市は油谷にてライヴ。朝のうちにテーさんの実家を出発して、角島などを観光す。美しい海と海岸線に心和む。しかし最近、何故かは分からんが、以前ほど『海が好き』とは云えなくなって来てゐる。なんか、むしろ「怖い」。

昼過ぎに会場入り。けふの会場は、ナオエのダンナHAGIさんが経営するサーフショップの敷地内に立てられた、海岸管理棟。な訳で客層は勿論サーファーだらう。けふはあんまり波が立ってないので、数人のサーファー達が所在なげにそこら辺でくつろいでゐる。ワシもその辺の芝生に腰を下ろしてくつろぐ。天気は良く、気持ちいい。

ウクレレを弾くボディボーダーの女の子やらと軽いセッションなどやってるうちに日も沈み、ユルくライヴがスタートする。けふの出演は地元油谷の実力派「馬耳東風」、にSwing River 、とワシ。会場はいちをう満員。だが、外ではバーベQもやってる。思い思いに遊びぃの、ライヴも見ぃの、ってかんぢだ。子供も多い。

サーファーはオモロなかったら全く聴かない、といふ。サーフィンといふ競技の性質(波が無ければ成り立たない)から来る価値観で、彼等には「中間」といふ概念がほとんどないのだ。ましてやワシは他所者。真価が問われる。

けふもMCはほとんどナシで、1時間、唄い切った。熱い拍手と歓声がひとまづの成功を教えてくれる。ほとんど売り切れてゐたCDはここで完売。まぁ通販受付をするほどではなかったから・・・・・(笑)。打ち上げも会場で。お客さん達と語り合いながら、バーベQやらおにぎりやら。「打ち上げ」といふとメンバーだけで外に出てゆく音楽家も多いが、ワシはこのやうにお客さんと一緒に会場に残って飲み食いする方が、断然好きだな。

ぢつは明日の朝のうちに広島で一件演奏をする事になってゐたのだが、夕方キャンセルとなったので、早く帰る理由はなくなった。ので、ナオエんちに泊めてもらふことにす。

29日(日)--------------------------------------------------------------------------------------------------------------

田舎の朝は早い。まづ6:00頃『町内放送』とかが鳴り響き、目が覚める。次に7:00頃『本日の波の具合は〜』とかいふ無線放送が入り、さらに目が覚める。そして8:00にはナオエの息子(6歳)が起きて来て仮面ライダーを見始めたので、もう寝るのは諦めて、一緒にTVを見る。ここの二人の子供(♂と♀)が、滅多に会わぬワシに何故か異様になついてゐて、あれやこれやグッズを出して来ては、ワシと一緒に遊びたがる。そのまま昼頃まで子供らと遊ぶ。

お昼を廻った頃、ナオエと二人の子供に見送られながら帰途につく。

ワシが山口〜九州〜山陰に来ると雨が降る事が多く、その為に「雨男」と呼ばれてゐるのだが、今回はオッケー。良く晴れ渡ってゐる。折角なので、ちょいと遠回りになるが海沿いを走るルートで広島を目指す。左手に海を見ながら5時間半。我が家に帰り着き、女房と居酒屋で打ち上げ。

30日(月)----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

油谷でナオエの息子のKと遊んでる時、流石、と云ふかなんと云ふか、ゲームの類いを一切せなんだのが新鮮だった。花札や昆虫バトルやらで遊んだが、その中でも、Kの作る「切り絵」には感心した。全くのフリーハンドで折り紙をさくさくと鋏で切っていき、見事な昆虫の切り絵をあっと云ふ間に作り上げる。これ、も少しバリエーションつけたら、デパートかなんかでイベントの仕事できるんぢゃないの?。『子供切り絵師K』とか云ふふれこみで、ナオエが後ろでパーカス叩いてお囃子すんの。

←巨匠の作品。ツノの凹凸など、見事。



翌月へ