4月


ツアー記録(詳しくは別項で)


4月1日(土)-------------------------------------------------------------

晴れ。居心地が良いホテルだったので、連泊を希望したが満室にて却下。仕方ない。キキオンの小熊&十時夫妻宅に遊びに行く。夜はヴァイオリンの壺井くんとリハ。仲々すごいリハだったが、事情があって書けない。吉祥寺の川島&涼子宅に間借り。

4月2日(日)-------------------------------------------------------------

雨。夕方までのんびり過ごして電車で国立へ。けふは壺井彰久+リズマ・クノムバスで、お馴染み「地球屋」に出演す。お客さんも沢山。MCもウけ、大いに盛り上がる。CD5枚売れる。杉並のフリーライター小野寺宅に間借り。午前3:00まで飲む。

4月3日(月)------------------------------------------------------------

晴れ。久しぶりに川島と師弟で飲み、色々と話を聞いてやる。仲々楽しい。途中から涼子も参加。3人でアニメ「鋼の錬金術師」を見て、そのまま宿泊。

4月4日(火)-------------------------------------------------------------

曇り。旅の途中では珍しく寝坊してしまひ、慌てて名古屋に出発。けふの会場は「リトルビレッヂ」。基本的にソロだが、2〜3曲マミに手伝ってもらふ。2ステージたっぷり1時間づつ。立ち見が出るほど沢山のお客さんが、真剣に聴き&見入ってくれた。素晴らしい名古屋の夜である。駅前のカプセルホテルに泊。

4月5日(水)--------------------------------------------------------------

雨。割と早めに追い出される。名古屋駅周辺の地下街をブラつき、女房へのお土産を購入。ホームに上がり、来た新幹線に乗る。2回乗り継いで、4:00前には広島の我が家へ到着。


6日(木)----------------------------------------------------------------------

ツアー終わってまったり。1日休みを取る。各所にお礼のメールなど出し、ベースを磨いたり、えへくたーを片付けたり、まぁ残務処理みたいなものか。午後から映画を見に行く。名古屋でマミが『オモロかった』と云ふてゐた「サウンド・オブ・サンダー」。昨今珍しいくらいチャチぃCGがかえって新鮮だった。オモロいっちゃオモロいかな?。映画館はがらがら。不思議なことに高校生ぐらいの女の子が独りで見に来てゐたりする。こんな、メヂャーな俳優が一人も出ぬ、こんな、限りなくB級に近い映画を、独りで映画館まで見に来るやうな女子高生、ってどんな娘なのだらう?。

夜は、春キャベツの隙間にコンビーフを詰め込み、ブヰヨンで煮込んでポトフーを作った。

7日(金)----------------------------------------------------------------------

久しぶりにヲーキングをした。CT写真と喀痰検査の結果が出た。シロ。CTに写った『謎の影』は、太古に喘息か肺炎かが自然治癒した痕跡、とのこと。今後も胸部レントゲンを撮るたびに指摘はされるだらうが、放っておっても問題ない、らしい。で、咳の方はまぁしばらく抗アレルギー剤の投薬を続けてみる。

午後からSoe'sのリハ。みっちーが事故ったとか云ふ電話をしてきて、しばらくマサミが持って来たものすごいややこしい曲を二人で演ってゐる。かういふメロディはジャズに馴れ親しんでないと書けぬだらうな。1時間遅れてみっちーが到着。以後はまた例によって、演っては止まって、の練習。進まぬな。

その後、フとダンスイベントの音楽を依頼されてゐる事を思ひ出し、独りスタヂヲに残って取り組む。好きに演れ、と云はれれば幾らでも出来るのだが、5分以内で完結して、なをかつ踊りやすいものを、などと云はれると、これが仲々難しい。浮かんだモティーフを即興で発展させ、5分間くらいの曲に仕上げる。まぁまぁの物が出来たかな?。主催者に聴かせる為にMDに録音して、それをスタヂヲに忘れて帰った。やれやれ。


2週目


8日(土)------------------------------------------------------------

ツアー帰りの仕事始めが大抵アクターズスクールなのは、割とランダムに講師の都合で休講に出来る個人のレッスンと違って、ここは盆と正月以外は基本的に休みなし、といふ方針だからだ。いきなり子供らのヴォイストレーニング、といふのは、まぁ楽ではないが、それが仕事といふものよ。

椎名さんとデュオの練習、最近は練習と云ふよりは新曲企画会議のやうなかんぢ。それと云ふのも、ワシが最近よく譜面を忘れて練習に来るからだ。

9日(日)------------------------------------------------------------

ぱかぱか号との二度目の岩国市への遠征。けふは重要文化財「錦帯橋」の近くでの野外コンサートに招待してもらったもの。学生時代から何度か来た事のある場所だが、多分、日曜日に来たのは初めて。まぁ花見の時期の、桜が有名な場所だけに当然ではあるが、すげぇ人ごみ。混雑は想定内だったので、3人でタクシーに乗り、機材を抱えて錦帯橋を渡って会場入り(車で現場まで行こうとすると物凄い遠回りになるので)。

あいにく曇り空で、少し肌寒いくらいなのだが、まぁ雨が降ってないだけマシか。昼下がりのちょうどいい時間帯に、まづワシのソロからスタート。4〜5人が聴いてくれりゃ上等、と思ってゐたが、結構たくさんの人が座ってしっかり聴いてくれた。ワシもツアー帰りで気分もリラックスして、仲々よい演奏が出来ました。

演目。月の路/春/夜の駱駝/こきりこ節/らのえてぃあ/忘れないで・・・・、ん?、もう1曲ぐらい演ったやうな気もするが・・・・。

後続のぱかぱか号にも加わってベーシストとなる。こちらはいつものナンバー。しかし、リハがツアーに行く前だったので、今となってはほとんど忘れてゐる。いけませんね、かういふことでは。

夕方前には終了。帰りの客が多くなる前に退散。岩国駅前のデパァトでたこ焼きを喰ふて打ち上げとす。

10日(月)--------------------------------------------------------------

今期、専門学校の月曜日のコマが無くなり、よって最低1年は月曜日は休みの日、と云ふ事になった。はははーっ、どーするんだ?ワシ。

夕方、某企業のプロモーション・ムービーの唄録り。佐伯&椎名コンビ、でなく、(有)リヴミュージック から発注を受けたのは、これが初めて。かういふ仕事で唄を録るのも久しぶりだ。無国籍なかんぢを狙って、のワシの登用らしひ。絵コンテをもらひ、「こんなかんぢ云々」の説明を受け、あらかじめ作ってあるオーケストラのバックを何度か聴き、独りスタヂオに入って、即興でウルワーズを歌う。テイク1でオッケーが出たが、まぁ流石にアレなので、色々パターンを変えてさらに2〜3テイク録る。アジア風、アフリカ風、と演ってみて、結局、ちょいと上ずったかんぢに軽いヨーデルを混ぜた「ややブラヂル風」の3ツめのテイクが一番イメーヂに近い、と云ふ事で採用。

我ながら器用なことよ、と思ふ。なんでもっと仕事が来んのかね?。

11日(火)---------------------------------------------------------------------

念の入った雨。レッスンに行って、あまりの生徒の減り具合に驚く。ちっと深刻に考えた方が良いのだが、考えてもどうにもならぬのだな。まぁ人生浮く時もあれば沈む時もある。駆け出しの頃、こんな貧乏で仕事もアテも無くて、将来どうなるんだらう?と不安になってゐたはずなのだが、今となってはその時の焦燥を思ひ出す事は出来ぬ。

夜、東京のゲンタさんから電話。早くも夏の江戸ツアーが決定しつつある。これによってある程度(かなり、か)の支出は避けられぬものとなる。ア、さう云へば、この春ツアーで、初めて『黒字』が出た。まぁ今回、いろいろな人の助力も大きかったので、一概に好転した、と云ふ訳では無いが、まぁ2晩もホテルに泊まって黒字が出たなら、まぁ良いか。で、その黒字金額、¥2000なり。

12日(水)---------------------------------------------------------------------

打ち合わせなし、オーヴァーダヴなし、完全即興!!といふ売りの北欧のバンド『Super silent』のDVDを購入。全編モノクロ画像で、ライヴが丸ごと1本分、編集なしで収録されてゐる。とても面白い。ワシはこのバンドの事を、全然違う『System7』といふバンドと勘違いしてゐて、買うまでその事実に気付かなんだ。このライヴDVDが『7』といふタイトルだから間違えたのだらう。「S」と「7」しか合ってねぇぢゃんか!!って?。あぁさうですね。

夜も、寝る前の読書に、デレク・ベイリーの「即興」といふ書を読む。もうづっと前から、事あるごとに引っぱり出して来ては読んでゐる書だ。かういふ書って、訳文がも少しどうにかならんかね、と思ってしまふのはワシだけだらうか?。内容が専門的なだけに、音楽への造詣が深くないと出来ない仕事なのだらうが、文章として読もうとするには、ちょいとツラいのが多い。ぶっちゃけ、分かりにくいのだ。例えば、これを村上春樹氏ぐらいの文章力、構成力を持った人が訳してくれたら、もうちっとは分かりやすいモノになるやうな気がするのだが・・・。

13日(木)-----------------------------------------------------------------------

春駒のカシラがケーラー・ウィリアムス、といふ人のDVDを焼き増ししてくれた。ワシと同じやうに、ループマシンを使って一人多重奏を行う、まぁソロパフォーマーだ。前々から噂だけは聞いてゐて、非常に興味があったのだ。が、だうもこれを見たらしいカシラの反応がよろしくない。一時は『頑張って最後まで見たらお前にやる』とまで云うてゐた。そんなにオモロないのかな?、と思ってゐたが、これがどうして。基本的には生ギターの弾き語り(このギターが滅茶苦茶上手い!)で、要所要所でループマシンを使い、ギターだけでなく、ベース、シンセ、ヴォイスパーカッション、テルミンまで演奏して、ぢつに見事な一人ジャムバンドを演ってみせよる。これは凄いわ。

ただ、物凄く「ヤな奴」っぽい雰囲気は、する。見た目も決してカッコよくない。いや、ハッキリ云へばカッコ悪い。デブだし。なんかものすげぇ自己中なオタク男、ってかんぢがする。でも、音楽は見事だ。プログレの名盤として名高い『チューブラーベルズ』のマイク・オールドフィールドも、なんか結構ヤな奴らしいのだが、あれもまぁ究極のワンマンバンドやな。やっぱり、ソロアーティストとしてひとつ抜きん出るにゃ、これぐらい『嫌なオーラ』を出せぬと駄目なのかねぇ・・・。

さう云ふとカシラ、『充分出とるけぇ心配すな』、ぢゃげな。

14日(金)---------------------------------------------------------------------------

今期初の専門学校の授業。去年(現2年生)はギター科の生徒ばかり多く偏ってゐたが、今年は全科まんべんなく新入生が入学したやうだ。ベース科の新入生はふたり。2年生が興味津々で覗きに来るのが可愛らしい。残念ながら、全員男子。

Soe'sのリハ。進展、あまりナシ。いちをう止まらずに最後まで流せるやうにはなったが、それは「進展」した、といふより、ようやく「スタートライン」に来た、といふ事だな。マサミと、ヨーロッパに行ってなんか演ってみたいね、といふ話しをする。ヌ〜〜〜〜、手がない訳ではないのだが・・・・・。ちょっとアプローチしてみるかねぇ。


3週目


15日(土)------------------------------------------------------------

レギュラー仕事が減ったし、まぁ色々で、長らく世話になったスポーツジムを脱会する事にした。これからは、よほど根性据えて自分を律していかぬと、また太るぞ、と自分に云い聞かせる。ちぃと寂しい。泳げなくなる事でストレスが溜まらにゃ良いがね。

6月に仕事として請けてゐる舞踏系の舞台音楽のプリプロをこないだ録って送ったのだが、先方から『これで良いと思いますが全部で3分ぐらいにして下さい』と注文が来た。まぁ即興だから短くも長くもできるけど、逆に云えば即興って最初の3分ぐらいで「気」を練るからねぇ。こりゃァちゃんと「曲」にした方がいいやうだねぇ。

16日(日)--------------------------------------------------------------

「五日市さくらまつり」に出演す。今年で5回め。祭は昨日から行われてゐたが、昨日は凄い雨で、出演する予定だった知人のミュージシャンはキャンセルになったらしい。けふは良く晴れてゐる。バイクにベースと機材を積んで会場入りす。彼等の分まで頑張らにゃなんめぇよ。

会場は凄い人。その分やたらがちゃがちゃした雰囲気となり、桜を愛でる、といふ風情ではなくなってしまってゐたな。まぁしょうがないか。けふは例年になく弾き語り系の歌い手が数多く出演してゐた。特にワシの前が、なんかやたらフニゃ〜〜とした声の若い男の子の弾き語りで、これが何故か凄いウケてゐて、正直ワシは演り辛かった。まぁしょうがないがね。

即興など、色々冒険してみやうかな、と思ってゐたが、まぁやめた。MCもほとんどせずに、淡々と演奏し、歌った。何人か熱心に聴いてくれてゐる人もゐたので、さういふ人に向かって唄うのだ。途中から、3歳ぐらいの子供(♂か♀か分からん)がステージのまん前で、なんかテレたやうに、しかし騒ぐでもなくづっとこっちを見てゐたので、急遽『忘れないで』を演った。

忘れないで
お前は光の国からやって来た それは確かさ
穢れ知らないその目は この世界の色んなものを やがて見るだらう
泣きじゃくるが良からう そしてはっきりと愛に飢えるが良からう
その分だけ優しくなれるのだから
巡る季節を鳥たちが運ぶよ お日さまも雨もお前の味方さ
いつか街角で 独りぼっちの子猫に出会ったならば 抱き締めてやれ
それは母の胸で 密かに願われた たったひとつの言葉
捜してごらん お前の虹を                      作詞 村岡達也 

程々には良い反応がもらえたかな?と思って楽屋に引き上げたら、お客さんが楽屋を訪ねてくれて、「とても素晴らしかった」と云ふてくれた。ステージからハッキリと見えた『しっかり聴いてくれてゐる人』のひとりだった。感謝。

「やっぱり環境の事とか・・・・考えておられますよね?」と云はれる。これはソロで演るやうになってたびたび訊かれる事だ。確かにワシは環境問題には並々ならぬ関心を寄せてはゐるが、作る曲、唄う唄にはさういふ事を直接的に述べてゐる部分は、全くない。それでもさういふ風に感じてもらえるのだとしたら、ワシの精神が、ちゃんとワシの音楽の中に根付いてゐる、といふ証拠なので、それはとても嬉しい。

17日(月)-------------------------------------------------------------------

けふは楽器店をブラブラす。カタログを物色してゐたら、店員が寄って来てあれこれ話し掛けて来る。普通は、テイラーのアコベを捜してゐる、などと絶対に無理な事を云ふと黙って引き上げてくれるのだが、けふの店員は全国の店鋪に問い合わせてくれ、その上で『在庫はない』と云ふてくれよった。そりゃ、ないやろ。入荷したら連絡します、とのこと。まぁ買えるかどうかは分からんが、もしホンマに納得の行くモノであれば金額は気にせぬ、のやうな事を伝えておく。

18日(火)--------------------------------------------------------------------

専門学校。今年の新入生は、「全くベースに触れた事はないがへ音記号が完全に読める」のと、「センスに恵まれ我流でベースを弾いて来たが全く譜面が読めぬ」の、の2人。レッスンが仲々難しい。ぢつは譜面が読めぬ事など、全然大した問題ではないのだよな。勉強や練習で辿り着けるレベルなど、たかが知れてゐるのだ。

ヨーヨー・マのシルクロードアンサンブルのDVDを見る。見るたんびに嫌になる。『上には上がゐる』とはよく云ふが、これなどは『それまで上を目指してゐた者が、横の広がりを追求しはじめた』典型だらう。まるで、高名な音楽家のワークショップに参加する意欲溢るる学生のやうに嬉々としてプロジェクトに挑むミュージシャン達の姿が、とても印象に残る。

以前にも日記に書いたが、これは、プロデューサーに踊らされた除死壱拾弐餓苦棒のやうなイヤらしい玉虫色の企画モノや、鵜ぃ嗚呼座話亜流怒のやうに欺瞞に満ちた救済事業などではなく、ナニカに気付いた音楽家達の壮大な「旅」の記録だ。かういふモノに、もし、万が一、自分が参加出来るとしたら、ワシは、残りの人生がどうならうが、一向に構わぬ、とさえ思ってしまふ。

19日(水)--------------------------------------------------------------------

久しぶりに実家に帰る。会うたびに小さく縮んでゆく親父とオフクロである。察するに、昔から身体の弱かったオフクロの方が、上手に歳をとってゐるやうに思へる。反対に、肉体的にはまだ元気な親父は、自分の「老い」に素直に付き合えてないのではないか?といふ気がする。ある種の人間は、歳をとる事を過剰に恐れる。しかし、もっと謙虚に年齢といふものを受け入れれば、多分、それほど難しく考える事ではないのではなからうか?と、年老いた両親を見て、さう思った。

20日(木)---------------------------------------------------------------------

日記(サイト用のでなく)に使ふノートを買うのに、久々に「本通り」を歩く。タマにはこれくらいの人ごみの中を歩くも良い。襟元が極端に落ち込み、乳の谷間と、見せブラ、とでもいふのか、明らかにブラヂャーの一部を見せつけるかのやうなファッションをした娘が、複数、存在す。ヌ〜、素晴らしい(特に何もない一日でござんした)。

21日(金)--------------------------------------------------------------------

岩国ロックカントリーのイベントに出演す。日中は普通に仕事だったので、その足で車を走らせ岩国に向かったが、えらく早く着いてしまひ、2時間ぐらい時間を潰す事になった。ちょっと寝不足(不眠症)でダルい。

けふは出演者が二人だけなので、持ち時間がたっぷり有るらしひ。ので、新曲やら色々演ってみやう、と思ってゐた。珍しく演目も決めてゐる。ワシはアウェイなので、動員にはそれほど協力できぬが、それでもライヴの始まる頃には結構沢山のお客さんが集まってくれた。今年に入って既に2回、岩国で演ってゐる成果が出てゐるのか?。

けふの演目:桜供養(新曲)/月の路/春/千年刻みの日時計/キャメル/夜の駱駝/忘れないで/らのえてぃあ/眠りの汽車/こきりこ節(アンコール)。

10曲で1時間ちょい。良いかんぢに出来たライヴだった。だいぶソロでの演り方、が馴染んで来た気がする。好評頂いたし、CDも予想より売れた。ちょうど今朝、愛猫が死んでしまった、といふ方が居られ、「春」を聴いて涙が止まらなんだ、とおっしゃる。

「桜供養」は歌詞も含めた半分以上が即興、といふ狙いなのだが、けふはあまり上手くは行かぬかったな。このままボツ曲になりさうな気がする(笑)。「キャメル」や「千年刻み」は予定になかったのだが、MCの流れで演る事になった。それにしてもMCが下手すぎるな、ワシ。ウルワーズを使って唄を唄う以上、日本語であんまりつまらぬ事をべらべら喋るのもどーか?、といふ気もする。いっその事、MCはナシ、といふ方向性で行くかね?。

まぁ、良いライヴが出来て嬉しい。打ち上げに軽く参加し、帰って来たのはam2:00過ぎだった。これで当面、ソロのセットの予定はないが、感覚を忘れぬ為にも、どっかで定期的に演りたいもんだ。


4週目


22日(土)------------------------------------------------------------

ゆんべ岩国でのライヴを終え、自宅に帰ってサイトの更新をしたりしたので、寝たのは2:30過ぎ。アクターズのレッスンに行くまでは、ホンマにのんびりしてTVなど見たりする。

夜はし〜なとシュウのリハ。ライヴまで1ヶ月を切った。そろそろ通しリハをやってもいい頃だが、まだ曲の構成云々をやってゐるのだから、お世辞にも順調に進んでゐる、とは云い難ひ。リハの後はマー坊のリクエストで焼き鳥屋へ。美味くて良いのだが、かういふ店は仲々野菜が採れぬのが難点やな。

23日(日)--------------------------------------------------------------

某大手楽器商専属インストラクターの全体研修、とやらに行く。ただの『事後報告』を聞くに過ぎぬ研修。時間のムダ。今度一緒に仕事をするピアノのS女史に会えたのが良かったぐらい。

その後楽器店をブラブラしてゐると、小林のカシラとその家族に会った。その後、店員をしてゐる元生徒Aに会ひ、話してゐると昔サンサ〜ラに在籍してゐたヴァイオリンのN君にも会った。さうかうしてゐるとやはり元生徒のキモトが居り、話してゐると、イノマルやらその仲間なども来て、専門学校の同窓会のやうになり、恥ずいので立ち去った。

なにか興が乗ったので家まで歩いて帰る。2時間ぐらい。ちょうど良い散歩だ。途中またしても、昔よく遊びに行ったカラオケスナックのママさんと会った。けふはさういふ日なのだ。

24日(月)--------------------------------------------------------------

映画『V フォーベンデッタ』を見に行った。オモロかった。主役の「V」は終始仮面を被ってゐたが、女優がえれぇ可愛い。憂い顔に見覚えあるなぁ、と思ってゐたらそれはナタリー・ポートマンだった。「レヲン」の子役がこんな綺麗な女優になったのだね。

夕刻から、こないだやった某会社のCFの音録りの仕上げ。ベースを弾き、即興で唄ひ、どちらもほぼ1テイクでオッケー。なんでもこれ造船会社のCFで、全世界のタンカーの売買に使われるんださうな。映像だけでン千万の金がかかったりするらしひ。てぇ事は、ワシの曲とベースと唄で・・・・タンカーが一隻幾らするんか知らんが、まぁ1億や2億て事はなからう・・・・・・100億円近い金が動く訳か。へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!。

昔、広告代理店に勤めてゐた友人が、自分の仕事でン百万の銭が動く、といふやうな事を自慢してゐたが、金額だけなら勝った、ぞ。

25日(火)----------------------------------------------------------------

野球のキヨハラが死球を受け、『今度やったらブっ殺す』みたいな事を云うたかどで、マスコミを賑わせてゐるやうだ。死球を当てたダルビッシュなる男も、仲々に香ばしいヤツのやうだが、キヨハラのコメントを受けたマツザカが『キヨさん、僕は内角を攻めます』みたいな男前な事を云うたりして、仲々野球がオモロい事になってゐる。かういふ良くも悪くも『ニンゲンの姿』のやうなモノが見えぬものは、スポーツでも芸術でも、オモロない。

よく云ふ『音楽を演る人に悪い人は居ない』といふ大嘘。アレなどはさう云ふ本人が『俺ってなんて良いヤツ』、などとナルシスティックな事を考えてゐる証拠だ。自分が良いニンゲンだから、周りも良いニンゲンに違いない、さうだよね?みんな!!などとおぞましい自慰感を持ってゐるのだ。しかもそこに「自分」の姿はなく、あくまでも誰か、ナニカの代弁者のやうにふるまふ優越感。だからヤツらの歌には「みんな」とか「おれたち」とか云ふ主体のない主語が多いのだ。バカどもめ。だからステージでも客に唄わせたりして、それで『みんなひとつになった』とか云ふ妄想を持つのだ。能無しが。

私は大いに、そんな人達に唾棄する。

26日(水)-----------------------------------------------------------------

ジムも辞め、不眠症が酷くて朝も起きれぬので、ヲーキングもしてない。生徒も減ってゐるし、で、レッスン時間ギリギリまで家にゐたりする。いかんね。

在籍者は減ってしまったが、水曜日のレッスンは今のところ女の子ばかり。これが嬉しい事に、それぞれ皆違うタイプのべっぴん揃いで、しかも良い娘たちと来てゐる。てな訳で、まぁ云ふまでもないが、レッスンが楽しい。へへへへ。

27日(木)-----------------------------------------------------------------

ホリエモンが保釈されるらしい。たったそれだけの事がニュースの一面を飾るメディアのおめでたさは、やはり理解に苦しむ。逮捕された時も思ったが、今のニッポン、この程度の事で騒ぐよりも、もっと大事な事があるんぢゃないか?。

レッスンに行き、仕事をして、帰る。夜は、いっその事眠くなるまで起きていやう、と思ってづっとビデヲを見たり本を読んだりしてゐたが、全然眠くならぬままam3:30となり、さすがに心配になって来て、布団に入る。それでもどろどろと微睡んではフっと夢から醒める、やうな浅い眠りをくり返すばかりなり。

28日(金)-------------------------------------------------------------------

最近、また「声」の研究をしてゐる。音楽的テクノロジィがどれだけ進歩しても、やはり肉声の面白さには、永久にかなわぬだらう。で、思ふのだが、ワシはベースだけでなく歌も唄ひ、それは結構、といふか、かなり大した事をやってゐる、と自分では思ってゐるのだが、あんまり話題にならん。こないだのタンカーのCF録りだってさうだ。あんな事、そこいらのバンドのヴォーカリストや、半端な唄うたいでは、ちょいと真似できやせんぜ。

1週間ぶりのSoe'sのリハ。けふ、初めてヲームアップなしで「箱庭」を最後まで止まらずに演奏できた。こんな事文面にすると、コイツら何処のアマチュアバンドマンかいな、と思はれるな(苦笑)。難曲なのですよ。ミッチーはまだいっぱいいっぱいのやうだが、ワシとマサミも、今の処この曲を演奏するだけで楽しい、と思ふので、まぁこれでいいか。しかしいづれライヴを打つ、となると最低でも6曲は用意せなアカンしな。今年中に出来るやろか?。


5週目


29日(土)------------------------------------------------------------

けふはアクターズスクールで初のギター弾き語り講座、が行われ、当然、ワシが講師となる。ありったけのアコギを持って教室に行く。初回、と云ふ事もあってか7人の参加者があった。全員中高生の女の子で、まぁ当然ながら両手の爪はキレ〜〜にオサレしてゐる。この爪ぢゃギターは弾けぬよ、といふやうな事を教えるが、果たしてこの娘達がオサレ爪を切ってまでギターの弾き語りを学びたいのか?は、乞う御期待、てとこですかね。

し〜なとシュウの練習。ようやく通しリハに入る。全体で1時間ちょいぐらい。ちっと短いんぢゃないかな?。ワシらお喋りでマを持たせるなんざ出来んしな。リハ後、食事付き会議。一緒に飯を喰ったり喋ったりする時は、二人とも気の利いたギャグが飛ばせるのだが、何故これがステージで出ぬのだらう?。

30日(日)-------------------------------------------------------------

けふはアクターズスクールの内部オーディションの審査員になりに行く。全部で70人の子供の唄を聴く。中には『お?』と思ふやうに上手なのもゐるのだが、総じてドングリの背比べ。しかも課題曲のある選抜審査なので、同じ曲を何回も聴くハメになり、これは仲々ツラい。失敗したから、と云ってもう一度演り直さうとするのが多いのは驚く。あまいっ。甘いよ、みんな。


翌月