雨水(2月19日をピークにその前後の15日)
トレーディングといふ制度があるんですねぇ。
いやね、づっと前から聴いてみたいバンドがあってね。勿論ワシが聴きたいバンドだから国内盤なんぞ発売されちゃいません。そのバンドを検索してたらトレーディングのサイトに行き着いたんですな。
最初は分かんなくてね。「お、あるぢゃないの!ちゃんとCD出とるやん!」と思ってね。よく読んでみると、「???」よく分からん。どーも単なる通販のサイトではないらしい。なんか音源の解説みたいなのがづだーっと書いてある。なのに「Not for sale」とか書いてある。
女房に「トレーディングって何や?」と訊ねると「交換、もしくは貿易」だといふ。ははーん。
要するに「ワシが持ってる音源とあなたの持ってる音源を交換しませう」といふことなのですね。海賊版の紳士型といったかんぢでせうか?。しかもこのシステムはアーティストが認めて成り立つものらしい。会場に「ここで録りなさい」といふブースが設けられ、MDなり何なりで録っていいのださうだ。でも、それを売ってはいけない。友達同士で交換し合いなさい、といふシステムらしいんですな。
それを営利目的に市場に出すのが海賊版ですね。海賊版といふのはアーティストに利益を還元せずにリスナーが勝手に『販売』してしまうもの。このトレーディングといふシステムには金銭が絡まないから、その分アーティストとファン、ファンとファンの間での「信用」が大きなポイントとなるやうです。
なるほど。
勿論さういった事を認めないアーティストもゐるやうで(といふか認めてる人の方が少ない)、まぁそのアーティストの基本概念でせうね。あくまでも商売にこだわるか、ファンの拡がりを重視するか。さういえば去年の霜月に見たクラムボンといふバンドが、おそらく日本で初めてのトレーディング公認バンドにならうとしてゐる、とか云ってましたね。あれはさういうことだったんですね。
いいですね、さういうの。
以前ワシが参加してゐるスクーターズ(既解散)といふバンドのライヴが、その店の常連客の間でCDになって配られてゐた、といふ事があって、さういうのって嬉しいもんですね。勿論売れるのが一番いいんだけど、ワシら、自分のバンドがある意味カネにならんのは覚悟の上でやってますからねぇ。だったらファン同士がさういう事でつながりを持って拡がってく方が良いといふ気がしない事もないですね。なるほど。
ところでワシが聴きたいそのバンドってのは「アクエリアム・レスキュー・ユニット」て云うんですよ。「水族館救済隊」ですか?。何かアメリカのローカルで活動してるバンドのやうです。今の処メヂャーから出てゐる、といふ話は聞きません。聴きたい!。
トレーディングするにも、いまいちそのシステムが良く分からん。それに、ワシは交換できるやうな貴重な音源は持ってない。
オルカのぢゃ駄目っすかね?。
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センチメンタルシティロマンスの中野督夫さんとライヴやりました。オルカ団で他の人のバックをやったのは初めてですね。中々面白かった。オルカの曲も2つやりました。おそらくオルカのライヴでは最も年齢層の高いお客さん達でしたが、まぁウケました。
しかし、酔っぱらっておられるんでせうが、失礼なお客さんには参りますね。特に団塊の世代っぽい人達が多いと、ハナからこっちをナメてかかって来られるンでね。心穏やかではないっすよ。ましてやウチは女性中心のバンドですからね。マミやかをりに無礼な事しやがったら残りの人生二度と自前の顎でメシが喰えんやうにしてやるからな。
自分が若い子らと接する時も気を付けんといかんですね。
携帯電話を持ってないんですよ。
「え??」
って云われるんですが、別に要らない。
そもそもね、電話自体が好きぢゃないんですわ。ワシが電話に出ると「怖い」とよく云われます。結構気は使ってるつもりなんですが、なんかボソボソしたぶっきらぼーな喋り方らしくてね。怒ってるやうに聞こえるみたいで・・・。
で、そんな事を云われるから、ますます電話が苦手になる。
いやね、今でも憶えてるんですが、ワシらの小さい頃ってのは、丁度家庭電話が普及しはじめた頃でね、ウチにも最初はなかった。ワシが幼稚園の年長組くらいの頃に初めて、あの黒電話が我が家にやってきたんですな。
でね、その頃仲良かったワシの同級生のオフクロ同士が電話で話してたんですよ。その時「ホラ、#$%&ちゃんよ、話してみんさい」と手渡された受話器がね、めっちゃくちゃ怖かったんですね。居ないところから相手の声が聞こえるのが・・・。相手のコは少し前からうちに電話が在ったらしくて、もう慣れてるから何やかや喋ってくれるんですが、ワシはついに一言も喋れなかったのを憶えてます。あれ以来、どうも電話が苦手でね。
今でもさうなんですよ。アレがトラウマなのかどーなのかは知りませんが、できればかけたくない。めんどくさくても会いに行って話した方がいい。「電話を下さい」なんて伝言を残されると逃げたくなってしまう。
恥ついでに白状しますとね、今でもかしこまった電話をかける時は「台本」を書くんですよ。
「え〜、やぶんおそれいりまス、#$%さんのお宅でせうか?え〜、わたくしかぢやまともうしまして、え〜、#$%さんのゆうじんであります。え〜、ございたくなら電話まで呼んでいただけませんでせうか?」
みたいに。練習してかけるんですね。で、番号間違えたりしたらもう駄目(これがまた良く間違えるんだな)。かけ直す気力もくじけちゃうの。「もういいや」みたいに思ってしまう。携帯電話が普及して、呼び出せばその相手しか出ないって分かっててもダメ。
向こうにはワシからの電話だって分かってて、「はい、なに?シュウさん」とかいきなり云われても「あ、あ、の、マミさんでスか?」みたいになってしまう(最近でこそ流石に慣れはしたけど)。ちなみに電話番号憶えるのも大の苦手で、自分ちのもたまに忘れる。人の番号で憶えてるのは実家と、今はマミさんだけ。それもあまり自信ないから、確認してからね。
ましてや携帯電話なんて、あんなちっこいので、なんで使えるンや?とか思いますね。受話器と口があんなに離れてるぢゃんか、あれで聞こえとんのか?。今流行りの、あのパカっと開くやつにしても、反対に曲げたら壊れちゃうんでしょ?。それになんか電磁波とかいふのが出てて、結構ヤバいらしいぢゃないすか。
そんな人間がよくこんな商売やってるね、とよく云われますけど。