週変わりのシュウ
12月1日〜10日
あなたが選ぶすべてのものを
12月1日(月)ーーーーー
諸事情ありてぢつに半月ぶりのバイトである。
まぁ短時間だったので、思いのほか新鮮な気持ちで社会に従事できたし、思いのほか仕事のコツを忘れてはおらなんだ。こんなんならやっていける、と云ふ気はした。
11月に突発的に休んだ分のレッスンを、振替で月曜日に・・。したが生徒はほとんど来なんだ。まぁ仕方ないか。空いた大量の時間で練習したりしたが・・。
12月2日(火)ーーーーー
「カメレオン・コンサート」の2回目のリハ。
けふはフル・メンバーが揃っての、アレンジを煮詰め、構成を練りぃの、となる。昼から夜まで、途中で皆で飯を食いに行ったり、もある、長丁場のリハ。久しぶりにこんなかんぢの壱日だ。悪くない。
思へばこないだ自身の還暦ライヴもさうだったが、デカいイベントの前にはかうして集中的なリハを組み、気持ちやらをアゲてゆくのが、まぁこの仕事の醍醐味と云へる。舞台芸術なんてその最たるものだ。還暦ライヴはどこまでも独りだったので、集中した二週間のリハもなにか寂しさが拭えなんだが、多くのメンバーでこなしてゆくこれは良い。「青春」といふかんぢがする。
12月3日(水)ーーーーー
バイト。けふの「仕事」はこれだけ。
帰宅してからは、昨日のリハの録音を流しながら、自分のパートを「作って」ゆく作業。なんせベースは他にチカラさんがゐるし、何度も書くが『特に居なくてもいい』パートなので、その中にどう自分のニッチを作ってゆくか、の作業。面白いが、合わせてみないと分からんのが、なんとも・・。
それぁさうと、フと気づいたのだが、もしかして私は今年「新曲」を作ってないのか?、と・・・。
12月4日(木)ーーーーー
しーシュで、週末にある久々の「営業」のリハ。
某企業の忘年会でのゲスト演奏、と云ふことで、なんとなくいつもさういふ場で演るナンバーを用意してゐたのだが、先方からリクエストが入り、それがまた我らがフツー演らない(正直すすんでは聴かない)タイプのものばかりで、これは・・!!、といふところからのスタート。
せめて自分らが『それを演る』といふ事に面白みを見出すために、全ての曲にだいぶ大胆なアレンジを施し、完全に「しーシュ風」の楽曲に仕立て上げる。しーなさんの歌の負担を減らすために、私も、日頃では絶対歌わぬ菅田将暉の歌なんぞを歌うことに・・(笑)。
12月5日(金)ーーーーー
旅が終わって壱週間が過ぎ、「広島での日常」に身体のペースが戻ってきた。すなはち『早寝早起き』だ(笑)。
私は日頃、広島でフツーに暮らしてゐる分では、だいたい朝6時ごろに起き、夜は23時には布団に入る。同業者には夜昼完全に逆転してゐるものも居るが、私にはこのペースがちょうどいい。とくにこの季節、早起きすると空はまだ暗く、しかし家々にはもぅ灯が灯っており、といふ風情がたいへん好きなのだ。
んで、河原まで散歩に出てカモなどが飛び立つのを見ゆ。東の空が白々と明けてゆくのを眺めるもいとをかし。
日中はバイトとレッスン。そして週に2〜3本のライヴ。んで、かうして早寝早起きの暮らし。こまめなストレッチと筋トレのおかげで、ここんところ特に患ってゐる部分もない。まづまづの還暦を迎えてゐる、とは思ってゐる。
12月6日(土)営業演奏@尾道某所ーーーー
上述のしーシュの「営業」は尾道市で行われる。
なんでもこのご時世に新工場を立ち上げたり、業績を上げてゐたりする新進の企業らしく、まぁ忘年会にちゃんとした楽師を呼んで「コンサート」を依頼する、といふのも、なかなかイケてたりする。
んで、この会合がまた素晴らしく、老いも若きも皆さんとても落ち着いており、150人ぐらい居られたが、ハメを外したりするものは皆無。まぁかういふ場なので、多少のガヤは仕方ないし想定内だが、ちゃんと演奏にも聴き入り、大きな拍手や歓声も・・。中には終演後個人的にお礼や感想を述べに来てくれる方もおられ、なんともまぁ素晴らしい人脈の会社だな、と。
まぁ中には全く興味のNASAさうな人もゐたが、それも想定内。基本的にみなさん『職人』の風情を持っておられ、そこが落ち着きをもたらし、いわゆるホワイトカラー系のパーティーと違うかんぢの気もする。良い仕事をさせていただいた。
いちをう参考までに(?)我々がこの日演奏した曲は、あいみょん、AI、怒理夏無、菅田将暉、など(笑)。レゲエにしたりスィングにしたり、まぁ好き勝手にアレンジさせていただいたが、それに対してのクレームはなく、むしろ『次はあれも演ってほしい』みたいな声もあったので、まぁ我々の「勝ち」といふことで(笑)。
12月7日(日)ーーーー
昨日本番やってもけふリハする真面目なバンド、それがしーシュ。
けふのリハは来週(今週)の病院コンサートへ向けて。もぅ長くクリスマス・コンサートを依頼して頂いてゐる広島はくしま病院(旧・逓信病院)。体制が変わり、リハビリ治療中心となったここ数年、入院患者さんがコンサートの間づっと座ってゐるのがツラさうな風情も見えたので、時間の短縮を提案してみた。その提案が受け入れられ、今年から30分の演奏時間に。
12月8日(月)ーーーーー
バイト。年末が近づき、だんだん忙しくなってきた。
さういや去年の末、あまりの仕事のハードさについにキレかけ、「来年は年末にはシフトを入れぬ!」と思ったのだった。それがどうだこの体たらくは?。いつから私は真面目な就労者になったのだ?。
まぁだがツラツラ考へるまでもなく、このバイトをしてなかったら、私はもぅとっくに「旱(ひでり)」だったろうな、といふことを思ふ。なんとなく『ちょっと違った人生をしたい』と思って始めたバイトが、結果的にはコロナからも私を救ったのだな、と思ふと、私は幸運なのだ。しかも、このバイトの縁でレッスンの入会者が増えたりもしてゐる。人生とはつくづく不思議なものだ。
12月9日(火)ーーーーー
けふはレッスンだが、こちらにも体験入会の希望者が・・。
インストラクターとしては間違いなく「ベテラン中のベテラン」なので、好印象を与えるのも仕事のうち。やや暗いが素直さうな高校生男子を、新入会者としてゲットに成功。
またまたツラツラ考へるに、世の中には色々な仕事があり、それぞれがそれぞれに他者には想像のつかぬ悩みや問題を抱えながら、それぞれに仕事に従事しておられるのだ。真面目にやっとらんのは政治家だけだと思ふが、彼らとて、彼らなりのカネの問題とかカネの問題とかカネの問題とか、あるのだらう。
思ふに今現在の世界は、我々がニュゥスなどで見聞きして思ふより、もっともっと深刻にヤバいところに来てゐるんだと思ふ。
12月10日(水)はくしま病院クリスマスコンサートーーーー
毎年恒例のはくしま病院(旧・逓信病院)クリスマスコンサート。
先述のやうに、今年から演奏時間を30分に短縮し、その間にできるだけムダを排し、ニーズとクリスマスらしさに応える高度な仕事。もぅ長く務めてゐる仕事なので、レパートリィも割と一新した。
そもそもこの仕事を最初に我らに依頼してくれたのは、旧逓信病院整形外科長・進藤先生。その先生が勇退され、その後も引き続き縁をいただいてのけふ、となるわけで、進藤先生欠いてもヘタなことはできぬ場。プロとして対価に相応しい仕事はせねばならぬ。
結果的にたいへん好評をもって迎えられ、今までで一番いいかんぢのクリスマス・コンサートとなった。患者さんも今年は割と元気のある方が多く、音楽に合わせて身体を揺らしたりしてゐる方も居られた。病室への帰り際、キチンとお礼を述べてくれた方も多く、またまたしーシュ『良い仕事できました!』の世界。よかったよかった。
スタッフなし機材全持ち込み当日搬入&撤収(『力仕事』は私ひとり)の、まぁ正直なかなかにハードな現場とは云へ、30分の本番で終了、全撤収を終えてもまだ18時、といふのは素晴らしい。
今月もぅ一本このテの仕事があってありがたい。
12月11日(木)ーーーーー
けふは「カメレオン・コンサート」の最終リハ。
司会や進行もこなしつつ演者もこなす姫石ミミの仕事っぷりは、ハタで見てゐても心配になるやうな多彩ぶり。またそのブレーンとして動くしーなさんも、だいたいリハ終わり頃には目の焦点が合わぬくらいくたびれてたりする。単に楽師の私なんぞは楽なもんだが、ここもそれなりに対価に相応しい働きはせねば・・・。
けふはしかし、
自分の音をちょいと抑えざるを得なかったので、最終的に練習で自分がこれをやろう、と思ってゐたことの確認は取れぬまま終わったかんぢ。本番大丈夫かな?とも思ふが、自分のスキルを信じるしかない。
このメンバーの中では、オペラ歌唱の亀田敬子のスキルがやはり別格の圧巻で、その明るいキャラとも相まって、ミミ&田辺ユミコとの歌トリオとしては、なかなか他では見れない出し物なのではないか?と思ふ。
私も頑張らねばね。