これがある限り 君らは永久に救われんのだぞ

7月7日(月)ーーーーーー

本番翌日だがしーシュでリハ。

昨日の高宮ではどうにか歌えたし、お客さんにはバレてないと思ふのだが、ぢつは喉の不調はまだ治っておらず、現時点ではファルセット=裏声がまったく出ない。
「そんなの・・笑」と思ふ向きもあらうが、ぢつは私ってしーシュでは結構な割合でファルセットを駆使してゐて、むしろそれありき、でアレンジしてゐる部分も大きいのだ。

ので、それを避けるべく選曲と、またアレンジをし直さねば・・・といふかんぢになり、テンション下がる。
昔、とある歌手(絶唱系)とファルセットの話題になった時、『そんなのマイクから離れて地声で歌えばいい』とか云はれて、まぁアンタのやうに歌うタイプならそれでも良かろうよ、と思った事がある。

げに、万が一このままファルセットを失くしてしまう、とならば、後半生(老後)の歌そのもの、のあり方を変えねばならんな〜。ぬー。

7月8日(火)ーーーーーー

バイトへ。
なんぞえらい短時間の勤務だったので、心理的ヨユーで出勤したのだが、それを嘲笑うかのやうな忙しさだったし、あまりの忙しさと暑さに途中で同僚の一人が倒れ、意外にもアタフタする短時間勤務であった。やれやれ。

今月は調整のため、火曜日のレッスンが隔週となった。ので、けふの「仕事」はバイトのみ。早い帰宅となるので、それから楽器練習→筋トレ→晩飯の調理、と取り掛かれて、良い。カミサンの実家から大量の夏野菜が送られてきて、ありがたい。夏には夏のモノを食べて英気を養うのだ。

オクラ、カボチャ、ナス、茗荷〜♫  あの人にあったら市場で待ってゐると〜♫

7月8日(水)ーーーーーー

バイト。昨日倒れた同僚が、休むものと思ってゐたら出勤してゐる。無理せぬやうに、と伝えてサポートすべく頑張る。げに、日々40℃を超える厨房。これは倒れもするよ。働き方改革を・・。

けふはレッスンもあり。一旦帰宅後 無理せぬやう車で出勤したのだが、ちょーど駐車場に着く頃、盛大に雨が降り出す。カンカンに陽が照ってゐるのに、かなり激しい雨足が続いた。しばらく車から降りれんぐらい激しい雨だった。おかしぃ気候になったものよニポン。

雨に濡れた傘なしJKかOLかが通りかからんか、と思ってゐたが、通りかかるのはおっさんのサラリーマンばかり。

7月10日(木)ーーーーーー

ギターとベース半々、それぞれ約壱時間づつくらい練習を心がけ、実践してゐるが、ここんところ「ピックで弾くベースの面白さ」に目覚めた感あり。一昔前は「指で弾かずばベースにあらず」みたいな風潮があり、実際私ですらそのやうに思ってゐた事がある。

だが、世界は進み、今やロックに限らず、ジャズや民族音楽の世界にもピックでベースを弾く者も増えてきた。私がここんところ注目してゐるのは、Cody WrightJulie Slickのふたり。双方ともまだ「若手」と云へる世代だが、ロックに限定されぬピック弾きベースのアプローチで、様々なジャンルでそのバカテクぶりを発揮してゐる。

私も中学生時代はピック弾きだった。この頃は情報不足もあって、逆に「ベースは指で弾くもの」といふ風潮もあったので、むしろピック弾きは珍しかったやうだ。個人的には「ギタリストと同じやうに、楽器屋に行ってピックを選ぶ自分がカッコいい」と思ひ、さういふ自分に酔ってゐた。

その後、アクースティックギターに転向してからは、当時流行ってゐたサム・ピックなんぞを使わず、フツーのピックでアルペッジョから3フィンガーまで弾く変わった男、として認識されてゐた。あの奏法をそのままベースに移行してゐたら、今頃オモロいベース弾きになってたかもしれんなぁ・・・。

7月11日(金)ーーーーーー

「佐藤弘之を歌う」の、最終リハをイガラシと。

こないだのリハでは8割ぐらいギターを弾いたのだが、色々鑑みた結果 ベースを弾く局面を増やし、そのぶんコード・バッキングはイガラシに任せることにした。なんかその方がいい気がした。
これすなはち、しーシュと同じく「ピヤノ&ベース歌」の編成となる訳だが、当然の如く 同じやうにはならない。無駄なものは削ぎ落とし、必要な部分は足してゆく、といふリハ。

佐藤弘之DVD作品「思い出してみようか」より

ギターで演る部分では、佐藤さんのギターを形見分けとして受け継いだ画家の出岡由行が、そのギターをぜひ使ってほしい、と持ってきてくれたので、これを使うことにした。

これは私と一緒に演ったライヴがDVD作品になってゐるので使われてるギターだ。さうなればやはりベースも、あのDVDで使ってたヤツにしやうか、といふことになり・・・。

今回あくまで「佐藤さんの曲を歌う」といふことで、特に「追悼ライヴ」のつもりはあんまりないんだが・・(笑)。まぁ、いいか。

7月12日(土)ーーーーーー

日々暑い。

けふはかねてより興味のあった名物店「本と自由」にて、友人がライヴを演る、といふのを見に行く。
ここは基本・喫茶店(お酒も飲める)に、壁一面かそれ以上うず高く、あらゆる種類の書物が積み上げられてゐる、といふお店。業務上分類としては「古書店」らしい。このテの店の典型で、どーにも敷居が高い気がして入れなんだのだが、来月ここでライヴをやることも決まり、いい機会なので初来訪。

行ってみると。カウンターに陣取る常連ぽい人たちは確かに敷居を高くしてゐる感が否めぬが、マスターはいたって気さくで、注文したハイボールも出来合いのものではなく、ウィスキーを選ぶ所から丁寧に作ってくれる。

ライヴは電子楽器の小林義男、尺八の川口賢哉、舞踏の井上みちるによる即興。客席も、まぁ私も懇意の「即興仲間」が集っておった。来月アタマに私もここで舞踏の大槻オサムとデュオを演る。そのイメーヂをなんとなく思い描きながら鑑賞した。案外、アクースティック・ベースをアンプラグドで、といふのも面白いかもしれんなー。

7月13日(日)ーーーーーー

しーシュにちようリハ。
暑いので午前中にやる。

月末の「夜市」を20周年記念ライヴ、と制定したので、久しぶりにMCにも台本(ぽいもの)を準備し、ストーリィに沿ってライヴを進める、といふテイのリハ。いわゆる「通しリハ」に近いので、なかなかハードである。いいリハ。

歌い疲れて帰宅しても、まだ午後は早い。筋トレしてシャワー浴びたら、まぁ本日のノルマ終了。夕方にかけて映画でも。ハードロックのドラマーが聴力を失ってゆくシリアスな物語「サウンド・オブ・メタル」3回目の鑑賞。途中で睡魔がやってきて30分中断(笑)。

先月、割と実入りの良い仕事が多かったのに、なんでか今月カネがない。よぅ考えたらいろいろな公共料金をまとめて支払ったせいなのだった。私に限らずよく聞く話。良いギャラの仕事があった同じ週に、同じくらいの急な出費が要りようになる、といふね・・。