週変わりのシュウ

冬が来る前に

11月25日(日)

豊川から帰る。
これまでの壱日最長カー旅は名古屋〜広島であったが、今回はさらにそれを上回る豊川〜広島間 約500Kmを一気に走破す。
軽のバンである「ぐっち」で往くには、まぁ控えめに云っても楽な距離ではない。だがまぁ、走る。

途中、なんや訳のわからん渋滞とかあったし、寝たりもしたので、結局ウチに着いたのは22時近くになってからだった。ぢつに10時間!。よぅ走った「ぐっち」!。
対向車線に、どーやら広島を訪れた後のローマ法王ご一行がゐたらしく、その間反対側の車線に赤色灯の車しか居らなんだのは、ちょっとした光景だった。

11月26日(月)

向原への出張レッスンが入ってゐたが、キャンセルの知らせが入り、昼を雑務に当てる。が、フと気づくと にぶい腰の痛みが・・・。
ぬぅ・・やはりあの長時間運転は腰に来たか。朝、起きてからの行動をもっと慎重にしてゐたら、と思ふも、もぅ痛みが出た後では仕方ない。
かういふ時は歩いた方が良いのだ、といふ認識があるので、歩いて色々と雑務をこなす。

しかしまぁ、今更・・・、といふか、ヒトが「老いていく」と云ふ事をしみぢみ考へる。よく「老いは気から始まる」とか云ふ人もゐるが、なにが老いるって、「身体が」先に決まってゐる。万物は「経年劣化」と云ふ理(ことわり)の外にゐる事はできない。
歳をとる事そのものを恐れてはゐない。むしろ早く歳を取りたい、といふ気もないではないのだ。だが、その時、今以上に「傷んだ部位」は増えてゐるだらう。その傷んだ部分が、自分の音楽・・・音楽に向かう精神までも鈍らせてしまふ可能性は否定できない。

この腰や頸、指や関節の痛みが、もぅ気力ではどうにもならぬ時が、残念ながら、いつかはきっと来るのだ。

11月27日(火)

日中、雑務を終え、レッスンまでチョイと時間が空いたので、久しぶりに映画でも見るか、と・・・。ちょーど新しく届いた中に90分弱の映画があるので、あぁこれを・・・と思って観たのだが、これが間違いだった。

「ウトヤ島  7月22日」といふ、ノルウェーで起きた大量殺人テロを題材にしたドキュメンタリータッチ(あくまでもフィクション、なのださう)の映画で、これが・・・。
興味ある人は見てみ。臨場感てぇのか・・・、まぁ説明するんもシンドいほどキツい映画で、この90分ですっかりグロッキーとなってしまった。世の中にはこんな映画もあるんやな、と・・。

夜、ぱんぱかトリオのリハに行き、なんとか癒された。カワちゃん風邪っぴき。

11月28日(水)

ツアー明けで、久しぶりのバイトに入る。
キツい。バイトする事をポジティヴに捉えやうとして来たが、久しぶりなのと、腰の痛いのも相まって、けふはホンマにキツかった。身体が弱るとメンタルも弱る。
その後のレッスンで、生徒に「えらい疲れてますね、あぁツアー明けか・・」のやうに云はれたが、まぁ、さうしておいてくれ。

その後、しーシュのリハ。
明日の演目の確認。ツアーで演ってない曲など。まぁしーなさんも帰広と共に日々の仕事に追われてゐるのは同じで、ストレスをぶつけ合うやうなリハが楽しい。音楽はそれを聴く人を救う力を持つが、それはまづ「演者を救う」のだ。

11月29日(木)しーなとシュウ 薬研堀夜市 第16夜

起き抜けに、腰もだがなんか身体がダルく、珍しく朝飯を食ひしのち、しばし寝る。目眩のやうな倦怠感。風邪をもらってしまったか?。

けふの「夜市」は新作のレコ発。わりと広島以外の地がレコ発になることの多い我らには、地元で最初のレコ発、てのは久しぶりだ。
だが、上記のやうにイマイチ身体がすっきりせぬ。聞けばしーなさんも同じやうなかんぢらしく、これは旅の疲れが一気に出たかな?と・・・。
しかし、そんなことを云ってはおれぬ。華々しいレコ発をキアイで飾らん。

JIVEのPAスタッフハラダくんの手腕で、力まずとも演れるのはありがたい。レコ発やら何周年やら、と銘打つとあんまり集客できぬしーシュ、といふかんぢだが、しはすへ向かふ平日にしては、程よく集まってくれたお客さん。遠方からの来訪や、初めての方も居られ、楽しんでいただけたなら嬉しい。CDも多く旅立って行った。ありがとう。

11月30日(金)

夜、広島で頑張ってゐる元弟子たちとの宴を開く。
パイグこと木元沢也ZAVZAこと川村泰幸アフロこと宇根千代ヒロシこと岩藤 洋、まぁそれぞれのフィールドで頑張ってゐるベース弾きたち。他にもゐるが、まぁこの4人とは、今も割と頻繁に連絡が取れてゐる、といふ訳で・・。んで、まぁ男ばっかり、てのもタマには良からう、と・・・。

この中ではザヴザだけが所謂「下戸」であり、あとの者たちは皆よく飲む。この日はヒロシが途中でブっ倒れた。酒が入ると饒舌になるパイグ。あんまり喋らぬが、常にニコニコと話を聞いてゐるアフロ。

みんなそれぞれいい歳になってきた。まぁギリギリなれど「食えてゐる」といふ。良きかな。ワシはかういふ場でも「師匠風」を吹かすタイプではなく、みな割と構えずに楽しめるやうだ。彼奴等が口を揃えて云ふ『ワシからの影響』が、彼奴等に良いものである事を祈るほかない。

彼奴等の未来が明るいものであるやうに。そしてワシのも。

11月31日(土)

元弟子たちと飲むとたいてい飲み過ぎるのだが、けふもまぁさうだ。
もともと腰痛やら目眩やらであまり調子が良くなかったのだが、それが顕著に出てゐる。・・が、腰の痛みはだいぶ減ったかな?。

季節の変わり目に際し、やや身体が弱ってゐる気がして、ちょいとチカラをつける為にもけふは「外で肉を食ふ日」とす(バーベQではなく)。結構早い時間から女房とともに、近所の焼き鳥屋へ行き、肉系を中心にがつがつ食らう。酒は控えめにして、ひたすら喰ふ。つくねが美味かった。

商店街としての灯火は寂しいが、鉄板焼き屋、居酒屋、洋風バル、食堂、焼き鳥屋、と飲食だけは頑張ってゐる我が近隣。良きかな。