週変わりのシュウ

サンタマリアに乗ったコロンブスのやうに

日々のうつろひ

12月22日(日)Saori&シュウ クリスマス・ライヴ@居酒屋あきちゃん

歌とギターを教えてゐる生徒とライヴす。
Saori(本名非公開)は、ツテのツテで「ギターの弾き語りを習いたい」とワシんところに来はじめたのが、もぅ3年ぐらい前か?。
もともと歌うのが好きで、自分が主催してのライヴは何度か演ってゐるらしいのだが、ギターの弾き語りで人前に立つのは初めて、なんださうで、ギター・アンプの使い方、とか、その辺も「教え」ながら演奏もサポートす、といふ・・・。

会場となった「あきちゃん」はSaoriの旧友がやってゐる居酒屋。まだオープン間もないさうで、かういふイベントももちろん初めて。「(音の)苦情とか来んかな?」と云ふワシに、「あぁ・・・、さうか・・」と(笑)。まぁ、あんまり音量を上げんやうにしながら、お客さんも入って、ライヴスタート。

けふは全10曲中 6曲をギター、4曲をベースでサポート。
まぁ「指導者」としても「演奏者」としても、なかなか良き仕事ができたんではないかな?。お客さんも楽しんでゐたやうで、本人も嬉しさう。よかったよかった。

終演後、お客さんとの打ち上げになだれ込む本人を尻目に、ワシは車で行ってたので酒も飲めず、さすれば周囲との温度差はどんどん開いて行くのみ(笑)。いかによく出来てゐる、とは云へ、ノンアル・ビールは何杯も飲めるものでもなく・・。
ので、早めに帰って家で焼酎を飲んで寝る。

12月23日(月)

昨日の現場を思ふ。

若い頃・・・、と云ってもまぁ30代頃だが、ワシはやがてあぁいふ風に、人様の「影」になった仕事をする将来を漠然と夢想してゐた。
自分のサポートを軸に多くの人が交流できる、といふ立場になれたらいいな、と思ってゐたものだ。

事実、ジャズロック〜R&B〜ウェストコースト・ロック〜ソウル〜フォーク〜前衛音楽、それぞれのバンドやユニットを軽々とハシゴして、ライヴにリハに日々忙しく飛び回る日々を過ごしてもゐたのだ。後輩らに『よく切り替えができますね』と云はれてゐた時期も確かにあった。あのまま歳を取るものだと思ってもゐた。

人生、なかなか思ったやうには行かなくて、それもまたオツである。

12月24日(火)

クリスマス・イヴである。
今年はあんまり寒くない事もあって、クリスマス感が希薄ではある。件逹奇胃の前にできる行列のみがクリスマス感を醸し出してゐる。

ワシもフツーにレッスン。
年によって、ものすごい忙しい事もあらば、まったくヒマな事もある、そんなイヴ。今年も鳥足を調理し、女房とともに喰ふ。

12月25日(水)独弾〜孤独なクリスマス〜@JUGEMU

結成以降、わりと毎年欠かさずこの時期〜クリスマスか年末〜にスペシァルライヴを入れてきたしーシュ。色々鑑みた結果、今年はそれを演らない事にした・・・、が、ワシのスケヂュールはけっこう空いてゐて・・、ならばまぁ一人ででも演るか・・・、と云ふ事で、
『しーシュではなく、ワシ独り:故に  孤独なクリスマス』
といふ今年最後のソロ。

なんやかんや今年一年 色々悩み悩み演ってきたソロ。それのシメとなるライヴ。けふはギターとベース半々、カヴァーとオリジナル半々 ぐらいで構成。開演前も休憩中もづっとステージに居座り、お客さんと話ししながら、珍しく「ちゃんと曲名を云ひながら」ライヴを進めた。
満場のお客さんからもさかんに笑いが起こり、ワシ自身も完全にリラックスし切って歌い上げた20曲。ソロの今年の〆にふさわしい、良いライヴができたと思ふ。

「ごだん」と「カラス」を両刀使い、みたいに持ち替えながら、のステージだったが、やはりこれが一番ワシらしい、といふか、無理なくライヴが構成できる気がす。しかればやはりワシは『ギターとベースのダブルネック』を持つべきなのか?とか思ったりしてしまったり・・・(妄想)。

お集まりの皆さんに、感謝。

けふは特に「中学んときの同級生」と「高校ん時の同級生」。「高校時代のバンドの追っかけをしてくれてた人」など多彩なお客さんに恵まれ、しみぢみ嬉しい。

しーシュの活動も頑張るけど、来年もソロを、のんびりとではあるが続けていきたいと思った。

さう、のんびりと・・・。

12月26日(木)

昨日のライヴ後も、酒はほとんど飲まずに帰宅し、焼酎一杯くらい飲って早々と寝たのは、けふ久しぶりにバイトが入ったからだ。飲食業の年末やいかに?。

20代になったばかりの頃、「運送業の年末」といふのを経験したことがある。あの業界の年末は本気で無間地獄であり、歳暮の荷物で文字通り足の踏み場もないプラットホームが、朝に行った時と夜に帰る時で、その物量がなにひとつ変わったやうには思へず(本当に『次から次へと』荷物が来るのだ)、『これホンマに年内にどうにかなるんか?』と思った青年のワシ。

あれから40年近い歳月が流れた。

12月27日(金)

そのバイトとレッスン、 双方とも年内のシメの日。

年末のこの時期までカタギの仕事に従事するのは、ホンマに20代中盤以来のことで、とても新鮮。ははぁ、この時期の街なかはこんなかんぢなのか、をつくづく実感す。まぁその分バイトは超忙しいのだが・・・。

夕方からのレッスンも、けふが今年最後。
終業後、いちをうスタヂヲを年末らしく片付ける。まぁ年末年末云ふけど、フツーに壱週間後、に過ぎんのだけどねぇ・・・。

家に帰る電車の中には、スーツケースを携えた人の姿も多く、あぁみんな里帰りしてきたのだな、と思ひ。かういふ感覚を持つ年末もホンマに久しぶりである。

12月28日(土)

仕事は終了。
けふは「敬老ジャズメンズ倶楽部・Bobby’s」(笑)の忘年会。
自分が飲みたい酒を持ち寄って、鍋をつつくのは、ボビー脇田進藤先生、にワシの3人。

なんやかやで、15年以上の付き合いになるこの3人。Bobby’s初期のライヴの音源など聴きながら、あれこれ四方山話。40代だったワシが50代になったと同じやうに、ボビーさんもセンセイも15年の歳月を重ねたわけで、まぁその歳月はひとしく降り積もってゐる。みんなが元気なうちに、またライヴを演りたいものだ。

なんでもボビー翁、もともとの「ヴィブラフォン奏者」としての自分に目覚めたさうで、若い頃より練習してゐるさうな。さすれば近々ワシの主催ライヴのゲストに招き、ゲイリー・バートンとスティーヴ。スワロウのデュオ、とまでは行かんにせよ、なんかやれたらいいな、とか思ふ。
ワシ的にも、ヴィブラフォンといふ、ナンとも維持と管理と運搬に多大な苦労を強いる楽器の、奥底の素晴らしさを、いろんな人に見て欲しい、といふ気はある。

それが出来た時、ワシはこの人に、これまでの色々の恩を返せるのではないか、と思ってゐる。