週変わりのシュウ
2月27日〜3月7日(ツアー記含む)
旅人の風に委ねるのだ
3月1日(火)風味絶佳 vol 7ーーーーーーーーーーー
そのヨーコとのコラボ企画。
前回のこれは、無観客配信となった上に、前日にドラムスの上原ユカリさんがコロナ陽性となって欠場を余儀なくされ、残りのメンバー一丸となって盛り上げ、結果とても緊張感のある良きイベントとなった。今回こそユカリさん入りでリベンジを!!、との思ひも、またもやコロナに阻まれ、無観客配信ライヴとなってしまった。
会場のアピア40はそこを逆に好機と捉えてくれ、ステージ配置なども熟考。メンバー全員が円陣を組むやうに、キャメラもその全景を捉えられるやうに設置。ちょっとした音楽番組のやうな会場で、それぞれの手腕を発揮できる場にしてくれた。
前回にも増して、演者ひとりひとりの個性が際立つ演出、演目で、その要所をヨーコの歌がグっと引き締める。もとより百戦錬磨、手練れ中の手練れメンバー。悪いものになるはずもない。今回、とくにしーなさんのピヤノが冴え、サックスの中村哲さんからの絶賛を受ける。
私は前回同様、ベースの河合徹三さんとツインベースでブルーズなんぞを。これ、シリーズにしたいなぁ。
今回もよき風味絶佳であった。
もちろん、打ち上げでどっかの居酒屋になだれ込む、など出来るはずもなく、みんなでバスに乗ってヨーコんちに帰り、途中のコンビニで買って帰ったものをてんでにツマミながら、けふの配信を見返す反省会。徹三さんは急ぎの仕事のため 途中退席したが、ユカリさんと哲さんの「呑み」が終わらんのには驚いた。延々と時事ネタを喋りながら、なんと朝の4時まで!!。
3月2日(水)ーーーーーーーーーーー
目が覚めるとヨーコんちの8畳間に、中年以上の男3人と女性2人がごろごろと雑魚寝してゐる、といふ・・・。
私が寝たのが4時ぐらいで、ユカリさんと哲さんはその後も飲み続けてゐたらしく、当然みんな昼過ぎまで起きてこない。東京のミュージシャンの生活だなぁ、とか思ひながら、まぁ私も付き合うかんぢで昼まではゴロゴロ。
聞けば全員がさうらしく、ぢゃあ みんなで昼飯に蕎麦でも喰ひに行くか、となり、中年男女6人が昼間の世田谷をぞろぞろ歩く光景(笑)。目についた『昼酒、飲めます!』の看板高らかな蕎麦屋に入り、まぁ、あとは、ホレ・・・。
結局この日は19時くらいまでなんだかんだ飲んでゐたな。
3月3日(木)高田エージ還暦ライヴーーーーーーーーーーー
けふは我らが旅のアニキ、king of yheeee! の高田エージさんの還暦ライヴ@渋谷クアトロ、を見に行く日。
正直、今回の旅はこれにくっ付けてライヴを決めた、といふ感がないでもない。この企画を聞いた時、なんとなく独りででもフラっと行ってみやうかな、と考へたところ、しーなさんからも「行きたい」といふ答えがあり、ぢゃあツアーにしやう、となったのだ。
んで渋谷クアトロ。
もぅ何度も東京に来てるが、数えるほどしか来た事がない渋谷。クアトロに着くなり、近隣の知り合いに会い、『うをー!しーシュが来てる!!』と驚かれる。我らのフットワークを甘く見るでないぞ。
さていよいよ60歳となった高田エージ兄貴だが、そのステージは我らがいつも見知ってゐるエージさんとは全く違い、15歳でアイドルデヴーして以来 この世界で酸いも甘いも経験し尽くしてきたプロフェッショナルの姿そのもの、であった。私もよく知るいろんなミュージシャンが代わる代わる舞台に上がり、エージさんと友達に近い付き合いをしながらも、そこに加わってない自分、を思ひ、色々な意味で感慨深い渋谷の夜。
3月4日(金)モザイクの庭ーーーーーーーーーーー
けふはライヴ。門前仲町、といふ聞き慣れない場所で、初めてのしーシュだ。
ブッキングしてくれたのは旧縁のシンガーねおみぃさんと、じぶこんHSバンドでの朋友 鍵盤の夏秋文彦さん。会場となったchaabeeは、いかにもこの2人が推薦してくれたに相応しい、古民家カフェのやうな・・。聞けばもと鉄工所だった建物らしい。古さを残しつつ綺麗にリノベーションされ、心地よい空間。苦戦してゐる、と聞いてゐた集客だったが、開けてみると用意した椅子は全部埋まるかんぢの満席で、感謝。
そんな場所で、初めてのしーシュ。
1曲目でグっと掴んだ感があり、以後ぐいぐいと攻め込んでいける好感触のライヴ。こんな変拍子満載の音楽に、みんなノって身体を揺すってゐる。途中、夏秋さんにもしーシュに参加してもらい、コラボも成立。たいへん良いかんぢで初ライヴが完遂できた。
なによりChaabeeのオーナーミミさん夫妻がえらいこと気に入ってくれ、「ぜひレギュラーみたいなかんぢでウチで演ってほしい」と言ってくださって嬉しいしーシュ。下北沢の名店Blue moonが閉店して以降、東京都内での拠点となるハコがまだ見つけられてないしーシュである。うまく流れがつながることを祈ってゐる。
3月5日(土)高田エージ生誕記念パーティーーーーーーーーーーーー
横浜に移動。
けふは本来オフの予定だったが、エージさんのパーティーに「来賓」として出演するオファーを頂いたので、ありがたくお受けする。こないだのクアトロとは打って変わって、友人が主催するエージさんを「祝う宴会」といふかんぢの・・。
東西のエージ・コネクションが集まり、それぞれの出し物でエージさんを祝福する6時間のショウ。ウチはまぁ、かういふ場では必ず「浮く」ので、ハナから「浮く」つもりで演る。他の出演者は出たり引っ込んだり色々だったが、我らは自分らの出番以外はナシ。会場の隅っこで音楽聴きながらひたすら「飲む」。
最後は出演者全員でステージに上がってフィナーレ。この場にゐる自分らをたいへん不思議にも、微妙にも思ふ。昨日も云はれたが『しーシュって東京で演ってたら絶対売れてたよ』といふ賛辞を、ありがたく、心して受け止め、広島の片隅で活動に身をやつす。
3月6日(日)サラスヴァな夜ーーーーーーーーーーー
ツアー千秋楽は、やはり横浜サラスヴァで。
ここ2年ほど、関東でコンスタントにライヴを演れてゐるのはこのサラスヴァだけで、そはやはり店主ミヤさんがウチらを気に入ってくれてゐるから、に他ならず、またどんな状況下でも必ず見に来てくれる根強いファンのゐる地である、といふところを、我らも強く愛してゐるのだ。
ただ、この時世下、ここも配信ライヴを中心として行くしかない、のは寂しい。早くこの混乱が明け、入場人数制限も廃し、前のやうにここがギューづめになるほどのお客さんを前に、思ふ存分歌ってみたい、と思ふのだ。
けふはそんな思ひも込めてのライヴだった。
配信にも多くの参加があったやうで、嬉しい。みんな、ありがとうね本当に。
3月7日(月)ーーーーーーーーーーー
旅終わる。
が、安い航空券を求めた結果、けふの19時羽田空港発、といふ極端な便となり、それまでどぅすっべ?とか思ってゐたが、この地の朋友 渡シューヘイがホストを買って出てくれ、1日横浜を連れ回してくれた。1日は思ひのほか長く、これはシューヘイなしには時間を潰せんかったな、と想ひながら、友に感謝。
2019年に一度だけライヴをやった寒川のフルールも訪れ、懐かしい方々に挨拶ができたのも嬉しかった。好むと好まざるとに関わらず、立ち位置のビミョ〜なしーシュなのだが、このやうに受け入れ、迎えてくれる場所があるうちは、本当に挫ける事なく、歌をつづり続けねばな、と強く強く思ふ。
そは、我らの使命なのだ。
気が向いたらやる、とか、良いものができたからやる、とかではなく、我らがこの動きを止めずに流れ続けるデュオであるために、愛してくれる人のところには、なんとしてでも 馳せ参じよう。不自由な時勢にあってなお、そのやうに強く思ふのであった。