週変わりのシュウ

寝たふりしてる間に出て行ってくれ

1月8日(日)ーーーーーーーーーーー

半日を「しーシュDAY」とし、リハや収録を夕方までかけて。

こないだフと出来た新曲・・・今年最初の新曲を持ってってリハで演ってみる。出来た時にも思ったが、なかなか良い。カントリー・ワルツ風、といふ今まであんまり作ったことのないタイプだが、今のところまぁ良いものになりさうかな、と・・・。
考へてみたら自他共に認める人気曲となった「 Dance」だって、それまで作ったことのないタイプの曲だったし、かういふのって自分の潜在意識のどこかに、きっかけを待ってるナニカがあるんだらうなぁ。

さういふ意味では だいぶ前に、スランプに悩む私に友人が言ってくれた言葉、『曲は「できない」と思ってる時に、ぢつは練れてゐるんだ』といふのも、確かになぁ、と思ふ。

1月9日(月/祝)ーーーーーーーーーーー

このところ「成人の日」といふのが毎年変わってゐて、まぁもはや自分にはナーンも関係ないのでなんでも良いのだが、なんでけふが祝日なんだっけ?と思ふと、「あぁ」と思ふ。

けふも休みだったのでプラプラと長い散歩に出たのだが、奇抜な衣装や派手な着物を着た若者がチラホラゐて、「あぁさうか」と思った次第。

久しぶりに時間ができたので「大怪獣のあと始末」といふ映画を見たのだが、これが近年稀に見るひどい映画だった。このテのものを作る日本の新鋭映画監督って、「ユーモア」ってものを分かってないんぢゃないか?と真剣に思ふ。てゆーか、これオモロいと思って作ったんなら、わりと致命的だと思ふぞ。
前に西原理恵子の名作「ぼくんち」が映画化されたとき、その曲解されたユーモアにやはり幻滅したのだが、同じかんぢ。やっぱり日本ってまだエンタメといふものが浸透してないんだな、といふ・・・。

口直しに観た、「テネット」てのが、観てる間づっと「ハ?」と思ふぐらい難しい映画で、調べたら監督は あの「インターステラー」を作ったクリストファー・ノーラン。この監督って、映画のために物理学者に理論を作らせる、とも云はれる理学オタクださうで、まぁ「大怪獣〜」に比ぶれば格段にオモロいとは云へ、理解するのに疲れる映画、であることも確か。ハ〜・・・。

主演女優のエリザベス・デビッキといふ人が美しい。

1月10日(火)ーーーーーーーーーーー

バイトへ。
今年は今のところ、なるべくレッスンとバイトがカブらぬやうにシフティングしてみやうか、といふ気になってゐて、さうしてゐる。まぁいつまでそんなご都合主義が通るかわからんが、自分の働き方を自分が決めるのも、57になった男には許されるワガママなのではないか、と・・。

さう云へばこのバイトを始めた当初、私の「先輩」として在籍してゐたまだ若い青年が、「日本人は働きすぎだと思ふ。もっと余裕を持って働けばいいのに」と言って辞めていったのを思ひ出す。若いのに口数少なく、仕事はビシとこなし、当時55歳で入ってきた私のやうな愚鈍なものにも、真摯に対応してくれた若者であった。

彼は今どこでどんな仕事に就いてゐるのだらうか?。

1月11日(水)ーーーーーーーーーーー

どういう経緯だったか忘れたが、ダニエル・マサといふウルグアイのベーシストの情報を得て、調べる。

まぁ、南米系のミュージシャンとして我ら極東人の耳に入ってくるやうな人でスゴくないはずはなく、この人もスゴいベーシストである。「ギターのやうに弾くベース弾き」としてスゴい人はいっぱい知ってるが、この人のスゴさは、あくまで「歌もの」のスゴさ。マリア・ボロンテといふ女性歌手とのデュオで、見事な音楽の掌握力を聴かせてくれよる。あー、このアプローチを目指せば、たとえばしーシュが鍵盤のない場所に行っても、臆することなくライヴができるな、と・・。

でフと思ひ出せば、そもそもしーシュは「椎名まさ子に鍵盤を弾かせず、ベースがその音楽性の全てをコントロールするデュオ」としてスタートしたのであった。そのコンセプトを、ここに見たな、と・・。

1月12日(木)ーーーーーーーーーーー

年末から、第三期のディープ・パープル・・・まぁ、ベース弾いて歌うグレン・ヒューズへの熱が高まってをり、「ヒストリー・オブ・グレン・ヒューズ」なる本まで買ってしまった、といふね・・。

まぁポール・マッカートニィジーン・シモンズ、とならんで、私が「ベース弾きながら歌う」といふスタイルの大元になった幾人かのうちの1人だ。んが、今現在も現役で「Voice of Rock」と呼ばれる彼にも、やはりあの時代を生き抜いただけの「闇の時代」があったことを知る。彼の場合、パープルの後期から20年近くにも及ぶドラッグ耽溺の日々があり、まぁよくぞそこから生還したものよ、と思ふ。

んで、その泥沼からの復帰の陰にパープル時代の朋友でもあった、歌うたいのデヴィット・カヴァーデルの力添えがあった、といふ感動。ディープ・パープルといふ超スターバンドに、リードシンガーが2人いた、といふ、側から思へばかなりビミョ〜な展開であっただらうに、この2人は常に友好な関係を続け、今もお互いを「魂の兄弟」と認識しあってゐる、といふ。
それを知った後、パープル第三期の名曲「Burn」や「You fool no one」を聴くと、滂沱たる涙が・・・・!!。

あ〜、またハードロック演りたくなってきたね。

1月13日(金)ーーーーーーーーーーー

久しぶりに、私のライヴを見て 教えを請いたい、と思った方が教室の門を叩かれた。

年末に演ったライヴで、なんとなく「教室やってます」のやうなMCをしたのに対し、「おぉ」と思はれたらしい。ありがたい。顔見せをしてみるに もぅかなり弾ける御仁で、なをかつ、あのとき私が演ったやうな、コードとベースラインを同時に弾くやうなアプローチをしてみたい、とのこと。

講師としてもなかなかキアイの要る生徒の、久々の入会だ。ただ、私のやうな弾き手になってしまったら仕事は無くなりますよ、といふことは伝えておいた(笑)。

1月14日(土)ーーーーーーーーーーー

明日の「夜市」に備え、しーシュのしっかりリハ。

昨年なにやら原因不明の不調に悩まされた私の喉(声)だが、今のところまづまづ復調してゐるかんぢ。それもあって、今年は久しぶりに個人企画のソロを画策してゐるのだが、うまいこと行けばいいね。

しーシュのシュウとしては、不調の去年を支えてもらったしーなさんに、その分お返しをせねばね、とも思ひ、まぁ新年十日を待たずして新曲が作れた、といふのもその一つとなれば嬉しい。グレン・ヒューズにはなれずとも、ひとつふたつ、なにか残せるならば良い、と思ふ。