週変わりのシュウ
3月1日〜10日
切なくなってしまう前に
3月1日(水)ーーーーーーーーーーーーーー
バイト。からのしーシュのリハ。
けふはその後、かつて「乱蔓」といふユニット名で共に数々の舞台を踏んだ、舞踏家の大槻オサム、ストリッパーの牧瀬茜、このふたりに前衛花道の羽鳥智裕が加わった舞台があるのを見にゆく。会場はOTIS。マスターの佐伯さんも含め、みんな久しぶりの再会。
舞台は途中で会場を変えたりしながらの即興で、なかなか面白い。「身体表現」といふ言葉が軽々しく口にされる事は多いが、この3人のやってる事はまさにそれで、ダンスとも舞踏とも演劇とも違うナニか・・。身体表現といふパフォーマンスそのものである、といふね・・。
打ち上げにも参加して、オサムくんや茜ちゃんと久々に話し込んだ。その流れで5月くらいに久しぶりの「乱蔓」(このパフォーマンスのバックを私一人が演る)の復活が実現することになった。楽しみ〜。
3月2日(木)ーーーーーーーーーーーーーー
渋々嫌々、確定申告に取り組む。
まぁ、ここ数年は日頃から帳簿(のやうなもの)を付けるやうにしてゐるので、その気になりゃババっとできるんだが、なかなかその気にならんのでね・・。
この時期、同業者のボヤきは大抵これだ。しょうがないね、友よ。
3月3日(金)「遠くて近きは男女のなか:広島編」@ヲルガン座ーーーーーーーーーーー
奈良からデ・オッシ、東京からJaitoとちなみん、それぞれしーシュと縁の深い男女デュオ二組を招いて、二日間キャラバンをやる、といふ企画。
そもそもジャイちなの鍵盤女子ちなみんから「某日に四国(高知)のイベントに出るんだが、その前に広島で演れぬか?」と打診を受け、それなら、と私が企画したもの。久しく広島に来てないデ・オッシにも声をかけ、流れで岡山にも一本入れて・・・といふ。
かういふ自主企画の常として、だぃたぃしーシュはトップを務める。企画の趣旨や展開なんぞも解説し、全体の進行も担当。広島はおろか「ツアー」といふもの自体が初めてのジャイちなを二番手に、トリはデ・オッシにシメてもらい、最後にサーヴィスとしてのコラボ・タイムを、といふ流れで・・。
3組ともなかなかの熱演で、初めてのお客さんも多かったが、上手く盛り上げれたのではないか。集客もまぁ、なんとかヲルガン座の桟敷席はいっぱいにできたかんぢで、地元の責任は果たせたかな、と・・。
明日は同じメンツ岡山はMOGLAへ。ヲルガン座と違い、キッチリしたライヴハウスであるMOGLAで、この3組がどう化けれるか、が明日の楽しみでもある。
3月4日(土)「遠くて近きは男女のなか」:岡山編@MOGLAーーーーーーーーーーーーーー
岡山へ。
その前に、ジャイちなを広島エスコート。正直、右も左も東も西も(笑)わからん彼らをお好み焼きに連れて行ってやり、岡山までの道もツアー車に同乗させてやることに。
そもそも、デ・オッシの紹介で初めて訪れた岡山の老舗ライヴハウスMOGLA。もぅ我らにもすっかり馴染みとなったこの店も移転が決まっており、我らにとっては現店舗ではけふが最後のライヴとなる。もちろん、新店でもお世話になるつもりであるが、感慨深いね。
イベントの流れは昨日と同じで、しーシュがトップを務め、ジャイちな、デ・オッシに繋げる流れ。3組とも昨日よりさらにキアイの入った演奏でよかった。全員のコラボにも一人一人にマイクが行き渡るのは流石にライヴハウス。心置きなくパフォーマンスに没頭できたのも、優秀なスタッフのおかげである。
打ち上げではマスターのサンジさん、デ・オッシ、ジャいちな、来場してくれたファンやもと生徒など、まんべんない交流が持て、たった二日間だけだったが、まぁ良いキャラバン・ツアーにできたんではないかな?とひと安心。
今回、良くも悪くもマイペースなジャイちなを上手くイベントの流れに組み込めるか、がテーマだったが、まぁなんとかなった。ツアー慣れしてるデ・オッシは流石のニッチで、今回かれらにだいぶ助けられた。強引な私の企画に付き合い、細々したコーディネートをしてくれたしーなさんには、云はずもがなの感謝。
結果的には二日ともしーシュのファンに集客を負う形になったが、色んな音楽のパタンに耐性がある、といふしーシュのファンならでは。楽しんでくれたなら嬉しい。
3月5日(日)「踊る皮肉は暗喩が上手」@岡山奉還町256ーーーーーーーーーーーーーー
けふは岡山番外編。京都の、これも男女デュオ ザンネンズの導きで、彼らが岡山でのベースにしてゐる奉還町の256(にごろ)といふお店でのブッキング。二人とも岡山に前入りしており、昨日のMOGLAにも来てくれてゐた。
岡山には何度も来てゐるが、奉還町とは初めて聞く名前。いつも我らが活動する駅南側の反対=北側で、なんと岡山にこんなところがあったのか?と思ふやうな、レトロでディープな雰囲気の街である。
不条理ソング(彼ら自身は残念ソングといふ)をもって君臨するザンネンズのファンにも迎えられる形で、けふが実現した。見るごとに違うネタを仕込んでくる彼らの後、といふ大変プレッシャーのあるニッチだったが、まぁウチららしく骨折系拍子と皮肉系の楽曲で構成し、二番手にも関わらずアンコールも頂ける、といふ誉れ。
トリは店主でもある青木光男氏によるスタンダップ・コメディ(青木光男劇場)で、これもなかなか他ではお目にかかれぬクゥオリティのパフォーマンスに、世界は広い、と改めて感心。
打ち上げは手料理によるおもてなしで、さういやMOGLAの打ち上げも、いつもサンジさんの手作り料理だな、と思ひ、岡山にかういふ文化があるのなら、そは素晴らしいと思ふ。良い縁を紹介してくれて、ザンネンズの二人にはまたまた感謝。彼らとは5月にまた京都でご一緒する(ザンネンズとして、ではないが)事になってゐて、それも楽しみに。
みんな、ありがとう。
デ・オッシもジャイちなも、けふはそれぞれ別の場所で現場をこなしたやうで、その報せが逐次入ってくるのは、なんだかイイ。みんな、良い旅を。
3月6日(月)ーーーーーーーーーーーーーー
広島へ帰る。
朝、しーなさんがやや体調不良で、それをケアしながらの帰途だったが、広島まであと数キロぐらいで、今度は逆に私の調子が悪くなり、コンビニのトイレに駆け込む始末。無様な初老男である。
3月7日(火)ーーーーーーーーーーーーーー
ヒィイ!、といふかんぢで、旅帰りすぐのバイト。
からの、レッスン。
からの、しーシュのツアーに向けてのリハ。
3月8日(水)ーーーーーーーーーーーーーー
バイト連勤。
昨日は目が回るぐらい忙しかったが、けふはヒマな日であった。が、かういふ日の方がわりとくたびれるナー。ガーっと働いて気づけば5時間!て方が、疲労は少ない(気がする)。その証拠にけふは一旦帰ったのだが、夜にはもぅチャリを漕ぐ元気がなく、仕方なく車を出してレッスンに行く始末。
3月9日(木)ーーーーーーーーーーーーーー
こないだのしーシュのリハで出た命題。3月21日までに新曲(合作)を作る、といふのの、歌詞作りに入る。
私の「曲先行・詩作」は、メロディを聞き取り、それがどのやうなリズムかを分析し、そのリズムに当てはまる言葉をまづ適当に羅列する。その時点では「ひらめき ゆらめき ゆるされた みずと いま」みたいなかんぢ。意味は全くない。
これに同じ語数で、意味のある言葉を当てはめ、物語を作ってゆくのだ。この作業を私は「キャッチする」といふ。キャッチできるまで何度も何度も、自分の中の語彙を総ざらえしてゆく。そして全体の物語性と前後の言葉の流れから、最終的に「そうして 僕らは 終わりなき 旅を する」といふ歌詞になる。
どーだ!?。
3月10日(金)ーーーーーーーーーーーーーー
バイト。からのレッスン。
けふはロング勤務の上にレッスンの始まりが早いので、一旦帰宅はせずにレッスン会場へ。
本通りを歩いてゐると、20代頃に交流のあった女性シンガーのIちゃんとばったり。ちょこちょこ歌ってる噂は耳にしてゐたが、会うのはホンマに10年以上ぶりぐらいぢゃないか?。「シュウさん全然変わってないスね」と云はれるが、いやまぁ本当は10年以上の歳月は流れたわけで、そはお互いに色々なものを与え、奪ってきたハズだ、などとは云はなんだが、まぁ元気さうでよかった。
それはさうと、昨日作った歌詞。あれを憶える目的もあって、けふバイト中づっと口ずさんでゐた。でフと思ったのだが、いわゆる「労働歌」といふものは、かうして生まれたのだらうな、と・・。労働のツラさを和らげるために、綿畑の黒人労働者はブルーズを歌い、茶摘みや牛追いからは田植え歌や牛追い歌が生まれ・・・。
だが、あんまりやり過ぎると「勤務中に鼻歌なんぞ歌うな」などと云はれるのが現代のツラさ・・。