週変わりのシュウ

10分前にすべきだったことだ

2月25日(日)ーーーーーーーーーーーーーーーー

私が所有するCDの中でもっっっとも古いものは、ジョナス・ヘルボーグの1988年作品「AXIS」。
クラウンレコード(現日本クラウン)から発売されたもので、まだCDが¥3200した時代のもの。

ジョナス・ヘルボーグ。
ダブル・ネックのベースを駆使する人相の悪いスウェーデン人超絶ベーシスト。彼を日本に紹介したのが、あのジョン・マクラフリン、と来れば興味を惹かれぬわけはありますまい。どうにか音源を入手できんものか、と思ってから数年でこの「AXIS」が店頭に並んだ。当時まだレコード屋では、CDとレコードがせめぎ合いをしてゐる頃。私もまだCDプレーヤーは持ってなかったと記憶してゐる。

云はば私はこのCDを再生するためにプレーヤーを買ったのであった。
そして一聴したかんぢでは「あれ・・?」といふのが正直な感想。どんな「異世界的な」音楽を演ってくれてゐるのか?を過度に期待しすぎたせいか、ベースが全面にフィーチャーされてはゐるが、わりとフツーのロック・アルバムだったのには、肩透かしを喰らった。

まぁ悪いアルバムとは思わぬ。思ひのほかロック的なことは、逆に云へば聴きやすくもある。ゲスト参加してゐるヴォーカリストたちも見事だ。フレットレスでブルーズみたいな事を演ってゐる曲なんぞは、当時けっこうパクらせてもらった。ベース音の歪ませ方とかもね・・・。

この次に入手したのは、「エレガント・パンク」といふアルバムで、こちらは完全なベース・ソロ。もぅ退屈そのもののシロモノで、何度寝落ちしたことか(笑)。この人の本当の面白さ、カッコ良さを知るのは、それよりだいぶ後、マクラフリンとのデュオ・ライヴ映像を見て、のことでそれは90年代の中盤まで先送りとなる。

その後、ジムコといふマニアックなレーベルから立て続けに国内盤が発表されたが、それもなくなり、2000年代以降は自主レーベルから、わりとコンスタントに作品を出してはゐた。

今も興味のあるミュージシャンには違いなく、いちをう作品群は全部持ってゐる。どれも正直あんまりオモロくはない。特に、最近の私は「ベースの超絶技巧」にも興味がないので、さういふ演奏は演るのも聴くのもますます縁遠くなって来てゐる。

今は、この人がこの技巧を使って、たとえば歌の人とデュオを演ってる、とかいふのがあれば、ぜひ聴いてみたいな、とは思ふ。それは逆に云へば、最初に肩透かしを喰らった「AXIS」のコンセプトで、今こそあの路線をもう一度!と思ってしまうのは、まぁファンの勝手な心理なのだらう。

2月26日(月)ーーーーーーーーーーーーーーーー

な〜んか調子悪い。

連休の週末よく休んだのに、この倦怠感はナンだ?。女房も調子悪さうだし、バイトに行くと同僚もほとんどそんなかんぢで、レギュラーの中には倒れて休んでゐる人までゐる。ので、けふは店長まで駆り出されてゐる。しんどいからと云って私までヘバってゐては仕事が回らん。

ので、頑張ったのだが、まーぁ疲れた。

2月27日(火)ーーーーーーーーーーーーーーーー

ゆんべ寝床に入る前ぐらいから喉が痛み始め、これはヤバいかな?と思って熱を測れば、むしろ平熱より低いかんぢ。目の痒みや鼻水など、花粉症の症状が出て来たので、その流れだらうか?。やれんネー、もぅ毎年毎年・・・。

毎年処方してもらってゐるアレルギー対応薬が、ここ1〜2年で効かぬやうになってる気がする。まぁ薬には「耐性」といふものがあるからねェ・・。毎年服用してゐると効かなくなるんも当然か・・・。

2月28日(水)ーーーーーーーーーーーーーーーー

バイトへ。けふはいつもより1時間早い出勤を求められ、それに従う。
いわゆる「オープン・スタッフ」といふやつで、店がオープンするための準備と、店がオープンしてからいつもの時間帯に入るまでのサポートをこなせ、と・・。

キッチリいつもより1時間早くに家を出て、キッチりいつもより1時間早く店に着く。まだのれんも看板も出ておらず、顔馴染みの店員が開店準備をしてゐる。「おはやうあります」と云って控室に入り、制服に着替えたら厨房に入り、材料や機材の準備を・・・

と、まぁちょいと日頃と違うナニかを・・みたいなかんぢだったのはその辺までで、よりによってこの日は11時ぐらいから一気に忙しくなり、それが退勤する15時までづっと続いた。『なにこれ?』とか云ひながら仕事をこなした。勤務し始めて今年で6年目になるが、おそらく一番ハードな日であった。やれやれ・・・。

でも15時退勤だったので、一旦帰宅し、またチャリでレッスンに出直す。終業後はさすがにもぅチャリを漕ぐのが精一杯、みたいなかんぢになり、ヲルガン座で晩飯を食って帰る。「あら〜シュウさんお一人で珍しい〜」と云はれたが、たしかにこれほど長い付き合いの中で、ひとりでヲルガン座に(しかも飯を食いにだけ)行ったのは初めてのことであった。

コタツ席に案内してもらい、電子書籍を読みながら一献。
家でやってることと同じだが、タマにはよい。

てゆーか、知らん人がこのブログ読んでも、よもや職業楽師のブログとは、たれも思わんであらうな・・・。

2月29日(木)ーーーーーーーーーーーーーーーー

うるう年のうるう日。

思ひ返さば2019年、前回の閏日に欧風居酒屋ブラッスリィ・ヴァンダンジュにて、私は何年ぶりかのソロ・ライヴをやったのであった。コロナ前に演った最後の「普通の」ライヴ、であった。あれからはや4年経ったのだな。
改めてコロナって何だったんだらうね?。

恥ずかしながら白状すれば、私は2回ほどコロナに罹患した。1回目はコロナと思はず(当時はまだコロナでは高熱は出ない、と云はれてゐた。実際は出た。ものすごい高熱)、インフルか、タチの悪い熱病だと思ってゐた。2回目は大した自覚症状もないままに受けたPCR検査で「クロ」と出た。

結局あのドタバタがなんだったのか?。いまだにその真偽を見極める話題は喧しい。
本当のことはたれにも分からず「自分は分かってゐる」といふやうなことを言ってる奴だって、根拠はなにもない。他者から聞いたことが順々に人から人へ巡り、それを聴くのが早いか遅いか、の違いだけだ。
だが、私個人に云へるのは、もぅどんな症状が出やうがPCR検査は受けないし、ワクチンも接種しない。