週変わりのシュウ
1月20日〜26日
知識は何の役にも立たなかった
1月20日(月)ーーーーーーー
諸事情によりバイトを休み、家事全般あれこれ。
溜まってゐたものを全てこなし終えた時点で、いつもの出勤時間は過ぎており、けふを休みにして良かった、と思った。げに「家事全般」とはなかなかの『仕事』なり。
夜は2月のアタマにある女性ヴォーカルグループのライヴのリハ。22時から、といふ近年マレな時間帯での・・。
しかしけふは女性歌隊の二人と、リズム隊の二人づつしかおらず、まぁリハと云ふよりは確認作業、みたいな・・。本番ではこれに鍵盤と、あともぅひとりの歌が加わる。私はけふタマタマ見たチャイニーズ系の女性ベース弾きが、ヘフナーのヴァイオリンベースでブンブンとファンキーなのを弾いてゐる動画に感化され、ヘフナーのくらぶ君を使うことにした。ぷくぷくした音はファンク系によい。
1月21日(火)ーーーーーーー
火曜日のレッスンがまた先細りになって来よった。
辞める時にまとめて居なくなるのは勘弁してほしいが、まぁ季節、といふか『期』といふはそんなんだらう。
ひとりは、親の介護のため、だといふ。なんか知らんよぅ懐いてライヴも見に来たりしてゐたのだが、『もぅ仕事も辞めて来た』とかで、その決意を知らされると、まぁ頑張れよ、としか・・。昨今、老いた親の介護をせねばならぬために、それまでの仕事や芸術(あるいはスポーツ)活動を辞めねばならなくなるケースもよく耳にする。
自分を育てた親の面倒を見る、と云ふ行為はたしかに真っ当で素晴らしい事だが、それまで築いた人生をも一回チャラにせねばならぬ、と云ふはどこか納得いかない。親も本当はそんな事は望んではおらぬと思ふ。だが、さうせねばならぬのはこの社会のせいなのだ。我らは戦後80年かけて、こんな頼れない国家を作り上げてしまったのだ。
1月22日(水)ーーーーーーー
諸事情ありて今週一週間『独り身』なのであった。
バイトの日はそれを見越しておかねば、なかなかハードである。いつもよりやや早めに起き出し、いつも女房がゐるときと同じことをこなし、片付けてからチャリで出勤。
労働をこなした後、一旦帰宅して、レッスンには車で出かける。
諸事情ありて酒を飲む訳にはゆかぬので、健全な独り身の日々である。
韓国のベテラン歌手 イム・ジェボムが素晴らしい。韓国の歌手は大体うまいのだが、この人は声が素晴らしい。ハスキーだが太くて広い声域、といふは憧れるなぁ。まぁこの人たちに比ぶれば、同じアジア人として日本の歌手なんぞ、まっっっったく勝負にならんお粗末さだな、と云ふ気はする。この貫禄と存在感に対抗できるのは矢沢のエ〜ちゃんぐらいだらうなぁ・・。
1月23日(木)ーーーーーーー
独り身になったとき、中年男はその品位を問われる、と云ふ話は別に聞かぬが、まぁ自分への矜持として、女房と過ごしてゐる時の清潔感をキープせんと気を引き締めてゐる。
もしまぁ本当に自分がこの歳で独り者だったらどうだったかな?とか思ひながら・・。中老年は・・・とくに男は、フツーにしてゐたらどんどん清潔感を欠いて行くもの、だと思ふ。清潔感のあるオサレなじじぃ、になる為には、相当頑張らねばならん、と知るべきだな。
酒が飲めぬぶん、料理に楽しみを見出し、色々作ってゐる。翌日の朝の献立まで考えて買い物をし、メニューを決め、途中アドリブで一品を増やしたり減らしたり・・。まこと料理とは音楽であるな、と思ふ。私の友人楽師はみな程度の差はあれ料理をする。逆に「まったくしない」といふ人もゐるが、もったいないな、と思ふ。
1月24日(金)ーーーーーーー
バイト&レッスン。
だいぶ前に買っててほとんど聴いてなかったジャック・ブルースの生前のライヴ盤『Live at milkyway 』をちゃんと聴く。ギターはリヴィング・カラーのヴァーノン・リード。鍵盤はバーニィ・ヲレル、と曲者揃うライヴなんだが、なんかやたらコンガとかあの辺のラテン系パーカッションが入ってゐて、妙に軽い。腰高のリズム、と云ふか・・。
この人って、すぐに『クリーム』を引き合いに出されて、あの頃のギブソンEB歪ませ系、で語られる事ばかりなんだが、私はその後の後、NYのやや前衛ジャズ系の連中と連み出した頃の活動が好きで、このアルバムはまさにそんなかんぢ。だからこのアルバムも買ったんだらうと思ふ。
しかしまぁ、上手いんだか下手なんだか分からんベース(たいへんピッチの悪いフレットレス)で奔放に弾きまくってるのは、『細かいこたぁイイんだよ』と言はむばかりで、素晴らしい。多分、メソッド練習なんぞしたこともないんぢゃないかな?(笑)。んで、やっぱり歌声が素晴らしいな。
1月25日(土)ーーーーーーー
諸事情のため、今週末も女房の実家へ。
女房に頼まれてゐた買い物リストやら。なにせ『ちょっとそこまで買い物』といふのがしにくい場所なので・・。
あとは、畑で採れた新鮮な野菜や、頂いた魚介などを使って即席に料理。お義母さんにも食べていただく。「わ〜おぃしぃわぁ」と言って下さり安堵。バイトのおかげで調理人としてのスキルが上がってゐることは、もはや疑いようがない。
田舎の夜は早い(朝も早い)。18時には晩飯を食い終わり、まぁ流石にアレなのでしばらくTVとか見ながら起きてゐる。ここにゐる限りは少々なら酒も飲めるので、まぁビール嗜む程度に・・。21時には布団に入って・・・。
1月26日(日)ーーーーーーー
夜明け前に起き出して、あれこれ。ディープ瀬戸内に位置するここは、朝から晩まで、太陽が出てる限りは壱日じゅう陽が当たり、たいへん暖かい。夜明けも綺麗だ。
けふも畑仕事を手伝う。大きくなり過ぎてゐる果実の木を伐採し、実を収穫し、しかるべき処置をす。そのあとはそこら辺の畑でギターの練習。なんせ周囲に全然人もおらんし、民家もあまりないので、少々デカい声で歌ってもたれの迷惑にもならん。昔はかういふ所に住んでるやつの家に集まって練習してたなぁ・・。
夕方頃に一人辞す。また壱週間ほど 独り身となる。あまりものでチャーハンを作り、頂いた大根でマグロ大根を作り置きしておく。これは明日の朝食。