週変わりのシュウ
12月12日〜20日
結局 私は実を結ばせてないままなのだ
12月12日(金)ーーーーー
バイトとレッスン。
レッスンでは、こないだ入会したやつが早速欠席。
12月13日(土)カメレオン・コンサートーーーー
綿密なリハを重ねた壱年に壱度の大舞台。
生楽器の猛者たちに唯一の電化楽器で挑むセッションの妙。
本来のベース担当である中野チカラさんとは、最近共演する局面が多く、なんとなく手の内が分かりあう、といふか「棲み分け」が自然にできるかんぢに・・。さういふ点で云へば、けふの私のニッチは、完全に「ギタリスト」のそれであった。マイルス・バンドにゐた時のフォーレィ・マクレァリーのやうに。
まぁ毎度思ふが、楽師、歌い手、パフォーマーが、個人の力をすべて出し合った融合の上に完成するショーなので、これが壱週間続けて、とかだとここまで良いものにはならんのだらうな。
楽しかった。客席も満場で、よぅ盛り上がった。私は今回ひとりもお客を引っ張ってやれなかったので、終演後やや肩身が狭い(笑)。次回、誘ってもらえるかどーかは分からんが、素晴らしい共演仲間に感謝。
12月14日(日)ーーーーー
昨日お土産にもらったまぐろのえぇヤツを使って「づけ」を作ってみた。
今や高級魚として名を馳せるまぐろだが、その昔の江戸では「下魚」と云はれ、多くは捨てられ、犬や猫に食わせるものの代表だったらしい。まぁ凄まじく脂っこいっちゃ脂っこくて、冷凍や冷蔵の技術もなかった時代にこれを調理するんはなかなか大変だったろうな、とは思ふ。
けふもちょいと調理しただけで、包丁もまな板もギトギト。帰宅した女房が『なに作ったん?』と云ふほどの魚臭。しかしやはり「づけ」は好評。
12月15日(月)ーーーーー
バイトとレッスン。
先月、諸事情でほとんどバイトに出れなんだのの給与明細が来て、その給金の低さに笑う。まぁ自業自得。
日々が少しのレッスンと、少しのバイトと、時折のライヴ、で成り立ってゐる感を、しみぢみと感ずる年末である。
12月16日(火)ーーーーー
年末感の増してきた巨大モール内の音楽教室、でのレッスン。
が、今年はあまり過剰な「クリスマス感」がない気はする。フツーかういふ場所ではうんざりするほどの「メリー感」を出してしまうもんだが・・・。さういふ時代でもないんかな?。
けふはえらいことカッコいい女子中学生の体験レッスンがひとコマ。女子だと聞いてなければ間違えるかもしれないくらいの「美少年」ぶり。へ〜。まぁまぁ好評だった模様。
12月17日(水)matoka ランチ・ショーーーーー
広島市の「リバプール」(?)、南区は宇品のフリー・スペース「matoka」にて、椎名まさ子&梶山シュウのランチ・ショウ(しーシュではない)。
先々週の尾道、先週のはくしま病院、ともまた違う客層を狙っての、ポップな音楽ショウを展開。顔馴染みの人も多かったせいか異常なウケっぷりで、演ってても気持ち良い。主催のRさんは、しーシュがしーシュになる前のしーシュも見てくれてゐる人で、20年の歴史に感心しておられた。
これにて、今年の地元広島でのしーなさんとのタッグはすべて終了。残すは関西への遠征のみとなる。
12月18日(木)夜の自習室・総括「不思議な忘年会」ーーーー
今年壱年、ひとりの楽師として自身に課した月イチソロライヴ、の総括、といふ形で、ヲルガン座店主ゴトウイズミとの初共演となる「忘年会」。
けふに至るまでなんの打ち合わせも準備もせぬまま当日を迎えたが、昼頃にイズミちゃんから『これがやりたい』と資料が送られてきて、あぁなるほど、と。会場入りした後は、イズミが『こんなふうに』といふ形で構成。それに合わせた選曲をその場で。
自習室の総括、と云ふことならギターやピヤノも披露すべきと思ったが、ギターの運搬が嵩張るので、ギターは断念。せめてピヤノは弾きたいな、と無理くり選曲。
げに、今回、選曲には難儀した。還暦のリクエストライヴが成功しすぎたせいだらうか?。自分の曲をやるにあたり、全く的が絞れなかったのは初めてだった。修行が足りぬ。
ライヴ自体はイズミの即興的な先導に誘われるまま、いいかんぢに出来た。さすがイズミ、と思はしむる局面がいくつもあり、やはりスゴいひとだな、と云ふのが正直な感想。私一人ではどうにもならんステージ上の「凝り」をサっと拭うあたりは、やろうとしてもできない。後半、私が主導権を取ってからのステージが辿々しくしか進まなんだのがその証拠(苦笑)。
ついについに華々しい黒字を上げることが一度もないまま「自習室」は終了。ソロのパフォーマーとしての限界をまたひとつ感ずる一年だったが、このぢみな継続が「壱還」の時のふてぶてしさを鍛えたなら、それだけでも価値があったと思ふ。
イズミに感謝。
そして、足繁く足を運んでくれたコアなお客様に、心からありがとう。
12月19日(金)ーーーーー
ライヴの翌日なので、バイトの開始時間を遅めに申請してゐたが、病欠者がでたので早く出勤してくれぬか?とゆんべ依頼があって・・。昨日は体調があまり良くなかったので(めまいと耳鳴りが取れない)ので酒を飲まなんだから、まぁいいか、と受諾。
病欠者が多く、ベテランの従業員がかき集められた感があり、逆にその分仕事がスムースで疲れは少なく済んだ。
12月20日(土)ーーーーー
けふはjazz live カミンの店長スギくんこと杉本クリステルからオファーを受け、お昼のジャズライヴ。
珍しいオファーだが、相方がサックスの藤井政美、と云ふことで二の句もなく引き受けさせてもらった。
私が演る以上、ジャズにはならんとは思ふのだが『好きにやってくれて良い』と云ふので、いつものベース弾き語り+マサミのサックス、と云ふデュオで。思ったより多くのお客さんが集まり、昼下がりのライヴを楽しんでくれたやうだった。
オモロいのは、私はしーなとシュウで歌詞を間違えることはほとんどないんだが、かういふ『いつもと違った局面』となれば、たとえ演り慣れた曲を歌ってゐても歌詞が出てこなかったりする。マサミ曰く『脳の別の部分が動くからではないか?』とのこと。マサミ自身も「歌詞に気を取られてゐるとアドリヴが止まる」と云ふ。ヒトのフィジカルは面白いな。
終演し、片付け、帰途についてもまだ夕方前。最近このテのお昼ライヴがつとに好きになった。まだ充分に陽が高い中を、電車に乗って帰宅セリ。これにて、地元の演奏活動はすべて終了。あとは年末の京都と大阪を残すのみ、となった。