週変わりのシュウ

広い大地の〜その中で〜しーシュ北海道ツアー記2

10月11日(金)小樽 ゲストハウス「和の風」

けふよりライヴ4連チャンとなる。
初日は小樽。滞在してゐるさつきさんの家も小樽だが、いわゆる「小樽」とは少し離れてゐて、車で移動せんければならぬ距離。まぁ『広島』とざっくり云っても、中区と安佐北区ではまったく離れてゐるのと同じことだな。

けふの会場は、前回のツアーで宿として使ったゲストハウス「和の風」。あれよあれよとけふのライヴに至った、といふ異色の会場。ゲストが楽しむためにピヤノやギターは置いてあるものの、ちゃんとライヴするやうには出来てない会場なので、機材は持ち込みで。その部分に力を貸してくれたのは、美唄のシンガー 山田稔さん。来訪ごとに着実にえにしを繋げ広げて来た我ら。友人らの協力が、本当にありがたい。

集客が難しい、と云はれる小樽だが、ライヴの形になるほどには会場も埋まり、良いかんぢ。ただ、やはり地元小樽の人はあんまり来てなかったみたい(笑)。今回のことで、次回からはこのやうにしてみたら・・とか、前向きな意見や傾向も見えたので、けふのはやはり意義ある最初の一歩だったのだ。

けふはカヴァーも多めに取り入れ、ギターも弾いたりして、より馴染みやすく。東京から来てゐたお客さんがをり、この人は「ライヴのできる居酒屋」をやっておられるさうで、是非そこに出演してください、と云はれる。旅が旅を広げてゐる、と強く思ふ。

ありがとう。

10月12日(土)札幌 ブリリア/w 中嶋サンペイ

ライヴ二日目は、去年の北海道ツアーでもお世話になりました札幌はブリリア。これも前回と同じくOAに中嶋サンペイさん、客演にハモニカの千葉智寿さんをお願いしての。

ちぃさなお店なので、立ち位置をどのやうにするか、などをアレコレ思索しながら、のセッティング。お客さんが入るとぎちぎちになってしまふので、そこも考慮して・・・。
結果的に、今回もまた満員御礼となり、サンペイさんのファンで、前回ワシらを見て気に入った、といふ方が見に来てくれたり、本当にありがたい。心して。

けふのサンペイさんは自身のレコ発も兼ねてゐて、相変わらずシブくてウェッティなソウルフル・ボイスを聞かせてくれた。こたびこちらから是非とも、と共演を持ちかけ、それも実現。ワシはデュオでブルーズを、しーなさんも入ってサム・クックのナンバーを。

ゲストの千葉さんには、ウチの曲にはほぼ全部入っていただき、競演を楽しむ。去年まで札幌の拠点でもあった名店ファッジのママ、原崎美也子さんも遊びに来てくれてゐて、息災を喜び合った。

いいライヴだった。

10月13日(日)札幌アフターダーク「小世界音楽紀行」w 千葉智寿、小松崎健

初日に打ち合わせに行ったのの、本番。
2年前に同じく札幌はファッジで実現し、大好評だった企画「小世界音楽紀行」の2段目だ。

電気ベース、ピヤノ、ハモニカ、ハンマーダルシマー、それぞれがそれぞれの特性を活かせる楽曲をセレクトし、アレンジし、歌う、といふこのメンバーだからこそできる企画。
今回もオリジナル、スタンダード、民謡から童謡に至るまで幅広い選曲となり、せっかくなのでメンバー組み合わせを変えてみたりして、おぉいに楽しんだライヴとなった。

ベースアンプの特性で、ループさせるとリミッターがかかってしまふ、といふのがあり、けふはそれもあって日頃はループを使って演る曲を、ループなしで演ってみたりした。結果的にまぁなんとかなるし、やはりこれも出来んとな、との思ひが強い。ますます「ループ離れ」の進む昨今である。

千葉さん、小松崎さん、ともに北海道の重鎮ながら、たいへん気さくに、しーシュの音楽を評価してくれてゐる。打ち上げでは『このメンバーでツアーしやうぜ!』とか云ふ話も出て、実現すればこれほど素晴らしいことはないだらう。実現させたいなぁ・・・。
ただ、このメンバーで旅したら酒代がたいへんな事になりさうで・・(笑)。

10月14日(月/祝)岩見沢ボディマン/山田稔&小松雄司

北海道ツアー千秋楽。
終わると思へば寂しいな。

けふは岩見沢へ。会場に向かう途中、病に倒れて入院してゐる友人を訪ね、激励。来年は絶対に自分の足で見に来れるやうに!のやうなことを言って励ます。けふのライヴを録画して、あとで届けることも約束す。

岩見沢はしーシュもぅ3回目となる。初回からいぃかんぢのリアクションが得られ、こたびはその初回のライヴを見た人が、あらたに岩見沢にオープンした店でのライヴとなった。他にも、ライヴには来れぬのだが挨拶とCD購入だけでも・・・、と開場前にわざわざ訪ねてくれる人もあり、これまで頑張ってこの地に撒いて来た種の実りを思はしむる。ありがとう。

けふも会場機材は稔さんがリースしてくださり、自身も対バンとして出演。小松雄司くんといふ若いベーシストを従えての、相変わらずシブく艶っぽい歌の数々を聞かせてくれた。

さつきさん、小山さんはじめ、重複するお客さんが多かった事もあり、今ツアー、できるだけ毎日演目を変えて来た。広島でのリハはあんまり進んでないのだが、これからのしーシュを鑑みても、リハの多さと出来の良さが普通に比例してゐるだけではダメなのだな、と改めて。

機材を運んでくださってゐたりする事情により、稔さんは車で来ることがほとんどで、まだ腰を据えて一緒に酒を酌み交わせた事がない。次回は是非さういふ時間も設けませう、といふ約束で固く握手。

終演後、なにやらスタッフがこそこそやってるな、と思ってゐたら、サプライズでワシへのちょいと早いバースデーケーキの進呈が!。昼の間にケーキ屋に出向いて発注してくれてゐたさう。ありがとう。ホンマにありがとう。
ここ数年、出先でサプライズのバースデー祝い、といふのが結構多く、本当に幸せな事だと、感謝してゐる。恥じぬ人間にならねばならぬ。

10月15日(火)帰広

夕方の飛行機で広島を目指す。

さつきさん、小山さんには、本当にお世話になりました。
7日間づっと一緒に過ごし、旅立つ方も寂しいが、旅立たれる方はもっと寂しからう。また来てね、また来るね、と強く誓い合いながら、出発。
人懐っこい猫の「そら」も、けふワシらが帰ってこないことを寂しがってくれるだらうか・・・。

新千歳空港で、これからのしーシュの指針を話し合う。今年あと2本ほど、長い旅が待ってゐる。いつまでこの活動が続けて行けるものか、正直誰にも分からんのだが、続けてゆく意思だけは枯れぬやうに・・、そのやうなことを。

台風の影響か、機内アナウンスによれば『100Km/hの向かい風』の中を広島目指し飛び立ち、20分遅れで広島空港に。空港近辺も市内中心部に戻っても、もぅ営業終了してゐる店がほとんど。

まぁ、帰って来たのだ。今回も。
怪我なく事故なく、健やかに、広島に帰って来た。