週変わりのシュウ

かぼちゃ大王だと?

10月27日(日)

元弟子が出る、といふライヴを見に行く。
なんか「お寺」でやるらしひ。しかも昼間に。ライヴ といふよりコンサート、か・・・。

広島市西区は「寺町」といふ、まぁホンマにお寺さんが集結してゐる地帯があり、けふの会場はそのどれかのやうだ。天気も良いので、散歩がてら歩いて行ってみたのだが、なんせ「寺」ばっかりなので、どの寺がライヴ会場なのかわからず、一瞬焦った(笑)。ちーさいポスタが貼ってあるのを見つけて、なんとか・・・。

元弟子は5弦ベース(Hi-C)にえへくたを多数通し、ギターのやうに弾いて、まぁなんか色々演ってるやつで、今時珍しくライヴの時には(どんなバンドでも)必ずメイクをす、といふ変わり種。
けふのユニットではサポートメンバーのやうで、主宰がどぅいふ人で、どんな音楽なのか、も全く知らぬまま行ったのだが、これがなかなか楽しめた。

リーダーは、ローカルの映画や映像の音楽を多く手がけてゐる人のやうで、基盤はデヂタルにありながら、そこに生楽器の演奏と歌が混じる、といふ、なかなか大掛かりな・・・。イージーリスニング、っちゃイージーリスニングなのだが、最後まで飽きずに聞けるバリエーションとさりげない技術には感心。


特筆すべきは、最大で10人編成になるアンサンブルの中に、「口笛」を担当する人がゐた。これがまたとてつもなく上手い口笛で、そはまさに少々の管楽器には匹敵するほどのものであった。これまでワシは世界一モバイリィな楽器はハモニカだと思ってゐたのだが、これがあったか!、と・・。

どっちかてぇと静謐な音の中で、元弟子は歪みを噛ませたベース音を効果的に使ったり、地味ながらシブい役どころを押さえてゐた。

昼間のライヴって良いなぁ、と思ふ。終わって帰ってまだ夕方、といふは、なんかイイではないか。演者にも聴き手にも優しい気がす。かういふ時間帯で演るライヴが、もっと認知されれば良い、と思った。

10月28日(月)

「新恐竜」や「アフターマン」、「フューチャー・イズ・ワイルド」を書いたサイエンス記者 ドゥーガル・ディクソンによる「グリーンランド」を読む。

フィクション辞典、といふかんぢだったこれまでの作品と違い、こは完全にSF小説であり(まぁふんだんに図解もあって)楽しめる。今時珍しいハードカヴァーなので、寝る時に読んでゐると危険である(顔面に落ちてくると怪我ではすまぬ)

移住先の天体の自然や生態系を、人類がまた壊してしまふ、といふ設定の物語はこれまでにもあって、まぁ多分人類が本当に外宇宙に移住を始めたら、そんなことは当たり前に起こしてしまふだらうな、とは思ふ。
そもそも仮に「即移住可能な星」があるとしたら、そこにはすでに確固たる生態系が存在してゐるわけで、そこに移住するものは「外来種」に他ならぬ。そは「移住」ではなく「侵略」なのだ。

現人類は、地球が再生能力を持ってゐるうちに滅びた方が良いのだ。

10月29日(火)

しーシュ通算11作目、となる2019年の新作ミックスダウン。

録音からひと月以上空いてしまったが、その間みっちしラフを聴き込むことが出来たので、それを元に。

まぁ、若い人らと話をしてゐて、彼らの結構多くが『CDを聴く手段を持ってない』といふ現状を知ったりもする。ミュージシャンですらその傾向にあったりもする。彼らにとって「音楽を聴く」といふ行為は、ダウンロードしたものを再生する、といふ事で、「CD」(あるいはアルバム)といふ、作り手の意図でまとめられた作品に触れる事ではない。

さういふ時代において、そらぁ「CDなんぞ作る意味がない」といふ発想に至るアーティストが現れるのも無理はないだらう。確かに、ワシらはもぅづいぶんと時代遅れなことをやってゐる古参に過ぎぬのかもしれん。

だが、かうして毎年壱作品づつ作り上げ、目に見える形で聴き手の元に渡って行ったものが、我らの活動を支えて来たのは事実だ。

今回も自信を持って発表できる「新作CD」が出来た。
今回も自信を持って、全国各地に売りに行く。

10月30日(水)

ここ数日、酒のせいもあるだらうが、たいへんデカい鼾をかいてゐるさうで、時折「無呼吸」にまで至ってゐるらしひ。若い頃はたいへん静かに眠る男、だったが、経年と共にさうでもなくなって来たやうだ。

友人に数名、鼾や無呼吸を治すべく医者に頼った例を聞いてゐるが、どこにも「治った」といふ話を聞かず、むしろその治療の過程で睡眠障害を患ったケースも知ってゐる。

まぁ、何か試してみるのも良からう、と、なんやら鼾防止のグッズを注文してみた。果たして効くのでせうかー?。

10月31日(木)独弾〜色々弾き語り〜:JUGEMU

独弾=ひとりで色々弾き語ってライヴする企画の、3回目。
連絡不行き届きで、ワシが会場に着いてもたれも居らず、開いてない店の前で壱時間待つ、といふ事態になってしまった。
まぁ、そは仕方なく・・・。

二ヶ月前の前回、極限までループの使用を減らしたラインナップで挑んでえぇ感触を得たが、けふは逆に「ループ使ってまっせ!」みたいな構成で演ってみる事にした。

演目:ペンギンカフェで逢いませう/ツアー/わるい人生/蘇州夜曲/ブンガワン・ソロ/ストロマトライト/慈夜/きみはたれか/エリナーリグビー/イェスタデイ/ウルトラマンの靴/二軍投手/彼岸へ/お茶とシーシャとウェハーズ/アトリエ/微熱/うすばかげろう/らのえてぃあ/星めぐる旅:シメて19曲。

けふはホンマに曲順を決めずに演ってみた。「彼岸へ」で借りてゐたギターの弦が切れ、本来ギターで演るハズの曲をベースで演ったりして、そはまたえぇかんぢであった。

まぁ、総じて良いパフォーマンスが出来たやうである。
お客様に感謝。
定期的に演らう、と決めて3回やってみたが、今後はわからん。けふが終わった時点で12月を決めれたら良かったのだが、なんとなく決めぬまま帰ってしまった。
ので、けふのが最後の「独弾」になるかもしれん。やや残念だが、さうなればさうなったで、そはまぁ仕方ない。

てゆーか、バンドがやりたいな・・・。