週変わりのシュウ

晴れやかに中指を

10月10日(日)ーーーーーーーーーー

厳島フェス終わり、休日。

森見登美彦の「熱帯」を読了。冒頭のオモロさは後半に半減したが、まぁオモロかった。書の中で書がテーマになる、といふは、多分「本好き」には果てしないロマンを抱かせるのではないかっ?。「幻の書」とか「写本」とか、さういふワードだけでワクワクするのは私だけではあるまい。

ところでこの、森見登美彦といふ作家。その作風からどんなおっさんかと思ひきや、1979年生まれの42歳、と 私よりはるかに若いのであった。

10月11日(月)ーーーーーーーーーー

けふ初めて「ネットプリントで小説を買う」といふのをやってみた。指定の番号を打ち込み、指定の金額(スナック菓子より安い)を入れると、シャカシャカと数枚の印刷物が出て来て、なるほどこんなやり方があるのだな、と・・・。

私はパソコン画面で字を読む、といふのがあまり得意ではないが、このやり方ならば、いちをう「印字された紙」を読むのだから、目へのストレスは少ない(と思ふ)。まぁそれ以前に、自分が書いたものを広く流布させる方法、としてのネットプリントに、わりと目からウロコが58枚くらい落ちた。

10月12日(火)ーーーーーーーーーー

レッスン&リハ。

リハはしーシュ。週末の大阪遠征の内容を練る。こないだの薬研堀夜市で演った「月の歌特集」が自分ら的になかなか良かったので、なぜか配信ライヴを見ない大阪は関目の人たちに、あれをお見せしたい、と。
私個人的に気に入った「月の沙漠」なんぞを、ぜひ関目の音楽通の方々に聴いてもらいたい。熱の入ったリハであった。

10月13日(水)ーーーーーーーーーー

レッスン&リハ。けふのリハは ぱんぱかトリオ。

昨日のうちにリハスタへ持って来ておいた「縦べぇ」=アップライトベースを全編で弾く事にしてこのライヴ。久々に弾く縦べぇ。けふは2時間弾きシゴいたのだが、ま〜ぁシンドい楽器だ。日頃から弾かにゃいかんなぁ・・。家で弾きゃ良いんだらうが、今ウチには置くとこもないし・・・。

正直いま自宅が私の楽器類で溢れくさしてをり、その合間を縫って暮らしてゐる。楽器保管のためだけになんか部屋を借りた方が良いのかな?とか思ひ始めてもゐる。

10月14日(木)ーーーーーーーーーー

昨日2時間「縦べぇ」を弾きシゴいた翌朝。腕、肩、首が凄まじい筋肉痛に苛まれてゐた。いやいや、こりゃ大変だわ。歳を取ったぶん、確実にかういふ事が顕著に肉体に作用するやうになった。

それでなくともここ数ヶ月、痛いほどではないのだが、首筋に結構重い違和感があり、ストレッチしたりマッサーヂしたり色々やってゐるが、あまり効果がない。しーなさんに『鍼に行ってみたら?』と勧められたが・・・・。ん〜〜〜、鍼か。

10月15日(金)出発ーーーーーーーーーー

昼、オフクロが新しく入居する事になった老人介護施設に、本人より先に荷物を運び込む仕事をバ。本人はまだ入院してゐるので、退院後はここに直行、といふ事になる。施設長はじめスタッフの方々も良いかんぢで、うまく馴染んでくれればいいな、とは思ふ。

夜はレッスンを二つやり、最後の生徒に広島駅まで送ってもらい、しーなさんと合流。最終の新幹線で大阪を目指す。自粛が明けた夜の広島駅はすごい混雑で、しかもなんでか知らんえらいことブサイクな若い娘ばかりで、こやつらがまたマナーを知らず、コンコースやコンビニに陣取って邪魔なのに参った。可愛いつもりなのかどーか全員同じやうな顔にメイクして串焼きを貪り食う姿は・・・・Oh God ・・・。

10月16日(土)大阪 関目「我らの家:初日」ーーーーーーーーーー

さぁ、7月以来の関目。今年コンスタントに遠征に来れてゐるのはここだけだな。去年はあれでも3月くらいまでは通常に旅ができたので、年間ライヴ数は50超えることができたが、今年は多分40もいかないだらうなぁ・・・。

ここでやれるのは嬉しい。早いうちからリハ&サウンドチェックに入り、けふはユルくやろう、と決め、いつもはライヴスタートまで控え室にゐるのだが、けふは会場にゐてお客さんを出迎える。やぁやぁ、とか言ひながらナゴやかにオープンし、定刻には満席。感謝を込めてライヴを始める。

演目:毬藻あり〼/亀の庭/苔の記憶/サイドカーに犬を乗せて/ペンギンカフェで逢いませう/月に濡れた二人/月の沙漠/ムーンリヴァー/ブルー・ムーン/紅い月/月の流砂/氷でできた月の夢/いらっさい/くやじのまァ/オイデナサイヤ/恐竜の街/サンダル履いて/みんな月を見てゐる/Dance/ぎやまん/シメて19曲!

10月17日(日)我らの家:二日めーーーーーーーーーー

我らの家二日め。は夕方は早い時間から。

昨日のお客さんは、どっちかてェと若い世代が中心(?)。古くからの常連さんもゐて、しーシュのお蔵出し、みたいな趣もあった。けふはそれより上の世代、いわゆる「おじさま」たちの来場者が多く、この方達は自分らでも立派に演奏され、その上でしーシュを見に来てくれる。当然ながら昨日とは総入れ替えで臨む。

演目:Dance /みみづく時計/ナガレモノ/お茶とシーシャとウェハース/蒼風/月の裏の約束/秋の気配/いっそセレナーデ/エイリアンズ/指定席/冷たい指のアリス/またたびの夜/夕暮れ前/旅のイデア/びしゃもん台/夜中に猫が泣いてゐる/砂に泣き/羊は意外と気が荒い/星をめぐる旅/旅ゆきて/シメて20曲!

人気曲のDanceは例外として、ま〜ぁ我らながらこの曲数で二日間カブらずに演り切れるものよ、と自分らを褒めたい。二日間通してのお客さんも多く、「今までで一番ユルく、一番良いかんぢのしーシュだった」と言って頂けた。よかったよかった。

個人的には、日頃ループを使って演ってる曲を、あえてループなしでやったり、全体的にテンポを落としたり、と試みがうまく功を奏した感のある二日間であった。

ご来場の皆様に、宇宙より大きな感謝と、愛を。
また来ます。関目。

10月18日(月)ーーーーーーーーーー

帰る。広島へ。

私の誕生日だった、と云ふこともあり、関目の皆さんの歓待を受けまくった二日間で、やや飲み過ぎ喰ひ疲れ、といふかんぢ。そばでもチュチュッとすすって・・・、とか考へてゐたが、いざ飯屋を前にするとそんな思ひも失せ、なぜか100%ビーフつなぎナシ!といふ巨大なハンバーグを食ってゐる我ら。しかも黒ビールとともに。

この日、豊橋駅で人身事故(と云へばアレだがよぅするに『新幹線自殺』である)があり、その影響でダイヤが大乱れ。私らが乗る予定だった便はギリギリで通常に近い運行であったが、一本後からは全便運休。駅の改札で呆然と掲示板を眺めてゐる人たちが印象的であった。

死者に砂をかけるやうではあるが、かういふ迷惑のかけ方で人生の幕引きをするのは、本当によろしくないぜ、と思ふ。本人はそれこそ本望、として「実行」したのだらうが・・・。

我らは予定通り広島に着。今回も無事に旅を終えれた。