週変わりのシュウ

飲み残したスープの

5月23日(月)ーーーーーーーーーー

長い旅が終わったが、加齢とともにかういふものの疲れがだいぶ後になって来ると知る。さう。壱週間ぐらい経って「ありゃ?」みたいなかんぢで「来る」のだ。それが単に疲労とかなら まだ良いのだが、腰やら首やらに「来る」と厄介。ので、ゆっくりストレッチなどを欠かさぬやうにして過ごす。

旅先へのお礼状なども書いて送る。夜はレッスンがふたコマ。
旅の間に読み切ろうと思ってゐた吉田篤弘の「ソラシド」を、1日遅れで読了。

5月24日(火)ーーーーーーーーーー

オフクロの四十九日法要。
坊さんにウチに来てもらい、姉貴と二人だけで務める。浄土真宗てのが他の仏教とやや趣が異なる理由などを聞き、なんとなく納得。この宗派はある意味とてもユルく、前にお寺主催のイベントに出た時も、私が一番坊さんのやうだった、といふね。

ツイデに納骨の儀も済ませる。長く親父だけが入ってゐた墓に、こたびよぅやく二つ目の壺が入れられる。そしてこの墓を引き継ぐ手続きが行われ、これで私は名実ともに「墓守り」になった。

死んだ日も、葬式の日も、そして納骨したけふも、これ以上ないほど 晴れてゐたな。

5月25日(水)ーーーーーーーーーー

旅帰り初バイト。長らく休んだし、今回「北海道に行きます」宣言してゐたので、まぁ土産の一つでも、と「白い恋人たち」を持っていく。好評。女性はやはりかういふのが好きなんだねぇ。
けふも忙しく社会に従事。

レッスンを3コマやったのち、しーシュのリハに。ツアーが終わったとは云へ、この金曜日は地元定例会。新曲をまとめて演る、といふ特集なので、恥をかかんやうに真面目に練習。ループの使用頻度がホンマに減ったなぁ。個人的にはそれで良いと思ってゐる。

5月26日(木)ーーーーーーーーーー

雨。寒い。なんやこの気候は?。

日中、昨日のリハを録音したのに合わせて、弾いて口ずさむ練習。ギブソンのリッパーとか、EB-0とか、フェンダーのOPBとか、ムスタングとか、あぁ云ふ、一見「使えなさ」さうなベースに惹かれるこの頃。加齢とともにどんどんさういふ傾向になって来たのは、良い事だと思ふ。しかしネ〜、しーシュで使えるかどーか、てところは・・・。

好むと好まざるとに関わらず、こっから先 しーシュ以外のユニットが自分の主体になる事はないだらう。さういふ意味では、これからの私の音楽の全てはしーシュに帰依する訳で、しーシュに合うモノ、が必要なモノ、となる。

ん〜〜〜〜〜・・・。

いつも使う格安駐車場をあてにして車でレッスンに行ったが、なぜかけふに限って「閉鎖中」と出てをり、仕方なく近隣の高い駐車場に停めるハメに。思はぬ出費!!。

5月27日(金)薬研堀夜市 第31回ーーーーーーーーーー

さて、定例会。
朝から喉がやや不調で、なんか詰まったやうなかんぢ。やれやれ。北海道では全然大丈夫だったのに、上述の「疲れ」が喉に出たか?。ヤバいな〜。

仕方ないので振り絞るやうに出す。けふに限って30代の頃に作った曲がラインナップにあり、これらは総じてキィが高いのだ。血管が切れるんぢゃないか、といふやうな発声になってしまった。

対して、最近の曲は帯域が低く、落ち着いたかんぢの歌唱になるので、不調の喉ぐらいでちょうど良かったりする。いづれは私も佐藤弘之さんみてぇに、存在感すら消してしまえるほどの枯れ具合になったら良い。

ライヴは久しぶりの「入場制限なし」で、まぁ超満員ではないが、席がほぼほぼ埋まるくらいのお客さんが集まってくれた。相変わらず大人しい客層だが、新曲への熱い拍手ははっきり分かり、よーしこれから大事に歌っていくぞ〜と心新たに。

喉の調子は良くはなかったが、まぁなんとか良きライヴにできた。

残念だったのは、なんやら著名人の来店があったらしく、我らがまだライヴをやってる最中に、一部スタッフによる会場の席の移動などが行われ、これは演者と店との信頼関係を裏切る行為だな、と悲しい。お客さんにもはっきりわかってしまうほどのものだったやうで、それはライヴを聴かせる店としてどーなのよ?。
所詮あなたらは地元楽師より著名人を優先するんだねぇ。恥ずかしくないのか?。

5月28日(土)ーーーーーーーーーー

昨日のことが一晩経ってさらに腹立たしく、ましてや昨日のライヴには遠方からのお客さんも来てくれてゐたのだ。なんかひとこと云はねば気が済まん気がして、しかし丁寧に理路整然とした注進文を書き、先方に送った。
他のどの土地でも受けたことのない、ああいう扱われ方を、地元広島でしてしまう、てのが・・・ね。

まぁ、仕方ない。
奇しくも新曲「街の片隅で」に見事に歌われる歌詞『ブレずに 熟れずに、なににもへこたれず あなたと この街の片隅で』といふのが我らを体現してゐる。我らはさういふ二人だ!。

5月29日(日)ーーーーーーーーーー

休み。

映画見ても良かったんだが、あまりに天気が良いので、久しぶりに長い散歩に出てみた。なるべく人通り、車通りの少ない道を選び、枝道 枝道を縫うやうに歩き、駅で云ふと三つぐらい向こうの町まで歩いた。

夜は早い時間から餃子を作り、しかしそれ以外はなにも作らず、酒飲みながらそれ食べて、早めに寝る。来週はバイト強化週間。

5月30日(月)ーーーーーーーーーー

雨。

バイトへ行くと、元弟子のイノマルが飯を食ってゐた。私は気付かんかったので無視しても良いのに、わざわざスタッフルームまで挨拶に来て、その腰の低さが従業員にたいへん好評であった。
まぁなんやかや云って、私は良い弟子を持ってゐたな、と。

こないだ土産に持ってった「白い恋人たち」は従業員にあらかた行き渡ったやうで、わざわざ礼を述べてくれる人も。まぁ、袖触れ合うもなんぢゃら、で、こんなキツい職場でみんな一緒に働いてゐる訳ですんでねぇ・・。

夕方には止む、とか云ってた雨は夜になっても止まず、最後の生徒の車に乗せて帰ってもらった。

5月31日(火)ーーーーーーーーーー

嗚呼、5月も終わる。また壱年を折り返すのだ。ぬ〜〜。

けふはなんやら珍しく作曲衝動で目が覚め、半分寝ぼけながらガレージバンドを立ち上げ、画面上のキィボードでざっくり曲を打ち込んだ。その後半日かけてそれのカタチを整え、曲として聴けるやうに仕上げていった。
おー、久しぶりに音楽家ぽいではないか。

夜にはしーシュのリハが入ってゐたので、それに間に合うやうにデモを作って行く。したら、しーなさんも曲を作っており、これがどういう偶然なのか テンションの使い方とか、メロディの持っていき方とか、驚くほど似てゐて・・。なんやこれは?といふかんぢ。

どーせなら、それぞれがお互いに歌って欲しいやうに仕上げやう、と云ふ事になり、これでしーシュ、夏までにもぅ2曲オリジナルが増える。悪くない。