旅する電気ベース弾き語りスト 梶山 シュウ

8月1日（月）ーーーーーーーーーー

旅から帰る。やはり18きっぷによる、のんびりゆっくり電車の旅。

旅の間に本は読了したので、ひたすら車窓を眺めながら過ごした。私はこれが全然飽きずにおれるのだが、日差しが強いこの時期、席に座るなりカーテンを下ろす人も多く、その部分の車窓は寸断されてしまうのが面白くない。まぁ仕方ない。

思ったより早く広島に帰ってきて、近隣の駅前居酒屋で軽く独り打ち上げ。思ひのほか杯が進み、勘定の時『こんなに飲んだ？』と思はず訊いてしまった。失礼しやした。

8月2日（火）ーーーーーーーーーー

岡山は西川原就実駅あたりだったかと思ふが、電車から見えるところにデカくモズライトのギターをアッピールしてゐる楽器屋かスタヂヲか、がある。専門店なのだらうか・・？。通るたんびに気にはなってゐるが、なんせ西川原就実駅で降りることなどないし・・。

そもそもモズライトのギターってどうなん？、とも思ふ。
古くからある機種には違いないが、ベンチャーズと寺内タケシ以外で見た事はないし、プレイ・レヴーもあんまりない。いちをうベースもあるみたいだが、使ってゐた、といふ人も知らん。

ただビザ〜ル系のベース（単に他人があんまり使ってNASAさうなベース）に興味がある私にすれば気になる機種ではある。弾いてみたい、といふ思ひはありますよ。
まぁ、使ってる人があんまり居らん、てのは「使いにくい」って事なんだらうけどよ・・。

8月3日（水）ーーーーーーーーーー

バイトへ、いつもより30分早い出社。ホールのスタッフが開口一番『忙しいですよ』と脅す。

まぁその言葉通りの激忙であった。夏休みも本格化、といふ事で、コドモの集団が押し寄せるらしく。ステーキ定食10人前、と云はれてもねぇ・・。まぁ仕事ですからやりますけどね。

けふはバイトのみ。夕方を待たずに家に帰れるんは良い。ツイツイいらん買い物などしてしまいさうになるので、極力寄り道をせぬやうに帰る。

8月4日（木）ーーーーーーーーーー

バイト連勤。けふも忙しく炎と戦う。けふはしかしとみに身体が重く、ひっきりなしに水分を採らねばならんほど。用意してゐた500mlでは足らず、水道の水をガブ飲みする始末。

夜があんまり寝れてないやうで、睡眠不足の疲労が蓄積してゐる、といふかんぢ。なんかイライラするかんぢと云ひ、無駄な発汗や悪寒と云ひ、どうにも「男性更年期障害」の症状に似てゐるやうで、まぁ、年齢的にもそはおかしくない。

しかし、長くとも4〜5年で落ち着く、といはれる女性の更年期障害に比ぶると、男のそれは長く続く、と文献にある。こんなツラさが5年以上も続く、とならば絶望する者がゐても不思議ではない。ツラい。

8月5日（金）ーーーーーーーーーー

毎年恒例、山口県長門市は向津具「パタ屋」での合宿。

例年では、金曜日はしーシュだけで行き、「チョイ出し」の収録や楽曲のアレンジ、集中的な練習なんぞをしながら、後続メンバーの食事やらを用意するのだが、今年は初日からカメラや調理班も同行。賑やかなグループとなり、晴天にも恵まれ、良き初日となった。

8月6日（土）ーーーーーーーーーー

後発のメンバーも順次到着。もぅみんなパタ屋になじみ、それぞれの過ごし方、楽しみ方を見出して好きにやってゐる。楽しさうなメンバーを見て、よかったなとの思ひと、もぅ私がいなくても大丈夫（？）だな、との思ひもある。

まぁメンバー全員、私とあんまり歳が変わらんので、我や先人や先、今日とも知らず、明日とも知らず、そは分からんが、いづれ私がいなくなったこのパーティーが、変わらずこの地に存続してゐる、といふのも私の理想っちゃ理想ではある。
夜の酒宴でフと『そういや此処ってそもそも誰が始めたんだっけ？』といふ話になり、『シュウさんが独りでツアーに来たのが最初で・・』『あぁ、さうさう！、そんでみんなでライヴするやうになって・・』とか云ふ・・・。いいな。

パタ屋オーナーのヒナ兄とも、もぅ20年の付き合い。

8月7日（日）ーーーーーーーーーー

帰る。

雨が続いた日々もよぅやく明けたやうで、本格的な夏との戦いが、また進む。