週変わりのシュウ
12月1日〜10日
バーボンのボトルを抱いて
12月1日（木）今年最後の宇部詣＠Big Hipーーーーーーーーーーーー
しはすが来た。
11月が久しぶりに激忙なひと月であり、まぁなんとか駆け抜けたのだが、今月もなかなか色々な予定が詰まっており、ありがたいことであります。その、今年最後のシメといふべきしはすの初日を、しーなさんの生まれ故郷である宇部にて迎える、といふね・・。
今年も色々お世話になった宇部市はBig Hip。ここん処づっとこっちの仲間たちが対バンをやってくれてゐたが、今回は潔くワンマンで行こう！と。初回のHipこそ、しーなさんの凱旋の意味合いでワンマンだったが、あれ以来といふ事になる。同窓会的な初回と比べ、今や「音楽的に」しーシュを迎えてくれる街となった宇部に、感謝の意味をも込めて、オリジナル、カヴァー取り混ぜて、ぢっくりと2時間弱、お届けした。
音場も演りやすく、椅子に腰掛けてゆったり、といふスタイルは功を奏し、全部のナンバーを丁寧に演奏する事ができた。いつも聴いてくれる仲間からも、「いっつもこれぐらいたっぷり聴きたいスね」といふ言葉をもらい、あぁ、よかったな、と。
良き夜であった。惜しむらくは、師走の走り始めの平日、といふ事もあり、お客さんも仲間たちも終演後はすぐ帰宅と相成り、ともに乾杯する事が叶わなんだ事。「弟分」小田よぅねんと3人でしづかに飲み語るもまたよし、であったが、いつかみたいにこっちの仲間揃って『お疲れでした〜』とまた乾杯したいものだ。
ありがとう。
12月2日（金）ーーーーーーーーーーーー
実家に行ったしーなさんと合流するまで、朝の宇部の街をぶらぶら歩く。
決して「栄えてゐる」と云ひがたい街だが、辻々の感じはとても良い。開いてる書店に入り文庫本を一冊買う。朝のこの時間からけっこう人がいっぱい。旅先での本屋、ってなんかイイのだ。
昼飯を食ったりしながら広島へ。帰るなり「チョイ出し椎修」の撮影。真面目なデュオである。
12月3日（土）不動明王 奉納演奏@福王寺ーーーーーーーーーーーー
このところ親交の深い、いわゆる広島県立可部高校OB連のつながりで、曹洞宗金亀山福王寺にて奉納演奏・・・といふか忘年会ツイデの演奏、といふイベントに招かれる。金色の亀の啓示によって拓かれた、といふ福王寺にて「亀の庭」を演奏する、といふ誉れを。
住職は、まぁかういふ由緒ある場所でライヴをやろう、などと考る時点でだいぶざっくばらんな人で、その人柄を慕う多くの人が集まり、といふかんぢの会。それなりに険しい山道をトレッキングで登り、機材はトロッコで運び上げ、ほどなくしたらすぐバーベQが始まり、もぅ「宴会」状態。
当然、深山にてとても寒く、住職が振る舞ってくれる日本酒を、かなりのピッチで飲み、それが原因か「しゃっくり」が止まらなくなってしまった。しゃっくりを止めやうとあれこれする手立てが全部空振りに終わった上、その行為で酒がすっかり脳内に充満してしまったらしく、奉納演奏の時間には足元がおぼつかないかんぢに・・。
住職の護摩焚きと即興コラボした前半はまだしも、後半は寒いわ頭痛いわ暗くて目が見えんわ、で、不動明王の御前演奏にしてはちょっとだいぶ誉められない演奏をしてしまった。ぬぅ〜〜〜。
その後も、片付けも手伝わず寝こけてしまったらしく、まっったく面目ない。
12月4日（日）ーーーーーーーーーーーー
大部屋に男女交えた10人以上が寝袋で雑魚寝。
明け方目が覚めたが、そのまままた寝たらしく、結局たれよりも最後に起き出すしまつ。昨日の失態と云ひ、まったくダメダメ老害楽師である。
海より深く反省するしかない。
罪滅ぼしも兼ね、その日たまたま本堂の煤払いの日だったやうで、檀家のみなさんと一緒に本堂の掃除などさせていただいた。こんな晴れがましい席を与えていただいて、あんなことでは本当にイカン。相方にも申し訳ない。
ただただ海より、宇宙より深く反省するのだ。
昼には解散。
正直ふたりとも11月からの疲れがまっったく抜けておらず、けふも「帰りにリハでも」とか云ってたが、とてもそんな元気は出ず・・。私は帰宅してそのまま夕方過ぎまで昏睡する始末。
12月5日（月）ーーーーーーーーーーーー
ゆんべはとてもとても寒かったやうで、川の中洲に布団ひいて寝てゐる、といふ夢を見た。
バイトへ。師走の始まった寒い月曜の昼、といふことで、久しぶりの激忙。14時過ぎまでオーダーが途切れない、といふ激しい日だった。仕事はまぁ忙しいなりにこなせたのだが、油断したほんの一瞬、加熱した鉄板に触れてしまい、けっこう強い火傷を負ってしまった。久々に「やっちまった」と思ったほどの激痛っ！。
まぁ厨房の仕事で火傷を負ったとして、たれが同情などしてくれやう。そは舞台で歌を忘れた歌手と同じだ。痛みを堪えながら最後まで従事し切った。
楽器を弾くのに支障のある場所で、けふ明日はまともに弾けさうもない。次の本番は金曜日・・。それまでにはどうにかなるだらう。まぁならんでも演るしかないのだが。
不動明王の御前で不遜なことをしてしまったからだ、と思ふ事にする。まじめにやらねばならない。
12月6日（火）ーーーーーーーーーーーー
秋からこっち、日々大変忙しく、それはまぁ良い事なのだが、忙しさにかまけて「作曲」が進んでないな、と。
複数の作業を同時にこなす、いわゆる「マルチタスク」について、興味深い記事を読んだ。いかにも「できる人」に見えるこの技術、ぢつは人間の脳に薬物並みのダメージを与えてゐる、といふ。人間の脳にはそもそも複数の情報を同時に処理する機能はなく、マルチに見える人も、そはそれぞれを瞬時に切り替えてゐるに過ぎないらしい。
てぇことは、歌い、楽器を弾き、さらに足元でループを駆使し、といふ私のパフォーマンスは、たいへん脳によろしくない、といふことか？。
マルチタスクの弊害として挙げられてゐるのが『集中力、記憶力、IQの低下』『精神的依存』・・・、わりとどれも「はァ！」と思ひ当たるフシはあるのですが・・・・。
12月7日（水）ーーーーーーーーーーーー
けふのバイトはいわゆる「無間地獄」といふやつで、私がシフトに入った11時からいきなりオーダーのラッシュが始まり、それが15時までほぼ途切れなく続いた。普通、忙しい時でも30分は間の開く時間があるのだが、けふはそれもなかった。20分ぐらい残業してよ〜やく終了。ひゃぁ〜〜〜・・・。
一旦帰宅して、レッスンへはもぅ車で。その後さらにけふはぱんぱかトリオのリハもあった。
こないだの10周年ライヴの感想などチラホラ。一番話題になってゐたのはしーなさんの美しさとその存在感。で、二番目はツタンカーメン図だったんださうな（笑）。
12月8日（木）ーーーーーーーーーーーー
昨日のリハは「左手人差し指を使わない」変則的ジャンゴ・ラインハルト奏法で凌いだ（火傷の弊害）が、なかなか練習もままならず、困ったことよ、と・・。痛みは引いたが、患部はでっかい水膨れができてゐて、中はまだ滲出液でぶよぶよしてゐる。
ん〜〜〜、この水膨れ、自然につぶれるのを待つのが良いのか・・・。明日のライヴではもぅこれを気にしてゐる訳にはいかんので、それなりに弾く。したらつぶれてしまうのかもしれんな。まぁその時ぁその時だ。
12月9日（金）しーシュプリゼンツ「エースをねらえ」@JIVEーーーーーーーーーーーー
さて三重県からAce Nakayaさんをお迎えするしーシュ企画。初めて訪ねて行った我らを、とても丁寧に迎えてくれた恩義を返せれば良いが・・・のライヴである。
我らなりに考えた末、「しーシュ流おもてなし」すなはち『バック演奏しまっせ』といふスタイルでお迎えすることに。ので、しーシュ単体での演奏は3曲のみ。あとはぱんぱかトリオ＝カワちゃんにお任せしてライヴを引っ張ってもらい、エースさんに繋げる。
さすがカワのじ、見事なステージングでお客さんを惹き込んでくれ、エースさんのパフォームへの流れを作ってくれた。それを感じたエースさんも、休憩であんまり間を開けずに登場。3曲をソロで演ったあとはもぅしーシュを呼び込んでくれ、あとはづっとトリオでの演奏。アンコールではカワのじも入り、4人で大団円。
と、いちをうはしーシュの狙った通りの企画ライヴとなり、またエースさんもカワのじもそれを喜んでくれ、結果としては良きイベントとして終えれた。しーシュは、エースさん冒頭の3曲を除いてづっとステージに常駐した形となり、歌番組におけるホストバンドのやうなニッチを楽しめた。
まぁしかし手前味噌ながら、上手いデュオだと思ふ。
譜面もないたった一回のリハ（打合せ）でメインを引き立て、要所でハモり、ソロを振られれば受け、時にはリード歌も唄う、と。世間的にみても、なかなかここまで演れる男女デュオはおらんのではないか？と思ふぞ（笑）。そこが話題にならない不思議もまた、我らの・・・・。
12月10日（土）ーーーーーーーーーーーー
良きライヴの余韻を引きずり、あんまり寝れんかった。
けふは一人だけ昼にレッスンが入ってゐたが、生徒から「午前中に変更できんか？」と問い合わせがあり、まぁ時間空いてるので良いよ、と朝からレッスン。ツイデにスタヂヲを掃除＆整頓。さらにツイデに天気が良いので自転車で三倍くらいの遠回りのサイクリングをして帰った。
夕方から「チョイ出し」の撮影。この配信番組を始めて、3回目の年末が来るのだな・・。ん〜〜〜〜〜・・。
明日から、また旅である。