週変わりのシュウ
4月15日〜22日
時にはアイロンをかけることもある
4月15日(土)ソロ弾き語りNagashi@bar DICEーーーーーーーーーーーーー
前回好評だったぶんの2回目。ショットバァDICEでのギター弾き語りライヴ。
前回21:00から、を皮切りに30分づつのステージを3回、とかつてのラウンヂ演奏を踏襲するタイムスケヂュールだったが、今回はさらに遅い時間、22:00からのスタートとなった。そもそもDICEは朝まで開けてるお店なので・・・。
ブルースハープに旧縁の山田シゲタロー、サックスにみっちーをゲストに迎え、前回同様のジャズから昭和歌謡までのカヴァーをつらつらと・・。前回ほどの集客には出来なんだが、来店したお客様には前回同様の好評で迎えられて嬉しい。特に一曲だけやったオリジナル「夜明けの海ごっこ」への評価が高かったのも・・。
あまり期待せずに聴いた人を引き込める歌力はあるんだらうな、とは思へるかういふ現場。それが集客につながるかどーか、はさておき、やはりコツコツと演ってゆくしかないのだ。
コロナも明け、カープが勝った(らしい)事もあってか、流川はかつての隆盛を思ひ起こさせる賑わい。通りには1時すぎてもまだ人が溢れ、あぁ俺が飲み歩いてた20年前って こんなかんぢだったよな、と思ふ。
30代半ば。音楽の仕事が安定し、場所や仲間にも恵まれ、朝まで飲み歩き、昼まで寝てゐたあの時代・・。この夜の世界に自分の居場所がある、と思えてゐたあの時代・・・。
嬉しく、チョイと切ない流川の喧騒をひっそり抜け、家路を急ぐ57歳の私であった。
4月16日(日)ーーーーーーーーーーーーーー
休み。
こないだぱんぱかリハの時、えらい調子悪さうだったしーなさんを見舞いがてら、初夏のツアーに向けてのしーシュ会議をバ。その帰り道に、村上春樹の新作がないかと書店に顔出すも、ナシ(初版を買えることはほぼナイ)。仕方ないので海女存に注文。明日には届く、と云ふ。
こないだ久しぶりに読書に熱中した、平野啓一郎の「マチネの終わりに」。映画化もされてゐるので観てみたいのだが、主人公を演ずるのが私のはげしく嫌悪する「あの人」なので、ちょっと・・・・。もぅ一人の主役が石田ゆり子さんなのは、ナイスキャストだと思ふのだが。
まぁしかし原作から読み取れる主人公の軽薄さ、人間性の浅さ、は、私が「あの人」から感ずるそれとよく似てゐるので、その意味ではハマり役なのかもしれん、とも・・・。
4月17日(月)ーーーーーーーーーーーーーー
バイト強化週間。けふから三連勤である。
けふ明日とタッグを組むのは、同じ時期に勤務し始めた私と同い年(誕生日も近い)の女性。孫が3人ゐる、といふ彼女はしかし、髪をアッシュに染め、ジーパンにトレーナーといふ普段着姿もラフでオシャレだ。んで、自分の息子と飲みに行って色々語るのが、何より好きだと云ふ。
さういや私もよく(家飲みだが)親父やオフクロ相手に飲んでゐたな、と思ひ出す。特に親父は『お前は話が面白い』と言って笑ってゐた。まぁ、今現在の姉貴との関係も含め、仲の良い家族であったことは疑いない。
仕事から帰ると、玄関脇に海女存から届いた 村上春樹の「街とその不確かな壁」が置いてあった。「置き配」である。ホンマに翌日に届いた。便利な世の中だ。
4月18日(火)ーーーーーーーーーーーーーー
このバイト強化週間、フツーにレッスンやリハも入れてゐて、まぁだいぶ仕事に慣れた身で、本業との兼ね合いがどの程度までならできるか、を試す意味もあるので・・・。けふは忙しかったなぁ。昼の1時間で5万オーバーの売り上げ。
レッスンは楽器店で。
もぅ20年以上通ったこの会場も、今月いっぱいでシメとなり、来月から場所を変えての再スタートとなる。いつの間にやら教室に持ち込んでゐた細々した私物(音源やら資料やら)を持って帰れ、と言はれるが、持って帰っても置くところがないので、この際処分しやうかな、とも・・・。
4月19日(水)ーーーーーーーーーーーーーー
強化週間最終日。けふを乗り切れば週末は楽師生活だ。
けふは新人バイトくん(大学生)が居り、成り行き上 これに色々教える役目に預かる。「卵焼きは梶山さんが上手いから彼に教わりなさい」とまで云はれ、ここに至った4年間を思ふ。この夏で5年目を迎えるバイト。
けふはレッスンはないがリハが2本。
まづはしーシュ。下手すればこのまま京都〜大阪間のツアーまでリハが出来ぬのだが、まぁ仕方ない。かういふ時はむしろ演り慣れたナンバーにこそ破綻が生じるので、そこはしっかりチェックしておかねばね。
引き続きぱんぱかトリオのリハ。
このユニットではグレコのヴァイオリンベースを使ってるのだが、先日友人から譲り受けた本物(ヘフナー)のヴァイオリンベースを使うべきかどーか、を悩んでゐる。こそっと本番だけ代えてみるとか・・・?。
4月20日(木)ーーーーーーーーーーーーーー
6月に久しぶりにソロで少規模の遠征が決まった。
のんびりと2箇所ぐらい・・と思ふ反面、行くならガッツり攻めたい、と云ふ気も無きにしも非ずで、まぁ、ね。
季節的には、熊本で「しゃく(アナジャコ)」が食べれる時期と思ふので、ただそれを目的に熊本まで行くのもアリかな?と思ふ反面、さういふものに独りで行ってもなぁ、といふ気もあり・・。
いづれにせよ、車中泊ができる装備を持って、車で独りブラブラしやう、とは思ってゐる。
4月21日(金)高田エージひとり旅2023@大松ーーーーーーーーーーーーー
3年ぶりの旅のアニキ 高田エージ広島公演。
まぁ正式に呼ばれた訳ではないが(笑)、いつものやうにしーシュ&小川哲弘のトリオで、押しかけバックバンド(と前座)を務める。我らは旅先で何度か会ってるし、去年渋谷で行われたエージさんの還暦ライヴにも行ってるので、あんまり久しぶり感はないけど、お客さんにとっては、ほんまに「3年ぶりのエージさん」。
ライヴが始まれば、まさに『いつもの高田エージ』であり、もぅこれは歌舞伎とか浄瑠璃といった「芸能」の域。そこにしーシュ&テツで加わって行くのは、無条件で楽しい。こればかりは我らも3年ぶりのセッションとなったが、その「空いた3年」が、自分らで思ふ以上に「良い方向」に働いた気がする。
エージさんから、何度も『素晴らしい演奏!!』といふMCが上がり、場内おおウケ。当初予定になかった曲まで初見(初聴)で演奏し、エージさんも珍しく弦を切る熱演で、大盛り上がりのライヴは幕を閉じた。
まぁ、かういふ事ができる楽師は各地におるのだらうが、少なくとも広島では我らだけ、と自負しておきたい。特にかういふ場合、「ただ曲を演奏する」ことだけで成立するライヴでもないので、その人の作品(パフォームを含む楽曲)を深く理解した上で、それを超える技術で臨むことができねば不可能だ。
この4人での演奏なら、例えば東京のエージさんが関わってゐるどこのコネクションに対しても、引けを取らないだらう、と思ふ。その上で共演者も高く飛ばしてくれるエージさんを、やはり偉大なアーティストだ、と強く強く思ふのである。
エージさん、この後も良い旅を!。
4月22日(土)ーーーーーーーーーーーーーー
ライヴとライヴの合間の休みの日。
「けふはのんびりする」と宣言して、明日のライヴの演目チェック以外は、ホンマにのんびり過ごした。
昨日エージさんと話したのだが、彼はツアーに出てない時には、ホンマに1日中寝てるらしく、まぁあんだけのテンションで毎晩ライヴをこなす身としてはさうだらうな、とは思ふ。それと比ぶれば、ライヴ翌日にバイトしたりができる私なんぞ、まだライヴに全霊までも込めれてはおらんのかな、とも思ったりもす。
けふのやうに「のんびりする」と宣言した日ですら、買い物にわざわざ歩いて行ったり、筋トレしたりする自分を、つくづく「バラけてゐるなぁ」と思ふ。まぁ、人それぞれですけどね・・・。