週変わりのシュウ
6月21日〜30日
マリコの部屋に電話をかけて
6月21日(水)ーーーーーーーーーーーーーー
道の駅「きらら阿知須」で車中泊の目覚め。
ものすごい雨と風で、まぁあんまり寝れんかったがまぁ帰るか。
昨夜遅く、サイクラーらしき人が、あずま屋にテント張って泊まってゐるのを見たんだが、早朝にはいなくなってゐた。この雨と風の中、どうやってチャリで旅立って行ったのだらう?。
偶然見つけた「松屋」で朝定食を食し、いちをう昼前までに戻るプランで帰途に。渋滞を避けるために2区間だけ高速を使ったりして、まぁ予定通り11時チョイ過ぎには我が家に。夜はフツーにレッスン。
6月22日(木)ーーーーーーーーーーーーーー
旅の間に注文してゐたCDが届いてゐた。
グレッチェン・パーラト&リオネル・ルエケの「Lean In」。アラン・ハンプトンのソロ作「Moving sidewalk」と「Origami for the Fire」。いづれもグレッチェン関連から、の・・。
最近このアラン・ハンプトンなる人物に興味が惹かれてゐる。
YouTubeで、グレッチェンと とても良いデュオを演ってゐたソロのSSWとして認識したのが最初なのだが、ぢつは私の近々最大の愛聴盤であるグレッチェンのライヴ盤でウッドベースを弾いてゐたのが彼だった!、と。
なんでも現代NYジャズシーンにおける最重要人物、と噂されてをり、グレッチェンのみならず、ノラ・ジョーンズやエスペランサ・スポルディングといった個性派の女性アーティストらと、プロデュース面でも絡み、良い作品をリリースしてゐる、と云ふ。んで、ソロとなればぢつに味わい深い、シムプルな歌ものをアコースティカルに弾き語る、といふ・・。
んで、やはりスキンヘッド、といふ・・。
6月23日(金)ーーーーーーーーーーーーーー
壱週間ぶりのバイトへ。
私が居ない壱週間、不慣れなメンバー構成で なかなかの激忙だったやうで、まぁイッパシに戦力として認められてゐる、としておこうか。
旅の途中、トラブった「カラス」の急なメンテをお願いするために、近場のメンテマンを紹介してもらう。スケヂュール上、黒瀬の「串小屋」まで行く時間がないので。単純な断線なら良いのだが・・と思ひながら預けたのだが、その30分後に電話がかかり、やはり単純な断線だった、と。スグ直り、またちょいと丈夫なやつにすげ替えておきました、といふことで、安堵。
だが、北海道ツアーに一度くらい「ヴァネッサ」を持ってって見るのもいいかな、と云ふ気はしてゐる。こいつはメキシコまで一緒に行ったのに、北海道はまだ未踏なのだ。ん〜〜。
6月24日(土)ーーーーーーーーーーーーーー
しーなさんが海外研修(?)から帰国。
私のソロツアーと入れ替わりで旅立ってをり、ぢつに久しぶりに顔を合わせ、北海道ツアーに向けたリハをやる。
こないだ私が思った、今後のしーシュの展望を話し合ふ。老い行くデュオとして、音楽性をどのやうに進展させてゆくか・・・。どのやうな場で、たれに向けて、なにを演るべきか・・?。私の意見を述べ、まぁ多少時間はかかるだらうが、そのやうに進んでいこう、と。
まぁ私個人的には、これだけ長く活動してきた我らに、未ださほど深い興味を示さぬ相手とは、もぅ無理して付き合わんでも良いのではないか?と思ひ始めてゐる。
けふはリハ後、京都から仕事で広島入りしてゐる、オイワカモリのオイワさんこと岩井雅美さん(本業:友禅の染め物師)を接待す。日本酒好きのオイワさんと、広島の銘酒を飲みながら、なんかづ〜っと笑ってるかんぢの宴会。
さうさう。
かういふ、お互いの音楽や暮らしぶりを、同じ立場で同じやうに語り合える人たちとだけ、付き合っていけば良いのではないか?と・・。『お前らの音楽はよぅ分からん』と云はれながら、その人のために演奏する必要はないのでは・・?、と。
6月25日(日)ー藤井政美デュオ@ギャラリー・アモローソーーーーーーーーーーーーー
朋友サックス吹き・藤井政美に誘われて、急遽お昼のライヴに出演。
こは、久々にマサミがソロを演る、しかもお昼に、といふ事で『見に行くよ』と本人に伝えたら、『来るなら一緒に出てや』と云ってくれたので、ノったもの。
カフェ営業のお昼で、投げ銭で、あまり大したことにはならんかも・・・、と云ふことだったが、演ってみるとこれがなかなか面白いライヴとなった。
まづ『なに演るの?』といふ問いに、マサミは「オリジナルと、あとは適当に」と(笑)。それならば、と以前も一緒に演ったオリジナルの歌ものをいくつか。ベース弾き語り+サックス、と、ある意味私が「一番クールと思ふ」編成となる。
マサミは私をSSWとして認識してくれてゐる数少ない広島のミュージシャン。
彼と一緒にやる時は「頑張って」ベースを弾く必要はあまり感じず、寄り添ってくれるサックスを聴きながらフツーに弾き語れば良い。まぁ時折 聞き惚れて歌詞をミスること多数ではあるが、まぁこれは私の修練不足で・・。
マサミのMCも楽しく、終わってみれば充実の、良いお昼ライヴだった。マサミに感謝。
歳をとってますます、夜ではないライヴ、が好きになりつつある。さはやかにライヴを終え、夕刻には家に帰る。良い。
6月26日(月)ーーーーーーーーーーーーーー
月曜日バイト。
激しくさはやかに働く。
けふはその後、ソルティベアーズのかをりちゃん(熊本香織)のギターレッスンだったのだが、次回スケヂュールの確認の際、なんと私は今度のライヴで、ダブル・ブッキングをしてしまってゐることが発覚!!。
大急ぎで先方に連絡を取り、かをりちゃんとも協議し、なんとか双方に穴の開かぬやうに画策はできた(無理はある)のだが、自身でのショックは大きい。大した売れっ子でもないクセにこんな失態をやらかしてしまうとは!!。信用失墜である。
『えらい切迫して電話してくるから指がモゲたりしたんかと思ったら、その程度の話か』と先方は笑ってさえくれ、本当にありがたい。いかんぞシュウよ。いま一度気を引きしめぃ!。
6月27日(火)ーーーーーーーーーーーーーー
今月から新しい教室として、巨大モールの一角に居を構えてゐる。独立した教室と比べ、人の往来が激しいだけに、流れの希望者が望めるか、と思ってゐたが、果たしてけふ、そこに「体験レッスン」の希望者が・・。
すでにギターの経験者だが『(ベースの)スラップに興味があって』とのこと。
スラップならもぅ一人の講師の方が得意なんだがな、と思ひながらもレッスン。正直にその旨も伝えたが(商売下手)最終的に私に習いたい、と思ってくれたやうで、契約成立。
スラップ(チョッパー)も練習しなきゃね。
6月28日(水)ーーーーーーーーーーーーーー
なにかとても売れてるらしい、日本のポップスバンドの人が、「世界で最も敬愛し目指すアーティスト」として、自分と同世代のミュージシャンを挙げてゐたのを見て、あぁ、かういふのってホンマに今どきだな、と思った。
我らが若い頃は、自分と同世代といふことは、たとえ向こうが既に世界レヴェルであらうが「ライヴァル」として意識してゐたし、あんなモノには負けぬ!といふ思ひが強かった。私みたいな のらくらベース弾きですらそのやうに思ってゐたのだから、当時の歌うたいやギタリストなんぞ、さぞやその思ひは強かったらう、と思ふ。
それが臆面もなく『同世代だし、憧れますね』なんぞと云へるのは、まぁ、良くも悪くもいま風だな、と。
6月29日(木)ーーーーーーーーーーーーーー
バイト先で同僚(ホール係)の女性が、『Danceっていい曲ですね』と・・。
もともと音楽(バンド)がとても好きな人らしく、なんかで見てくれたやうだ。
以前キッチンで一緒に働いてゐた女性からも同じやうな事を聞いたのだが、『一緒に働いてゐる私』と(例えば)『YouTubeの中で歌ってる私』がなかなか一致せぬらしく、彼女ら曰く『とても奇妙な感覚』なのださう。
私としては久々にカタギの仕事に従事してゐて、その「二重性」を楽しみたいとは思ってゐる。
あれだ。メキシコの片田舎のルチャ・リブレ(ローカル・プロレス)のレスラーは、本業を別に持ってゐるのが常で、見てる皆もそれを知ってゐるから、さういふ声援(肉屋!がんばれ!とか)が上がるもまた楽しい、と・・、あのかんぢかな?。
まぁ、同僚からのさういふ声は嬉しいし、ありがたい。
ライヴに来てくれりゃもっと嬉しいのだが・・・。
6月30日(金)ーーーーーーーーーーーーーー
夜半からすごい雨音で目が醒める。
私が寝てゐるのは仕事場の出窓のフチで、すぐ外に小さな用水路があり、ここに近隣の雨樋を通った水が流れ込む設定になってゐる。これが『バチャベチャバチャベチャ!』といふ品のない音で、雨音の風情もなんもあったもんぢゃない。
そっからほとんど眠れぬまま朝を迎え、完全な寝不足でバイトへ。けふはそのあとレッスンもあり、しーシュの北海道ツアー前最後のリハもあり、で、眠い壱日。
で気づけばもぅ6月も終わる。一年を完全に折り返すわけだ。