週変わりのシュウ

雨の中の涙のやうに

7月12日(水)ーーーーーーーーーーーーー

ゆんべ遅く広島に帰ってきたばかりだが、さっそくレッスンが6コマ。
疲れを感じる暇もない、といふかんぢ。にしても、やはり広島は「暑い」。蒸し蒸しQ。

旅の間に色々届いてゐたCDのうち、『Home 〜gift of music〜』が素晴らしい。
これ、アラン・ハンプトングレッチェン・パーラトがデュオで歌ってる「If it was」といふ曲があまりにも良すぎて、どっかに音源が・・?と探した末に見つけたもの。

なんとこれ、2011年の東日本大震災に寄せて、NYの当時まだまだ若いミュージシャンが中心になって『ガンバレ・ニポン』を発信した音源集なのださう。私自身がアランもグレッチェンもまだ全然知らなかった頃、彼らが混乱した日本のために書いてくれた曲だったのだ。

それを思ひながら「If it was」を聴き直すと、もぅ滂沱たる涙が!!。

他に収められた曲も、一個一個シングルで出しても当たるんぢゃないか?と思ふやうな佳作ばかりで、こんな良質な音源が、ほとんど知られることなくひっそりとリリースされてゐた、といふことに・・、そしてこの音を作った人たちが、私にとって最もフェイヴァリットな存在である、といふ布石に・・・。

いつか会えるんぢゃないか?とすら思へる幸せな偶然だ。

7月13日(木)ーーーーーーーーーーーーー

バイト。

10日間この現場を離れた身からすれば、キツい職場だな、と改めて思ふ。
まぁ、けふのミッションはこれだけだったので・・・。

7月14日(金)ーーーーーーーーーーーーー

バイト連勤。
やはり二日続けてやると手際が冴える、といふか仕事がスムースに進められるなぁ。かなり忙しい日だったがミスなくやり切れた。

けふはその後もなかなかボリューミィな日で、まづ1時間の間に遅い昼飯を済ませ、すぐレッスン。ギターふたりとベースひとりを済ませたのち、チャリでスタヂヲに直行して、来週末の現場のリハ。メンバーはみなフツーの社会人で、私ひとりが仕事終えて来てゐる訳でもないので、ツラい顔を見せずに演り切った。

なんか20代の頃、レッスンにセッションにと、とても売れっ子だった時代を思ひ出さしめる日だった。

7月15日(土)ソルティ・ベアーズ/三代目春駒&シュウ+河村貴之:ダブルヘッダーーーーーー

さてさて、喫緊の最大案件であったダブル・ブッキングの当日。
JIVEにおけるソルティのライヴと、音魂におけるカシラとのライヴをハシゴしてこなさねばならぬ日。

カシラのはワンマンだが、ソルティは対バン。のでソルティをトップバッターにして、そこが終わり次第、音魂に駆けつける、といふ方法を取らせてもらう。カシラのライヴの前半はトラムペットの河村くんに任せるぞ、と・・。

幸い、両会場はチャリで駆け抜ければ5分で行き来できる位置。夜の歓楽街をチャリで駆け抜ける危険度は高いが、まぁやるしかない。

で、まづJIVEのソルティ。
久しぶりに立ち見も入れぬほど満員のJIVE。みんな(大阪から来た対バンのメンバーまで)、けふの私のダブルを知っており、話のネタには事欠かぬ。必然的に盛り上がりますわな。
悪目立ちすることもなく、良き仕事でソルティを完遂できた。初めて見た人からも絶賛の嵐で、『ベテラン二人と若手二人の絶妙なバランス』がたいへん支持されるやうで、考てみれば確かにそのバランスは、割とドラマにも使えさうな見事なバンドだな、と・・。

挨拶もそこそこに満場の会場を辞し、音魂へ向かう。幸いなことに、同じ方面に向かうチャリの配達員(酒かなにか)が数名おり、彼らに着いて人通りの多い道を駆け抜けることができた。ものの数分で、一部終了で休憩中の音魂に着。すぐセッティングしてカシラとのデュオ。

世界的な音質クゥオリティのJIVEから直で流れて来た耳からすると、演り手としてはかなり無理のある音だったが、その中でもカシラの長年の相方として、お客さんには印象を残せるライヴができた。ただ、イキナリ新しいアレンジになってゐたり、知らんパートが増えたりした曲があったのには参った(笑)。先に言えよ、てなハナシだが、まぁそこは40年来の相棒として・・・。

とまぁ、終わってみれば「ダブル・ブッキング」といふよりは、「ダブル・ヘッダー」をこなした売れっ子、のやうなかんぢとなって、よーやく安堵。ひとえにシブい顔ひとつせずに受け入れてくれた両ユニットのメンバーの協力あってのおかげ。いや〜、ホンマにありがとう。迷惑かけました。

酒を飲まぬカシラは打ち上げをしないので、JIVEで対バンをしてくれた、大阪からのバンドとの打ち上げに顔を出す。みな事情を知った上で笑いで受け入れてくれ、若者の中にひとりおぢさんが混じって、しかし楽しく交流。日付が変わったのを見計らってひとり辞去す。

はぁぁ〜〜〜、なんとか無事終わったぁ〜〜。
事故がなくてよかったぁ〜〜。

7月16日(日)ーーーーーーーーーーーーー

誘われてゐたライヴはあったのだが、昨日のけふなので、休みとして、休む。

正直、北海道ツアーの疲れが、まだ全然抜けておらぬ。

7月17日(月/祝)ーーーーーーーーーーーーー

しーシュのリハ。

このところ思ってゐる「しーシュとして目指すあり方」のやうなものを、割と真剣にしーなさんに話す。昔はかういふ事をしーなさんに告げる局面でかなりキツい口調になってゐたものだったが、己を知った現在となっては、自分も成長しながら共に高みを目指してゆく、といふ事を割と自然に語れるやうになっており、こんな私でも無駄に歳は取ってないのだな、と・・・。

その後、久しぶりに広島でワンマン(ソロの)ライヴをやる朋友 空城のしゔぁを『楽座』に見に行く。

16歳で出会って幾星霜。
お互いを「遠い親友」と認識しながら付かず離れず、局面局面では貴重なニッチを補い合いながら今日まで。常に、ある意味「目の離せない」存在であり続けてゐる彼を、久しぶりにたっぷりと見た。

知ってる曲もあれば知らん曲もあり、その全てに彼なりの宇宙と世界観があり、それらはやはり「彼にしかできない」パフォームであることは間違いなく、さういふ意味では、私なんぞより遥かに先を進んで来た男なのだ。

ただまぁ、2時間ちょい休憩なしのぶっ続け、といふ構成(小便にも行けん)と、まぁそれこそが彼のニッチであるところの改造ギター(なんかまた謎の機関が増えてたな)の音がけっこうヒドい音だったのは、『けふは素晴らしいライヴだった』と言えない案件ではある。
楽曲の完成度(特に歌詞)に関しては私も一目置く存在だけに、もっと良い音で聴かせてほしい、とは切に願う。

7月18日(火)ーーーーーーーーーーーーー

そこそこ恩義を感じてゐた人に陰口を叩かれてゐる上に、その人にまつわる かなり残念なエピソードを聞き、自分が思った以上にゲンナリしてゐる。

私も幼稚な人間だが、聞けば聞くほどその行動原理が子供じみてゐて、なんだかネ、の世界。要領良く立ち回る事が必ずしも良しとは云はぬが、あまりに幼稚すぎて呆れる。

やれやれ。

7月19日(水)ーーーーーーーーーーーーー

しーシュのリハが昼から・・・
のハズだったのだが、ちょいと時間を甘く見てゐた上に、リハの録音なんぞを聴いてしまったりして(私は自分のプレイを聴くと、相当な高確率で寝てしまう癖がある)、いつの間にかだいぶ深く昏睡してゐた。気づけば約束の時間を30分も過ぎてゐて、慌ててチャリを飛ばす。

聞けばしーなさんも昼間に知らず昏睡してしまったらしく、北海道ツアーから続く疲労は、確実にこの老いた身体を蝕んでゐるやうだ。いや〜申し訳ない。

その後レッスンが22時まで。食欲もなく、帰宅後すぐ風呂入って、日本酒コップ一杯で昏睡。

7月20日(木)ーーーーーーーーーーーーー

バイト。
朝から目眩が抜けずキツい。またけふはとてもとても忙しく、へろへろになりながらの従事だった。不調を気にせず頑張ったつもりでゐたが、同僚から「調子悪そうね」と云はれて、あぁ隠せてないな、と。

けふはバイトのみだったのだが、帰宅してからもダルさは抜けず、晩飯の前に2時間もまた昏睡。こんなに寝て、夜眠れるんかいな?と思ふも、夜は夜でまた昏睡。

7月21日(金)ーーーーーーーーーーーーー

バイト連勤。
けふは昨日よりも不調が抜け、「爽快!」とまではいかぬものの、まぁ元気。世間の学生は「夏休み」に入ったらしく、そのテの輩が大挙するやも、と懸念したが、けふのところはナシ。昨日の忙しさに比ぶればなんてことない1日だった。

レッスンとバイトのシフトをうまく調整し、夏の間はなるべくこの二つの仕事がカブらぬやうにしてゐる。この時期、バイトからのレッスンはマジでホンマにしんどいので(毎日軽い熱中症になるやうなもの)・・。

さうなれば夕方5時にはウチにゐて、といふなかなかカタギのやうな生活。帰宅してシャワーを浴び、音楽聴いてギターやベースを練習して・・・、といふ、まぁかういふ人生も選択肢にはあったハズなのだな、と。