週変わりのシュウ

1969年以降その酒は置いてありません

7月22日(土)芸北正直村・山の音楽祭2023ーーーーーーーーーーーーーー

小松義則さんが提唱し、芸北の夏の定例会として恒例化してゐた「山の音楽祭」。
コロナによる社会情勢によって中止に追い込まれてゐた3年間の間に、小松さんは星になってしまった。
3年ぶりの復活となったその「やまおん」に、しーシュで参加してきた。

猛暑に苛まれる広島市内と比ぶれば、平均で2〜3℃は気温の低い芸北正直村。山間部特有の天候の乱れに翻弄されはしたが、出演者全17組、みなそれぞれこの3年間と小松さんに思ひを馳せ、歌い、奏でた。

トリ前を任せてもらったので、全ての感謝を込め「この素晴らしき世界」からライヴを始めた。我らの出番までにだいぶ「押し」てゐたので、例によってMCは控えダダっと5曲、お届けした。良いシメとなったのなら良い。

しーシュはこのテのイベントに呼んでもらうと、大抵「特別枠」を頂くことが多い。よぅは「ゲスト」といふ立場なのだが、我らが注意したいのは、そこに胡座をかかぬこと。自分らの出番になって会場に行き、他の出演者とは関わらず・・といふスタンスだけは避けたいと思ってゐる。可能な限りで搬入も搬出も手伝うし、出演時間はキッチリ守り、打ち上げにも参加し、地元の人たちと交流を持つ。

このコミュニティに我らを加えてくれたのも、小松さんだった。彼の懇意に恥じないデュオであり続けたい、と思ふ。山の音楽祭、今年は参加できて本当に良かった。

7月23日(日)ーーーーーーーーーーーーーーー

山の朝。
同室者のイビキになかなか苛まれ、あまり眠れぬまま早起きして湖畔でヨガなんぞ。

「コーヒーショップ」としての正直村はけふも通常営業。お客さんが来る前に我らは引き上げねばね。立つ鳥跡を濁さず、来た時よりもキレイにして正直村を後にする。

しーシュはそのままスタヂヲに入り、今度は「夜市」のリハ。新曲を演ろうとしてゐて、それを重点的に。夕方までけっこう真面目にリハし、帰宅。晩飯食ったらもぅすぐに昏睡。しかし、良き夏の滑り出し、であった。

7月24日(月)ーーーーーーーーーーーーーーー

狙った訳ではないが、バイトもレッスンも入らず、休みとなった。20日ぶりの休みである。

もぅけふは音楽的なことは何ひとつやらん、と宣言し、話題の映画「君たちはどう生きるか」を見にゆく。徹底した守秘をテーマに公開されたこの作品。見た人の中で真っ二つに良し悪しの意見が分かれてゐるのも面白い。私は・・・、疲れてゐるのもあってか、正直途中で何度か寝てしまった。

まぁ、作者があそこまで守秘を貫いてゐるのなら、それにシノゴノ個人感想を述べるのは野暮と云ふもの。

7月25日(火)ーーーーーーーーーーーーーーー

廿日市に移転した楽器店レッスンとバイトが兼任できるか、を試すためのバイト。11時から15時までのショート勤務だったが、ま〜ぁ近年稀に見る忙しさだった。昼の1時間で5万超えの売り上げ、つーとまぁザっと見積もっても60食以上のオーダーが入ったことになる。よぅやった。

15時に上がり、帰宅してシャワー。軽くナッツかなんかを腹に入れ、廿日市へGO。ヨユ〜で着。18時から20時半までレッスン。なんちゃないな。けふほどの激忙を潜り抜けてコレができるんなら大丈夫だ。火曜日にもバイトが入れられる。

7月26日(水)ーーーーーーーーーーーーーーー

朝、イレギュラーでヴォイトレの出張レッスン。この辺からなにか喉に違和感を感じてゐた。声帯の近くが腫れてゐる、といふかんぢ。風邪の時によく感ずる症状だ。一旦帰宅して夜のレッスンまで待機してると、なんや異常に眠くなって昏睡。

昏睡から覚めると、明らかに喉に痛みを感じており、ありゃ夏風邪でもひいたか、と思ふ。レッスンをしてゐると声が枯れ始めた。ヤバい。

7月27日(木)ーーーーーーーーーーーーーーー

夜中の咳が始まった。
数年に一度かぐらい、この時期(7月中旬〜下旬)にかけて喘息っぽい発作が起こることがあって、咳が続き喉を潰してしまったこと多数。去年出なんだので安心してゐたが、今年になって来おった。思へばこれで夜中じゅうゲンゲン咳くので、私は長年の夫婦同床から、ひとり仕事部屋に寝ることにしたのだった。

けふもひどい咳で、「寝入ったかな」と思ったら咳が始まり、を一晩中繰り返し、眠りはその合間合間に少しづつしか取れてない。完全に『調子の悪い人』になってバイトに行く。立ってる姿を見ただけで同僚が『調子悪い?』と訊く。あぁ〜。

バイトはなんとかやり切ったが、けふは夜にしーシュのリハが入れてあり、この状態で喉を使うのは流石にマズイのでは?と思ひ、リハは中止とさせてもらう。

7月28日(金)ーーーーーーーーーーーーーーー

服用してゐる薬が全く効いた様子はなく、けふも夜中じゅう続く咳に苛まれた。
体力の消耗甚だしく、起きた瞬間にもぅ疲れてゐる、といふね・・。

だが、日中はさほど症状が出る訳でもなく、多少掠れてはゐるが、フツーに会話もできる。どうあっても明日の「夜市」では歌わぬ訳にはいかんので、覚悟はしてゐるのだが、ど〜なる事やら・・・。

そんな中、多少でもほっこりする話題として、注文してゐたウクレレベースが届いた。前々から興味があり、例えばぱんぱかトリオん時とか使ったら良いんぢゃないか、と思って何度か買いかけたのだが、やめてゐた。
こたび8月に名古屋でThe Betyy’sといふ女性のウクレレデュオと対バンする事になっており、もぅ買おう!と・・。

この楽器、最近は金属弦による高性能なタイプも出てゐるらしいが、私が買ったのは初期型・・・まだ改良なんぞ加えられてない頃のモデルで、例の、うどんみたいな太っとい白い弦が貼ってあるタイプ。
ダビィな太い音がなかなか良いのだ。レゲエなんぞに大変向いてるんぢゃないか、と思ふのだが・・・。

7月29日(土)薬研堀夜市 第38回ーーーーーーーーーーーーーー

さて、しーシュ隔月定例会「夜市」も38回目。
前回からゲストを迎えて、自分ら的にも刺激になるやうな企画でお届けしてゐる。今回のゲストは私の元弟子にして朋友、岡山のファーストコール・ベーシスト 大室裕二(現・朝井裕二)。まぁいろんな事情で苗字が変わったゆうじが、郷里である広島でライヴをやるときにはこのタイトルでやりたかった、といふ「昔の名前で出てゐます」。

ベース弾きが主軸のバンドに、もぅひとりベーシスト、といふやや難しいマッチングだが、某超有名なポップバンドが、一時期なぜかツインベース編成になってゐて、それが全く意味がなかったのを思へば、あれよりは実のある事が出来るんではないか?と思ふ。

それより私の懸念は、咳の続くこの喉。幸いけふまでに絶望的なツブれ方はせずに来れた。会場入りの前にちょいと声出しかねたプチリハをしたが、特に問題はない。あとはステージ上で咳き込む事がなければ・・・と云ふかんぢ。もぅここまで来りゃ「運」だね。

そして始まった「夜市」。

ま〜ぁニンゲンの集中力といふか対応力といふか、スゴいもんで、『咳の合間に呼吸してる』みたいなかんぢなのに、イザ歌い始めるとピっと止まる。むしろいつもよりブレスや発声に気を使う分だけ歌い方が丁寧になり、そのままラストまで17曲(ぜんぶ唄った訳ではないが)、駆け抜ける事ができた。最後の最後、なぜか歌い慣れた「砂に泣き」で初めて、「歌詞を忘れる」といふ私にしては大変めずらしいハプニングがあり、まぁ気負わずに『やり直しッ』と云って演り直せたのも結果として良かった。

いいライヴだった。
ゆうじは恐ろしいほど緊張してゐたやうだが、それを上手く跳ばせる為にしーなさんと私が練る策が、演奏そのものに良い緊張感と一体感を与え、割と近年ベストな出来のライヴとなったのでは?。
打ち上げではまた『咳の合間に呼吸』みたいになったが、良いライヴを終えれたのでぜーんぜんツラくない。

本来、家族総出で来る事になってゐたが、直前に予定が崩れ、長女と父ふたりでの広島行となったゆうじ。また家族連れておいでよ、と送り出し、近い再会を誓った。

ところでけふのライヴ。1/3ぐらいはギターを弾いた。17歳の時にバイトで買ったオベイション。40年前か・・・。持ってる中ではいちばん古い楽器だ。

最近はギターと云へば「ごだん」を弾くので、けふは数年ぶりかに電気を通したかんぢ。もぅフレットがチビてて、正直すごい弾きにくい楽器となってゐるのだが、今度のソロ・ライヴ(8/22:よるのよはく)では、あえてコレを使って全編演ろうと思ってゐるよ。