週変わりのシュウ

長い夜を歩く君に

11月1日(水)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

また、月が変わった。

しかし、壱年が365日で、それを12コに分割し、さらにそれを30コ前後に分割し、さらにさらにそれを24コに分割し・・・・、と云ふことしか、我々は「時間」と云ふものを理解できておらない。そして時間の経過がなぜ物事を「劣化」させて行くのか、人類はまだまったく無知なのだ。

「進んでゆく」といふ事は、何なのだらうか?

11月2日(木)清水明日香 in 広島@ふらんす座ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なにわの妹分 清水明日香の広島ライヴをサポートする。
今までづっとしーシュでお世話してきたが、そろそろ広島の固定ファンも付いたやうであるし、ここらでひとつアスカの名義でやってみてはどうかね?、といふ事で、私は「共演者」といふニッチに収まる。

事前にネットであれこれやり取りし、けふのリハが唯一の音合わせ。新曲もあったのだが、いいかんぢにこなせた。前も書いた事があるが、このアスカと私は、なんかグルーヴ感が近いところがあるやうで、バラードとかにおいても あんまり苦労せずにビートを合わせる事ができるのだ。

アスカ自身はふらんす座の独特の雰囲気に呑まれて、最初かなり戸惑ってゐたが(初めてでもなからうに)、それを私が指摘した後半はリラックス度が増し、いいかんぢにライヴを進めた。

私はソロコーナーを3曲ぶん。声の出が悪くて「ありゃ?」といふかんぢだった。この頃リハで出てた声が本番で出ない、といふ事が割とある。これはアレか?「ジストニア」とかいふやつか?。そげな繊細な病魔に、私が捉われるとでも?。

明日は下関はT-Gumboでこのデュオ。

11月3日(金/祝)清水明日香 in 下関@T-Gumbo ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

昨日に引き続く流れで、アスカにとっては初めての地となる、下関ライヴをブッキングしてやる。
今回の西日本ツアーを決めた、とアスカから連絡が入った時、なんとなく『翌日とかは何してンの?』と訊ねたところ『予定ナシ』との事だったので、だったら下関でやるか?と打診したもの。

結局のところアスカは、下関以降の上手いブッキングを組み、えぇかんぢに大阪へ帰るルートを作った様子。旅が上手になってきたね。

さて、吝嗇の私は高速道路不使用で下関を目指さねば。5時間行程を見越して広島を出発。忘れてゐたが世間は祝日のやうで、まーぁ広島はどエラい混みかただった。11時にウチを出て、山口県に入れたのは15時!(フツーは2時間もあらば・・)。途中で飯食ったりしながらのんびりと・・と思ってゐたが、間に合わんかってはイカんので、とにかく下関を目指して休憩なしで走り続けた。

まぁなんとか入り予定時間には下関T-Gumboに着き、マスターの磯部さんにご挨拶。ほどなくしてアスカも来て、リハやら音合わせやら。

けふは下関の朋友 STRIDERが共演を務めてくれる事になってゐる。彼はこのところ『酒と歌』といふ、自らが推薦する日本酒とそれに合う自家製のツマミ、をライヴチャーヂとは別に格安で提供する、といふライヴスタイルを取っており、けふも何やら色々準備してくれてゐる。いいことやってるねぇ。

会場は、九州地方からはるばる訪ねてきたアスカのファン、STRIDERのファン、お店の常連、に私の旧友が集まって満杯状態。ママさんが途中で買い出しに出ねばならんほどの盛況で、アスカの初下関公演を寿いだ。

ノった分だけ昨日よりだいぶ荒い演奏になったが、昨日より噛み合った部分もあり、アスカのソロも私のソロもデュオも相当えぇかんぢに共演ができた。満員のお客さんも大盛り上がりで、私の友達もアスカを気に入った様子。アスカよかったねぇ。

私は本来ライヴが終わった時点で、夜走りして広島に帰ろうと思ってゐたのだが、上述のSTRIDERの「酒と歌」。そんなステキな企画に乗らぬわけにはいかんだらう?と・・。ライヴが終わった時点でマッハで片付け、翌朝まで低料金で停めておける駐車場(下関市は駐車料金が高い)に停め直し、マッハで店に帰って日本酒を。

うむ。良き夜だ。

11月4日(土)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

市営駐車場で目覚める下関の朝。
けふはまぁ広島に帰るだけなので、のんびりと。

私は下関って「急げば帰れる距離」といふのがあって、ライヴ以外ではシーモールか飲み屋ぐらいしか行った事がない。タマには名所旧跡でも見るかネ、と思ってたところ「忌宮神社 この先100m左折」といふ看板があったので、フラと。

神社そのものもなかなか立派で良かったが、それに付随する商店街みたいなのが、とても良い雰囲気だった。へ〜下関にこんな所があったんだねぇ・・。立ち寄って良かった。いちをう神社にお参りして、健康と平和を祈願しておく。

あとはひたすら道、道、道。夕方前に帰宅。夜まで寝る。晩飯食ったらまたすぐ寝る。明日も朝から早いのだ。

11月5日(日)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なぜか知らぬが、ことの流れで「全国高校生文化祭」といふものの、バンド部門広島大会みたいなのを審査することになる。教育委員会も絡むシッカリした会で、背広を着こなす正規の「顧問(いわゆる先生)」に混じって、スキンヘッドにピアスの老人が、高校生を「審査」するとは・・・。

まぁ大手音楽振興会所属時代にも何度か経験してゐるので、そのやうなかんぢで・・。オーディション形式とは云へ、ここは プロを目指す子が出る訳でもないので、演奏内容はまぁ正直レベルの高いものでもない。むしろ高校生らしいフレッシュさやらを評価してほしい、とのことで。

まーぁしかし「部活」としてバンドをやってるやうな子達だから・・・、なんだらうけど、みんなお行儀の良い子達ばかりで、今の時代こんなんだな〜との思ひ。私なんぞもどっちかてぇと真面目な高校生の部類だったが、もぅちょっとは尖ってたやうな気もするけどなぁ・・。まぁ下手にイキがらんのはいいと思ふけど・・・。

遠からず話題になるかもしれない、「ほぉ」と思ふやうな上手な子もタマにゐて、さういふ子の未来にどうか幸せを、とガラにもなく思ってしまう。幸い、生徒たちの中には知ってる顔はなかったが、他の関係者は知人ばかりで、懐かしい人たちの顔も見れてよかった。

11月6日(月)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バイトへ。
やや雨模様のせいか、月曜日にしてはさほど忙しくはなかった。若い新人くんがテキパキと仕事を覚え、戦力になってくれてゐるので、助かる。私は戦力になるまで3年はかかったが・・。若いってスゴいね。

11月7日(火)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

レッスン。
住宅地のなかにポツンと存在した前住所から一転、いまや超大型買い物モールの中にある火曜日の教室。
巨大モールなだけに、季節ごとの商戦喧しく、こないだまでハロウィン云々だったものが、一気にクリスマスへ向けて流れ始めたやうだ。

まぁ、そんな中でレッスンしてゐる、といふのは、悪くはない気分。

11月8日(水)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バイトへ。
冬の新メニューが始まって てんやわんや。私の持ち場で担当する業務が一気に増え、「ぐぬぉ〜」と云ひながらこなした。バテた。

けふはその後レッスンもあり。今月はあんまりレッスンが入ってないので、バイトを多めに入れたんだが、大丈夫か?私。

11月9日(木) しーシュ&宇月 彩:ふれあいコンサート@うじな保育園ーーーーーーーーーーーーー

保育園でのコンサートにしーシュで!!。

古い知人である、ライアー奏者 宇月 彩さんからのお誘いで実現した保育園コンサート。彼女は定期的にこれを行ってゐて、我らともよしみのヴィヲロン奏者 京都のよっしーこと末松よしみつさんも何度かゲストで来てゐるらしい。けふは我らがゲスト、てことで。

私は意外にかういふイベントに「ノる」方で、けふも色々ネタを仕込んで来た。流行りモノは演らず、正統派で勝負、といふ気概は変わらず、そこにしーシュらしい奇抜さも加えて、の40分。オリジナルである「私はモナカ」では先導してないのに自然に手拍子が起こる。子供らが知ってる曲では大合唱も起こり、挙句に近所を散歩で通りがかったお年寄りが、漏れ出る歌声を耳にして「聴きたい」と申し出てくれたり、教職員の皆さんも大絶賛の良き仕事ができた。

しーなさんの提案で北島三郎の「与作」を演ったのだが、これがおぉウケ。あとで頂いた連絡によれば、けふは壱日じゅう子供らが「へいへいほー」の合唱でスゴかった、と。

まぁ、このコドモらの中にひとりでも、大人になって音楽を演り『さういやコドモの頃、保育園で変なおじさんとおばさんの生演奏を聴いたなぁ』とか、思ひ出してくれたらそはIts a wonderful worldよ。

あ、けふの私は音響機材の関係で、終始ギターを演奏。結果としてもさうしてよかった、といふかんぢ。この頃ギターを弾くのがさらに楽しいかんぢがしてゐる。

午前中に仕事が終わる、といふ良き仕事。昼飯を喰ひ、その後はリハと動画収録。夕方から軽く打ち上げで近所呑み。21時には帰宅してフロに入って寝る。明日はバイトっ。

11月10日(金)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バイトへ。
雨模様にてヒマな壱日だった。

このバイトを始めたのは、まぁ仕事が減ってきたから、てのもあるが、それまで職業楽師一辺倒でやってきた人生を、なにか別の生き方に・・と思ったから、も大きい。そして5年目の年末が近づき、あの時思ってゐた「別な形の音楽人生」に近いかんぢに暮らせてゐるのが、なかなか良いな、と思へるのだ。

11月11日(土)ギター弾き語りソロ「吟」@お好み焼きのささふくーーーーーーーーーーーーーー

ウチから歩いて1分(もかからんかな?)、可部線安芸長束駅下車10秒、にあるお好み焼き屋「ささふく」にてライヴ。ここの店主とは懇意であり、「ライヴに行きたいと思っておるが、店が休みの時にしか行けんし、その機会がなかなかナイ」と嘆いてゐたので、ぢゃあ店でやるか?と。

コの字の鉄板があるだけの店なので、生音で充分だらう。
この辺り、大学があってそこの学生たちで賑わうこともあり、店主も「そっち系」の付き合いが多い人物なので、私は逆に日頃かういふところでは聴けぬやうなレパートリィを準備。ギター一本でつらつらと40分。

もっと落ち着いたかんぢで演りたかったが、チョイと狙いすぎた感もあり、逆にややワタついた印象のライヴになってしまったかもしれん。テンポも早かったと思ふ。アンコールも特に起こらず、ちーんと終わってしまった(苦笑)。

まぁ終演後にお客さんと話したところによると、私の歌は聴いてるうちにどんどん惹き込まれていって、現実を忘れてしまうかんぢがあるのださうな。んで、ツイ拍手をするのを忘れたりするらしく、いやいや拍手ぐらいしてくれよ、と(笑)。まぁ、お客を煽ったり、みたいなことは一切やらんしね〜。

まぁ狭い店だがいちをう満員となり、オーダーも多く(私のお客さんはかういふ店でのライヴに慣れており、かういふ店ではオーダーするもの!と分かってらっさる)、店主にも顔向けができた。
私はこの店が立つ以前からここに住んでおり、ココも元は肉屋さんだったなぁ、とか思ひながら、たった十数年でどんどん変わってゆく街並みを、やや切なく思ふものであった。