週変わりのシュウ

ゴドウを待ち侘びて

6月1日(土)ーーーーーーーーーーーーー

先週から始まった謎の体調不良・・・まぁ風邪なんだらうが・・が好転せず、ひたすら寝込む週末。
ぬぅ〜〜・・・。

最近 king gizzard & the lizard wizard といふバンドに注目してゐる。近年珍しい変拍子バンド。パっと聴きプログレ臭はないやうにも思えるが、クリムゾンのディシプリン期に通ずるポリリズムやクロスビートを感ずるんは、やっぱり影響受けてンのかね?。そこら辺のニーちゃんみたいな朴訥とした見た目と、ガンガン展開する変拍子サウンドのギャップがまた面白い。曲によっては微分音も使ったり(そういうギターを使ってる)してゐて・・。

調べてみるとこのバンド『超量産型』らしく、時期によっては1週間に一作品、とかいふペースで新作を発表してゐるさうな。はァ〜〜〜すげぇな・・。例によってフジロックフェスティバルへの参加で、日本での知名度も上がりつつある様子。

6月2日(日)ーーーーーーーーーーーーー

ちょいと縁あって 東京某所のとあるライヴ配信を「有料」で見たのだが、その内容たるや割と悲惨なシロモノだった。個人としては確かに名の売れてる楽師(メヂャーデヴーもしてる)らしいのだが、この内容のライヴで金取っていいのかね?といふ・・。

その楽師 初めてのソロ、といふ事で、会場も満杯のやうだし、応援に駆けつけたといふ飛び入りのベテランの顔ぶれ見ても、まぁ人気のある人なんだらうけど、肝心のライヴの内容が完全な内輪受けに終始した辿々しさ、といふのはナンとも情けない。正直、これが満員になって、なんでしーシュが集客に苦労してゐるのか?。その理由が「メヂャーでないから」といふのならば、そんなメヂャーなんぞクソ喰らえ、とすら思ふ。

最近そんな青臭いことを考る事すらなかったのだが、久しぶりになんかこの国の音楽業界の仕組み全てが、もぅどうでも良くなった、といふかんぢ。

6月3日(月)ーーーーーーーーーーーーー

パーカッションの宮本香緒理とデュオのリハ。
なんか依頼された仕事で私とのデュオを演ってみたくなったさうで、お誘いを受けた。パーカッションと一緒、ならギターでもいいんだが、かをりちゃんからは「ベースで」との話なので、まぁそのやうに・・。

いちをう弾き語りが主軸になるので、ピッチシフトで常時1オクターブ上を重ね、いつものやうに弾き語る。バラードはやっぱ少し無理があるんで、それはギターで、かねぇ?。けふのところは「何が出来て何が出来んか」を確認するためのリハ。体調は戻っておらず、かをりちゃんにも心配かけてしまった。情けないね。

歯医者の定期検診の予約をしてゐたが、なんか微熱があるのでこれもキャンセル。帰宅し、女房の作ってくれたうどんを食って力無く寝込む。

6月4日(火)ーーーーーーーーーーーーー

生徒の希望でジョージ・マイケルのベースラインをコピー。
まぁよくあるソウル&ファンク系の音楽で、悪くない。ベースラインもシムプルながら個性的で面白く、かういふ曲はコピーしてゐても楽しい。

だが、コピーするためにYouTubeに上がってるオフィシャルのPVを使うのだが、このヴィデヲの内容が、ジョージがゲイであることを隠さなくなった時期のVで、ノンケが見るにはキツい(笑)。筋骨隆々の毛深い男が無駄に水に濡れて踊ってたりして、キツい。私はLGBTを差別しないスタンスではあるが、かういふのを見るのはキツい。

6月5日(水)ーーーーーーーーーーーーー

わりと良い目覚め。けふから通常業務なのでしっかりせねば。栄養ドリンクをヅケて、まづはバイトだ。

まぁバイトで暑い厨房内を走り回れば、少々の不調は霧散するんだが、問題はそのあと。一旦帰宅しレッスンまでの時間が一番シンドく、だいたいこの時間帯に微熱が出る。暑いからと言って油断してるとヒドい目に遭うのだ。ので、けふは用心し、生徒が「暑い」と言っても「我慢せぇ」と言ってエアコンをつけない(笑)。その調子で22時までレッスン。

なんとかここ数日では一番マトモなかんぢではあった。

6月6日(木)ーーーーーーーーーーーーー

ゆんべのマトモなかんぢはどこへやら、目覚めた瞬間からここ数日で一番キツい倦怠感。体温も37.3℃とビミョ〜な微熱。けふはしーシュのレコーディングなんだが・・。

しーなさんもツアー以降不調を引きずってゐて、完全な鼻声。けふはこれを活かせんか、と歌の別録りに挑むさうな。私は顔色を見た瞬間、カズイに「今日は歌は無理だな」と云はれ、まぁその通りです、と演奏に終始。ベースとギターとドラムを録って、トラックを完成させる。

けふは写真家の江口智子がスタヂヲに来て、色々オフショットとかを撮ってくれる。彼女は私の歌の生徒でもあるが、楽曲からのイメーヂで良いショットを撮ってくれる。「夕闇を待つ猫」のジャケはその最たる例。今回もまだこちらからのアイデアは伝えず、録音の現場などを見てもらって、イメーヂを作っといてもらう。

6月7日(金)ーーーーーーーーーーーーー

バイトへ。
けふから広島市内は「とうかさん」と云ふ夏越しの祭りが開催され、街は混雑が予想されるその初日。当然ながら飲食店もそのアオリを受けぬはずはなく、けふは始業の瞬間から激忙が始まった。久しぶりに1時間の売り上げが6万円を超える快挙。夜はさらにスゴいことになるんだらう。

私は夕方前には終業。
一旦帰宅し、けふは40年来の相方 三代目春駒と20年来の相方 椎名まさ子がタッグを組む「ハルコマサコ」のライヴを、客として観にゆく。今回は豪華ゲストにウッドベースの中野チカラ、トラムペットの河村貴之を迎えての「世界水準(本人談)」ユニット。『ついにこの界隈からも呼ばれなくなってしまった』と冗談めかして人には言ったが、会場でも多くの人に「今日は出ないんですか?」と訊かれる。「まぁまぁ」とか云ひながら、純粋に観客として長きの相方二人が組むタッグを見る。

椎名まさ子の的確なサポートは流石の一言。ベースのいない編成に厚みと彩りとリズムを加えてゆく手腕は、さすが我が相方!。春駒に容赦ないツッコミを入れるタイミングもお見事(笑)。
そしてその春駒がこれまで書き溜めてきたオリジナル曲の、やはり水準の高いことよ!。たしかに「世界水準」と云へなくもない。このコンポージングの才能と情熱が継続できれば、春駒は間違いなくひとかどの音楽家になってゐたことだらう。私の青春のいち時期を預けた才能は、やはり間違いではない。良いライヴだった。

もっとたくさん観に来ればいいのに・・。

残念なのは、音がヒドかったこと。特に春駒の野太い歌声が耳に痛いかんぢで、ピヤノやウクレレに全く馴染んでおらんかったのはいただけない。私以外にも耳を押さえてた人が何人かゐた。JIVEみたいなちゃんとした音場の箱で、これを聞きたかった、といふのはある。