週変わりのシュウ

ところがそれがネ・・・

3月9日(土)

自分から蠢いて行かねば存在すら葬り去られてしまふのではないか?との思ひから、けふは久しぶりに一人で「飲みに出て」みた。楽器も荷物も持たずに。

まづ、スタヂヲのすぐ近くにありながら、なかなか伺えてなかった友人の店に。美味さうなつまみがメニゥにあるも、なんせ高コレステローラーなのでアブラものは控え、ハムとかでビール飲む。店内はそこそこ賑わってをり、その喧騒の中で、カウンターで一人飲むのはなかなかオツなもんだ。

で、けふはジェームズ佐藤こと佐藤弘之さんがJugemでライヴ演ってるらしひので、見に行くことに。芋ロック飲みながら、ここ数年の相方 五十嵐 進を鍵盤のサポートに従えて、の相変わらず見事にユルいステージを楽しむ。

イガラシは同じ楽器店のインストラクター仲間ではあるが、もぅ数年顔を見てない。久々の再会。どーしてるよ?などと話しながら、みな年老いて来たよの、と。

その後、お客さんからのリクエストで、何故かワシが佐藤さんオリジナルの名曲「蜃気楼」をピヤノで弾き語り。興が乗り、佐藤さんイガラシと1曲ギターでセッション。期せずして楽しいセッションの夜となった。

「歌ってくれたお礼に」とママのLucyが出してくれた芋ロックをかぱかぱ飲み、やがて

3月10日(日)ぱんぱか大作戦「鍋」@おうちbar ひらひら

気がつけばゆんべは2時ぐらいまで飲んでたやうだ。

重めの二日酔いを意識しながらぱんぱかトリオのライヴに出発・・・・せんとしたところ、なんと車がパンクしてゐる!。えぇ〜〜!なんやこれ?。

慌てて友人に電話。事情を聞くと快く運転手を買って出ててくれ、車まで出してくれた。「困った時はお互いサマよ」と笑う友人に感謝。

にしても、ここん処 車にトラブルが続いてゐるな・・・。なんかよろしくない傾向ではある。

そんなかんぢでバタバタと会場入りし、サウンドチェックをし、鍋を作り、お客さんが来て、といつもの流れ。最近 なにやら旧縁が続き、ワシの高校時代の同級生が来てくれる事が多く、けふも彼らが一番よく食ってくれてゐた(笑)。まさかこの歳になって、彼らとこのやうな形で同席するたぁね、と云ったかんぢ。幾つになっても友人、といふは ありがたいね。

けふもカワちゃん、ノリノリで良いライヴだった。

ただ、帰りの車の中で、ライヴ中に声が荒れ始めることをカワちゃん気にしてをり、ならヴォイトレでも受けてみたら?のやうな事を云っておく。

あと、お客さんの中に本格的にフラダンスをされてゐる方がゐて、この人がライヴ中に踊る姿は、それぁもぅたいへんに美しかった。

3月11日(月)

パンクした「ぐっち」に、いちをう応急処置だけして、友人の整備工場へ持って行く。ちょーど冬用タイヤからノーマルに戻すつもりだったので、まぁ時期的には良いタイミングか・・・。

今月末から来月末まで、また結構な長旅をこれで走ることになってゐるので、点検も。やはり結構あちこちに経年なりのガタが出ており、まぁ古いクルマに乗る、といふはさういふ事だよなぁ、と・・・。

考へてみたらワシは30歳で自分のクルマを持ち、そぃから23年で3台乗り換えてゐる。もちろん全て格安の中古車だ。クルマ的に20年で3台、てのが妥当なのかどーなのか・・。

もしかしたら新車を買って丁寧に乗った方が、もっと長持ちはするのかもしれんが・・・・。

3月12日(火)

遅ればせながらアニメ映画「君の縄」を見る。

ワシらには馴染みの飛騨古川がモティーフになってゐるさうで、確かに見た事があるやうなないやうな、そんな風景が描かれてゐる。さういや、ワシらが滞在中にも「聖地巡礼」とかいふアニメ好きの人々がゐたな・・。

話の内容は、まぁ荒唐無稽を絵に描いた(!)やうなストーリィで、ツッコミどころ満載なのだが、画のディティールの細かさは、確かに話題になるだけの事はある。写真と見まごうばかりの緻密なセル画は見事。

しかしまぁ、何より音楽がヒドい。

局面局面で流れる音楽は、ストーリィそのままをなぞってゐるだけ(例えるなら、人が死ぬ場面で『君が死んだ〜』といふ歌が流れるかんぢ。アホか?)で、イマジネーションのカケラも感じさせぬし、明らかに蛮布尾生地金聴いて育ったんだろ?お前、みたいな没個性な歌声。しかもこれ、タイアップとかではなく「映画音楽」としてクレジットされてゐる。

途中で音を消してしまったほど、近年稀にヒドい「映画音楽」だと思った。でもなんやこれ公開当時はすげぇ流行ったンだって?。へ〜〜〜ッ!?。

あとはネ・・・。最近のこのテのアニメでどぅやら「御法度」とされてゐるらしひ「パンチラ」がちゃんと描いてあったのは感心。そもそもあんな短いスカート履いた快活な主人公を描いて、一度もパンツが見えない、なんて逆にイヤらしい、と思ふ。

*補足 「君の縄」といふエロDVDがホンマにあるらしいね。

3月13日(水)

こないだから、トマス・ハリスの「ハンニバル」を読んでゐる。

映画ではアンソニー・ホプキンスの怪演や、フィレンツェやサルディニアの美しい風景、それとまぁ云はれるまで誰か分からんゲイリー・オールドマンの存在感がストーリィを支配してゐるが、原作ではまた別の味わい(映画には出て来ない人物も重要なキャラとして存在)がある。

映画が話題になった頃に一度読んでをり、久しぶりの再読。で、良いテンポで楽しく上巻を読み終わり、ワクワクしながら「さァ下巻を」と思ったら、下巻が見つからん、といふ・・・。

本棚を全部攫ってみたのだが、「ハンニバル・ライジング(上下巻)」も「羊たちの沈黙」もあるのに、何故か「ハンニバル」の下巻だけがない!。

確かに一度は読んでゐるのに!。何故ないのだ?!。

3月14日(木)

「ハンニバル」下巻がど〜にも見当たらんので、古本でまた買い直すか、と思ひ古本屋に行くも、ここでも「下巻」のみがなかったりす。ん〜〜〜〜、どぅいふ事だ?。

しかしまァ、本屋、といふはいつ行っても落ち着く場所であるな。

人によっては「図書館」をそのやうに捉える向きもあるやうだが(村上春樹とか)、ワシにとってはやはり「本屋」「書店」こそが、少年時代の原風景、とも云へる。

漫画本を立ち読みすれば怒られる(当時はまだ漫画本もパッキングされてなかった)のに、文庫本単行本はどれだけ読みふけってゐても注意されなんだ、といふのが、子供心にも優越感を感じさせ、ま〜ぁ近所の本屋に日参してゐたものだ。まぁ半分くらいは「ハヤカワSF文庫」の、ちょいとエロい挿絵(宇宙モノや秘境モノで、何故かやたら露出度の高い女性キャラが描かれてゐる)を眺めてゐたやうにも思ふが、少年時代のワシのとって、「本屋」は安らぐ場所のひとつであったことは確かだ。

ので今も旅の先々で、目についた本屋には、必ず寄るのである。

3月15日(金)

2005年に、それまで関東方面ばかりだった旅を大幅に南へシフトし、九州を独りで回ったりした。

今思へば、全然ギャラにならぬ旅だったハズなのだが、あの頃 旅銀はどのやうに捻出してゐたのか?。まぁ広島で沢山レッスンはしてゐたが、「旅で黒字が発生する」やうになったのは、だいぶ後になってからだった。

気楽なもんだったな、と思ふ。