週変わりのシュウ
4月26日〜28日
春旅の記録4
4月26日(金)春旅2019七日目:関 Rock'n roll cafe
ツアーも残り二日。
けふは富山から岐阜県関市へ。
ここは約200Km。もぅ何が遠くて何が近いとかって分からんね。
どのみち日本列島の中心部を縦に移動することに違いはなく、こないだ名古屋から北上してった道を南下する形。岐阜を目指すなら途中で飛騨古川に寄れるではないか、と、事前に何も知らせずカツカツ兄貴こと川端克彦氏の「福禅寺蕎麦」を訪れる。
女将のミヨさん共々、急に訪れたワシらにたいそう驚き、喜んでくれた。
他にも古川でライヴ演れば必ず見に来てくれる人たちの店を訪ねたり、車旅のメリットをおぉいに生かした、「ちょい寄り」の飛騨古川。う〜む、こらぁ車の旅がクセになるで。
さて、さらに車を進め、岐阜県は関市のだいぶ山ン中にポツリとある名店Rock’n roll cafeに着。オーナー福田 裕治センセイ(小学校の校長先生だった)、の相変わらずの笑顔で迎えられ、セッティングほかあれこれ・・。
今までのこの会場のライヴでは、いろいろとネタを仕込んで演ることが多かったが、けふはオリジナル中心にぢっくり聴いてもらふライヴを。音の良さも相まって、ワシらも気持ちよく歌い、弾いた。
ベースソロの最中に手元に飛んで来た蚊を撃退す、といふ離れ業が、ベースソロよりウケる、といふ事態も。
週末ではないから集客は厳しいかも・・・といふ事だったが、けっこうなお客さんが集まってくれ、良きライヴとなった。中でも、この地の仲間であり、明日は自身らのワンマンも控えてゐるボスコ・エ・マーレの皆さんも忙しい中 集まってくれてをり、感謝。
ぢつはワシら、このライヴを終えた足で大阪まで夜を走る事にしてをり、それをMCで云ったところ、センセイは『カフェイン3倍!』といふ缶コーヒーを差し入れしてくださった。ありがとうございます!。
それらを頂きながら夜の高速道路を往く。
なんでさうしたか?、といふと、関市に適切な宿が取れなんだ、といふのと、この週末から始まる前代未聞の連休による道路の渋滞事情が、今のところまったく「読めない」からで、できるだけ関西に近づいてゐた方が良からう、といふ合議に基づき・・。
実際、深夜の高速道路は大型輸送トラックの往来がいつに増して激しく、SAには空きスペースもない状態。やや下り坂であった天候は、滋賀県に入る頃には立派な嵐になってをり、強風と大雨と稲光の中、ヒィ〜、とか云ひながら西へ向けて走る。
4月27日(土)春旅2019千秋楽:大阪 関目 我らの家
さぁ、長き車旅もいよいよラスト。
初日、焼津までの途中で立ち寄った関目は我らの家で、千秋楽だ。
ゆんべのうちに関西まで走っておいてよかったのだが、けふは昨夜の嵐と真逆によく晴れ渡った空が、なにやらえれぇこと寒い。いちをう持って来てゐたブルゾンが役に立つほど、冷え込んでゐる。
我らの家、は既にソールドアウトださうで、店にはもぅテーブルが人数分しっかりセットされておった。
日中はカレーうどん食ったり、リハしたり、なんやかんやしてたらすぐ夕方だ。店の二階で準備してゐると、階下はすぐに賑わい始めた様子。
なんせ初日に立ち寄った時に会ってる人も多いので、ホンマに地元に帰って来たかんぢすらある。安定のお客さん。
もぅなにも気を衒う必要もなく、粛々とオリジナルの数々を弾き、歌う。
3ステージに分け、たっぷりと21曲。
ちょいとリヴァーブが深すぎた?といふ声もあったな。こないだの銭湯ライヴの影響だらうか?。それもあって「けふはかなり癒しのしーシュでしたね」といふ反響も。
いやぁしかし、本当に毎回きっちり満員にしてくれる我らの家の素晴らしさよ。当人たちは料理に給仕に忙しすぎてほとんど聴く暇がない、といふゴンスケさんとミヨさんには、感謝してもし切れない。立ち寄ってタダで歌うことぐらいで恩が返せるとは思ってないが、それくらいしかワシらには出来さうもない。本当にありがとう。
そして毎回 足繁く通ってくれる関目のお客さんに、心より感謝。
ワシは打ち上げ中に一度寝落ちしてしまったが、ぢき復活し、最後らへんはMiyoGonのバンジョー奏者ワギィに、「ノリとイキオいの違い」「タイム感覚の共有」「リハと練習」についてかなり論理的に語ってゐた。
良い夜だった。
これにて、しーシュ春旅2019。全10日間6都市を巡るロングツアー、めでたく終了。みなさん、ありがとうございました。
4月28日(日)春旅2019:広島へ
ワシは本来、この日の夜に広島で一本レッスンを入れてゐた。
それに合わせて、やや早めに大阪を出ねば、と思ってゐたのだが、ゆうべその生徒さんから連絡が入り、レッスンをキャンセルして欲しい旨。
急ぎ帰る必要がなくなったので、ゴンスケ&ミヨさんと昼飯を食ってから大阪を出る事にす。パスタを食べに寄ったリストランテのオーナーも、ゆんべのライヴに来てくださってをり、「昨日は素晴らしいライヴを」と云っていただける。
良き人たちの縁を辿りながら、旅を続けてゐる、と思ふ。
反面、タマに立ち寄るだけのワシらには窺い知れない色々な事情も、それぞれにあるのだらう、と思ふ。それらは時折アタマをもたげ、我らの活動に昏い陰を落とす。旅人として関わる我らが、その諍いに加担していないことを祈るほかはない。
ワシらもいつまでも旅ができるとは限らない。迎えてくれる人々も、いつまでも同じ状況では居られるとは限らない。
必要もないものに心を痛め、ただ純粋に愛してゐたハズの音楽まで、辛いものになってしまふ事だけは、避けねばならない。
それを強く祈りながら、広島までの道をひた走るしーシュであった。
Being on the Road.