週変わりのシュウ

五月雨はみどりいろ

皐月はうたう

5月1日(金)

混乱の中、5月になった。
世は事もなし、に見えぬでもないが・・。

けふからしーシュの配信番組「チョイ出し椎修」が始まった。どれくらい視聴率が稼げるか判らんが、まぁ公約通り月2回のペェスで続けてみやうと思ふ。

生徒さんが、持続化給付金の事について資料を集めて持って来てくれた。これ、同業者の間でもしばしば話題に出てゐる助成金。だが、まだ具体的に「もらえた」といふ人がおらず、実感がない。よしんば 申請したとして、果たしてワシはこれの対象になるのだらうか?。

5月2日(土)

ぱんぱかフェスティバル@配信。の日。

この配信ライヴのために、実際の音を出してやるリハよりもはるかに時間をかけて準備と調整をし、投資もし、けふ当日も 本番ギリギリまであーでもないこーでもない、と喧々囂々やり、本番に挑んだ。

そしてやはり、専門知識と専門機器を持たぬものの「配信の限界」がよく解った。この日のこれに関しては、これが精一杯だっただらう。カワちゃん、よぅやった!。全面サポートしてくれた川野のっちもありがとう。

5月3日(日)

雨。久しぶりだ。

仕事も入らず、外出も控えよ、と云はれて毎日ピーカンではあまりに切ないが、このやうにあからさまに雨だと、良い。もぅそのやうに決めて、けふは完全に家から出ぬ事にす。

DVD「虹蛇と眠る女」観る。こないだ観た「フレッシュ&ボーン」もアメリカの田舎を舞台にした話だったが、今回はオーストラリアの田舎・・・も田舎、ものすげぇ田舎の町が舞台。まぁ、こんな辺境地にも人間の色々はあり、大人はいつも現実に翻弄されてをり、コドモは御構いなしに見果てぬ夢を見て、暴走する。さういふ話。

びっくらするくらいオチのないままに終わったが、まぁ面白かった。

5月4日(月/祝)

いわゆる黄金週間、である。去年はライヴとレッスンが一日置きに入ってゐて、それなりにユルく過ごした。その前の年は、1日〜6日まで毎日ライヴが入った。
今年はまぁ時勢柄仕方ないが、見事になにもないGWである。まぁホンマに仕方がない。せめて金を使わぬやうに過ごすほかはない。それは得意なので・・。

けふは100年ぶりにソロアルバムを製作中の相方、椎名まさ子を手伝う。ゆんべのうちに『聴いといてね〜』とある音源が送られて来て、とあるスタンダードをこのやうなアレンジで録りたい、と・・。

ふぅむ・・・、と、とりあへずアクースティック・ベースを自分のスタヂヲに取りに行き、それを準備す。「ウッドを弾いたら?」といふスタッフに「いやいやこのアコベがね・・」と音を聞かせてみる。すると「おぉ!」と・・。
このアコベ、「エレアコ」としてちゃんと使えたことはほぼ無いのだが、生で録ったものは大概素晴らしい。今回もその音で録れてよかった。

そのほかにもぅ一曲録り、んで、なんか段ボールを叩いてくれ、と云はれてそれも録る。エンジニアの村上まさを氏より「上手いのぅ」と評価(笑)。見立て音楽家、ここにあり。

5月5日(火/祝)

コドモの日。
けふも良く晴れて暑い。

することがないので長い散歩に出てみやう、と思った。今年初の短パンを履きトレッキングシューズを履き、とりあへず鉄道沿線をひたすら北上するルートを歩く。全然見知らぬ道を、勘だけでてこてこ歩き、見たことのない風景を眺めながら、気がつけば二駅向こうの町まで来てゐた。

昔よく使った酒屋があったので、そこでビールを1パックとそこそこのヰスキィと駄菓子をいくつか買い、また歩く。

約3時間。終わってみると単なる「買い物」であったが、良い散歩だった。

DVD「お父さんと伊藤さん」鑑賞。最近、リリー・フランキーの出てゐる映画でハズれがない、と思ってゐたが、これもさう。面白かった。

5月6日(水)

目覚めが早い。
てゆーのも、毎日よぅ晴れてゐるからだ。朝イチから日光がバンバン入り込む我が家では、この時期 惰眠をむさぼるのは至難の技。まぁ、フツーに早起きなんだが・・。

ところで、けふで黄金週間が終わる。かつてないほど「黄金週間感のない黄金週間」であったのはコロナのせいに他ならず、しかしこのどこか世紀末的な静謐は嫌いではなく、そもそも休日に浮かれる人々の心情を理解できぬゆえに、世界はこれぐらいでちょうど良いのだ、と思はぬでもない。

5月7日(水)

コロナ禍による飲食業時短営業のアヲリで、ぢつに15日ぶりのバイト。

こんなマルチタスクを要する仕事に 二週間以上のブランク、となれば、細部を忘れてゐるは必至。案の定、全然手際が思い出せずに四苦八苦、の3時間であった。
その後もけふはレッスンが4コマ連続で入ってをり、割と「労働の壱日」。よぅ働いた。

「古典名作を読む」(個人的)キャンペーン、て事で、ここん処カフカ森鴎外なんぞを読んでゐて、続いてカミュでも読んでみるか、と思ひきや意外に売ってなく、けふの処は久しぶりの森見登美彦を一冊。夜に酒飲みながら読むのを楽しみにしてゐたが、レッスンスタヂヲに忘れて帰ってゐて・・・。

5月8日(金)

けふもよぅ晴れてゐて さはやか。風もあるので洗濯もんがよく乾く。

昼間は「チョイ出し椎修」2回目、の収録。自分らが楽しみつつ、見る人も楽しめる企画を考へるのはなかなか難しく、まぁそこがエンターテイメント、といふもの。
今のところ、このネット社会での活動は重要なニッチではあるが、本当の主戦場はやはりライヴの現場、であることを忘れずにゐたい、とは思ふ。

そしてかういふ時にこそ、気負わず逸らず、平常心で立ってゐなければ、これまで積み上げたものすら意味を失ってしまふ。災禍が過ぎ去った時(なかなか過ぎ去りさうもないが)、『しーシュは結局づっとフツーに立ってたな』と云はれる事をしなければ・・・。

我らはここに立つ。