週変わりのシュウ
6月6日〜12日
身を焦がすやうな怒り
6月6日(土)ーーーーーーーーー
曇り。
湘南在住のベーシスト琢磨仁さんが奥様の啓子さんと演ってゐるユニットHalf moonがライヴ配信をやってゐるのを見る。お昼ライヴ。こないだ河合徹三さんの配信を見たときも思ったが、自宅の画面の前にゐて、今まさに始まるライヴを見る、といふは、思ひのほかワクワクするものであるなぁ、と・・。
ライヴは我らも懇意の横浜は関内 サラスヴァティ〜弁天〜から配信されてゐて、マスターのミヤさんがMCのやうに中継(実況)に入ったり、カメラワークも流石の凝りようで、またHalf moon 仁さん啓子さんのお人柄が溢れるピースフルなユルい音楽性も相まって、じっくり最後まで楽しませていただいた。良い配信ライヴだった。
ベテランベーシストとして昔から耳にしてゐた仁さんのお名前。ワシは去年の夏、横浜の「岩田パパを偲ぶライヴパーティ」にひとり出席したとき、初めてお会いして挨拶をさせていただいた。仁さんを知る全ての人から『ものすごく良い人だよ』と聞いてゐたままの、素晴らしく温かい優しさのオーラを持つ方で、もちろんベースの腕前も天下一品。けふも「さりげないテクニシャン」ぶりをおおぃに見せていただいた。
関東地方はコロナ禍まだまだ予断を許さぬかんぢ。軽々しく訪ねて行けるかんぢではNASAさうだ。まぁ本当は広島とて同じなのだが、もともと緊迫感もなく、なぜかあまり罹患者が増えぬ、といふ事もあって、我らは今月からまたぼちぼちと近隣への旅を始めやうとしてゐる。
6月7日(日)ーーーーーーーーー
こないだメンテにお願いしたうちの数本が、もぅ完成したといふ事で、また車を出して黒瀬町は串小屋まで行ってくる。
メンテが完成したのは、メイプル指板のフレットレス、正体不明のプレシジョン「白子」と、音楽教室に「戦前からあったのでは?」と思はせるやうな古〜〜〜〜い廉価版の謎ベース。と、ローランドのアンプ。
「白子」はノイズ処理とピックガードの交換。それにヘッドを大胆にカットして、いわゆるテレキャスター・ベースの形状にしてもらった。店主オクボさんの腕により、見事な偽プレべが完成!(笑)。いや〜〜〜、いいなぁ。これ音も良いんでしーシュでも使ってみやうかなぁ?。座ってやるやうなライヴにはとてもいいんだが・・・。
ん〜〜〜〜〜〜、昨日の配信ライヴでは仁さん、ヘフナーとフォデラを半々、くらいで使ってはった。ワシもそろそろライヴで楽器を持ち替える、みたいなんしてみてもいいかなぁ・・。絶えてしてないけどねぇ。
6月8日(月)ーーーーーーーーー
晴れ。
バイト〜レッスン。
こないだフと思ひたって、20数年ぶりに、ロバート・J・ウォーラーのベストセラー「マディソン郡の橋」を読んだ。その20数年前(こん時はたしかオフクロが貸してくれたのだ)は半日かからずに読み切ったのだが、今回もやはり1日くらいで読みきれた。まぁテンポの良い話なのだ。
んで、なんかこの作家の他の作品が読んでみたくなり、マディソン郡〜の後日譚、みたいなのと「ボーダー・ミュージック」といふのを。まとめて海女存に注文。
「ロビンソン・クルーソー」や「宇宙戦争」、「トリフィドの日」などから読書少年になったわりには、成人してからのワシは、外国人作家の作品てほとんど読んでない。描かれる生活様式にピンと来ない、てのが大きいのかな、とか思ひながら、あと名前を覚えるのが大変、てのもある。姓と名とアダ名と呼び名がごっちゃになるのが・・・。
6月9日(火)ーーーーーーーーー
よぅ晴れてゐる。暑い。
難聴&耳鳴り&めまい、の治療にづっと通院してゐるが、どーも劇的に快癒するかんぢでもない。だが徐々に治癒してゐるやうな気もして、そはやはり治療が功を奏してゐるのか?とも・・・。いちをうけふでワン・クールが終了。このまま様子を見ませう、とのこと。今のところ、ビールのプルトップを開ける時の音が、一番キツく耳に響く。ビール飲むな、てことか?(笑)。
6月10日(水)ーーーーーーーーー
くもり時々雨。
バイト。雨の日はお客さんも少ない。夜の眠りが浅く、日々眠くて仕方ない。気分もアガらず、なんか憔悴してゐる。ライヴが足りない。
6月11日(木)ーーーーーーーーー
くもり。
むか〜〜〜〜〜し歌を教えてゐた生徒(♀)と、10数年ぶりに会った。高校生だった彼女も今や三十路の後半。仕事をこなす母として日々を懸命に生きてゐるやうで、まぁそれと同じ時間がワシの中にも流れたのだな、と思ふとま〜〜〜ぁ時間といふは慈悲深く、残酷でもある。「シュウさん全然変わってないスね」と云はれ、そは良いことなのか良くないことなのか・・・?。50を過ぎた男が20年前と見た目変わらん、と云はれても・・・・・。
せめてお前は達者で暮らせよ、と・・・。
体調の不良、コロナ禍、バイト、色々な色々が心にせめぎ合い、日々 厭世的な気分になりがちだが、かういふ時はチャプリンの「Smile」を歌ってやり過ごす。特に最近お気に入りのシンガー、ヒュー・コルトマンのヴァージョンが良い。
6月12日(金)ーーーーーーーーーー
くもり。
バイト帰りに久しぶりに田我個に寄ってみた。ヒュー・コルトマンのナッキンコールのカヴァー集があらば・・と思ったが、まーぁかつてこの街で唯一の強力情報源であったこの店も堕ちたるもので、店の半分以上がJ-PopとK-Pop。あれほどの品揃えだった欧米直輸入の品々は見る影もなく。これぁ店で買わんなるハズよ、と。
実際、ワシもここ数年、CD店でCDを買ったことはほぼ皆無。みな下調べをしたのちのネット通販で購入したものだ。
クリムゾンやアレアは勿論、ヴァネッサ・パラディもリリ・ボニッシュも、プライマスもヒュー・ホッパーもケイヴマン・ヒュースコアも、ここで揃った時代が確かにあったのに・・・。勃興と衰退。
バイトが忙し過ぎて、終わった後ハラが減ってゐるのに飯を食ふ気にもならん。いつもはそれでもうどんなどをツルっと食ふのだが、けふなどはもぅそれすら面倒くさく、コンビニのロールパン一個で済ませる。
明日、ほぼ3ヶ月ぶりの「人前ライヴ」。安芸高田市は高宮へ。