週変わりのシュウ

そうして僕らは交代で地球を守る

1月15日(日)薬研堀夜市 第35回ーーーーーーーーーーー

15日目にして 今年初のライヴ、となったしーシュ夜市。
いちをう「新春」てことで和装で演ることにし、こないだからリハもなんとなく着物を羽織ったりしてゐた。思はぬところで演奏に支障をきたしたりするのでね・・。

で、和装でビシと決めた今回の夜市。前回、出来は悪くないもののえらいこと全体的なテンポが速かったのを踏まえ、可能な限りゆったりとしたグルーヴを心がけて演奏に集中。そは功を奏し、ぢつに良いかんぢにパフォームできた。配信への参加も相変わらず多く、流れのお客さんも入ってくれ、会場もまづまづの集客。ありがとうございます。

レコ発と云ふことで、新作『月が昇るまでに』を全曲披露。さらにその上で出来たばかりの新曲「伝言」も発表。いづれも好感触で迎えられ、2023年度夜市、良いスタートを切ることができたと思ふ。

駆けつけてくれた友人らを交えて軽い打ち上げの後、さらにスタヂヲでけふのvを見ながら反省会。新曲が思ひのほか良い。お客さんからの反応も早くも良好で嬉しい。曲の内容が内容だけに、これが「遺作」にならんやうにせねば(笑)。

1月16日(月)ーーーーーーーーーーーー

久しぶりに月曜日を休みにしてみた。

が、自賠責の更新や確定申告の準備、荷物の発送や買い物など、やらねばならんことは結構あって、もちろん月末のソロに向けても練習しとかねば・・・て事で、気づけば夕方。ん〜〜〜〜・・・。

1月17日(火)ーーーーーーーーーーーー

バイト。最近これのピークの時間が長く、ツラい。コロナ前がどーだったのか忘れたのだが、こんなに14時15時になっても来客が途切れなんだっけか?。けふは特にやや腰をイワしてしまい、最後ら辺には声出すのもしんどくなってゐた。やれやれ・・。

その後楽器店レッスン。
このレッスン会場が近々廃止になるさうで、けふ正式な辞令が出た。どうやら近隣の商業施設に「引っ越す」といふ形にはできるさうで、まぁ私としては内容を変えずにイケるんなら、そして生徒が引っ越しを受け入れてくれるんであらば、構わんよ、と。

色々変わりゆくよなぁ、との思ひが。

1月18日(水)ーーーーーーーーーーーー

夜のレッスンを終えた後、新しいライヴのコネクションになるかも知れぬ人たちと会合。・・っつってもまぁ飲みに行って顔合わせをするだけなんだが、まぁそんなの。

善き人たちで、共通の知人友人もあり、楽しく会話もできた良い席ではあったが、みなさん完全な「夜の住人」たちであり、そこにうまく私が馴染めるかね?との思ひもある。近年 楽師同士でもなかなか稀な『全員喫煙者』でもあり、そこはキツかった。

まぁ、新しきパーソンと知り合える機会も、たまには良からう。うまく行けばいいな、と思ってゐる。

1月19日(木)ーーーーーーーーーーーー

またバイト。

この頃、これのキツさがだんだん洒落にならなくなってきた。どーやら週末に広島市内で行われる都市駅伝の関係者がすでにいくつか広島入りしてをり、それらの影響もあるのかな?と。

キツいのはみんな一緒なので、自分だけがキツいキツいと言ってはいかんのだが、如何せんキツすぎる。身体が万全ならば「疲れた」で済ませられもするが、ちょっとでも痛んだ部位があると、キツさは倍増する。帰りの足で買い物に寄るのもめんどくさい程くたびれ切った。

ヤワになってしまったもんである。

1月20日(金)ーーーーーーーーーーーー

最近、オフィシァルサイトへの問い合わせが増えてきた。
とくに此処ん処「縦べぇ」を弾いてゐる写真をトップに使ってゐるせいか、「ジャズを学びたい」と云ふ問い合わせもある。そらまぁ教えれぬ事もないが、ジャズをホンマに知りたければジャズ専門に講座を開いてゐる楽師は他にもいっぱいゐるし、無理に私でなくとも・・と思ってしまうのは商売下手か?。

プロフィル文をよく読んでいただきたい、としか・・。

大手の教室を辞めて以降は、直接間接かかわらず『シュウさんに習いたい』と思ってくれる人を中心に、無理なく教鞭を取ってゐる。私の知ってゐる事だけを教えたい、と思ふ。若いインストラクターも増え、いわゆる音楽教室も乱立する現在、還暦も近いアナログなベース弾きが、いまさら新しい(しかも興味を惹かれない)音楽をインプットするヒマはない、といふか・・・。

1月21日(土)ーーーーーーーーーーーー

広島の「屋根」、北広島は芸北『正直村』にて、冬の慰労会といふ名目の宴会。にしーシュで参加。

しーシュは、アルバム「夕闇を待つ猫たち」のジャケを撮影してくれたキャメラマン 江口智子と共に先に会場入りし、仕事や用事を終えてくるメンバーを出迎える役目をバ。まぁ例によって料理当番となった私は『生姜鍋』を担当。その間、暮れてゆく美しい芸北の景色をバックに、チョイ出しの撮影などもこなす。

芸北は広島市内から車で約2時間。広島では一番雪深い場所であり、去年のこのイベント時には付随する聖湖(ひじりこ)が全面凍結してゐた。去年のこれはメンバーと日程の関係上、私が日帰りで運転する他なく、お酒が飲めず悲しい思ひをしたが、今年は泊まりの予定にして、飲む。

例年よりは温い、とは言っても陽が落ちると外気は零下の世界。薪ストーヴの火の前で生姜鍋を食べながら、酒を飲み、時折歌う、といふ宴会は深夜まで続いた。

 

1月22日(日)ーーーーーーーーーーーー

朝の聖湖をバックに「チョイ出し」の撮影。とてもとても寒かったが、良い映像が撮れた。
私はその後、ひとり山道を歩き、誰もいない場所に立ち、ぢっと静かに耳を澄ます、といふ事をやってみた。時折の鳥の鳴き声のほかには、もぅなんっっにも聴こえない静寂。

残念ながら57歳の楽師の耳にはすでに『耳鳴り』は定着しており、静寂とは言ってもぢんぢんといふノイズは聞こえてしまうのだが、それを意識できる完璧な静寂には心奪われた。しばらくそこに立ってゐたので、芯から身体が冷え切った。

正直村当主「おかん」と再会を約束するハグを交わしたのち、下山。帰りの足で温泉にも入り、またこの地に我らを導いてくれた恩人 小松義則さんの墓参りもし、下界に戻った。

けふからまた寒波到来の予報あり。「おかん」はあの場所に一人残り、愛犬のジジと共にぢっと冬を過ごすのだ。雪深く厳しいあの地で、ひっそりと火を灯すやうにしっかり暮らしてゐる彼女を、我らはまた訪ねてゆくのだ。
おかん、元気でね。