使用機材

梶山シュウ本人による解説(自慢)

スタインバーガー・シナプス:カラス

しーなとシュウでメイン使用するコンパクトな壱本。

長年、本家のスタインを欲しかったのだが叶わず、ついに入手したのがこのタイプ。廉価なわりには良い。それとやはりこのコンパクトさは、旅において重要なポイントとなる。これまでアトランシアで演ってゐた事も、これで出来るやうになり、その機動性の良さからも、最近は何処に行くのもこれを持って行く。

もとはフレットが付いてたのをモデファイしてあるらしひ。のでフレットラインが見えるが勿論フレットレス。本家スタインはボディ&ネックのグラファイト一体型だが、これは木製。

未来的なデザインだが、あえて鈍い音の出る改造まで加えてあり、音だけ聴く限りではたびたび古いビザール系の楽器(しかもフレット付き)だと誤解を受けてゐる。

これを背負ってチャリで走る姿が、広島市内でしばしば目撃されてゐる。

アトランシア・ステルス・カスタム:ヴァネッサ

26歳以降、これをメインに演って行く、と決めてからプロになった。以降完全にメイン楽器となり、どんな現場もこれ壱本だった。此所数年しーシュではあまり使わなくなったが、やはりソロでのパフォーマンスはこれでないと、といふ部分は大きい。

音的にも感覚的にもクセの強い楽器だが、そのクセと共に技術を身に付けたので、この楽器でないと出来ない、といふのも多い。多分、オクターヴピッチなど、合ってないんぢゃないか、と思ふけど、気にしない。季節によっても鳴りや弾きやすさが変わるが、そこも気にしない。

25年間に渡って、ラウンドの110~のセットから、現在の0.90~フラットワウンドまで、様々な弦の遍歴と、日本全国~メキシコへの旅までを耐え抜いたタフな相棒。

指板は黒檀。ハードな塗装で何度も塗り重ねてゐるので、スラップもバッチシ。

グレコ・ヴァイオリン・ベース:ゔぃを子

ぱんぱかトリオで使用。

ぢつはむか~~~しから欲しかったヘフナーのヴァイオリンベース。のグレコ版。

「ロックにそれぁないやろ?」と周りから云はれシブシブ諦めてゐた10代の思ひを払拭すべく、ついに手に入れたグレコのコピーモデル。詳しいスペックは分からんが、おそらく70年代製と思はれる。

購入時だいぶガタが来てゐたが、リペア後は快調。もとは良い出来の楽器であると見受けられる。意外にもジャズにも向いてゐるが、なんつっても唄モノのバックをやると、そのハマり具合はピカいちで、ポール・マッカトニィ氏が、このテのを使い続ける理由も分かる気がす。

現在ワシが使用するベースでは唯一のフレット付き。

しかし、とてつもなく弾きにくい楽器で、親指弾きに特化させんとケガする怖れすらある。

ランドマーク・UB:縦べぇ

歳とって来たら縦ベースだな、と思ってゐた。晩年のいかりや長介さんのやうにシブくあれをキメたい、と。

んで、50になる歳を記念に購入。お茶の水の専門店で、吟味に吟味を重ねて購入。ぱんぱかトリオの3人で買いに行ったので、ぱんぱかトリオで使ってゐる。唄のカワちゃんにはたいへん好評。

縦のベースを弾くのは、200年ぶりくらいで、なかなか思ふやうには操れぬが、後半生の楽しみとしてぢみちに練習を重ねたいと思ふ。

完全なソリッドボディで、重い事はなはだしい。ピエゾとマグネット両方のピックアップが付いてゐるが、マグネットの方が音が良いので、そちらをメインにしてゐる。いづれ良いピエゾを追加したい、とも考へてゐるが・・・・。

セミ・アクースティック:モニカ

元は・・・Tuneなのかな?。よく分からぬ。中古屋で購入。

このテのアコベには期待があり、勃興当時から買っては売り、買っては壊し、を繰り返してきて、やはりアコースティックでちゃんと鳴るには、最低でコントラバスの大きさが要るのだ、といふ結論に達した。

ので、いっそ「生鳴り」は度外視し、「セミアコの電気ベース」として使おう、と割り切ってそのやうに改造。高精度のピエゾがついてゐたのを撤去し、シムプルなハンバッカーをパッシヴでひとつ、といふ潔い仕様に。
ツイデに5弦だったものを4弦に、それに合わせて無駄に長かったヘッドもぶった切る、といふ大胆な改造を。

すると意外にもこれまでで一番「ウッドベースに近い」ニュアンスが得られ、こは怪我の功名。しーシュ、ぱんぱか問わず、レコーディングでは多岐に渡って活躍中。

moon jj-190:ドゥナ

学生時代に購入。持ってる中では一番古いベース。元の処が残ってないほど改造を重ねてゐる。PUは5回交換され、今はPJ+ピエゾの3PU。3ツあるノブはそれぞれのヴォリゥムのみ。

元はフレット付き。ムーンの特徴である「つば出し指板」は22Fまであり重宝してたがフレットレス化に際して、さらに2Fぶん延長。24F(相当)の指板と、それに伴うボディのカットが、異様な外観をかもしてゐる。

一時期は全部の回路をスルーにしてゐた。弦もありとあらゆるゲージを試し、「3弦仕様」になってゐた事も・・。ヴァネッサを弾き始めるまでは完全なメイン楽器。

今も気に入ってない事はないのだが、なんとなく使わない日々が続いてゐる。

フェルナンデスPie-Zo:あをぞう

シャレのつもりで買ったのだが、チープなピエゾPUのサウンドが、アクースティックで意外に良い。ただ純正弦はラウンドのザラつきがモロにピエゾに拾われ、耳障りなので使えない。細めのフラットワウンドをペンチでムリヤリ巻き付けて使用。

「子象に乗ってツアー」と称し、これ壱本で旅に出た事もある。その時のパフォーマンスは、いまだ各地で話題にされるほど、印象に残ってゐるらしひ。

今は撮影用。

ギター:ごだん

疑似アクースティックギターで有名なカナダのメーカー「ゴダン」のフルアコモデル。見た目のみで判断して買ったがなかなかヨイ。WADAバンドなどでギタリストを担当してゐたが、脱退後はギター弾き語り「吟」などで、低音側2ツにベースの弦を張り「バリトンギター」として使ってゐる。

昔はフラットピックでなんでも弾く少年、として面白がられたが、最近はピックはあまり使わず、指で弾く事が多い。ちなみにエレキギターはほとんど弾けず、何故か持った姿も絶望的にダサい。

ギターは他にオヴェーションのバラディア、同じくオヴェーションのガットなどを所有。いづれも低く調弦されてゐて、フツーの「アコギ」ではない状態。