旅する電気ベース弾き語りスト 梶山 シュウ

昨日までは吉祥寺のりょ〜この処に居候してゐたしーシュ。
けふからはヨーコこと高満洋子ん処に居候。世田谷線沿線ののどかな風景は、何度見てもナゴむ。

近所のスーパーで、煮物とか煮付けとか、さういふシブい惣菜を買い込んでヨーコん家に持ち込み、ヨーコの炊いたご飯を3人で食べる（笑）。今夜飲む分のワインはあるで！、との事なので、打ち上げも楽しみにしつつ、今夜の会場neighborへ。

ワシはづっと「ネイ・バー(Ney bar）」だと思ってて、neighborてのが「ご近所さん」といふ意味だと知ったのは、ぢつは最近である。それを云ふと店長の河原真くんが笑う。
河原くんはベーシスト組織「地下室の会」の同門で広島出身。広島時代に邂逅した事はないのだが、地下室〜がらみで知り合ってちょーど1年ぐらいになる（向こうはだいぶ前から知ってたさうだが）。

この店を舞台に、ヨーコが企画してくれたのは「薫風立歌」。
高満洋子＆上原ユカリ裕Duoとしーシュの4人で、しかしデュオふたつ、といふのではなく4人のミュージシャンのコラボ、といふかんぢにしたいとするヨーコの思ひ。ので、コラボの演目がけっこうあり、それの直前リハをしっかりと。

今回ヨーコから「新曲」として提案されたのは、ビートルズの「Come together」。あの歌はビートルズのメンバーの個性を皮肉った、といふ説があるのをヨーコが知ってか知らずか・・・。
あとやはりヨーコが書き下ろした「酒場シリーズ」の1曲を4人でハモる。

オモロいのは、ワシが難しい英語を歌わねばならん時にやる『カタカナ英語歌詞カード』と同じものを、ヨーコも使う、てこと（笑）。
見せてもらったが、ワシと全く同じやうなカタカナが書かれてをり、ところどころ自分だけがわかるやうな注釈（発音のコツ）が書き込んである。
だが、実際にそれを見ながら歌った歌は、ヨーコの方がづっと「英語っぽい」もので、ワシの負け。さすがだなぁ・・・。

さて、そんなかんぢのライヴ。
まづそれぞれのデュオによるステージ。デュオを名乗り始めて3年目のヨーコ＆ユカリの熟練度が進み、またえぇかんぢになってゐるなぁ、と。
ユカリさんの変幻自在のドラムスが、ヨーコのピヤノをリズミックに駆り立てる様は、やっぱしーシュには出せない疾走感があるねぇ。
けふのウチはそこを考慮して、ハーモニー重視のラインナップで構成してみた。良いかんぢに対比が出せたんではないか、と思ふ。

そしてコラボも思った通りいいかんぢに。
書き下ろしの「地元のBar」も、お馴染みの「Bar Time」や「Dance」もこの4人で演る事にこなれて来た感強し。レコーディングしても良い作品になるんではないかな？。

良いライヴだった。

けふ、嵐の去った東京はイキナリ「夏か！？」と云ふやうな暑さとなり、しーシュは短パン解禁。いちをう着替えは用意してゐたのだが、ステージもそのまま短パンで演った。

ゆんべはヨーコ宅に帰ってからの酒盛りがけっこう長くて、なんやかんやで3人で（ユカリさんは所用で非参加）ワインを数本空けた。カラスの声で早くに目が覚め、なかなか二日酔いな朝であると知る。
あとの二人も昼近くまで起きて来なんだところを見ると、結構酔いは残ってゐたに違いない。

けふは中野でライヴ。
中野、と云へば哲学堂公園。だいぶ前に何故かしーなさんと来た事がある。あれ以来の中野。会場のピグノウズは、朋友くどうげんた氏の紹介による。薬師あいロード、といふとてもえぇかんぢの商店街の中ほどのマンションの地下。同じフロアには他にもなにやら怪しげな店がいっぱい入ってて、ぢつは名物なのだとか・・・。

ピグノウズのオーナーママ瑞穂さんは即興も初見も変拍子もイケるヴィヲロン弾き、と聞き、けふのリハはゲンタさん含めてさういふリハに。
けふはゲンタさん初めてのオリジナル・ソングもあり、それをしーなさんとデュエットするのを至上の楽しみにしてゐた、と云ふゲンタさん。
2年ぶりの共演になるが、最近はさういふ「セクハラに近い言動（本人談）」に引かれ、女性の共演者が激減してゐる、と嘆く（笑）。

パーカスは相変わらずお見事。
変拍子もキメもなんのその合わせてくれるのは流石。最近 富山のヤマダベンちゃんや、他のパーカッショニストと演る機会を経て思ふに、ゲンタさんのパーカス、ってやはり「ドラムス」なのだな、と云ふこと。元はと云へばプログレバンドで２バスのドラムを叩いてゐたお人なのだから、まぁそれも当然か・・・。

瑞穂さんのヴィヲロンも噂以上のもので、骨折系の変拍子も初見の譜面でちょちょいと弾いてみせる。店にはグランドピヤノが置いてあるので、しーなさんも水を得た魚のやうに活き活きと弾きまくる。
いや〜〜楽しいライヴだった。

客席には、上述の哲学堂公園に来た頃、よく一緒に演ってゐた歌手のねおみぃさんが来てくれてをり、あの頃ワシが抱っこさせてもらった1歳の娘が美少女に成長してゐるのを目撃す。いや〜歳もとるハズだねぇ、と。
長く東京に通ってゐるのだねぇ、としみぢみ思ふ。

それぁさうと、けふはライヴの前、急激に「肉が食べたい」と云ふ衝動にかられ、大変珍しいことにステーキ屋に入った。しーなさんが知る限りでも初めてのことらしく、ワシは日頃から 魚料理か豆腐を食って満足してゐることが多い。まァ　けふはそれぐらい「身体が肉を欲しておった」のだ、といふことだね。